いずれも、平均的な生理周期の約28日サイクルで回るよう何周期か続けて服用し
(通常3ヶ月〜半年が1クール)、休薬期間には定期的に生理のような出血が起きます。
これは薬で作っているサイクルなので、ピルはもちろん、カウフマン療法の場合も
自然な生理とは異なり排卵はしていません。通常の排卵を伴う月経とは仕組みが違うので
休薬中の出血は、厳密には「消退出血」と呼ばれます。排卵が抑制されている間に
今まで疲弊していた卵巣を休ませつつ、安定した周期を体に習慣づけることで
数ヶ月後の投薬中止時に自律的な排卵・生理が回復することを目指しています。
1クール終了後にしばらく様子を見て、うまく自力排卵や生理が復活しない場合は、
再びまた数ヶ月の投薬を試みます。何クール繰り返しても自力生理にならない人は、
仕方がないので、そのまま本格的な不妊治療を望む時期まで子宮の機能を維持するべく
何年間かずっとホルモン剤での人工的な周期を続けていくことになります。(長期間 生理が
ないまま放置すると、閉経と勘違いして子宮や卵巣が不可逆的に萎縮する可能性もあるため。)
子供を産むつもりが無い人や、副作用が心配な人、またはその病院の医師の方針によっては、
3ヶ月に一度ほどたまに薬で消退出血を起こして最低限のメンテナンスをするだけや、
主として若年性更年期障害などの付随トラブルの対処に重点を置いた治療になる場合もあります。
>>267 ※蛇足かもしれませんが、少し補足。
治療目的のピルやカウフマン療法でも、一応 排卵は抑制されているはずですが、
もともとカウフマン療法はピルとは成分の配分が少し異なるし、
ピルでも避妊目的ほど厳密な定時服用が要求されていなかったり
飲み遅れや嘔吐・下痢時に行う追加服用のフォロー等も指示されないので、
万が一服薬中に自力排卵が起きないとは言いきれず、原則として
治療目的のみの服用法では避妊効果はないと思っていたほうが無難です。