＾＾＾＾＾＾＾＾

全員死ねば良いのに・・・

こらこらｗ

うわ

みさとは精神異常者か

それには理由があるわけ

みんなひまか？
http://my.minx.jp/fukunishiko
ここの掲示板にスレたてまくれ。一人につき1スレたてような

>>6
帰れ

酉われかな

鬱病だろ

乙葉の症状に似てる…

>>天使さん
壁|∀･)＜呼んだ？

自己板にみさとって来てないよな？

何これ？>>1は本人か？

酉割れと信じたいけど…

>>12
俺の知るかぎりは来てないよ

>>14訂正

来てた

どこに

>>16
言っていいのかな？

>>16
てめえには関係ねえよボケｗｗｗｗｗ

天使って救いようの無いゴミコテってここにも沸いてるんですね

おまいらまだいたんだｗｗｗｗｗｗ







　　　　　　消えろｸｽﾞが

どうみても偽物です
本当にありが(ry

みさとは酉晒したよ

>>21はどうみても鮒です
本当にありが(ry

偽みさとage

http://qb5.2ch.net/test/read.cgi/saku/1029070432/174
こいつどんな思いで削除依頼だしたんだろ

69 ：みさと ◆MISATO.ACc ：2006/06/04(日) 23:17:45 ID:5R7p0Lcf
>>63
うん、私もいろいろ考えて、どうしたらまきちゃんは怒らないでいてくれるのか考えたけどうまくいかなくて
混乱してっていうか、もう何かがキレそうだったのかな？
今じゃ思い出せない・・・
ほんとに、突然消えたのはごめんなさい

酉晒したことに怒ったというより、メールを晒されたことと
これは誤解だったわけだけど、教えたのが嘘だって言われたのにむかついて
衝動的に自分で晒して消えました
だから酉が出回ってるのは私のせい
だってまきちゃんが晒したのをコピペしても私にはなれないでしょ？

　

　

大学名による横の学歴も大事かもしれんが、
高卒・大卒・院卒みたいな縦の学歴も重要かと思われる。


高学歴
↑
｜博士後期 　 　 6
｜博士前期 　　44
｜大学卒 　 　364
｜大学中退　　 399
｜短大卒 　　 　434
｜専修卒　　 　602
｜高卒 　　 　　878
｜高校中退 　　968
｜中卒　　　　　 1000
↓
低学歴



平成１７年の大学院入学者　６万６千人
平成１７年の大学卒業者　５５万１千人
平成１３年の大学入学者　６０万３千人
平成１３年の高校卒業者１３２万７千人
平成１０年の高校入学者１４６万４千人
平成１０年の中学卒業者１５１万２千人

最下部にあるスレを最上部にあげてみよう。

外国人研修・実習生　「稼げぬ」失踪増　道内１５人　話違う／だまされた　【写真】　　2006/10/27 14:11

　加工場などに研修・実習生として来日したタイや中国などからの外国人女性らの失踪（しっそう）が道内でも相次いでいる。
経済産業省などの外郭団体「国際研修協力機構」（東京）の調べでは、九月末までに十五人に上り、昨年一年間の八人の倍近くになる。
全員が出稼ぎ目的の来日で、「高収入を求めて本州に向かった」らしい。上川管内美瑛町の研修生の違法残業問題をはじめ、
技術取得を目的とした研修生制度のひずみが浮き彫りとなっている。（北見報道部　長谷川紳二）

　道内の失踪者のうち網走管内は四カ所の水産加工場で十人を数え、支庁管内別では最も多い。
　「もっとカネを稼げると思った。本国の紹介業者にだまされた」
　今年六月に同管内佐呂間町内の水産加工場から失踪したタイの女性実習生四人は、そう漏らしていたという。
来日して一年が過ぎ、研修生から残業ができる実習生に昇格したばかりだった。来日前、タイの紹介業者から
「毎月十五万円以上は稼げる」と聞かされていた。だが、実際の手当は手取りで七万円。同僚らが買い物に行っている間、
荷物を残したまま、パスポートも持たずに逃げた。
　道内にいる約三千四百人の外国人研修・実習生のうち網走管内の水産加工場だけでも半分近くの千五百人以上が集中。
「オホーツク外国人研修生育成協議会」（水産業者など約百社加盟）などによると、管内ではこのほか今年三月と九月に
北見市常呂町や興部町、佐呂間町の水産加工場から計六人の中国人研修・実習生が失踪した。
　失踪者増加の背景について「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」（東京）は
「受け入れ業者は途上国の外国人労働者を使い捨てにしている」と指摘。批判の高まりを受け厚生労働省は今秋、
受け入れ団体の罰則強化を含めた見直し方針を打ち出している。
　網走管内の水産加工業者は「日本人の働き手がいないから制度を苦肉の策として外国人を雇ってきた。
安い給料で働いてくれる研修・実習生がいなければ工場がつぶれるだけだ」と話している。
　研修・実習生の失踪者数は国内では二○○五年で千六十三人（警察庁調べ）に上り、ほとんどが不法滞在しているとみられる。

＜写真：タイ人４人が失踪した水産加工場。残された研修・実習生は仲間の安否を気にかけている＞

みずほ証券、東証を提訴　株誤発注で４１５億円請求　　2006/10/27 19:41

　みずほ証券は２７日、ジェイコム株の誤発注問題で、東京証券取引所に４１５億円の損害賠償を請求する訴訟を
東京地裁に起こしたと発表した。株式売買をめぐるトラブルで証券会社が東証を訴えるのは初めて。
　みずほ証券は昨年１２月８日、ジェイコム株の売り注文を大量に誤発注。直後に売り注文を適切に取り消したが、
東証の売買システムの不具合で、取引が継続して損失が拡大した、と主張している。賠償請求額は、損失約４０７億円と弁護士費用など。
　東証側は、損害を賠償しなければならない「重大な過失」に当たらないとして、みずほ証券側との協議で損害賠償を拒否した。


代理出産、最高裁で審理　向井さん審判の抗告許可　　2006/10/27 21:20

　タレント向井亜紀さん（４１）夫妻が代理出産でもうけた双子の出生届をめぐる家事審判で、
東京高裁（南敏文裁判長）は２７日、出生届受理を命じた９月２９日の同高裁決定を不服として東京都品川区が
申し立てた抗告を許可する決定をした。最高裁での審理が決まった。
　品川区が申し立てたのは許可抗告と呼ばれる手続きで、民事訴訟法は対象となる決定に法令の解釈に
関する重要な事項を含む場合、最高裁への抗告を許可しなければならないと定めている。
　向井さん夫妻は２００４年１月、米国人女性が代理出産した双子の出生届を提出。
区が不受理としたため取り消しを求めて家事審判を起こした。
　東京家裁は請求を却下したが、同高裁は「血縁関係は明らかで、親子と認めた米国の確定裁判を承認しても
公序良俗に反しない。不受理だと法律的に受け入れる国がなくなり、子の福祉を優先すべきだ」と判断した。
　品川区は１０月、法務省と協議した上で「司法の最終判断に委ねたい」として許可抗告を申し立てた。

ソニー電池から火花でけが　回収中の富士通製パソコン　　2006/10/27 22:17

　富士通は２７日、自主回収と無償交換を進めているソニー製リチウムイオン電池を搭載したノートパソコンから火花が出て、
使用者がやけどする事故が１件発生したと発表した。富士通はソニー製電池の不具合が原因と説明した。
ソニー製電池を搭載した国内メーカーのパソコンで、発煙・発火事故が明らかになったのは初めて。

　ソニーは２４日に記者会見し「（電池問題は）これで終わりにしたい」（中川裕副社長）と“安全宣言”をしたばかり。
ソニー製品のさらなる信頼低下は必至で、年末商戦を控え、経営に悪影響も出そうだ。

　事故は２４日夜に国内で発生。パソコンの電源を切って充電している途中に、電池部分が異常に過熱しバチバチと火花が上がった。
使用者は火花を消そうとして、手に軽いやけどを負ったという。

　富士通は２０日から「ＦＭＶビブロ　ルークス」と「ＦＭＶライフブック」の２機種、約３３万８０００台を対象に回収・交換の受け付けを始めたばかり。
富士通は今回事故のあった機種を明らかにしていないが、この２機種のいずれかに当たる。電池交換を急ぐとともに、
電池パックをはずすなど注意して使用するよう呼び掛けた。

　富士通は、ソニーとの共同調査で、電池が事故原因との認識で一致したと発表。詳しい原因は調査中だが、
ソニーはこれまでの事故について、製造工程で細かい金属粒子が混入したのが原因と説明している。

　ソニー製電池の事故は、国内ではこれまで米デル製が２件、米アップルコンピュータ製が１件と公表されており、今回で４件目。
けが人が出たのはアップルに次ぎ２件目となる。ソニーは全世界で約９６０万個のパソコン用電池を対象に回収・交換すると発表している。

４４年ぶり日本一、北海道移転３年目　中日に４勝１敗　【写真】　　2006/10/27 08:40

　北海道日本ハムファイターズがプロ野球１２球団の頂点に立った。日本シリーズ第５戦は二十六日、
札幌ドームで行われ、日本ハムは中日に４−１で逆転勝ち、４勝１敗として前身の東映時代以来、
４４年ぶり２度目の日本一になった。シリーズの最高殊勲選手（ＭＶＰ）には稲葉篤紀外野手が選ばれた。
二○○四年に北海道に移転してから３年目、満員の４万２０３０人の大観衆の前で歓喜の瞬間を迎えた。

　日本ハムは敵地のナゴヤドームで行われたシリーズ初戦を落とした。しかし、第２戦を逆転勝ちして勢いに乗り、
本拠地の札幌ドームでは熱狂的なファンの声援に後押しされ、第３、４戦も連勝。

　あと１勝となったこの試合も１点を先行されたが、五回に金子のスクイズで同点。
六回には主砲セギノールが決勝の２点本塁打を右翼スタンドに打ち込んだ。

　先発のダルビッシュは八回途中まで１失点で抑える力投。初めて北海道で開かれた日本シリーズの札幌３連戦で一気に決着をつけた。

　試合終了後、今季で引退する新庄らが胴上げされ、スタンドからは割れんばかりの大歓声と拍手が送られた。

　日本ハムは今季、バントなどの小技を交えて得点を重ね、安定した投手を中心とした堅い守りで逃げ切るスタイルが定着、
九月後半の混戦を突破して最終戦でレギュラーシーズンを１位通過した。札幌ドームで開催されたソフトバンクとの
プレーオフ第２ステージも２連勝（アドバンテージを含め３勝）で制した。

　３年前からヒルマン監督が指揮を執り、〇四年に本拠地を東京ドームから札幌ドームに移転。

　同年はリーグ３位となりプレーオフに進んだが第１ステージで西武に負け、○五年はリーグ５位だった。

＜写真：九回を三者凡退に仕留め、４４年ぶりの日本一を決めたマイケル中村は、こぶしを突き上げ喜びを表現。
日本ハムナインが次々とマウンドに駆け寄った（金田淳撮影）＞

ＭＶＰ・稲葉篤紀選手　皆が打たせてくれた　【写真】　　2006/10/27 08:43

　「勝ちたいという気持ちが一つになった。皆が打たせてくれた」

　米大リーグ移籍の夢がかなわず、北海道日本ハムファイターズに新天地を求めて二年目。
「拾ってくれた」というチームに大きな恩返しとなった。中日との日本シリーズで１７打数６安打７打点、２本塁打と活躍し、
４４年ぶりの日本一に導いた。ヤクルト時代にも頂点に三度立ち、四度目の大舞台でも勝った。まさに日本一請負人となった。

　今季、原点に戻るため、プロ生活をスタートさせた背番号「４１」に変えた。シーズンを通して五番打者を務め、
プロ十二年目で２６本塁打を放ち自らのシーズン記録を更新。打率もリーグ７位の３割７厘と躍進。進化を続ける三十四歳のベテランだ。

　常に全力疾走。好きな言葉は「備えあれば憂いなし」。プレー中のカバーリング、不振時の地道な打撃練習など、
陰で積み重ねるひたむきさに、「試合への準備や入り方は稲葉さんが手本」と慕う若手も多い。

　愛知県出身。努力家ぶりは幼少期からで、父昌弘さんと毎日のようにバッティングセンターに通い、
行き帰りにランニングを命じられた。苦しさを乗り越える強さが磨かれ、父の助言で調子を取り戻したこともある。

　二十六日の第五戦も、打席に立つと球場が揺れた。観客席でファンが飛びはねる“稲葉ジャンプ”が札幌ドームの名物となった。
「本当に北海道のファンの皆さんは最高です」（飯田雄太）

＜写真：八回、中日の息の根を止めるソロ本塁打を放ち、ガッツポーズでダイヤモンドを回る稲葉選手＞

セギノール　不動の４番どんピシャ　【写真】　　2006/10/27 09:00

　チョットじゃない。熱い思いを乗せた打球は右翼スタンドに飛び込んだ。セギノールの勝ち越し弾が一気に頂点を引き寄せた。
　六回一死三塁。「とにかく外野に飛ばせば犠飛になる」。中日のエース川上の４球目をとらえた。
「ちょっと詰まった当たりだったけど…。でも、その後は覚えていないよ」
　ファンの大歓声で本塁打と気づいた“セギ様”は両手を大きく広げて、一塁を回った。
二、三塁間では左翼スタンドのファンに両手のこぶしを突き上げた。さらに三塁から本塁に向かう途中で、
おなじみとなった「チョット、チョット、チョット」のポーズ。満面の笑みでホームベースを踏んだ。
　この日も川上には徹底的に内角高めを攻められた。第１、第２打席ともにカットボールで外野フライに倒れた。
六回は、その内角高めのカットボールを打った。シーズンを通して苦しんできたコースを打って、日本一。
「これほどうれしい一発はないよ」
　今季は序盤に不振にあえいだが、首脳陣は「セギは野球に対する姿勢がまじめ。必ず復調する」と４番から外さなかった。
　夏場からエンジンがかかり、シリーズでは５試合で２本塁打６打点。ＭＶＰこそ逃したものの、優秀選手賞に輝いた。
この助っ人なしに「打倒オレ竜」はなかった。「気持ちが高ぶって笑顔になれないんだ」。２・０１メートル、
１００キロの巨体が、さらに大きく見えた。（佐藤裕則）

＜写真：４番の本領発揮−。六回一死三塁、勝ち越しの２ランを右翼スタンドにたたき込むセギノール（西野正史撮影）＞

ＭＶＰに稲葉　シリーズ６安打７打点　【写真】　　2006/10/27 09:03

　右中間席に伸びる稲葉の打球を絶叫にも似た大歓声が後押しする。八回、中日の息の根を止める一発で
日本一の栄冠をもたらし、自身４度目のシリーズでＭＶＰの勲章を勝ち取った。「重圧はあった。苦しかったが、克服できた。
本当に最高です」。観客席から降り注ぐ祝福の声に耳を傾けながら充実感に浸った。
　第３戦は八回の３ランで勝負を決め、前夜は五回に２点二塁打で勝利を手繰り寄せた。５試合で１７打数６安打７打点。
それでも自らの打撃を誇る言葉はなかった。「みんなの勝ちたいという気持ちが一つになった。つられる形で打てた」。
移籍２年目で信頼関係を結べたことが３４歳の至上の喜びだった。
　ヤクルト時代の一昨年のシーズン終了後に米球界移籍を試みたが、大リーグの扉が開かれることはなかった。
そして自らの決断を待ち続けてくれた日本ハムに活躍の舞台を求めた。
「拾ってもらった恩返しは優勝しかないと思った。その一心でずっとやってきた」
　常に全力疾走で４度目の日本一に駆け上がった。ひたむきな思いは、スタンドの床を踏み鳴らして応援する
北海道のファンの声援と絡み合い、この日、結実した。

＜写真：八回表、稲葉は勝利を決定付けるソロ本塁打を右翼スタンドにたたき込んだ＞

同点スクイズ迷いなし　食らいつく金子　稲田必死の生還　【写真】　　2006/10/27 09:05

　五回一死三塁、カウント１−１。マウンドの川上が投球動作を起こしたのと同時に三塁走者の稲田がスタートを切った。
バントの構えで外角低めのボール球に倒れこむように食らいつく金子。転がったボールをダイビングしながらグラブトスする川上。
稲田が体をひねって谷繁のブロックをかわし、左手でホームベースにタッチした。

　四回まで川上に抑え込まれていた日本ハム。武器にしてきた「スモールベースボール」を象徴するような攻撃のスクイズで
同点に追いつき、打線が息を吹き返した。

　この回先頭の稲田のシリーズ初安打が足掛かりになった。勝ち気な性格の稲田らしく「狙っていた」のは、川上の決め球カットボール。
高めの初球をしんでとらえた打球は伸び、浅めに守っていたセンター英智の頭上を越える二塁打になった。

　ヒルマン監督の采配（さいはい）に迷いはなかった。続く鶴岡が定石通りに送って、一死三塁。小細工も利き、
今季は勝負強さも併せ持つ金子が打席に入った。

　金子はスクイズの可能性も頭に入れながら三塁コーチの白井ヘッドコーチからのサインを見た。３球目は予想通りのスクイズ。
「絶対に食らいついてやろう思った」と金子。「興奮で高鳴った脈で、谷繁さんに気付かれて外されないか心配だった」が、
稲田の好スタートもあり、同点スクイズは決まった。

　金子は「同点に追いつきさえすれば、その勢いで、それ以上の力が出せる。球場にそんな雰囲気があった」という。
その予感通りに続く六回に逆転し、日本一をつかんだ。金子も稲田も「最高ですね」と口をそろえた。（山田　智）

