>>127 むか〜し、むか〜し、ある所にの。
ごくごく普通の器量の娘がおったのじゃ。その娘はの己の若さを誇っておった。いや、驕っていたと言った方が良いかも知れぬ。
娘は日頃から同じ年頃の娘達を見て馬鹿にしておったのじゃ。
「ふん、性経験の無い女なんて一人前の女じゃないね。まだ小便臭いガキたちだこと。」
娘がこのようになってしまうのも無理はないのかも知れぬ。
娘の若い肉体を求め寄って来る男達と日毎に契りを結ぶ毎日。男に「愛しているよ。かわいいね」などと蜜言を言われ、娘は己が人に必要とされているのだと酔いに酔った。
「あたしは特別人に愛される女性なのね。あたしって罪なお・ん・な(はぁと」
そうして、
10年の時が過ぎたのじゃ。
娘は女と言ってよいような年になっていた。
そろそろ、身を落ち着かせて楽をしたいと思い、女は結婚する男性を探し始めた…