HIV(エイズウイルス)感染症について考えよう Part19

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67病弱名無しさん
>>48
蚊の体内に残っている血液は、蚊を潰した時に平たく広がるので多く見えますが、
中空の注射針の中に残っている血液の量から比べると、非常にわずかな量です。

また、そもそも、針刺し事故が起こってしまった場合でも、その感染率は0.5%以下という統計があります。
その0.5%の中には、感染者からの採血に使った1.6ミリの太い注射針を筋肉の深い部分にまで刺してしまったとか、
実験室で培養していた極めてウイルス濃度の高い培養液を入れた注射器を
誤って自分の手に刺してしまったという事例も含まれています。

針刺し事故でウイルスを含んだ血液が直接体内に入ってしまった場合でもこの数字ですから、
蚊による感染の成立がいかに困難であるか、想像がつくと思います。

空気に触れたウイルスが感染力を失うのに、
なぜ針刺し事故や麻薬の回し打ちで感染するのか、という疑問ですが、
血液などの液体には表面張力があるため、注射針のような細い円筒内では、
中空部分を完全に満たした形で留まることになります。
この場合、空気に触れているのは針の先端に露出した面だけで、
血液の大部分は空気から守られたまま針の中に存在しています。
このため、針刺し事故などでHIVに感染するリスクがあるのです。
また、麻薬の回しうちはシリンダー内にまで前の人の血液が逆流し、
時には一本の注射器の中身を複数の人で分けて打つなど、
血の交換の儀式に近いことまで行われるので、
針刺し事故よりもはるかに感染のリスクが高いのです。