＜写真：五回一死三塁、金子のスクイズで三塁走者稲田（後方）が生還し同点。
川上（手前）が打球をグラブですくうようにして谷繁に送ったが及ばなかった＞

ガッツ、守備で貢献　　2006/10/27 09:08

　最後のマウンドを締めくくったマイケル中村にと小笠原は真っ先に抱き付いた。「うれしい。これ以上の言葉が出てこない」。
普段は表情を緩めることの少ない男が、満面の笑顔で歓喜の輪に飛び込んだ。
　この日は一回にヒットを打った後は３打席無安打。だが、守備で貢献した。四回二死満塁、荒木の強烈な打球に飛びついた。
ボールがミットからこぼれて内野安打、先制点を許した。しかし、抜けていれば２失点の場面。
「ミットに当てていたからアウトにしたかった」と悔やんだが、体を張って最小失点に食い止めたことが、逆転劇を呼び込んだ。
　今年は３月に日本代表として参加した野球国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック」で世界一に輝いた。
シーズンでは本塁打王と打点王の２冠を獲得。日本シリーズでは本拠地初戦の第３戦に決勝の逆転二塁打を放った。
　世界で、そして日本で、プロ１０年目にして背番号「２」が、初めて１番を経験したシーズン。
「一生懸命やってきたことを神様が見ていてくれた」。胸に去来する思いをかみしめるように、言葉を継いだ。
　２年前、「北海道を一番熱い大地にしたい」と宣言して北海道に渡った。その公約を果たし、新庄に続いて、
初めて宙を舞う感激に酔いしれた。（大崎哲也）


最後はやっぱり　マイケル中村　　2006/10/27 09:09

　最後のマウンドに立っていたのは、やはりマイケル中村だった。頼れる守護神は最終回に登板し、３人をピシャリと抑えた。
第２戦から４連投でいずれも１イニングを３者凡退に抑える、完ぺきな投球を見せた。
優勝セレモニーでチャンピオンフラッグを手にし、「最高の感触だった」とうれしそうに話した。
　九回。大声援を背にマウンドに上がった。「いままで経験したことのない、素晴らしい声援だった」。
あと３人で日本一の重圧をはねのけるように、上田を右飛に打ち取ると、谷繁を遊ゴロ、
そして代打アレックスを左飛に切って取った。決め球はいずれも切れ味鋭いスライダーだった。
　入団２年目の今季、パ・リーグ新記録の３９セーブを挙げ大きく飛躍した。札幌３連戦には豪州から両親を呼んだ。
セレモニーの最中にスタンドで喜ぶ両親を見つけ、「すごく喜んでいた。これ以上ないプレゼントになった」と笑顔を見せた。

ファンの声援に感謝　ヒルマン監督　【写真】　　2006/10/27 09:11

　就任４年目でチームを４４年ぶりの日本一に導いたトレイ・ヒルマン監督は２６日、
札幌ドームの満員のファンの前で「信じられない」とおなじみとなった日本語で喜びを表した。一問一答は次の通り。

　−−頂点に立った気持ちは。

　信じられない。北海道のみなさんは、世界で一番です。（以上、日本語）

　−−日本一を決めた試合について。

　投手をはじめとした守備、そして攻撃としっかりとかみ合った。選手がきっちりと仕事をしてくれた。
個人的なことだが、今日は球場に米国から家族が来てくれた。私の父親の誕生日でもあり、最高の気分を味わわせてもらった。

　−−この試合で引退する新庄選手について。

　彼には、たくさんのエネルギーをみんながもらった。もうプレーを見ることができないのは残念だけど、
最高の形でグラウンドを去ってくれることになったと思う。

　−−選手にかける言葉は。

　この球団で指揮を執れたことは幸せで、うれしく誇りと感じている。

　−−ファンについては。

　ファンの熱狂的な声援なくしては、優勝できなかった。言葉にできないほどの感謝の気持ちでいっぱい。

＜写真：ナインから胴上げで祝福されるヒルマン監督（西野正史撮影）＞

ファンと心一つ　「最高だ」道内各地　【写真】　　2006/10/27 09:25

　日本ハムが日本一を決めた二十六日、道内各地でも歓喜の声が沸き起こった。盛り上がりは札幌にとどまらず、全道に。
北海道が一つになってつかんだ栄冠は、日本ハムが名実ともに道民球団となった証しだ。

　札幌市東区のパブリックビューイング（ＰＶ）会場、複合商業施設「アリオ札幌」。大型画面で試合の模様を見守っていた
六百人を超すファンは優勝決定の瞬間、飛び上がって喜んだり、抱き合ったりした。札幌市の北大一年毛利信吾さん（２０）は
「最高の気分。新庄剛志選手の引退は寂しいが、とにかく最高！」。
　宗谷管内枝幸町の温泉ホテルの大広間。今年八月に発足した私設応援団「枝幸ファイターズ・クラブ・翼」の会員四十人が、
テレビに向かって声援を送った。事務局長の会社員、菅原翼さん（３３）は、「ヒルマン監督ではないが、『シンジラレナイ』気持ち」。
　日本ハム関連会社に約二百五十人が勤める渡島管内八雲町でも、約三百人の町民が集会所に集結。大画面に見入った。
関連工場に勤める片野朋介さん（２５）は「目立たない選手もがんばって優勝できた」と感激の面持ち。

　日本ハム球団によると、道内の私設応援団は二○○三年六団体しかなかったのに、今や六十一団体。
「駒苫」で野球づいている苫小牧市でも、「日本ハムが与えてくれる感動を伝えたい」（苫小牧商工会議所・藤田博章会頭）と
年内にも応援団が発足する見通し。日本ハム球団関係者は「道内各地からもらう声援の意味は大きい」と話す。
　今季は札幌への観戦ツアーも盛況だった。今年十回のツアーを行った北見市の日専連生活サービス事業部の
水戸部孝一部次長は、「昨年は『ドームに行ってみたい』という人が主でしたが、今年は『日ハムを応援したい』というお客さんが増えた」。
　かつて、北海道は巨人ファン王国。移転を機に日本ハムにくら替えしたファンも多い。東京読売巨人軍応援団札幌会の
高山芳則会長（５８）＝札幌市白石区＝は「日ハムのおかげで灰色の北海道がばら色になった。特にお母さん層をつかんだ
日ハムはたいしたもの」と称賛を惜しまなかった。

＜写真：ファイターズの優勝を祝して、ススキノでビールかけをして盛り上がるファン＝２６日午後１１時３０分、札幌市中央区南７西４＞




勝利の美酒に酔う　【写真】　　2006/10/27 09:16

　祝勝会の会場は札幌ドーム内の地下駐車場に設けられ、大社オーナーの歓喜の掛け声でビールかけがスタートした。
日本一を喜ぶ選手たちによって、用意されたビール１５００本とシャンパン６０本が次々と泡に変わった。
　レギュラーシーズン１位通過とリーグ優勝に続くうたげに、新庄は「ビールかけに慣れちゃった」と
他球団が嫉妬（しっと）するようなコメント。札幌の厳しい寒さで風邪をひかないように屋外用の大型ヒーターも設置された。

＜写真：スケート選手のスーツ姿でビールかけを楽しむ森本＞

新庄さん見て涙　森本　　2006/10/27 09:30

　ウイニングボールをキャッチした左翼手の森本はそのまま左中間付近で新庄と抱き合い、日本一の喜びを分かち合った。
　「新庄さんを見たら、一気に涙が出ました」。新庄の弟分のような存在として今季、飛躍を遂げた森本は胸がいっぱいだった。
この試合は４打数無安打だったが、シリーズ通算１９打数７安打６得点で優秀選手に輝いた。


選手一言　【写真】　　2006/10/27 09:35

　田中賢　先頭のひちょり（森本）さんが塁に出なかったので、きょうは積極的にいった。
日本シリーズは、１、２番としてきっちり仕事ができた。幸せです。

　鶴岡　ダルビッシュはスライダーが決まっていた。自分は一軍に定着してまだ１年目。
日本一になれたなんて信じられない。

　八木　１年目で日本一になれて自信もついた。来年に向けてプラスになった。

　武田久　日本一は信じられないし、実感もない。この１年間四球を出さなかったことが良かった。

　武田勝　ファンの大声援、それが一番大きな力になった。

＜写真：チャンピオンフラッグを持って場内を１周しファンの声援に応える日本ハムの選手たち（金田淳撮影）＞

ヒルマン監督　レンジャーズと面接へ　大リーグ復帰の可能性　　2006/10/27 09:36

　日本ハムのトレイ・ヒルマン監督が米大リーグレンジャーズの次期監督候補として面談を受けることが２６日までに明らかになった。
同監督は来日前にレンジャーズの育成部ディレクターを務めていたこともあり、候補の一人に挙がっていた。
日本ハムは同監督に続投を要請し、条件面で合意に達していたが、契約をしていなかった。
このため、来季の契約をしない可能性も出てきた。
　同監督は以前、レンジャーズの公式ホームページの取材に対し、「レンジャーズにかかわる仕事をぜひしたい」と話すなど、
米球界復帰に熱意を持っていた。
　ヒルマン監督は、日本シリーズ終了後にレンジャーズ側と接触する見込み。高田ゼネラルマネジャーは
「本人は面談をしたがっている。どちらにしても、アジアシリーズ（９日開幕）までには方向性が決まる」とした。


きょうからＦＡ手続き　小笠原に注目　　2006/10/27 09:37

　プロ野球のフリーエージェント（ＦＡ）有資格選手が権利行使するための手続き期間が２７日から始まる。
今季初めて権利を取得した日本ハムの小笠原道大内野手（３３）が移籍を視野に入れてＦＡ権を行使するか、が注目される。
　今オフに有資格選手がＦＡ権を行使する場合は、今月２７日から１１月７日までに在籍球団に対して通知しなければならない。
８日にコミッショナーがＦＡ宣言選手として公示し、９日から国内外すべてのチームと交渉が可能となる。
　小笠原は５月１５日に条件を満たし、その時点では「権利を行使するかどうか今は考えていないし、決めてない」と話した。
今季、本塁打と打点の２冠に輝き、２５年ぶりのリーグ優勝、４４年ぶりの日本一に大きく貢献しただけに、
ＦＡ宣言をすれば他球団が獲得に乗り出すのは確実で、すでに巨人、中日が興味を示している。
　日本ハム球団は「全力で残留要請していく。誠意を尽くして話し合いたい」としている。

岡島はＦＡ宣言　　2006/10/27 09:37

　日本ハムの岡島秀樹投手（３０）は２６日の日本シリーズ終了後、フリーエージェント（ＦＡ）を宣言する意向を明らかにした。
　岡島は「いろいろな球団の話が聞きたい。必要としてくれる球団に行きたい。日本以外も考えたい」と
日本ハムを含めて交渉に応じる考えを示した。今季、巨人から移籍した岡島は左の中継ぎとして５５試合に登板、
２勝２敗４セーブ、防御率２・１４を記録し、日本一に貢献した。


札幌で号外配布　　2006/10/27 09:41

　北海道新聞社は二十六日夜、日本ハムの日本シリーズ優勝を伝える号外を
札幌市中央区のＪＲ札幌駅前やススキノ、豊平区の札幌ドーム周辺など五カ所で配布した。
Ａ３判、カラー二ページの一万二千部を発行。「日ハム　日本一」の見出しで、４４年ぶりの日本一を速報した。

遺影手に胴上げ　大社オーナー　　2006/10/27 09:49

　大社オーナーも日本一の選手らに胴上げされ、４４年ぶりの栄冠の感激をかみしめた。腕の中には昨年他界した
大社義規・前オーナーの遺影が抱えられていた。前オーナーは自らが買収した球団に情熱を注ぎ、球界発展にも寄与した。
大社オーナーは「今後もチーム一丸となり、北海道になくてはならない球団を目指し、
さらなる挑戦を続けてまいります」と笑顔で話した。

■夢と感動もらった　大社啓二オーナーの話

　大変感激しております。ヒルマン監督はじめ、選手、チームを陰で支えてくれたスタッフのみなさんに
敬意を表するとともに、強さだけでなく、夢と感動を与えてくれたチームを誇りに思います。

■本当にお疲れさま　藤井純一球団社長の話

　北海道移転３年目にして成し遂げた日本一に大変感動し、感謝の言葉もございません。
ファイターズを日本一に導いたヒルマン監督をはじめ、コーチ、選手、スタッフのみなさん、本当にお疲れさまでした。

ダル雪辱、エースの風格　気迫の最速１５３キロ　【写真】　　2006/10/27 10:09

　「２度も同じ相手に負けられない」。ダルビッシュが第１戦の敗戦を糧に、セ・リーグを代表するエース川上に投げ勝った。

　大舞台に強い−。２０歳の右腕の一番の武器は、１５０キロを超える速球でも多彩な変化球でもない。
日本一をかけたマウンドでも物おじすることなく投げきれる心臓の強さ。その持ち味をこの夜、遺憾なく出し切った。

　立ち上がりは力みすぎて、球がばらついた。二−四回は毎回、得点圏に走者を背負った。
だが、ここを１失点で乗り切ったのが大きかった。

　大きな成長を遂げた今季を凝縮したマウンド。「今年一年の集大成の全力投球。精いっぱいでした」。
三回には福留に対し自身最速となる１５３キロをマーク。福留は完全に振り遅れていた。
六回は第１戦で適時打を打たれた谷繁を一死二塁で迎え、「前回と同じ場面。気を付けよう」。
丁寧に内外を投げ分け、最後はスライダーで空振り三振に仕留めた。

　精神面でも、体力面でも、たくましくなった１年。投手陣のベテラン、立石は言う。
「登板のない日に、ウエートトレーニングやグラウンド以外の見えないところで一番、練習をやっている」

　９月２７日のレギュラーシーズン最終戦。プロで初めて中継ぎを経験した。先発がピンチを迎える度に、
投球練習が始まり慌ただしくなるブルペン。その緊張感を感じ、「リリーフの大変さが分かった。
できるだけピンチをつくってはいけない」。芽生えた自覚が、この日も八回途中までマウンドに立ち続けさせた。

　「何が良かったかはわからない」。試合後の喜びの言葉は淡々としたものばかり。理由は「まだ、アジアシリーズがあるから」。

　目標を定め、常に前を向く。エースという称号がふさわしくなった。（門馬羊次）

＜写真：六回二死二塁、英智を空振り三振に仕留め、マウンド上で叫ぶダルビッシュ（金田淳撮影）＞

歓喜、地元で頂点　新庄劇場美しく幕　【写真】　　2006/10/27 10:26

　引退する新庄剛志選手が宙に舞った。寡黙な小笠原道大選手が満面に笑みを浮かべ、選手たちと肩を抱き合った−。
二十六日夜、北海道日本ハムファイターズが、東映時代以来４４年ぶりの日本一を決めた。
四万二千三十人のファンで埋まった札幌ドームに万歳の声がこだました。北海道移転から三年。
「ありがとう新庄選手」「おめでとうファイターズ」「夢をありがとう」。プロ野球の頂点に駆け上った「道民球団」に、
ファンは惜しみない拍手を送った。

　新庄が四度、宙を舞った。華麗なプレーと派手なパフォーマンスでファンを魅了してきた新庄が
地元札幌ドームでのラストゲームで、十七年間のプロ生活で初めての日本一をつかんだ。
四月十八日の突然の引退表明で「優勝できたら死んじゃうかもしれない」と話した新庄は優勝が決まると、号泣。
二○○四年の球団移転元年から三年、「新庄劇場」のフィナーレは歓喜の涙だった。

　八回、稲葉選手がダメ押しの本塁打を放ったあと、打席に入った新庄は涙を流していた。
シリーズ中は封印してきた豪快なフルスイングで空振り三振に倒れた。その涙は、九回の守りに就いても止まらなかった。

　「本当に漫画みたいなストーリーで出来すぎ」と新庄。「七回くらいから（涙で）やばかった。
おれのところに（打球が）飛んできたら取れなかった。この仲間ともう、できないのが…」。
そして「今日が最高の思い出になった。背番号１は森本につけてほしい」。

　○四年に米大リーグから復帰した入団会見で「これからはメジャーでもセ・リーグでもない。パ・リーグです」とぶち上げた新庄。
札幌ドームの天井からの宙づりをはじめ、数々のパフォーマンスで、ファンを引きつけた。
地味なイメージの日本ハムに華やかな風を吹き込んだ。

　「野球選手っぽくない選手になりたい」と公言する一方で、「結果を出せないと、ただの目立ちたがり屋になってしまう」と
野球に対する姿勢は真摯（しんし）だった。

　「完全燃焼したい」と臨んだ最初で最後の日本シリーズは、１７打数６安打、打率３割５分３厘の高打率。
慢性のアキレスけん痛など満身創痍（そうい）だったが、第１戦で同点犠飛を放つと、
第２戦では猛スライディングで逆転ホームイン。この日も逆転２ランを打ったセギノールと大喜びで抱き合い、
直後の内野安打では万歳をして一塁を駆け抜けた。

　「自分たちが楽しまないと、ファンも楽しめるはずがない」。
伸び伸びとグラウンドを駆け回る日本一のナインの中心に新庄の笑顔があった。（運動部　飯田雄太）

＜写真：監督より先に胴上げされる新庄＞

レンジャーズとの会談にも慎重　日本一のヒルマン監督　　2006/10/27 18:52

　日本ハムを４４年ぶりの日本一に導いたヒルマン監督は２７日、米大リーグ、レンジャーズが
次期監督候補の１人として電話会談する意向を示したことに「監督として誰もが光栄なこと」としながらも
「光栄に思うことと、仕事を選ぶことは別。今は日本ハムの職責を全うするだけ」と、慎重な姿勢を崩さなかった。
　故郷テキサス州の球団ということもあり「北海道は大好きですし、同時にテキサスには家族がいて、友人も多い。
家族はわたしの中で最も大事なもの」と胸中を語った。
　日本ハムはすでに続投を要請しており、条件面では大筋で合意に達している。


