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『甲田式健康道決定版』 P187
【法則1】平床寝台
「 平床は、重力に対して最も安定した平面であるため、これで休むと全身の筋肉が弛緩し、安静に休息をとることができます。また、直立した為に背骨(脊柱)の前後左右に生じたゆがみが、平面であお向けに寝ることによって、体の重みによって矯正されます。
背骨は、立っている場合適度に湾曲して、内臓や筋肉を保持し、重力との平衡をとり。歩くことにより脳などへの影響を和らげます。
しかしあお向けに寝る場合は湾曲させる必要がないため、脊柱が一直線にはならないため、背骨のゆがみやズレを矯正することができません。
平床は、その硬さによって皮膚と肝臓に刺激を与え、皮膚や肝臓の働きが低下するのを防ぎます。皮膚の表皮にある静脈を刺激し、
心臓へ帰る血液の流れが活発になることで腎臓の機能もよくなり、昼間の活動によって生じた老廃物の排泄を促進します。
そのため、知覚神経がマヒすることもありません。肝機能がよくなると、腸の蠕動運動(内容物を肛門のほうえ送る運動)を助け、便秘を防ぎます。
さらに、腸と密接なつながりのある脳の働きを活発にします。
・方法
できるだけ硬い、厚さ10ミリ程度の平らな板を用意します、あお向けに寝る際に、就寝時はいつもこれを用います、掛け布団は、寒くない程度にして、発汗しないように薄いものにします。
とはいえ、厚くてふわふたした敷き布団を使っていた人が、いきなり平床で就寝するのは無理です。
これまで敷き布団を二枚敷いていた人は一枚に、一枚の人は薄手の敷き布団にしたり、毛布を二つ折りにして使ったりといった具合に、徐々に薄くなるよう心がけ、最終的には直接、平床寝台で寝るように努力しましょう。
ただし、直接畳の上に寝ると、畳が熱を奪って冷えるので、新聞紙を十枚程度敷き、その上に毛布やシーツを敷くとよいでしょう(詳しくは191ページのイラストを参照)。
平床は最初のうちは苦労し、熟睡できないでしょうが、次第に慣れてきます。慣れてしまうと柔らかな寝具ではかえって寝づらく感じるようになります。
なお、横向きに寝るのが癖になっている人は、金魚運動(後述)を毎日行うと体の左右のバランスがとれてくるので、自然にあお向けに寝ることが苦痛ではなくなります。」
下のほうに畳での方法が書いてあります。