アーリマンと民族主義
皆さんは最近(第一次大戦後の国際連盟成立期))、
世界中で「民族的な国家を、民族的な王国を打ち建てなくてはならない」
という声が叫ばれているのを耳にされたことと思います。
「それぞれの民族の自由」について実に多くのことが語られています。
しかしながら国家が血や部族のつながりに従って建設される時代は、既に人類進化の中で過ぎ去ってしまいました。
ですから今日、知性や精神の中から発したものではない民族や部族などのつながりがアピールされるならば、
人類の間に不協和音が生じることになります。
アーリマン的な力は、この人類の間の不協和音をとりわけ利用することができます。
民族的なショービニズム、あらゆる倒錯した愛国主義を材料として、
アーリマンは自分が必要としているものを組み立てるのです。(P205)
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