札幌ドームで１７年振り返る　新庄選手引退会見　夢追い人、旅立つ　【写真】　　2006/10/28 10:54

　今季限りで引退する北海道日本ハムファイターズの新庄剛志選手（３４）が２７日、札幌ドームで会見し、
北海道で３年間プレーして最後の年に日本一に輝いたことについて、
「北海道に種をまき、毎日一生懸命水を与え、３年目で美しく、たくましい、金色の花を咲かせることができた」と喜びを語った。
　ジャケット姿で登場した新庄選手は、球団側が用意した会見場を使わずに、プロ生活十七年間をともにしたグラブを手に
マウンド上で約二百人の報道陣を前に思いを語った。
　日本一を決めた前夜の日本シリーズ第５戦について、「稲葉君がホームランを打って勝ったと思った。
この打席が最後だなと思うと、こみ上げてきた。ファンの声援を聞くと、もう抑えきれなくなった」と涙の理由を明かした。
　引退後の具体的な活動は明言せず、「自分でも何ができるか、探すのが楽しみ。人を驚かせるようなことをしたい」と話し、
「札幌ドームでコンサートをしたい」と目を輝かせた。
　去就が注目されるヒルマン監督、小笠原道大選手については「たった一つの人生。決めた道を応援したい」と話し、
十一月のアジアシリーズは出場しない考えも明らかにした。

＜写真：札幌ドームのマウンド上で会見し、思い出を語る新庄選手（金田淳撮影）＞

防衛「省」法案　衆院審議入り　民主、賛成も視野　　2006/10/28 08:29

　衆院本会議で二十七日審議入りした防衛庁「省」昇格法案は同日午後、衆院安全保障委員会（木村太郎委員長）で
野党側欠席の中、趣旨説明が行われた。野党側は週明けの委員会審議も拒否する構えだが、
民主党の鳩山由紀夫幹事長は同日の記者会見で「国を守る重要な任にある役所が『省』であることは自然だ」と述べ、
法案賛成も視野に入れ、審議を見守る姿勢を示した。

　野党側はこれまで、同法案の審議前に、防衛施設庁の官製談合事件を踏まえた再発防止策の集中審議を同委員会で
二日間以上開催するよう求め、二十七日の同委理事会で「明確な確約が得られなかった」として途中退席。続く委員会も欠席した。

　与党側は委員会終了後の理事会で、三十一日の委員会で談合問題の集中審議を行うことを決めたが、
民主、共産、社民三党は「あくまで二日間の集中審議の確約が先決だ」として欠席の方針。
「（二十二日投開票の）補選勝利で与党が強引な議会運営を行う懸念が現実になった。
国民に見てもらいたい」（民主党の笹木竜三衆院安保委筆頭理事）としている。

　ただ欠席戦術には国民理解を得るのは難しいと見られる。会見で鳩山氏は
「どのタイミングで『致し方ない』とか『賛成』とかなるのか、審議の過程を見ていかねばならない」と述べた。

温泉、スキー場売却へ　歌志内と上砂川　基金崩し購入費助成　　2006/10/28 08:33

　【歌志内、上砂川】空知管内六市町の不適切な長期借り入れ（ヤミ起債）問題で、資金不足により返済が遅れている
歌志内市と上砂川町は二十七日、所有する温泉宿泊施設やスキー場の売却を柱とする具体的な返済財源の確保策を固めた。
売却先の民間業者や第三セクターに「空知産炭地域総合発展基金」から取り崩した資金を、施設購入費の一部として助成する。
　歌志内市が売却するのは市営温泉施設「チロルの湯」で、民間業者と九億円程度で売却する方向で交渉していく。
さらに、本年度の上下水道など公共工事の資金として約二億五千万円を同基金から取り崩し、
それに相当する一般財源を返済に回す考えだ。
　上砂川町は町営温泉「上砂川岳温泉パンケの湯」や「上砂川岳国際スキー場」などの七施設と遊休地を
町の三セクである上砂川振興公社に計八−九億円で売却したい考え。道と両市町は、
施設購入費に対する助成金の割合（助成率）を最大８０％とする方向で調整している。
ただ両市町はこうした財源確保策だけでは返済金の全額を確保できず、○六年度決算は赤字に転落する見通しだ。


羽田隣接部分の４割を返還　横田空域で日米合意　　2006/10/28 09:57

　日米両政府は２７日に開かれた日米合同委員会の民間航空分科委員会で、米軍横田基地が管制業務を行っている
「横田空域」のうち、羽田空港の管制空域の西側に隣接している部分の約４０％を日本側に返還することで合意した。
　横田空域の南半分はこれまで、約３７００−約７０００メートルの間を６段階の階段状に設定されていたが、
返還後は約２４００−５５００メートルの５段階となる。
　現在、羽田空港を離陸した西行きの旅客機は東京湾上で急上昇して横田空域を飛び越えているが、
返還後は緩やかに上昇できるようになり、飛行時間短縮や、燃料の節減につながる。
　また航空路の複線化も可能になり、羽田空港の出発便を現在より約１３０便程度増やすことができるようになる見通し。
　この日の分科委員会では、自衛官の管制官を横田基地に配置することも合意した。

核保有「議論は当然」　中川政調会長が米高官と会談　キューバ危機例示　　2006/10/28 14:00

　【ワシントン２７日西村卓也】訪米中の中川昭一自民党政調会長は二十七日、ワシントンでシュワブ米通商代表、
アーミテージ元国務副長官らと相次いで会談した。この中で、中川氏は日本の核保有について「議論するのは当然だ」との考えを重ねて示した。
　中川氏は会談後、記者会見し「議論をやってはいけないと言う人は（米側に）一人もいなかった」と強調した。
　中川氏は北朝鮮と日本の関係を「四十五年前に核を持とうとしたキューバと米国の関係に似ている」として、
核実験を強行した北朝鮮に対抗し、日本も核保有議論をする必要があるとの立場を米側に説明したという。
　ただ、議論の場としては自民党の外交、国防、内閣などの部会を挙げ、政府として議論することには慎重な姿勢を見せた。
　また、国連安全保障理事会が採択した対北朝鮮制裁決議に関連し「（国連憲章七章）四一条の経済制裁がうまくいかない場合は
（軍事行動を規定した）四二条にいくことになる」と述べ、軍事制裁も視野に入れるべきだとの考えを示した。


紳士フロア全改装　丸井今井一条館、１月から　　2006/10/28 07:22

　経営再建中の丸井今井（札幌）が来年手掛ける札幌本店の改装計画の概要が二十七日、明らかになった。
第一弾として一月、一条館三−五階の紳士フロアの全面改装に着手。二月末にオープンする。
ファッションビルの札幌マルサも丸井今井の新館として同時期に改装し、四館体制で再スタートを切る構えだ。
　同社は紳士フロア改装に総額約十億円を投資。新宿本店のメンズ館を成功させるなど紳士物に強い
伊勢丹（東京）の支援を仰ぎ、フロアごとに明確な特色を打ち出す。革小物などの雑貨関係を強化し、自主販売の売り場も増やす計画だ。
　マルサでは高級ブランド店ルイ・ヴィトンを中心に、新ショップを複数導入。上層階に健康と美容を意識した専門テナントを導入する。
　さらに来秋には、二十年近く手を付けず「最大の懸案」（幹部）だった大通館地下一−二階の食品フロアを全面的に改装する。
通路を広く取り、テナントを大幅に入れ替える方針。
　一方、当初計画していた大通館十階のレストラン街の改装については、当面見送る。

文字音読や音声を即文章に　身障者向け機器開発に着手　【写真】　　2006/10/28 14:19

　厚生労働省は２８日までに、民間企業や大学などと連携して、目や耳の不自由な人のために、
新聞や雑誌など紙に書かれた文字を読み上げてくれたり、音声を即座に携帯端末などの画面上で
文章にしてくれるハイテク機器の開発に着手したことを明らかにした。
視聴覚障害者らがより自立した生活ができるよう支援することが狙い。

　情報技術（ＩＴ）の進歩で、パソコンのホームページ上の文字を音読するソフトなどは市販されているが、
厚労省によると、今回開発に乗り出したような機器はまだ商品化されていない。
現在、関心を示しているメーカーなどと協議している段階だが、将来的には新たな輸出産業へ発展させることも目標にしている。

　視覚障害者は障害の程度が最も重い１級と、２級を合わせ全国で約１７万９０００人、聴覚・言語障害者は１級は認定されず、
２級が約８万９０００人いる。

　このため、厚労省はこうした機器の潜在需要は大きいとみており、自治体が障害者自立支援法によるサービスの一環として、
障害者に貸与することを念頭に置いている。自治体は同法で障害福祉計画の策定を義務付けられており、
自治体による購入が企業の商品化への動機付けにもなるとみている。

　今のところ、大手から中小までのコンピューターメーカーなど１０数社や公的研究機関との間で、
製品化へ向けた技術的な問題のほか、産業として成り立つかどうかという点などについて議論を深めている。

　厚労省は今後、製品開発に生かすため、障害者団体にも声を掛けるなどして当事者の意見を聞く方針。

＜写真：文字を入力するとパソコンのアニメ人形が手話で伝える日立製作所のソフト＞

秋田のホテルを来月末に閉鎖　三井観光開発　　2006/10/28 07:23

　札幌グランドホテルや札幌パークホテルなどを運営する三井観光開発（東京）は二十七日、
三井アーバンホテル秋田（秋田市）を十一月末で閉鎖することを明らかにした。投資ファンドの支援で再出発した昨年八月以降、
不採算施設の整理は初めて。札幌の両施設など収益性の高いホテルに設備投資を集中、再建を加速させる狙いだ。
　アーバンホテル秋田は一九八八年開業。ピークの九四年度の売上高は約十五億円だったが周辺にホテルが乱立したこともあり、
二○○五年度には約七億五千万円と半減。今後も収益改善の見通しが立たないと判断した。


脳梗塞薬で４８人死亡　５人は適用基準守らず　　2006/10/27 23:44

　昨年十月に承認された脳梗塞治療薬「ｔＰＡ」を使用した患者のうち、４８人がこの１年に脳出血など副作用が
疑われる症状で死亡していたことが、厚生労働省への報告で２７日分かった。うち少なくとも５人については、
適用基準を守っていなかったという。

　厚労省によると、ｔＰＡは血管に詰まった血栓を溶かす作用がある薬で、脳梗塞を発症して３時間以内に使用する。
後遺症が出ないなど、一部で劇的な効果もあるとされる。三菱ウェルファーマ（大阪市）と協和発酵工業（東京都）の
２社が製造、販売しており、この１年間で約３２００人に使用された。副作用が疑われたケースは４８８件だった。

　薬の添付文書では、脳出血による死亡例があることを明示、出血している患者や血圧の高い患者らへの
使用を禁じるなど厳しい基準を守って使用するよう求めていた。死亡した４８人は主に高齢者で、２９人が脳出血を起こしていた。

　厚労省安全対策課は「重篤な脳梗塞患者に使うリスクのある薬で、慎重な投与が必要だ」と話し、製造元の１つ、
三菱ウェルファーマは「これまで以上に適正使用を推進するため注意喚起する」と話している。

道教委幹部が必修漏れを黙認　０４年度まで札幌東教頭、実態知りつつ審査　　2006/10/28 07:32

　必修漏れが発覚した札幌東高の教頭を務めた道教委の幹部職員（５０）が二○○五年度の一年間、
同校の必修漏れの実態を知りながら道教委で道立高の教育課程を審査していたことが二十七日、分かった。
道教委はこれまで「学校現場の必修漏れを知らなかった」（高校教育課）としてきたが、
職員は同校の必修漏れを黙認していたと認めており、道教委の身内に甘い体質があらためて明らかになった。

　この職員は○四年度の一年間、札幌東の教頭として勤務。道教委の今回の調査で、
同校の必修漏れは少なくとも○三年度から続いていた。職員は「二人いる教頭のうち教務担当ではなく、
生徒指導担当だったが、校内の教育課程編成会議などには参加していて、（必修漏れを）知らなかったとはいえない」と話している。

　翌○五年度に職員は道教委の高校教育課勤務となり、道立高各校の教育課程に問題がないかどうかを
審査する担当になったが、札幌東の必修漏れについては黙認し、「同僚や上司にも相談しなかった」としている。
今年四月には道教委の別の課に異動した。

　必修漏れを黙認したことについて、この職員は「今になって思えば、自分の経験から、札幌東を含めて、
各校で本当に教育課程通りに実施されているかどうか、再調査などを働きかけるべきだったと思う」と釈明している。

　道教委は道立高で必修漏れが発覚後、「（道教委に）各校から報告を義務付けている教育課程表に問題はなく、
その通り適切に実施されていると考えてきた」（高校教育課）と、高校側の落ち度を強調していた。
この職員が高校教育課に勤務していた当時の課長だった、
穂積邦彦学校教育局長は「（職員から）実態が報告されていれば、改善に向けてもっと早く動けたはずで非常に残念だ。
チェック体制が不十分だったと言われても仕方ない」と話している。

傷害致死被疑者　処分保留で釈放　函館地検　　2006/10/28 08:08

　【函館】函館市内の路上で四日、たばこの買い方をめぐり男性同士が殴り合いになり、
無職男性＝当時（７０）＝が死亡した事件で、函館地検は二十七日までに、
傷害致死の疑いで調べていた同市の無職男性（６０）を処分保留で釈放した。
　同地検は、一方の当事者が死亡し、目撃者も少なく、拘留期限の二十五日までに十分な裏付けができなかったとし、
「正当防衛に当たるかどうかの検討も必要」と説明している。今後も在宅のまま捜査を続け、起訴するかどうか決める方針。


女子高生狙った連続暴行男逮捕　苫小牧　　2006/10/28 08:08

　【苫小牧】苫小牧署は二十七日までに、帰宅途中の女子高生を狙って暴行を繰り返したとして、
強盗女性暴行などの疑いで、苫小牧市明野新町四、型枠大工相内寿也容疑者（２１）を逮捕した。
　調べでは、相内被告は六月十九日から七月十一日までの間、夜間に帰宅途中の女子高生五人に対し、
下着を奪ったうえ暴行するなどした疑い。
　相内被告は、狙いをつけた女子高生の後をつけ、人けのない道路に入ったところを見計らって暴行を繰り返していたという。
同容疑者はこのほか五件の余罪を自供しており、わずか二十日ほどの間に十件の暴行を行っていたとみられる。


わいせつ男性教諭　札幌市教委が処分　　2006/10/28 08:09

　札幌市教委は二十七日、札幌市立学校の男性教諭を、「わいせつ行為を行った」として停職処分にしたと発表した
。市教委は、この教諭は同日付で依願退職したとしている。
　ただ市教委は「被害者が具体的な情報を発表しないよう望んでいる」として、小中高校の別や地域、停職期間、
行為の内容などについては公表しなかった。市教委の加賀谷淳一課長はこの判断について「市教委の基準に、
公表を望まぬ被害者の意向をくむよう定めた規定がある」と説明している。

開廷から２７分で判決　旭川地裁で道内初の即決裁判　　2006/10/28 08:11

　【旭川】刑事裁判の迅速化を図る目的で、今月から全国の地裁に導入された即決裁判手続きを道内で初めて適用した
事件の初公判が二十七日、旭川地裁であり、開廷からわずか二十七分で判決が言い渡された。
　即決裁判は二○○九年度に始まる裁判員制度をにらんだ手続き。薬物所持や万引など刑の下限が
懲役・禁固一年未満の軽微な事件で起訴事実に争いのないケースが対象。
　この日の公判は、旭川市内の男性被告（２２）が七月、同市内で大麻を所持していたとして大麻取締法違反の
罪に問われた事件。開廷後、田尻克已裁判官が、被告が罪を認めて即決裁判を望んでいることを確認し、適用を決定。
被告人質問などの後、懲役六カ月、執行猶予三年（求刑懲役六カ月）を言い渡した。
　逮捕から十七日目でのスピード判決に、被告側弁護士は「被告の負担軽減という意味で有意義」としながら
「罪の意識を実感できないなど、マイナス面もあり得る」と指摘。一方、旭川地検は
「拘置所の過剰収容解消などのメリットもあり、事案を選択しながら活用していく」と話している。


低気圧被害２８３億円　道内「水産」が全体の６５％　　2006/10/28 08:12

　道は二十七日、今月七日から九日にかけ道東沖を通過した低気圧による二十七日現在の全道被害状況を発表した。
被害総額は二百八十三億円で、うちサケ定置網などの水産被害が百八十三億円と全体の６５％を占めた。
被害状況の算定は水産、農業などを除きほぼ終了したが、最終的に三百億円を突破する見通しだ。
　水産関連では、道内のサケ定置網の半分に当たる四百二十五カ統が被害を受け、被害額は百億円を超えた。
このうち、五十カ統が全壊や流出により使えなくなった。
　このほか防波堤など漁港・海岸が二十四億円（百四十五件）、漁船が四億円（七百八十三件）、
荷さばき所など共同利用施設が三億円（百十一件）。水産に次いで被害額が大きかったのは河川はんらんなどで建設の八十二億円。

対ロシア機スクランブル倍増　大半は北海道周辺　本年度上半期　　2006/10/28 08:14

　領空侵犯の可能性がある外国機に対する本年度上半期（四−九月）の航空自衛隊戦闘機の緊急発進（スクランブル）が、
前年同期比３１％増の百四十九回に上り、大半は北海道周辺を南下したロシア機への発進だったことが二十七日、
防衛庁統合幕僚監部のまとめで分かった。一方、中国機への発進は激減した。

　統幕によると、ロシア機への発進は本年度上半期百三十九回で９３％を占めた。前年同期の七十二回の二倍近くに達し、
既に昨年度合計の百十六回を上回った。自衛隊や在日米軍に対する情報収集や長距離航行訓練を行ったとみられ、
うち八十七回は北海道と北東北を管轄する北部航空方面隊が千歳、三沢（青森県）両基地などから発進した。
　東シナ海のガス田開発をめぐり日中が対立した昨年度は百七回と、前年度比約八倍に激増した中国機への発進は
本年度上半期は一回だけ。このほかは、台湾機へが五回、航路を外れるなどした米国機へが四回。
　日本に近づくロシア機の増加について統幕は、主要輸出品の原油や天然ガスの高騰で経済が好調なロシアが
国防費を増やし、偵察機や練習機の燃料や部品の調達、機体整備の態勢が改善したことが大きいと分析。
　一方、中国機の激減については「東シナ海など日本領空近くでの情報収集が減ったとみられるが、
その確たる理由は分からない」としている。

人気選手のユニホーム盗む　福岡、ボールボーイ逮捕　【写真】　　2006/10/28 12:25

　プロ野球福岡ソフトバンクホークスの人気選手のユニホームを球場のロッカールームから盗んだとして、
福岡県警中央署は２７日、窃盗の疑いで福岡市東区青葉７丁目、アルバイト八尋忠雅容疑者（２２）を逮捕した。
球団の本拠地、福岡ヤフードームでボールボーイのアルバイトしながら盗みを重ねていた。容疑を認めているという。
　調べでは、八尋容疑者は今年６月から８月にかけ、福岡市中央区のヤフードーム内のロッカーに忍び込み、
若手で人気がある川崎宗則内野手のユニホーム１着（３万円相当）を盗んだ疑い。
　盗んだユニホームをインターネットのオークションに出品。落札希望価格を１００万円にしていた。
自宅からはユニホームや捕手のプロテクターなど６７点が見つかり、同署が余罪として調べている。
　八尋容疑者は「最初は出来心だった。高値で売れたので、金のために何回も盗んで売った」と供述しているという。
　球団がオークション出品に気付き、１０月中旬、中央署に届けた。

＜写真：八尋忠雅容疑者が盗んだ、福岡ソフトバンクホークスの選手のユニホームなど＝２７日正午、福岡・中央署＞


長崎県でも裏金疑惑　県が調査始める　　2006/10/28 14:08

　長崎県の複数の部署で、事務用品の納入に際し業者に架空の請求書を出させる手口で「裏金」を捻出していた疑惑が浮上、
県が２８日までに調査を始めた。
　長崎県によると、県は職員や９０以上の業者からの聞き取り調査などを行っているが、裏金づくりをしていた期間や総額は不明。
　長崎県に事務用品を納入している長崎市の業者によると、県の複数の部署では、業者に架空の見積書を出させて公金を浮かせていた。
事務用品は納入されていなかった。
　長崎県では、ことし６月、元係長が物品購入の際に業者に偽造した請求書を出させていたなどとして背任容疑で逮捕。
同県はこの事件を機に調査を始めた。

未履修生徒の救済策検討　首相が文科相に指示　　2006/10/28 12:32

　政府は２８日、全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題で、
単位不足が懸念される生徒に対する救済策の検討に入った。安倍晋三首相が２７日、
伊吹文明文部科学相を首相官邸に呼び、指示した。文科省は教育委員会向けに示す対応策の内容を検討するため、
各地の実態把握を急いでいる。

　伊吹文科相は救済に否定的な考えを示していたが、全国の都道府県教育委員会の２７日時点の集計で、
未履修の高校が４１都道府県の約４００校に上り、単位不足の恐れのある生徒が７万人以上となる見込みであることが判明。
事態の深刻化を受け政府は方針転換を迫られた。

　文科省初等中等教育局は「（世界史などの履修に必要な）７０時間の授業は、大学入試シーズンが一段落した後、
３月末までに行う補習で十分対応可能」としている。

　ただ、中には盛岡市の私立校のように一部の高校３年生が４科目、３５０時間分の補習をしなければならないような
“想定外”のケースもあり、未履修の生徒全員が来春の卒業までに指導要領通りの時間数をこなすのは困難。
政府はこうしたケースに対し、どのような救済が可能か検討する。

　安倍首相は２７日、官邸で記者団に「子どもたちに原因があるわけではなくて、学校側に原因があり、
教育委員会もチェック機能を果たし得なかったことに問題がある」と指摘。その上で「子どもたちの将来に問題が発生しないよう
対応すべきだと考えているし、そのように指示している」と強調した。

　与党内では「（生徒は）かわいそうだ。もう一度授業を受けさせるようなことは必要ない。世界史の本でも読み、
論文を出してもらうなど、寛大な措置を取るべきだ」（森喜朗元首相）などの声が上がっている。

必修漏れ　４１都道府県３９９校に　道内は全国最多４０校　　2006/10/28 08:20

　全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題で、公立と私立を合わせた必修漏れの高校は
四十一都道府県の三百九十九校に上ることが二十七日、全国の都道府県教育委員会の集計などで分かった。
このまま、未履修だと単位不足になる恐れのある生徒は七万人以上になる見込み。
道教委などによると、道内の必修漏れの高校は道立二十七校、私立十一校、市立二校の計四十校。
卒業の要件を満たしていない生徒は、三年生で六千九百七十二人となった。
　この問題は二十四日、富山県立高岡南高校で発覚。その後、全国の高校でも発覚が相次いだ。

　必修漏れが多かったのは、北海道四十校、岩手三十六校、長野三十一校、静岡二十九校、島根と福島の二十一校など。

　道内では二十七日の再調査で新たに道立十二校、私立二校が判明。いずれも情報などの必修科目の
一部を数学などの科目に振り替えたり、理科の一部分野を学習していなかった。

　また私立高を管轄する道学事課が、必修、選択科目の組み合わせや単位数を示した
教育課程表自体が履修すべき科目を満たしていなかったのに、提出された教育課程表の不備を見抜けず、
必修漏れにつながったケースがあったことが明らかになった。

　吉田一昭課長は「教育課程表に届けた科目を履修していないという状況を想定しておらず、
厳しい目で見ていなかった」と陳謝。今後、各校への指導体制を見直す考えを示した。

　◇新たに必修漏れが判明した道内の高校（かっこ内は該当する三年生の人数）

　▽道立　札幌西（３１９）岩見沢東（２３３）岩見沢西（なし）旭川西（２０１）旭川北（２４０）旭川凌雲（２３８）旭川商（２２８）遠軽（１８４）室蘭栄（２３３）室蘭清水丘（１５７）伊達緑丘（１５９）釧路湖陵（２７８）

　▽私立　札幌龍谷（１３）札幌日大高（３３４）

　◇必修漏れの三年生の人数が判明した高校（同）

　▽私立　北海（１２９）札幌静修（２９５）札幌第一（３５７）函館大学付属有斗（３０４）函館ラ・サール（１３７）旭川実業（１６０）函館白百合学園（９０）

（注）函館白百合は人数を訂正

道東４町長が被害復旧中に出張し観光　今月上旬の低気圧通過後　　2006/10/28 09:45

　今月七−九日の低気圧で大きな被害が出た根室管内別海町など道東の四町長が、京都府で開かれた
全国土地改良事業団体連合会主催の年次大会に出席するため、九日から少なくとも十二日まで出張し、
天の橋立など観光名所を訪れていたことが二十七日、分かった。別海町では低気圧による被害が
十二億円に上っており、町民から批判の声も上がっている。

　四町長は、佐野力三別海町長、田原賢一・網走管内雄武町長、橋場博・同管内清里町長、山口武敏・十勝管内音更町長。

　京都府土地改良事業団体連合会などによると、大会には全国から首長や農協関係者など約四千人が出席した。
道内からの参加者は四町長を含む約百七十人で、このうち約百人が観光名所を訪れる業務視察にも参加した。

　四人は九日に地元を出発し、同日中に京都入りした。大会は十日午後一時から功労者表彰などを行い、同四時ごろに終了。
その後、交歓会に移り、京舞などを楽しんだ。翌十一日は業務視察として、バスで京丹後市の広域農道などを訪れたほか、
宮津市の天の橋立展望台、伊根町の観光名所の舟屋を船から眺めた。四町長は宮津市内などに泊まり、十二−十三日に地元に戻った。

　別海町では、八日に災害対策本部が設置された時点で、道路などの被害が深刻との報告が町にも上がっていた。
町長が出張に出た九日午前に、風雨はほぼ収まり、詳細な被害調査や復旧が始まった。対策本部は十三日まで設けられていた。

　別海町の被害は二十七日現在、サケの定置網の破損や床上、床下浸水など総額十二億六千万円に上る。
佐野町長は「本来なら道路の復旧などすべてが終わるまで陣頭指揮すべきだが、他の約束事もある。
嵐はやんでいたので出張した。判断は間違っていなかった」と話している。

　また、雄武町では対策本部は設置されなかったが、八カ統ある定置網すべてに被害があり、漁船も壊れた。
清里町では道路などが損壊。音更町では道路ののり面が崩れるなど数百万円の被害だった。三町長はいずれも、
必要な出張で問題ないとの認識を示している。

　別海町の町民は「みんな、びしょぬれで復旧にあたっていたのに」「こんな時に町長が行かなければならない出張だったのか」などと、
町長の判断を疑問視している。

センターに通報１万4000件　ネット上の違法・有害情報　　2006/10/28 14:50

　インターネット上にはんらんする児童ポルノや自殺勧誘など違法・有害情報について、一般からホームページ（ＨＰ）上で
通報を受け付ける「インターネット・ホットラインセンター」（東京都港区）に、センターの運用が始まった６月から９月までの
４カ月間で約１万４４００件の通報があったことが２８日、分かった。
　センターの運営は、警察庁が財団法人「インターネット協会」に業務委託。センターは運用ガイドラインで、
わいせつ画像や規制薬物の広告などを「違法情報」と、拳銃譲渡や殺人を請け負ったり、
自殺を勧誘したりする情報を「有害情報」と規定している。
　センターがガイドラインに基づき、違法情報と判断すれば、海外のサイトに関連する情報を除いて警察庁に通報。
有害情報については、プロバイダー（接続業者）やサイト管理者に削除を要請する。
　センターの常勤スタッフは現在、協会職員の２人。通報件数が多い上、摘発に効果が期待できるため、
運営費を出している警察庁は来年度予算に、常勤スタッフの増員分を盛り込んでいる。
　一般からの通報中、違法情報と判断したのは１０８６件で、うち６０７件を警察庁に通報し、４３８件については削除を要請。
６件は捜査の端緒となり、石川県警と山梨県警がそれぞれ１件ずつ摘発した。有害情報と判断したのは２５２件で
、うち１３５件を削除要請した。約１万３０００件はガイドラインの対象外だった。

クマに襲われ重傷　新十津川　　2006/10/28 14:12

　【新十津川】二十八日午前七時半ごろ、空知管内新十津川町大和八三の福井谷川林道を
約四キロ入った山林で、札幌市白石区北郷三の一、無職小野文雄さん（６２）がヒグマに襲われ、
左のひざや太ももをかまれる重傷。
　滝川署は、小野さんが妻（５９）と二人でキノコ採りのため山林に入り、妻と離れて一人でキノコを採っていたところ
ヒグマと遭遇し、襲われたとみて調べている。ヒグマは体長約二メートルで、そのまま逃げたという。
　新十津川町によると、現場は例年よくクマが目撃される場所で、今年に入り三件のクマ出没情報が寄せられていた。
同町は林道を通行止めにしたほか、林道と接する町道十カ所に「ヒグマ出没　近づかないで」と書いた看板を設置。
地元猟友会が付近を警戒している。


被爆クスノキから石や瓦　長崎、爆風で入り込む？　【写真】　　2006/10/28 18:04

　長崎原爆の爆心地に近い山王神社（長崎市坂本２丁目）の境内にあり、樹齢約６００年という「被爆クスノキ」の
幹の空洞から、原爆の爆風に飛ばされ入り込んだとみられる多数の石や瓦が見つかった。
長崎原爆資料館は「貴重な被爆の資料。ぜひ展示したい」としている。
　爆心地から約８００メートルにあるクスノキは、原爆で枝葉が吹き飛び、幹も黒焦げになり大きく裂けた。
一時は枯死が危ぶまれたが回復し、市から被爆建造物（植物）に指定された。
　９月の台風１３号の強風で折れた枝の除去作業をしていた樹木医の海老沼正幸さん（５７）が、
高さ約３メートルのところで枝の根元の空洞に多数の石や瓦があるのを発見した。
　大きさは数センチのものが多く、中には原爆の熱線の影響か、黒く焦げているようなものもある。海老沼さんは
「二度と原爆の被害があってはならないと木が訴えているようだ」と驚く。
　被爆資料の調査研究をする長崎市原子爆弾被災資料協議会の委員で、石や瓦を調べた内田伯さん（７６）は
「爆風で入り込んだ可能性が高い。熱線を受けても生き延びたクスノキと石、瓦は運命共同体。被爆資料として何とか生かしたい」と話している。

＜写真：「被爆クスノキ」の幹の空洞に入り込んだ、被爆時のものとみられる石や瓦など＝２３日、長崎市の山王神社＞

戸籍変更「女性に」　家裁に申し立て　性同一性障害の男性２人　　2006/10/28 14:52

　心と体の性が一致しない性同一性障害（ＧＩＤ）と診断された４６歳と５０歳の男性２人が、戸籍の性別を女性に変更するよう、
近く奈良家裁と神戸家裁尼崎支部に申し立てることを２８日までに決めた。
　２人はいずれも女性と結婚、子供をもうけた後、離婚した。性同一性障害特例法は戸籍の性別変更の際、
「未婚で子がいない」を条件としており、対象外の２人の申し立ては来年以降の法改正論議に一石を投じそうだ。
　２人は奈良県生駒市の派遣社員の通称森村さやかさん（４６）と兵庫県尼崎市の会社員（５０）。
それぞれ大阪医大と海外で性別適合手術を受けたが、戸籍上は男のため、就職や結婚、
日常生活でも不便を強いられていると訴えている。
　ＧＩＤの日本人は全国で数千人から数万人で、うち子供をもうけたのは１割未満とされる。
　２００４年７月施行の特例法は、（１）２人以上の医師が性同一性障害と診断（２）２０歳以上（３）未婚者
（４）子供がいない−などの条件を満たしている人が家裁に審判を請求して認められれば、戸籍の性別を変更できると規定。
付則に社会的環境の変化を考慮して、３年をめどに対象者の範囲を見直すことが盛り込まれた。
　ＧＩＤ学会理事長で神戸学院大法科大学院の大島俊之教授は「子どもがいるのは、まだＧＩＤという概念が世間に
浸透していなかった時代に結婚適齢期を迎えた現在４０−５０代の人たち。３０代以下で結婚歴のある人は少ない」と指摘している。

中山間地の不正交付２億円　農地に自宅、検査院調査　　2006/10/28 17:21

　平野部よりも農業条件が不利な中山間地域の農家への交付金制度で、２００４年度までの５年間に
１７道府県で計約２億円が不正に支払われていたことが、会計検査院の調べで２８日分かった。
農地内に自宅を建てたり、対象面積に墓地を含めたりしたケースなどが確認された。
　検査院の指摘を受け、農水省は交付窓口の市町村に対し、交付に当たって現地の状況を確認するなどの改善を指示した。
　農水省などによると、中山間地域は国土の約７割を占め、農業のほかに洪水防止や景観保全などの役割もある。
過疎や高齢化で同地域の農家が減り続けているため、国は２０００年度から交付金制度を始めた。
　交付開始から５年以上農業を続けるのが条件で、農地面積や傾斜度などに応じて市町村が交付額を決める。
交付金は国が２分の１、都道府県と市町村が各４分の１を負担し、０５年度の交付総額は５０２億円。
　検査院は今回、２４道府県の約５００市町村で実態を調査。うち１７道府県の６１市町村で、交付金を受け取った後で
農地内に自宅を建てたり、途中で農業を放棄したりした不正なケースが見つかった。
　市町村の処理をめぐっても、農地面積に墓地や河川敷を含めたり、緩傾斜を急傾斜と扱ったりして交付金を
過払いしていた例が判明したほか、制度が対象としている農業振興地域以外の農地への交付もあった。
　農水省は不正交付分について、市町村などと調整し返還を求める方針。

教諭自殺で公務災害申請へ　千葉、パワハラ原因と遺族　【写真】　　2006/10/28 20:24

　千葉市立中の教諭土岐文昭さん（５０）が９月に自殺したのは、校長（５８）のパワーハラスメントが原因だったとして、
土岐さんの遺族が２８日、地方公務員災害補償基金千葉県支部に公務災害の認定を求める考えを明らかにした。
妻聖子さん（４７）と長男紀文さん（２３）が弁護士とともに同日、市内で記者会見を開いた。
　弁護士によると、学校内のパワハラを原因として公務災害の認定を申請するのは異例という。
　聖子さんによると、校長は８月３０日、文昭さんが教頭になるための管理職選考試験の受験断念を伝えたところ、
「辞表を書け」「おれに恥をかかせるのか」などと約５０分間立たせたまま怒鳴り続けた。
　土岐さんは「校長からプライドをずたずたにされた」とショックを受けた様子で帰宅、翌日にはメンタルクリニックで
診察を受けた。自殺する２日前の９月４日には「みんなに迷惑をかけている。現実に戻りたくない」と話したという。
　文昭さんは今年４月の着任以来、校長から「役立たず」と言われたり、生徒がベランダから落ちる事故があった際には、
ほかの教諭とともに「おまえらは殺人者だ」と怒鳴られた。
　聖子さんは「夫は校長の言葉や態度による攻撃のせいで、自殺まで追い詰められた」と話した。

＜写真：記者会見する、土岐文昭さんの妻聖子さん（右）と長男紀文さん＝２８日午後、千葉市中央区＞

「杉原氏の良心伝えたい」　ビザに救われた女性来日　　2006/10/28 18:41

　第２次大戦中、元駐リトアニア領事代理の故杉原千畝氏が発給したビザでナチスの迫害から逃れ、命を救われた
元ユダヤ人難民女性シルビア・スモーラさん（７４）が来日し、福島県白河市のアウシュヴィッツ平和博物館（小渕真理館長）で２８日、記者会見した。
　杉原ビザで日本を経由し、渡米したスモーラさんは「普通の人が恐ろしいことも素晴らしいこともできると伝えたい。
杉原氏は良心から勇気ある行動を取ったことを知ってほしい」と語った。
　スモーラさんは同博物館で開催中の特別展「杉原千畝の世界」のため来日。家族全員の名前が記載された
ビザの複製を感慨深げに見つめた。
　現在はニューヨーク在住で医科大教授を務め、杉原氏をテーマにした若者対象のエッセーコンテストも開いている。
　スモーラさんの講演会は１１月４日、福島県郡山市のホテルハマツで。問い合わせは同博物館、電話０２４８（２８）２１０８。


９校２６４人の調査書虚偽　佐賀、６６人合格や就職内定　　2006/10/28 21:41

　必修科目の未履修問題が発覚した佐賀県立高校９校が、生徒計２６４人の調査書に未履修科目を履修したよう
虚偽の記載をし、推薦入試の受験大学や就職希望先の企業に提出していたことが２８日、分かった。
うち６６人は既に合格が決まったり、就職が内定したりしたという。

　佐賀県教育委員会によると、９校は生徒が実際に履修していない科目について、成績を付けた調査書を提出していた。
県教委は「何を根拠に評定したのか、関係者から事情を聴いて調べる」としている。

　各校は今後、既に提出した調査書の未履修科目部分を「現在履修中」などと訂正した新しい調査書を作成。
大学などに事情を説明した上で提出し、生徒が不利にならないよう対処するとしている。

学徒動員、県が主体的役割　沖縄戦の「鉄血勤皇隊」　【写真】　　2006/10/28 17:45

　【ワシントン２８日共同】太平洋戦争末期の沖縄戦に動員された学徒隊「鉄血勤皇隊」の編成に当たり、
沖縄県が旧日本軍と覚書を結び、学徒名簿を軍部に提出するなど主体的な役割を担っていたことが２８日、
米公文書で分かった。覚書は、防衛召集の対象年齢を下回る１４−１６歳の男子を戦場に送ることを当初から想定しており、
学徒動員に対する教育・行政当局の責任を問い掛ける内容だ。

　鉄血勤皇隊は千数百人が動員され、半数以上が戦死。元隊員の証言により、１９４５年３月の召集以降の活動は
知られていたが、編成に至る過程は分かっていなかった。複数の沖縄戦専門家は
「学徒隊編成の作戦命令の内容を記した文書の発見は初めて」としている。

　林博史関東学院大教授（現代史）が米国立公文書館で、沖縄守備軍だった第３２軍の作戦命令などを
英訳した米陸軍文書を見つけた。教授は「兵役年齢に達しない生徒が超法規的に動員されていた」と分析している。

　沖縄侵攻作戦を担当した米第１０軍が英訳した「鉄血勤皇隊の編成ならびに活用に関する覚書」は、
沖縄県と第３２軍の合意内容を記載。「各学校ごとに鉄血勤皇隊を編成し、軍の緊密な協力下で軍事訓練を施し、
非常事態となれば直接軍組織に編入し戦闘に参加させる」としており、当初から学徒の戦闘活動従事を前提に、
行政当局と教育現場が連携したことを伝えている。

　さらに覚書や添付文書によると、１４−１７歳の学徒に対し召集に備えた書類を作成するよう命じており、
島田叡知事（当時）が学校を通じて集めた学徒の名簿を軍に提出し、それを基に動員する手順を明記。
兵役を命じる防衛召集は当時、１７歳以上が対象だったが、覚書は「１４歳ならびにそれ以上で、
通信訓練を受けている者を除く全学徒を同隊に編入」するとしている。

　４５年７月６日に英訳された同年３月３日付の第３２軍の作戦命令「甲第１１０号」によると、当時の牛島満司令官（陸軍中将）が、
学徒に軍事訓練を施し米軍上陸に備えるよう命じた。覚書は、命令が出される直前に作成されたとみられる。

＜写真：朝鮮人の成人男性（右）と比較される、鉄血勤皇隊とみられる２人の中学生（沖縄県公文書館提供）＞

架空見積もりで公金支出か　「預け金」、業者が管理　長崎県裏金疑惑　　2006/10/28 20:57

　長崎県の裏金疑惑で、複数の部署が物品購入を装って業者に架空の見積書を出させ、支出した公金を
「裏金」として業者側の口座にプールしていた疑いがあることが２８日、関係者の話で分かった。

　「預け金」と呼ばれ、口座は業者が管理。余った予算を年度内に消化したように見せる目的もあったとみられる。

　長崎市の業者は共同通信の取材に「３０−４０年前からやっていたようだ。本当に商品を納入したように見せ掛けるため、
県の会計担当者に実際は納入していない品物を見せに行くこともあった」と証言。別の業者も「みんなやっている」と話した。

　県の財務規則では、３万円以上３０万円未満の物品は１社の見積もりだけで購入できるようになっている。
県は既に立ち上げた内部調査チーム以外に外部の委員会も設立し、裏金づくりの実態を調べるとしている。

　長崎県では今年６月、住宅課の元総務係長が自己の決裁だけで購入できる５０００円以下の事務用品を
大量発注したように装い、業者に納入させたデジタルカメラや商品券を私的に使用したとして、背任容疑で県警に逮捕された。

　元係長は９月の公判で「手口は別の課の職員に聞いた」と供述。これを受け、県の内部調査チームが職員や業者から聞き取りを進めていた。

　元係長は逮捕前の４月に懲戒免職となり、１０月、長崎地裁で懲役１年６月、執行猶予３年の有罪判決を受けた。

１８日の優勝パレード　札幌で過去最大規模　　2006/10/28 10:05

　日本ハムの日本シリーズ優勝を祝うパレードは、十一月十八日午前十一時から札幌市中央区の
札幌駅前通で、約一・三キロにわたり行われる。道や札幌市などでつくる「優勝パレード実行委員会」
（委員長・上田文雄札幌市長）は当日の沿道の人出を最大で約二十五万人と予想。
「札幌のパレードで過去最大となる」とみて準備を急いでいる。
　優勝パレードは日本ハムが北海道に本拠地を移した三年前から上田市長が実施を約束。
「札幌の目抜き通りを空けて待っています」と球団やファンに呼びかけていた。
　実行委事務局の札幌市スポーツ部によると、パレードは午前十一時にＪＲ札幌駅南口をスタート。
駅前通を南四条付近まで南下する。車両はオープンカー三台と天井のないバス一台の予定。
札幌市消防局と道警の音楽隊がそれぞれ加わり、盛り上げる。隊列は約二百メートル、速度は時速約四キロ。
所要時間は四十分から一時間程度という。
　費用は昨年十一月に千葉市内で行われた千葉ロッテマリーンズのパレードにならい、約六千万円を見込んでいる。
実行委は今後、企業から協賛金を募るとともに、市民からの寄付も受け付ける予定だ。（山本哲朗）

ＦＡする？　小笠原に巨・竜が熱視線　ハム慰留へ金銭面課題　　2006/10/28 10:06

　今オフのフリーエージェント（ＦＡ）有資格者が権利を行使できる期間が２７日スタートした。
注目される大物選手は小笠原（日本ハム）と黒田（広島）。ともに選手としてピークの時期にあり、
ＦＡ宣言すれば複数球団による争奪戦は必至だ。
　小笠原には巨人、中日が強い関心を持っている。打線強化がテーマの巨人。
既にＦＡ権行使を明言している小久保が抜けると三塁が空き、
本職の一塁以外に三塁も守れる小笠原は魅力的だろう。
　中日は、三塁の森野が外野で使える。何より小笠原が師事する落合監督という強みがある。
日本ハムは新庄引退後の一枚看板になるだけに残留は求めるが、金銭面に限度があるとみられている。
　黒田には、広島がＦＡ残留を認めなかった前例を覆した。条件面では苦戦しそうだが、
異例の複数年契約を用意するなど最大限の誠意を尽くす。
　広島の最大のライバルは阪神か。エース井川のメジャー挑戦が取りざたされており、
大阪・上宮高出身でもある黒田は、是が非でも欲しい存在だろう。
　ほかにも松坂の穴を埋めたい西武、ソフトバンク、巨人などが興味を示し、メジャー球団も調査してきた。
球界を代表する本格派右腕に対し、かつてない数の球団が手を挙げる可能性がある。

「グラブもう限界」　新庄引退会見一問一答　【写真】　　2006/10/28 09:46

　中日との日本シリーズを４勝１敗で制し、日本ハムの４４年ぶりの日本一に貢献した新庄外野手が、
歓喜の胴上げから一夜明けた２７日、札幌ドームで引退会見し、
米大リーグにも挑戦したプロ１７年間の思い出を語った。日本ハムではプレーのみならず、
度肝を抜くパフォーマンスでファンを喜ばせた男は、ユニホームを脱ぐ今後も
「自分の夢を探し出したい。みんなを驚かせることをやり続けたい」と“らしさ”を前面に出して生きることを誓った。

　新庄選手の一問一答は次の通り。

−−プロ野球人生を有終の美で飾りました。

　「北海道で種をまき、毎日一生懸命水を与え、やっと３年目で花を咲かせられた。花の色はとても美しくて、たくましい金色の花」

−−一番の思い出は。

　「阪神時代、成績が悪いのにファン投票で選ばれたオールスターゲームで、ペットボトルが投げられ、トランペットとか鳴らなかった。
ショックな気持ちはいまでも忘れない」

−−使い続けたグラブがそばにありますが。

　「阪神１年目の初めての給料で買った。１７年間いっしょに過ごしてきたグラブが『もうプレーできない。もう限界』と言っている。
常に携帯し、遠征先でもテレビの上に置いて湿らないようにとか気遣いしてきた」

−−今後の活動は。

　「自分に何ができるんだろう、何の才能があるんだろうと思う。これからどんどんいろんなことを経験し、自分の夢を探し出したい」

−−次の“新庄劇場”は。

　「ただユニホームを脱ぐだけであって、新庄剛志は新庄剛志。みんなをあっと驚かせることをやり続けたい」

＜写真：愛用のグラブ持参で記者会見に臨んだ新庄（金田淳撮影）＞

「美酒の酔い」覚めない！　「乾杯」こだま、安売りも　札幌市内　【写真】　　2006/10/28 10:06

　「優勝おめでとう」の看板、「感動をありがとう」の垂れ幕−。北海道日本ハムファイターズが
日本シリーズを制して一夜明けた二十七日、札幌市内はお祝いムードに包まれた。
老舗商店街の狸小路では、市内の商業者でつくる「さっぽろ商店街わくわく応援団」などによる
「大祝勝会」が開かれ、約二百人が振る舞い酒の乾杯に声を合わせた。（佐藤元治）

　大祝勝会は午後一時から南二西四のアーケード下で開催。
上田文雄市長が「やったぜ！」とこぶしを突き上げ、今村純二球団会長は
「“雪の上にも三年”の合言葉通りになったのも熱い声援のおかげ」とあいさつ。
バットで振る舞い酒を鏡開きし、もちまきでお祝いムードを盛り上げた。

　中心街では、ビルの壁面に日本一を祝う垂れ幕がかかり、百貨店も一斉に祝賀セールを始めた。
狸小路商店街でも十八店がセールを開始。土産物店「たぬきや」は毛ガニを一匹五百円で販売し、
用意した百匹が数分で売り切れた。同店の村上賢吾主任（２８）は「大赤字ですが、お客さんと一緒にお祝いしたいと思って」。

　観光名所の羊ケ丘展望台では、ミスさっぽろの二人が、感動の発信地となった札幌ドームを背景に、
来場者と一緒に記念写真に納まるイベントが開かれ、撮影用にファイターズのユニホームのレプリカも貸し出された。

＜写真：お祝いのもちまきに市民が殺到した「大祝賀会」＝２７日、狸小路４丁目＞

どうするヒルマン　メジャー監督候補の態度保留したまま　「面談、即契約ではない」　　2006/10/28 10:06

　日本ハムを４４年ぶりの日本一に導いたトレイ・ヒルマン監督は２７日、米大リーグ・レンジャーズの
次期監督候補の一人として面談を受けることについて「正式なオファーがあったわけではない。
光栄だが、面談を受けるからと言って契約するわけではない」と去就について明言を避けた。

　同監督は球団から続投の要請を受け、条件面で合意しているが、レンジャーズの次期監督候補に挙げられているため、
態度を保留している。面談は早ければアジアシリーズ開幕の９日までに電話か、同監督が一時帰国して行われる見込み。
同監督は米大リーグの監督就任に強い意欲を持っており、藤井球団社長は「望んでいる道があるなら、
本人に選んでもらうしかない」と意思を尊重する構えだ。

　また、ヒルマン監督は同日、札幌市豊平区の球団事務所で高田ゼネラルマネジャーらとアジアシリーズに向けた
ミーティングを行い、「日本一で終わりではない。アジアを制すために全力を尽くす」と話した。チームは２８、２９日が休養。
３０日から札幌ドームで再始動する。

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来春の統一地方選　道内、４９市町村で首長選　議会議員選は１３０自治体　　2006/10/29 07:56

　来年四月の統一地方選は、道知事選、道議選のほか、道内百八十市町村のうち四十九市町村で首長選が、
百三十市町村で議会議員選が行われる見通しとなった。二百十二市町村あった二○○三年の前回は六十四市町村で
首長選が、百五十九市町村で議会議員選が行われたが、合併の影響で今回は大きく減少する。

　来年の統一地方選の日程は、道知事選、道議選と政令指定都市札幌の市長選、市議選が八日、
その他の市町村の首長、議会議員選が二十二日となる見込み。近く選挙期日などに関する臨時特例法が成立し、正式決定する。

　来年の三−五月に任期満了となる都道府県と市町村の首長、議会議員の選挙は、
統一地方選の日程で行うのが原則で、六月十日までに任期を終える場合も統一地方選に合わせることができる。

　札幌市長選は前回、七人が立候補し、最多得票者の得票数が規定（有効投票数の四分の一）に届かず再選挙となった。
それでも現職の任期満了は六月七日のため、今回も統一地方選の日程で行われる見通しだ。

　三月に首長と議会議員の任期が満了する空知管内秩父別町と上川管内東川町、議会議員の任期が終わる
空知管内長沼町と北竜町は、前回までと同様、統一選で行わず、選挙期日を二月二十八日にする予定。

　石狩市は、市議会議員の任期は五月十日までだが、六月二十六日に市長も任期満了となるため、
二つの選挙を五月の同じ日に行う方向で調整している。

　来年春の統一地方選で首長選を行う見通しの市町村は次の通り。

　▽石狩管内　札幌市、江別市、千歳市▽渡島管内　函館市▽桧山管内　厚沢部町、乙部町、今金町
▽後志管内　小樽市、京極町、赤井川村▽空知管内　夕張市、芦別市、赤平市、三笠市、滝川市、砂川市、
由仁町、新十津川町、雨竜町、沼田町▽上川管内　美瑛町、下川町、美深町、中川町、音威子府村
▽留萌管内　苫前町、天塩町、初山別村▽宗谷管内　稚内市、中頓別町、豊富町▽網走管内　美幌町、
斜里町、清里町、訓子府町、滝上町、興部町▽胆振管内　室蘭市、伊達市、壮瞥町
▽十勝管内　鹿追町、大樹町、幕別町、足寄町、陸別町、浦幌町、更別村▽根室管内　別海町、羅臼町

塩崎官房長官　目立つ慎重答弁　手堅いが発信力に難あり　　2006/10/29 07:59

　安倍晋三内閣のスポークスマンを務める塩崎恭久官房長官が一日二回の記者会見で、
北朝鮮の核実験などデリケートな問題に「お答えできない」を繰り返す慎重答弁が目立っている。
内閣発足から一カ月がすぎ首相の女房役として手堅さを発揮する一方、官邸主導を掲げる中で発信力に
物足りなさを指摘する声もある。
　塩崎氏は衆院初当選が首相と同期の盟友。一九九八年の金融国会では、元日銀マンの経験を生かし、
石原伸晃自民党幹事長代理らとともに「政策新人類」として頭角を現した。
　首相の苦手分野とされる経済政策を含め、記者会見では、あらゆる質問にそつなく答え、「能吏」（町村派幹部）との評も。
ただ北朝鮮問題などでは慎重さのあまり、「インテリジェンス（機密情報）にかかわるのでお答えできない」とのセリフを連発。
東大卒で米ハーバード大大学院への留学経験もある高学歴と相まって「インテリ長官」との陰口も出始めている。
　初入閣だけにベテラン閣僚らに「相当気を使っている」（官邸筋）との見方も。二十六日、
核保有議論を容認する麻生太郎外相の発言についても「麻生氏の説明責任に帰する」と述べるだけで、
閣内の調整に及び腰の面をみせた。内閣の要として、もっと存在感を出すことが求められそうだ。

「防衛省」の必要性強調　安倍首相、観艦式で初訓示　【写真】　　2006/10/30 07:09

　海上自衛隊の観艦式が二十九日、神奈川県沖の相模湾で行われ、安倍晋三首相は訓示で「防衛庁を省に移行させ、
国際平和協力活動等を自衛隊の本来の任務とするなど必要な体制整備を行っていく」と述べ、国会で審議入りした
防衛庁の省昇格法案の早期成立を目指す考えをあらためて示した。
　また、安倍首相は、北朝鮮の核実験などが国際社会の深刻な脅威になっているとし、米国などとの連携の重要性を強調。
米軍再編について「日米安保体制を一層実効的なものとしていくもので、
（沖縄など）地元の切実な声に耳を傾けつつ着実に進めていく」と述べた。
　観艦式は三年に一度行われる。今回は原油高による燃料代値上がりのため、前回より艦船を四隻減らし四十八隻が参加。
また、天候不良のため五十機を予定していた航空機の参加を一部を除き取りやめた。

＜写真：護衛艦「くらま」の艦上で、海上パレードを観閲する安倍首相＝２９日午後、神奈川県沖の相模湾（代表撮影）＞


５氏が激戦　旭川市長選　きょう投票　　2006/10/29 07:54

　【旭川】五十九年ぶりに新人五人による激戦となった旭川市長選は二十八日、
各候補が同市中心部などで最後の訴えを行い、七日間の選挙運動を締めくくった。二十九日に投開票され、
新市長は、三十日午前零時ごろに決まる見通し。
　立候補しているのは、いずれも無所属の新人で、道東海大助教授の神崎実氏（４４）、前旭川市議の安住太伸氏（３６）、
前民主党第６区総支部副代表の西川将人氏（３７）＝民主推薦＝、前自民党道議の加藤礼一氏（５３）＝自民推薦、公明支持＝、
共産党旭川地区委員長の荻生和敏氏（５６）。
　二十八日夜、道北最大の歓楽街「三・六街」や買物公園では、史上最多タイの五人による乱戦を反映するように選挙カーが交錯。
最後まで支持を訴える各候補の声が響いた。街角には数百人規模の市民の集まりもでき、市長選への関心の高さを反映。
夜の急速な冷え込みを感じさせない熱気で、支持する候補の「最後のお願い」に耳を傾けた。
　二十一日現在の選挙人名簿登録者数は、二○○二年の前回市長選より四千四百九十人増の二十九万八千七十一人。

必修漏れ　道内高校、補習時間確保に苦慮　卒業式、先延ばし検討　　2006/10/29 07:47

　必修科目の未履修が発覚した道内の高校では、受験シーズンを間近に控え、補習時間をどう確保するかに頭を悩ませている。
政府はこれまでの方針を転換し、単位不足の生徒に対する救済策の検討に入ったが、道内で影響を受ける
約七千人の三年生への負担がどれだけ軽減されるかは不透明なままだ。高校現場からは「リポート提出などで
単位の不足分を認めてもらえないか」などの要望も出ている。
　高校側が苦慮しているのが、年明けから本格化する大学受験との兼ね合いだ。函館ラ・サール高は通常の時間割とは別に
八時間目、九時間目を設け、不足分の地理か日本史の授業を実施し、十二月十七日からの冬休み前に補習を終わらせる予定だ。
新たに教科書が必要となるが、学校側が負担する。また釧路湖陵高は「受験シーズン終了後の補習や卒業式の日程を
先延ばしすることも検討」とする。
　士別高では「情報科目の補習にしてもインターネットで志望する大学、専門学校や職業について調べさせるなど
生徒の負担を減らすよう授業内容を工夫したい」という。だが、「具体的に何時間足りないか、いつまでに不足分の
履修が終わるのかまだはっきりしない」（帯広柏葉高）など、具体的な対策が決まっていない学校も少なくない。
　救済措置を求める声も強く、函館中部高は「リポート提出などの形で授業時間の不足を補うことを認めてほしい」。
旭川実業高も「一単位は三十五時間相当となっているが、学校行事などの関係で実際は三十時間程度で
一単位と見なすこともある。こういった緩和措置を活用できればありがたい」と話している。

　一方、現行の学習指導要領を疑問視する関係者もいる。帯広大谷高は「学習指導要領が子供たちに必要としている科目と
大学がセンター試験で求めている科目に違いがある」と指摘。ある道立学校の校長は「地方都市の高校は学力、
進路希望ともさまざまな生徒がいる。生徒の志望によって、必修科目が違っても良いのではないか。
たとえば『情報』は大学進学の生徒に必要か疑問だ」と本音をもらす。
　このため政府の救済策検討に必修漏れの高校側の期待感は高いが、一方で受験生を持つ親からは
「うちの子供が通う高校は受験に関係なくてもまじめに必修科目をとらせてきた。
必修漏れの学校の多くは受験のために科目を振り替えていたのだから、
正しい形で授業を受けた子供が不利になるようで釈然としない」といった声も相次いでいる。

偽ブランド１５０点押収　販売目的の暴力団員４人逮捕　釧路署　【写真】　　2006/10/29 07:49

　【釧路】釧路署と道警本部機動捜査隊は二十八日までに、偽ブランド品約百五十点を販売目的で所持していたとして、
商標法違反の疑いで、釧路市桜ケ岡六、暴力団組長、建設作業員丸山秀人容疑者（４８）ら暴力団員四人を逮捕した。
　丸山容疑者のほかに逮捕されたのは、同市若竹町、無職西内克年（３０）、住所不定、無職安住浩二（３０）、
同市新川町、無職福島伸二（３１）の三容疑者。
　同署によると、四人は「グッチ」の偽指輪、「クリスチャン・ディオール」の偽ネックレスなど
八社の商標に似せた装飾品や財布を販売目的で所持し、同社の商標権を侵害した疑い。
いずれも道内で仕入れたと供述しており、偽ブランド品の組織的販売を暴力団の資金源にしていたとみて、同署は入手ルートや販売先などを調べている。

＜写真：押収された偽ブランド品＞


未払い賃金供託　調査要請へ来日　強制連行の２３人　　2006/10/29 07:51

　第二次大戦中、約四万人の中国人が強制連行され、道内の炭鉱など全国各地で過酷な労働を強いられた問題で、
道内で働かされた七人を含む被害者二十三人が二十九日に来日し、未払い賃金が供託されている可能性のある東京法務局に調査を要請する。
　強制連行された中国人に対する未払い賃金について国は一九四六年八月の民事局長通達で、働かせた事業主の供託を定め、五○年二月の政令で、
供託先を東京法務局に一本化し、日本銀行に保管すると規定している。
　東京法務局などはこれまで、終戦間際に道内の炭鉱を脱走し十三年間逃避行を続けた故劉連仁さん（国に損害賠償を求める訴訟を起こし、
遺族が上告中）ら四人について、本人らの要請に基づき調査したが、供託は確認できなかった。
　今回、調査を要請する二十三人は、他の被害者や遺族計五十五人とともに来日、二班に分かれ、三十一日と来月二日に東京法務局を訪れる。
これに先立ち、三十日は東京高裁で審理中の強制連行訴訟の弁論を傍聴する。
　中国人強制連行・強制労働事件弁護団全国連絡会事務局長の森田太三弁護士は「彼らの賃金は眠り続けている。全容が明らかになれば、
この問題の解決の仕方が議論になるはずだ」としている。

拉致被害者家族会が訪米　国連で被害者救出要請へ　【写真】　　2006/10/29 13:52

　北朝鮮による拉致の実態を国連に訴え、被害者救出への協力を要請するため、拉致被害者家族会副代表の
飯塚繁雄さん（６８）ら４人が２９日、成田空港からニューヨークに向けて出発した。
　出発前の記者会見で、飯塚さんは「北朝鮮に対する国際社会の足並みは必ずしもそろっていない。
（核だけでなく）拉致問題を片付ける好機ととらえ、世界各国が一丸となって動くよう、お願いしてきたい」と述べた。
　一行はほかに、家族会事務局長の増元照明さん（５１）、支援組織「救う会」の西岡力副会長と
島田洋一副会長で、１１月４日まで滞在する。
　国連安全保障理事会は、地下核実験実施を発表した北朝鮮への経済制裁決議を採択したが、
同国は強く反発。家族会は米仏など理事国の国連大使に「外国人拉致」を理由に明記したさらに厳しい制裁決議や、
各国による制裁実行を働き掛けるほか、レバノンやマレーシアなど北朝鮮の拉致被害を受けたとされる国々の代表部を訪れ、連帯を呼び掛ける。

＜写真：ニューヨークへ向け出発する拉致被害者家族会副代表の飯塚繁雄さん（左端）ら＝２９日午前、成田空港＞

２日連続で契約停止　ソフトバンクの携帯電話　【写真】　　2006/10/29 20:46

　ソフトバンクモバイルは２８、２９日の両日、携帯電話の契約を申し込む顧客が同社の店頭などに殺到し、
契約業務を停止した。利用者を管理するシステムの不備が原因とみられる。

　携帯電話会社を変更しても電話番号をそのまま引き継げる「番号継続制」が２４日に始まって最初の土日だったことや、
同社の加入者間なら通話やメールのやりとりが無料になる新料金プランが人気を集めたことから、
普段より顧客が大幅に増えたことが影響した。

　２日連続で契約の受け付けができなくなり顧客の混乱を招いたことで、制度利用者の受け入れに向けた同社の
見通しと準備の甘さに批判の声が上がりそうだ。

　同社によると、２８日は新規契約や契約変更の申し込みが殺到し、午後になって事務手続きの遅れが目立つ
ようになったことから、全国の店頭で受け付けを停止。ＮＴＴドコモ、ＫＤＤＩ（ａｕ）に事務手続きの一時中止を伝えた。

　２９日午前に受け付けを再開したが、コンピューターへの入力作業など事務処理が追い付かなくなり再停止に踏み切った。
再停止したのは携帯の番号継続制に絡んだ契約で、各店舗は停止前に受け付けた分の事務処理や新規申し込みなどの顧客対応に追われた。

　ドコモとＫＤＤＩは２９日、ソフトバンクモバイルに対し「システムの信頼性に疑念を抱いている」として、
原因究明や抜本的な対策の実施を連名で申し入れた。

　同社は、３０日以降の受け付けについてはドコモやＫＤＤＩと協議して決める方針。「顧客に迷惑を掛けてしまった。
人員やシステムを増強するなど対策を考えたい」としている。

＜写真：携帯の番号継続制に絡んだ契約が再停止したソフトバンクモバイル。店内は多くの客で混雑していた＝２９日午後、東京都港区＞

女子高生が首つり、重体　長崎の県立高校内で　　2006/10/29 21:56

　２９日午後２時４５分ごろ、長崎県内の県立高校の３階女子トイレで、同校１年の女子生徒（１５）が
首をつっているのをほかの女子生徒が発見、近くにいた男性教諭が１１９番した。
女子生徒は病院に運ばれたが意識不明の重体。

　長崎県教育委員会は「現時点ではいじめがあったとは聞いていないが、いじめの有無についても調べる」としている。

　長崎県警の調べでは、女子生徒は２９日、ブラスバンド部の練習があるため登校。午後１時から校内で練習していた。
午後２時半ごろ、「トイレに行く」と部員に声をかけ練習場所を離れた。

　しかし、戻ってこないため別の女子部員が捜し、３階のトイレで女子生徒を見つけた。トイレの個室のドア上部に、
備え付けてあった掃除用のホースを引っかけ首をつったとみられる。

　遺書などは見つかっておらず、同級生は「今日も普段とまったく変わらない様子だった」と話している。

　高校の校長は「まじめで責任感の強い子で、成績も上位。生徒の母は『今朝も元気に出て行った』と話していた。
理由が分からずショックを受けている」と話した。

　長崎県教育委員会高校教育課は、高校から事情を聴くため職員１人を学校に派遣。
「ほかの生徒が動揺しないよう、カウンセラーを派遣するなどの対応を取るよう高校と協議する」と話している。

未履修救済策を今週中に結論　生徒の単位不足で文科相　【写真】　　2006/10/29 22:18

　全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題で、伊吹文明文部科学相は２９日のＮＨＫ番組で、
単位不足により卒業が懸念される生徒の救済策について「今週中にも結論を出す」と明言し、
「（学習指導要領通りに履修した生徒との）バランスも考え、大きな負担にならないようにスピード感を持って措置する」と述べた。
　また文科省は同日、公立高校に続き、一部を除き状況が確認できていない私立高校についても、
都道府県を通じて未履修の実態調査を始めた。
　伊吹文科相はＮＨＫ番組で、今回の問題に関し「未履修の生徒だけでなく受験に不必要な勉強をしていた生徒も被害者だ」と強調した。
　さらに番組終了後、富山市で共同通信などの取材に応じ「（ルールを守った生徒を）無視し
一部のいいかげんな校長のもとにいた生徒（の救済）を論ずるわけにいかない」と指摘。
「不公平感が出ないようにしたい。臨時異例の措置として（単位を）認定するには法律的な詰めも必要」とした。

　その上で「気の毒というだけで、情緒的な解決をしたら国家は成り立たない」と安易な救済には慎重な考えも示した。

　単位不足の恐れのある生徒は全国約４００校で７万人以上の見込み。盛岡市の私立校で一部の生徒が４科目、
３５０時間分の補習が必要となるなど学習指導要領通りに時間数をこなすのは困難なケースもあり、
３年生の卒業のため入試後の春休み補習のほか、リポートの活用など負担の軽い方法も検討されている。

　伊吹文科相は当初、救済に否定的な考えを示したが、与党内で「寛大な措置を取るべきだ」との声が上がり、
安倍晋三首相も救済策を検討するよう指示していた。
　一方、文科省は、教育委員会ではなく都道府県の監督下にある私立校についても調査を実施し、
公立、私立双方の結果をまとめて、救済策だけでなく教委などによる学校の教育課程表のチェック方法など
再発防止策を早急に取りまとめたいとしている。

＜写真：富山市内で講演し、未履修問題で「今週中に解決案を出したい」と語る伊吹文科相＝２９日午後＞

岐阜で中２女子が自殺　いじめと両親が遺書公開　【写真】　　2006/10/30 09:06

　岐阜県瑞浪市の市立瑞浪中学校（佐々木喜三夫校長、約４５４人）に通う中学２年の女子生徒（１４）が２３日、
首をつって自殺していたことが２９日、分かった。遺族が公開したビデオによると、学校側は自殺後、
生徒宅を訪問した際にいじめの存在を認める説明をしていたが、２９日の会見で佐々木校長は「確認できていない」とし、
事実関係を調べるとしている。
　同校などによると、２３日午後２時ごろ、自宅の部屋で首をつった生徒を家族が発見。
部屋のごみ箱には便せん１枚の遺書があった。同日の授業は午前中までで生徒は正午ごろ帰宅していた。
　学校によると、女子生徒はバスケットボールクラブに所属。中学２年から本格的に始めたため仲間に比べ
上達が遅いことを悩んでいた。
　遺書には、部活動で一緒の同学年４人の名前が書かれ「本当に迷惑ばかりかけてしまったね。
これでお荷物が減るからね。もう何もかもがんばる事に疲れました」などと１５行ほどにわたって書かれていた。
　母親は「部活動での失敗を『うざい』と言われたり、肌が触れて汗でぬれると『気持ち悪い』などと言われていたようだ」と話した。
　母親は１７日、担任教諭らに「クラブ活動終了後に泣きだすことがある」と相談していた。
　遺族は学年主任らが２８日夜の生徒宅訪問時に、４人の生徒の親がいじめを認めていると遺族に報告した様子を
撮影したビデオ映像も公開。しかし２９日の会見で学校側は一転、「いじめの事実は確認できていない」と繰り返した。
　同日夜、同校近くの施設で学校側が開いた保護者会では、遺族側が公開したビデオと会見での
学校側説明との食い違いに質問が相次いだ。
　校長らは「遺族の前では、広い意味でのいじめがあったと話したが、会見では死に至らしめるほどのいじめは
確認できてないとの趣旨で説明した」と弁明した。

＜写真：女子生徒の自殺について記者会見する市立瑞浪中の佐々木喜三夫校長＝２９日午前、岐阜県瑞浪市＞

札幌ドーム名物応援　「稲葉ジャンプ」に名称を　　2006/10/29 09:14

　“稲葉ジャンプ”に名称を―。日本シリーズでＭＶＰに輝いた稲葉篤紀外野手（３４）が、
札幌ドームでおなじみとなっている、同選手へのジャンプ応援についての、名称募集を検討している。

　「ラーラー、ララララーラーラーラーラー」。走者をスコアリングポジションに置いて、稲葉に打席が回ってくると、
スタンドでファンが一斉に飛び跳ねる光景は、今や札幌ドームですっかり定着。
そのジャンプで起こる球場全体の地響きは、テレビの中継カメラも前後に揺れるほど。この応援スタイルは、
ファイターズが日本一を奪取したことで、全国的にも知られるところとなった。

　「“稲葉ジャンプ”とかじゃなくて、何かいい名称を付けてほしいですね」。ジャンプ応援を支えに、
プレーを続けている稲葉自身が提案する。ビジターチームや相手ファンにとっては、迫力たっぷりのジャンプ。
これに名称を付けて、スタイルをさらに定着させれば、その脅威は一層増すはず、というわけだ。

　今季から右翼席に「稲葉シート」を背番号の数字と同じ４１席を設けるなど、ファンサービスに務めてきた。
その気配りは、自身を鼓舞してくれる大きな声援となって返ってきている。

　昨シーズンからファイターズの一員となり、「北海道に来てよかった。こんなに応援してもらったことは、
今までの野球人生にない」と、ファンの存在を励みに選手生活を充実させてきた稲葉。
公募方法は、これから球団など関係方面と検討する。パンチのある名称が付けば、
日本シリーズのＭＶＰ獲得に続き、プレーヤーとして、さらにジャンプアップしそうだ。（篠原雅人）

陽仲寿　契約更改１号　台湾代表合宿に合流　　2006/10/29 09:18

　高校生ドラフト１巡目ルーキーが契約更改をトップで済ませた。現状維持の１０００万円（推定）でサイン。
「一軍に上がってないし、活躍してないので、下がるかなと思っていた。キープでよかった」。
プロ初更改を数分で済ませた陽は笑顔を見せた。
　通常は１１月以降に行われる契約更改。異例の早さで、１人だけ行ったのには理由がある。
きょう２９日に台湾に帰国。３０日から台湾代表合宿に合流。
１１月９日からのインターコンチネンタル杯（台湾）と１２月のアジア大会（ドーハ）に出場する。
　さらに、アジア大会終了後には兵役に就く予定だ。「兵役は２週間。今度ここに帰って来るときは、丸坊主になってます」。
陽は名残惜しそうに髪の毛を触ったが、これで来年以降、兵役の心配はなくなる。野球だけに専念できる。
　来季は一軍定着が目標だ。今季レギュラーシーズン最後の２日間だけ一軍登録されたものの、
ベンチ入りはできず。参加した１位通過のビールかけも「今度は自分が貢献してやりたい」という思いが強く残った。
イースタンで残した打率・２７４、９本塁打の成績にも満足していない。「来年は全部レベルアップしたい」と陽はキッパリ。
今季途中から始めたスイッチに継続して取り組みながら一軍を狙う。
　２カ月間以上、日本を離れるが、札幌のことは忘れない。「札幌大好きです。あの満員のドームはすごかった。
紅白戦では緊張したけど、その緊張が楽しかった」とうれしそうに語った。満員の札幌ドームでのプレーを思い描きながら台湾で汗を流す。


糸井　１軍に合流　アジアシリーズでデビューの可能性　　2006/10/29 09:21

　今季途中に野手転向した糸井がアジアシリーズで一軍デビューする可能性が浮上した。３０日から札幌ドームで
行われる一軍練習に木元とともに招集されることになった。２人はこの日、千葉・鎌ケ谷でスタートした秋季練習に参加。
２５日まで宮崎で行われていたフェニックスリーグでも成長ぶりを見せた糸井は「頑張ります」と一軍デビューに意欲を示した。

優勝パレード　１１月１８日に札幌駅前通で　１９日はドームで交流イベント　　2006/10/30 10:30

　日本シリーズを四十四年ぶりに制した北海道日本ハムファイターズは十一月十九日午前十一時から、
選手とファンの交流イベント「ファンフェスティバル２００６」を札幌ドーム（札幌市豊平区）で開く。
　選手がキックベースボールや、運動能力を競う「筋肉番付」などに挑戦。サイン会や写真撮影会なども予定している。

　一方、優勝パレードは前日の十八日午前十一時から、札幌市中央区の札幌駅前通約一・三キロで行われることが決まった。
道や札幌市などでつくる実行委員会は、最大で二十五万人の人出があると予想している。

　実行委によると、パレードはＪＲ札幌駅南口をスタートし、駅前通を南四条付近まで南下する。
車両はオープンカー三台と屋根のないバス一台で、所要時間は四十分から一時間程度。
費用は昨年十一月に千葉市で行われた千葉ロッテのパレードを参考に、約六千万円と見込んでいる。

　二十七日に引退記者会見を行った新庄剛志選手はパレードには参加するが、フェスティバルへの参加は未定という。

◇

　フェスティバルは入場無料だが、官製の往復はがきによる申し込みが必要。往信用はがきの裏面に、
好きな選手、応援メッセージ、ファンクラブ会員は会員番号を記入。
返信用はがきの表面には郵送先の郵便番号、住所、名前を書き、裏面には何も記入しない。
十一月六日必着で〒０６２・８７９９　豊平区豊平郵便局留め「ファイターズＡ係」（ファンクラブ会員）か「Ｆ係」（一般）へ。

　応募多数の場合は抽選を行う（一人による複数応募は無効）。結果の返信は同十日ごろで、当選者には二人分の入場券を送る。
問い合わせは同球団（電）０１１・８５７・３９３９へ。

造反組復党踏み絵必要　自民・中川幹事長　　2006/10/30 07:06

　自民党の中川秀直幹事長は二十九日の民放テレビ番組で、郵政民営化関連法案に反対し無所属となった
造反組の復党について「安倍晋三首相は、郵政民営化を二○○七年秋にスタートさせると所信表明で言っている。
その踏み絵を踏んでいただかなければいけない」と述べ、郵政民営化を含む政権公約に賛同する、
明確な意思表示が復党の条件との認識を示した。
　造反組で当選した無所属十二人のうち、平沼赳夫元経済産業相を除く十一人は、
選挙後の特別国会で郵政民営化関連法案に賛成。自民党はすでに復党の検討に入っているが、
党の改革イメージ後退の懸念もあり、中川氏は、主体的に安倍政権への全面支持を国民に説明することを
復党の最低条件とする意向だ。中川氏は平沼氏についても「反省すると言っていただかないと大義がなくなる」と指摘した。


高校卒業資格の扱い検討　政府、未履修問題で　　2006/10/30 17:04

　政府は３０日、高校の必修科目の未履修問題で、未履修のまま卒業した生徒の高校卒業資格の扱いについて、
対応の検討に入った。
　塩崎恭久官房長官が同日午前の記者会見で「既に卒業した人に対して、どういう法的判断をするのか考えなくてはいけない。
そこを調べている」と表明。これに関連し政府高官は「法律違反を放置するわけにはいかない」と述べ、
実態調査を急ぐ必要があるとの認識を示した。
　塩崎氏は「できる限り不公平感が生じないように、卒業寸前の生徒も含めて、スピード感を持って方針を決めたい」と強調した。
　ただ、文部科学省内には「卒業を認めた校長や、受け入れた大学側に問題があり、生徒に責任はない」（幹部）との見方が一般的だ。
　塩崎氏は文科省の責任について「（各地の）教育委員会の問題もあるが、教育全般に責任を負う立場であり、
今後どういう責任があるのか考えなくてはいけない」と指摘した。
　必修科目を定めた学習指導要領の見直しの必要性については「教育再生会議でも、なぜこういう問題が起きるのか、
今後どうすべきか幅広く検討される。必修科目の問題をどうこうする前に、整理し問題を浮き彫りにしなければならない」と述べ、
将来的な課題との認識を示した。

前福島県知事逮捕で自民　知事の多選禁止検討　また掛け声倒れも　　2006/10/30 07:08

　自民党は、福島県の佐藤栄佐久前知事の逮捕をきっかけに、都道府県知事の多選禁止の検討を始めた。
佐藤前知事が５期目だったことから、同党内では、長年にわたり知事の座にあると権限の極端な集中や腐敗を招きかねず、
「一定の制限が必要」との意見が高まっている。ただ国会では、首長の多選を禁止する法案が過去に３度提出されたが、
憲法との兼ね合いからいずれも廃案になっており、自民党の今回の動きも掛け声倒れに終わる可能性もある。（東京政経部　堀井友二）

　同党の丹羽雄哉総務会長は二十七日の記者会見で「多選になると知事の権力は集中的で巨大になり、
さまざまな不祥事につながった例がある」と述べ、多選禁止の議論の必要性を強調。片山虎之助参院幹事長も同日、
「三期までか四期までか、国民のコンセンサスを得て多選禁止に踏み切ったらいい」と法制化に前向きな姿勢を示した。

　同党は現在、《１》公職選挙法や地方自治法の改正による全知事を対象にした多選禁止《２》自民党の選対要綱改正による
公認・推薦候補の多選禁止−の二案を検討している。

　国会にはかつて、一九五四年に都道府県知事の連続三選を、六七年には連続四選を禁ずる公選法改正案が提出された。
さらに、茨城県知事や宮城県知事らが逮捕された九三年のゼネコン汚職事件を受け、九五年には都道府県知事と
政令指定都市の市長の連続四選を禁じる公選法、地方自治法の改正案が出された。

　だが、立候補の制限は憲法の法の下の平等、職業選択の自由などに抵触する恐れが指摘され、
いずれも審議未了で廃案になった。このため自民党幹部は「今回も立法化のハードルは高い」とみる。

　一方、自民党の党内規定である選対要綱の改正で多選を禁ずる案は、党本部が公認・推薦をしなくても、
都道府県連の独自の推薦で出馬したり、無所属で出馬するなどの「抜け道」が残る。

　多選禁止論の高まりに対しては、来年の統一地方選や参院選をにらんだ「改革政党のアピールにすぎない」（党関係者）との見方もある。
党首脳は「可能な限り早急に結論を出す」と意気込むが、実効性ある結論に至るかどうかは不透明だ。

「核」発言は中川氏の「個人的見解」　政府・自民は火消しに躍起　　2006/10/31 07:21

　自民党の中川昭一政調会長が、日本の核保有について議論をする必要があるとの発言を繰り返していることについて、
同党の中川秀直幹事長は三十日の東京都内の講演で「政府も与党も、そういう核（保有）論議はしないと見解を統一している」と強調。
発言を「個人的な見解」として収拾を図る考えを示した。
　ただ中川幹事長は「それぞれの政治家が個人として、中長期の（課題について）意見を自ら研さんすることまで封殺することがあってはいけない」とも述べ、
中川政調会長の発言を止められないジレンマも吐露。政府・与党内には困惑が広がっている。
　中川政調会長の発言については、安倍晋三首相も二十七日の講演で、政府や自民党の正式機関で議論する考えはないとしつつ、
「それ以外の議論は自由な国なので封殺できない」として、個人の立場での議論を容認する考えを示していた。
　しかし中川氏は二十七日のワシントンでの記者会見で「（核保有の是非を）議論するのは当然」と発言。
それまでの「議論はあってもいい」という論調からさらに踏み込んだ。
　また、週刊誌のインタビューでも「核論議は撤回しない」と強気の発言を繰り返し、与党の公明党からは
「議論することさえ世界の疑念を招く」（斉藤鉄夫政調会長）といった強い批判が上がっている。
　塩崎恭久官房長官は三十日午前の会見で「（中川政調会長に）会う機会もあるので、聞いてみようと思っている」と述べ、
真意をただす考えを表明した。だが午後には「政府として話を聞くつもりはない」と発言を修正し、対応に苦慮していることをうかがわせた。

郵政民営化賛成が条件　首相、造反組の復党で　　2006/10/30 20:52

　安倍晋三首相は３０日夜、郵政造反組の復党問題をめぐり、郵政民営化への賛成が条件になるとの認識を示した。
首相は官邸で記者団の質問に対し「（首相の）所信表明演説に同意、賛成し、同じ方向で国づくりに努力するの
でなければならないのは当然」と重ねて指摘。その上で、郵政民営化の実施方針についても「所信表明に書いてある」と強調した。
　造反組復党問題については、自民党の中川秀直幹事長が２９日の民放番組で、郵政民営化反対を貫いている
平沼赳夫元経済産業相らを念頭に「復党する人には踏み絵を踏んでもらわなければならない」と表明していた。
　首相は９月末の就任後初の所信表明演説で「郵政民営化法案の基本理念に沿って、２００７年１０月からの郵政民営化を確実に実施する」と述べた。

首相、教育委員会制度の改革　「再生会議で検討」　【写真】　　2006/10/31 07:23

　安倍晋三首相は三十日、いじめによる児童・生徒の自殺問題で地方の教育委員会の対応が批判されていることについて、
「チェック機能を果たしていなかったという指摘もある。教育委員会の改革も教育再生会議で協議したい」と述べ、
教育委員会制度の改革を教育再生会議で検討する考えを表明した。首相官邸で記者団の質問に答えた。
　首相はまた、「現場で問題が起こっても対応できる機能を発揮していくためにどうすればいいか、
という視点から議論したい」と述べ、教育現場の問題に教育委が機動的に対応できる体制を整備する必要があるとの認識を示した。
　これに関連して首相は、同日午後の衆院教育基本法特別委員会で、文部科学省の一九九九−二○○五年度の統計が、
全国小中高生の自殺者のうち、いじめが原因とするものをゼロとしていることについて「実態を反映していない」と認め、
「教育委員会はいじめを隠ぺいせずに、実態を把握し対応することが重要だ」と強調した。
　伊吹文明文科相も、滝川市の小学六年生の女児の自殺が、文科省には原因が分からない「その他」と報告されていたことを指摘し、
「遺書があってその中身があって、その他と分類されていたのは問題がある」と滝川市教委や道教委の対応を批判した。

＜写真：衆院教育基本法特別委員会で鳩山民主党幹事長（左下）の質問を聞く安倍首相（右端）＝３０日午後＞

見せ金で不正受給　サバ漁団体が減船助成２億円　宮城、千葉県　　2006/10/29 23:24

　水産資源の回復を目的とした国の減船施策で、漁業団体と船主が「見せ金」を使い、宮城県と千葉県で
助成金計約２億５０００万円を不正に受給していたことが２９日、会計検査院の調べで分かった。
農水省は検査院の指摘を受け、助成金の返還を求める方針。
　団体は、農相の許可を受けて中部地方以北の太平洋でマサバ漁をする漁協でつくる
「北部太平洋まき網漁協連合会」（東京都港区、川本省自会長）。
連合会は不正受給について「コメントできない」としている。
　水産庁などによると、同海域のマサバ漁は１９７８年の１４７万トンをピークに激減し、
最近は年間数万トン程度。国などが資源回復計画を作成し、２００３年から減船を進めている。
　スクラップ処理される漁船の資産価値分の金額を、漁業を続ける「残存漁業者」と国が分担して船主に支払う仕組み。
漁業団体が総額の９分の５を残存漁業者から集めて国に申請し、国は資金を確認後、残り９分の４を船主に助成する。
　検査院によると、連合会と船主は見せ金を使って国から助成金を引き出そうと計画。
　昨年、千葉県内の漁船の減船をめぐり、残存漁業者から集める代わりに船主が漁協から２億４０００万円を借り入れ、
連合会が助成を申請。船主は助成金１億９０００万円を合わせた４億３０００万円をいったん受け取り、借り入れ分を返済していた。
　船主は残存漁業者から受け取るべき２億４０００万円を放棄し、助成金だけを得た形になる。
　２００４年にも宮城県内の漁船の減船をめぐり、ほぼ同様の手口で６０００万円の助成金が不正に引き出されていた。

吉進丸の坂下船長、組合長を辞任　　2006/10/30 06:37

　【根室】北方領土・貝殻島周辺でロシア国境警備隊に銃撃、拿捕（だほ）された、根室湾中部漁協所属のカニかご漁船、
第３１吉進（きっしん）丸の坂下登船長（５９）＝同漁協組合長＝は二十九日、組合長と理事の辞表を提出。
同漁協は同日、理事会を開き、受理した。
　同事件では、乗組員の盛田光広さん＝当時（３５）＝が銃撃で死亡した。坂下船長は理事会で事件について謝罪。
出席した理事からは辞任に異論はなかった。
　坂下船長は「乗組員を死なせたことと、組合に迷惑をかけた責任をとり、辞めることにした」と話している。
日ロの中間ラインを越えたかどうかについては言及しなかった。
　ロシアの裁判では「領海侵犯」と「密漁」を認めたが、根室に戻ってからは一転して全面否定している。
　坂下船長は一九九八年十月に、前組合長の辞職に伴い組合長に就任。現在三期目。来年三月まで任期が残っていた。


報道に市民の力を　札幌で道政、道警を考えるシンポ　　2006/10/30 10:38

　道警裏金問題や道政運営の課題を考える「北海道はこれでいいのか！　『道政・道警・裏金報道』を考える集い」が二十九日、
札幌市内で開かれた。
　ジャーナリストの田原総一朗氏、大谷昭宏氏、元道警釧路方面本部長の原田宏二氏ら六人のパネリストがメディアと
権力の関係について討論。参加した市民約五百人は熱心に耳を傾けた。
　田原氏は基調講演でメディアの不祥事について触れ、「自分自身の足元を固めなければ、権力の追及はできない。
現状に危機感を抱いている」と強調した。
　パネルディスカッションでは、北海道新聞社による道警裏金報道が取り上げられ、
大谷氏が「宮城県の市民オンブズマンの例のように、メディアも市民の力を借りる時代に来ている」と指摘した。

国労とＪＲ東が全面和解へ　全紛争一括、１１月６日調印　　2006/10/30 06:39

　ＪＲ東日本から昇給差別を受けたなどとして国労が中労委などに救済を申し立てていた問題で、
国労東日本本部と同社がすべての紛争計６１件の一括和解に合意したことが２９日、関係者の話で分かった。
中労委で１１月６日、調印式を行い、和解が成立する。
　激しい対決が続いていた両者の関係が正常化に向け大きく前進したといえ、ＪＲ発足から２０年目を迎え、
懸案となっている国労組合員らのＪＲ不採用問題などにも影響を与えそうだ。
　関係者によると、和解するのは、組合バッジを着けた国労組合員に対し、ＪＲ東日本が就業規則違反で懲戒処分や
賃金カットをした「バッジ着用問題」や、組合員を関連会社に出向配転させた紛争など中労委で係争中の４３件と、
同様の地方労働委員会の紛争１８件。対象組合員数は延べ１万人を超えるという。
　和解内容は（１）健全で良好な労使関係の確立に双方が努力する（２）ＪＲ東日本は公平で公正な人事労務管理をする
（３）同社は解決金を支払い、国労が係争中の申し立てを取り下げる−などが柱。解決金の額は不明。
　両者はいずれも「中労委で紛争解決に向けた取り組みを進めていることは事実だが、話をできる段階ではなくコメントは控えたい」としている。
　国鉄の分割・民営化に反対した国労をめぐる労使紛争は１９８７年のＪＲ発足以降、ＪＲ各社で頻発。
国労は不採用問題も含めて全国の地方労働委員会に約３４０件の救済を申し立てた。
他のＪＲとの紛争は大半が解決したが、東日本との紛争が多数残っていた。
今回の和解で不採用問題やＪＲ貨物での紛争を除き大半の紛争が解決する。
　中労委が今年四月、包括的な解決を両者に打診。双方が６月に受け入れを表明し、和解作業を進めていた。
　昨年十月には、昇進差別をめぐる２３件の紛争でＪＲ東日本が約３億６０００万円の解決金を支払うことなどを
条件に国労との和解が成立した。
　国労はＪＲ各社に組合員を持つ単位組合（単組）で、個別の交渉はエリア本部が各社と行う。

日本ハムに１億1000万円　日本シリーズ分配金　　2006/10/31 10:13

　プロ野球コミッショナー事務局は３０日、第５戦まで行われた今年の日本シリーズの入場料収入が
１０億６８６２万９５００円だったと発表した。
　選手分配金は、勝った日本ハムが１億１３７７万５９６８円、敗れた中日は７５８５万６４５円。
仮にシリーズ出場有資格４０選手で割ると、１人当たりは日本ハムが約２８４万円、中日が約１９０万円。
選手分配金は第４戦までの入場料収入から共通経費を引いた額の２８％（勝者１６・８％、敗者１１・２％）で、
所属球団を通じて監督、コーチ、選手に分配される。
　また、球団への分配金はともに２億１００１万７５７１円となった。


次はアジアの頂点　ヒルマン監督宣言　日ハム練習再開　【写真】　　2006/10/31 09:55

　４４年ぶりに日本シリーズを制した日本ハムは３０日、アジア４カ国・地域のプロ野球リーグ王者などで争う
「アジアシリーズ」（１１月９−１２日、東京）に向けて札幌ドームで練習を再開した。ヒルマン監督は
「日本代表としてアジアの頂点に立つ」と力を込めた。
　日本シリーズ終了後、３日間休養した選手は、終始リラックスした表情でストレッチやフリー打撃などで約１時間半、
汗を流した。現役引退の新庄はアジアシリーズ欠場で練習に不参加。セギノールは今月１４日に誕生した
二男と対面するため２８日に米国に出発、１１月７日に再来日する見込み。
　練習前のミーティングで、ヒルマン監督は次期監督候補に挙がっている米大リーグ３球団の幹部と面談するため、
一時帰国することを選手に説明し、理解を求めた。ヒルマン監督は３１日出発し、１１月４日に再来日する。

＜写真：アジアシリーズに向けて練習を再開した日本ハムの選手（金田淳撮影）＞

ＦＡ行使　小笠原、明言せず　【写真】　　2006/10/31 09:50

　今季フリーエージェント（ＦＡ）の権利を取得した小笠原道大内野手は３０日、レギュラーシーズン終了後に
球団から正式な残留要請を受けたことを明かした。小笠原は「ありがたい言葉だったが、
プレーオフや日本シリーズを控えた時期だったので、考えられない状況だった」と語り、
ＦＡ権の行使については「日本シリーズが終わって４日しかたっていないので、頭の中がぐちゃぐちゃ」と話した。
　小笠原は１１月１日までチームの練習に参加し、３日から日米野球に出場する。
７日のＦＡ宣言締め切り日まで慌ただしいスケジュールになるが、「家族と相談し、自分の中で整理してから決めたい」と話した。

＜写真：アジアシリーズに向けて再開した練習で小笠原（左）に話しかけるヒルマン監督＞


北海道という屋根の下の家族　ヒルマン監督、日本一報告　【写真】　　2006/10/30 16:13

　四十四年ぶりにプロ野球日本シリーズを制した北海道日本ハムファイターズのトレイ・ヒルマン監督や選手会長の
金子誠選手らが三十日、道庁と札幌市役所を訪れ、高橋はるみ知事と上田文雄市長に日本一を報告した。
　報告には稲葉篤紀、森本稀哲、田中賢介の三選手と、今村純二球団会長、藤井純一社長、小嶋武士オーナー代行も同行した。
　道庁では、職員や来庁者が正面玄関前に集まり「優勝おめでとう」と拍手で出迎えた。高橋知事は
「道民に感動と勇気と一生懸命やれば何でも乗り越えられるという情熱の重要さを教えてくれた」と
チームの健闘をたたえた。ヒルマン監督は「北海道の皆さんのサポートがなければ、優勝できなかった。
われわれは全員、北海道という屋根の下の家族だと思っている」と感謝した。
　上田市長は「わずか三年での優勝に感謝、感激です」と話した。
　ヒルマン監督らは北海道新聞社も訪問。菊池育夫社長らと懇談した。

＜写真：道庁を訪問し、チャンピオンフラッグを手に高橋知事と記念写真に納まるヒルマン監督（右から３人目）ら＞

正式要請あれば退団濃厚　レンジャーズ有力か　【写真】　　2006/10/30 10:32

　日本ハムのヒルマン監督が、レンジャーズなど米大リーグ３球団と面談を行うために一時帰国することになった。
レンジャーズはヒルマン監督の故郷テキサス州に本拠地を置く球団で、監督就任の正式要請があれば
日本ハムを上回る条件が示されることが予想される。そうなれば、ヒルマン監督の日本ハム退団は避けられない情勢だ。
　レンジャーズ側は現在、次期監督候補としてヒルマン監督を含めて５人を挙げている。
　候補に挙がっていることについて、ヒルマン監督は同球団の公式ホームページで「神が与えてくれたチャンス。
レンジャーズにかかわる仕事をぜひしたい」とコメント。一時帰国して直接話し合いを持つことになったのもヒルマン監督の強い意向だ。
　日本ハム側が基本合意の中で提示した年俸はレンジャーズ側と大差はないとみられるが、日本ハム側の条件は１年の単年度契約。
米大リーグの監督は複数年契約を結ぶことが多く、レンジャーズ側が候補をヒルマン監督に絞り込んで正式オファーする場合は
複数年契約を提示するとみられる。
　日本ハム球団幹部は「望んでいる道があるなら、本人に選んでもらうしかない」とし、９日からのアジアシリーズ前の
一時帰国にも理解を示した。ヒルマン監督が退団となることも視野に入れての次期監督の人選も水面下で始めている。

＜写真：大リーグ球団との面談予定などについて会見するヒルマン監督＞



坪井に戦力外通告　　2006/10/30 10:30

　日本ハムは２９日、坪井智哉外野手（３２）に戦力外通告したと発表した。
　９年目の坪井は、阪神から移籍してきた２００３年にリーグ打率７位に入り主力として活躍したが、
今季は若手の台頭や８月に右鎖骨を骨折するなど出場は２５試合にとどまり、４７打数９安打に終わった。
　坪井の９年間の通算成績は出場７８７試合で打率２割９分７厘。現役続行を希望している。

ヒルマン監督　米３球団と面談へ　あす一時帰国　１５日までに結論　　2006/10/30 10:28

　去就が注目される日本ハムのトレイ・ヒルマン監督が２９日、札幌市内の球団事務所で記者会見を行い、
３１日に一時帰国して米大リーグのレンジャーズ、アスレチックス、パドレスの３球団と次期監督候補として面談することを明らかにした。
１１月４日に再来日し、１５日までに日本ハム球団に結論を伝える。

　ヒルマン監督は日本ハムとは来季続投の場合の契約内容に基本合意しているが、
かねて大リーグ監督就任に強い意欲を持っており、面談後に米球団から正式な要請があれば、受諾することが濃厚だ。

　早くから監督候補に名前を挙げていたレンジャーズとの話し合いは当初、電話で行われる予定だったが、
ヒルマン監督は「自分がどう決断するかは分からないが、米球団と直接話さないと後悔すると思った」と、急きょ一時帰国を決めた。
パドレスとアスレチックスからは、日本シリーズ終了後の２７日以降に接触があり、併せて面談することになった。

　出身地のテキサス州にホーム球場があるレンジャーズについてヒルマン監督は「実家も近く、あの球場で育ったようなもの。
そのチームの監督就任は夢でもある」と意欲的で、日本ハム球団は「本人の意思次第。どうなるかは分からない」としている。

　同監督は、アジアシリーズ（９日開幕）へ向けて練習を再開する３０日、チームに現状を説明する。

非難され数時間後に首つる　クラブ練習欠席「無責任」　岐阜の中２女子自殺　　2006/10/30 22:35

　いじめを示唆する遺書を残して自殺した岐阜県・瑞浪市立瑞浪中２年の女子生徒（１４）は、
所属していた同校のバスケットボールクラブの練習を休んだことについて、
部員から「無責任だ」と非難された数時間後に自宅で首をつっていたことが３０日、分かった。
　佐々木喜三夫校長は、こうしたクラブ活動でのやりとりが自殺のきっかけだった可能性があるとの認識を
遺族との話し合いの場で示したという。
　関係者によると、女子生徒は今月２３日午後１時ごろに自殺。前日にクラブの練習を欠席し、
母親には「行きたくない」と話した。以前から「（練習に）行くと気が狂う」と漏らしたこともあったという。
　２３日朝の練習の際、学校でほかの部員から「レギュラーなのに休むなんて無責任だ」と言われた女子生徒は
練習後の朝礼で泣いたが、担任の男性教諭は声をかけなかった。この日の授業は午前だけで、
放課後になって担任が「今朝、元気がなかったが大丈夫か」と聞くと「大丈夫です」と答えたという。
　この担任は今月１７日に母親からクラブ活動で娘が悩んでいるとの相談を受け、様子を見ると約束。
しかし具体的な対応はしなかった。相談についてはクラブ顧問の教諭や学年主任も知っていたが、
佐々木校長に伝わっていなかった。
　一方、瑞浪中は３０日、自殺の原因となるようないじめがあったかどうか確認するため、
一両日中に全生徒を対象に無記名でアンケート調査をすることを決めた。
　同日会見した佐々木校長は「『うざい』などとからかうような言葉を言われていたようだが、
自殺につながるものではない。自殺といじめのつながりを特定するのは難しい」と話したが、
市教育委員会は「今週中にも自殺の原因を明確にして公表したい」としている。

堀江被告「裸の王様」　ＬＤ資金移動、詳細知らず　　2006/10/30 21:39

　ライブドア（ＬＤ）事件で、証券取引法違反罪に問われた前社長堀江貴文被告（３４）の第２０回公判が３０日、
東京地裁（小坂敏幸裁判長）で開かれ、ＬＤの監査を担当した公認会計士久野太辰被告（４２）＝同罪で公判中＝は、
堀江被告が海外企業を経由させたＬＤ株売却益などの資金移動について、ほとんど知らされず「かわいそう」と証言した。
　メールでこうした状況を知った仲間の公認会計士小林元被告（５１）＝同＝は堀江被告を「裸の王様」と呼んだという。
堀江被告は表情を変えず、証言を聞いた。
　久野被告は弁護側の証人。この日で当初予定された証人尋問は終了し、次回１１月７日から被告人質問が始まる。
　久野被告の証言によると、昨年春ごろ、海外企業や投資事業組合が絡んだＬＤの２０億−３０億円の資金移動に
疑問を持ち調べたが、堀江被告は詳細を知らなかった。
　このためＬＤ元取締役宮内亮治被告（３９）＝同法違反罪で公判中＝らに説明を求めたところ、
宮内被告は「会計士を代えてもいい」と開き直ったという。久野被告は「なめられていると感じた」と述べた。
　この日はスイス系金融機関の代理人として、ＬＤ株売却や堀江被告の資産管理などを担当した投資顧問会社役員も
弁護側証人として出廷。海外企業を使ったＬＤ株売却について堀江被告は深く理解しておらず、
宮内被告らしか詳しく知らなかったことを証言した。


「大目に」と森氏提案　未履修問題で文科相に　　2006/10/30 20:49

　自民党の森喜朗元首相は３０日、大阪市での講演で、高校必修科目の未履修問題をめぐり伊吹文明文部科学相に対し
「大目に見てやったらどうか」と提案したことを明らかにした。
　同時に「学校側が必修科目を受けたことにしていたのなら、学校が子どもたちに『うそをつけ』と教えていたようなもので、
子どもに責任はない」と指摘。「卒業した生徒は問わないなら、今の３年生も問わなければいい。
問題はこれからどうするかだ」と述べ、文科省は再発防止に力点を置くべきだとの考えを強調した。

茨城県立高の校長が自殺　山林で、近くに遺書　　2006/10/30 20:48

　３０日午後４時すぎ、茨城県大子町の山林で、県立佐竹高校（同県常陸太田市）の校長高久裕一郎さん（５８）が
首をつって自殺しているのを大子署員が発見した。近くに遺書のようなものがあり、
同署などは原因を調べている。同校は必修科目の未履修が発覚していた。
　調べでは、高久さんは２９日から行方不明になり、家族が３０日昼ごろ、大子署に捜索願を出した。
現場は高久さん宅から約２キロの山林。
　同校は必修科目の未履修について、２７日に生徒に、３０日には保護者に説明した。
県高校教育課は「まじめな人との評判だった。何とも言いようがなく、残念だ」と話した。


両陛下、唐津市を訪問　漁業施設や窯元見学　【写真】　　2006/10/30 20:08

　佐賀県を訪問している天皇、皇后両陛下は３０日、同県唐津市で栽培漁業施設や唐津焼の窯元を見学された。
　佐賀駅からＪＲの特別列車で移動、車内ではほとんど立ったまま、沿道に集まった人たちに手を振り続けた。
唐津市役所では、１１月の唐津くんちに合わせて勢ぞろいした色鮮やかな曳山に顔をほころばせた。
　県玄海栽培漁業協会で、放流のため育てられたウニやアワビの幼生を見学。古唐津焼を受け継ぐ
「中里太郎右衛門陶房」では登り窯を前に「何年ぐらい使えるのですか」などと尋ねていた。

＜写真：十三代中里太郎右衛門さんの作業の様子を見学される天皇、皇后両陛下＝３０日午後、佐賀県唐津市＞

ヒューザー幹部が口止め　耐震偽装で篠塚被告証言　　2006/10/30 19:40

　耐震強度偽装事件で、詐欺罪に問われたマンション販売会社ヒューザー（東京）の元社長小嶋進被告（５３）の公判が
３０日、東京地裁（毛利晴光裁判長）であり、木村建設（熊本県八代市、破産）の元東京支店長篠塚明被告（４６）
＝建設業法違反罪で公判中＝が検察側証人として検察側主尋問に答えた。
　篠塚被告は、建築基準法違反罪などに問われた元１級建築士姉歯秀次被告（４９）が
「（偽装について）ヒューザーの設計部長に口止めされた」と話していたと証言した。
　証言によると、篠塚被告は昨年１０月２７日、小嶋被告から「姉歯（被告）が構造計算書の改ざんをしている。
うちも大変だけど、あんたのところもだろ」などと電話を受け、姉歯被告に改ざん内容を問いただしたという。
　篠塚被告は「姉歯被告に『何をやったんだ』と内容を確認したが、何も答えなかった。１１月１１日ごろまで口止めされていた」と述べた。



ダライ・ラマが来日　東京や広島などで宗教活動　　2006/10/30 19:09

　チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ１４世が３０日、広島県内の宗教団体の招きで来日した。
１１月１２日まで滞在し、東京都内や広島県内などで法話などの宗教活動や講演を行う。
　チベット独立の精神的象徴でもある１４世を「分裂主義者」と位置付ける中国政府は入国させないよう日本側に求めているが、
政治活動を行わないことを条件に政府は入国を認めている。

住友重に２億円賠償命令　石綿じん肺２次訴訟で判決　【写真】　　2006/10/30 17:02

　住友重機械工業の浦賀、追浜両造船所（神奈川県横須賀市）で勤務中、アスベスト（石綿）を含む粉じんを吸い
じん肺になったとして、元従業員らが計約４億円の損害賠償を求めた第２次訴訟の判決で、
横浜地裁横須賀支部（高柳輝雄裁判長）は３０日、同社に計約２億１０００万円を支払うよう命じた。
　原告側代理人によると、造船所でのじん肺被害をめぐる集団訴訟で司法判断が出るのは初めて。
　原告は７０−８６歳の元従業員９人と、死亡した元従業員３人（うち２人は提訴後に死亡）の遺族７人の計１６人。
　訴状によると、元従業員は１９３９−９６年、両造船所で溶接工などとして働き、じん肺を発症。原告側は
「会社は、防じんマスクの支給や作業時間の短縮など従業員のじん肺への罹患や症状の悪化を防ぐ措置を長年怠り、
労働契約上の安全配慮義務を果たさなかった」と主張。会社側は「必要な安全対策を講じていた」と反論していた。
　同社造船所のじん肺被害をめぐっては、別の元従業員８人による第１次訴訟で９７年３月、会社側が総額１億円余りを
支払うことで和解が成立。第２次訴訟は昨年７月、会社側が「元従業員の症状などに疑問があり、安全対策を取っていた
ことが考慮されていない」として和解案を拒否した。
＜写真：住友重機械工業に賠償を命じた判決を受け、横断幕を持つ支援者たちに報告する原告側弁護士ら＝３０日午前、
神奈川県横須賀市の横浜地裁横須賀支部前＞

前知事の関与認める　実弟、収賄容疑も　福島　　2006/10/30 17:01

　福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件で、同県の前知事佐藤栄佐久容疑者（６７）＝収賄容疑で逮捕＝の
実弟祐二容疑者（６３）＝同容疑で再逮捕＝が東京地検特捜部の調べに対し、容疑を認めたことが３０日、関係者の話で分かった。
栄佐久容疑者の関与も認める供述を始めたとされ、特捜部は両容疑者を追及し、事件の全容解明を目指す。

　調べや関係者の話によると、両容疑者は同県が２０００年８月に実施した木戸ダム本体工事の入札で、
前田建設工業（東京）が筆頭の建設共同企業体の落札に便宜を図った謝礼などとして、２００２年８−９月、
栄佐久容疑者が大株主で祐二容疑者経営の郡山三東スーツ（福島県本宮町）の工場の土地を
水谷建設（三重県）に約９億７０００万円で買い取らせ、利益供与のわいろを受けた疑いが持たれている。

　逮捕後、栄佐久容疑者は「納得がいかない」と話し、祐二容疑者も収賄を否認し「兄は何も知らない」などと供述していたが、
最近になって態度を変えたという。

　利益供与に関与したとされる前田建設工業の元副会長や水谷建設の元会長水谷功被告（６１）＝法人税法違反（脱税）罪で起訴＝らは
既に贈賄容疑を認めているが、公訴時効（３年）が成立している。

　前田側は木戸ダム工事を約２０６億円で受注。１９９９年には水谷側に三東スーツの駐車場の土地を約３億４０００万円で買収させ、
０１年３−７月には前田側が三東スーツに４億円を融資した。

　ダム工事をめぐる一連の利益供与は、入札前に祐二容疑者と前田建設工業の元副会長が決めたとされる。

狙われる銅、灯油タンクの管も盗む　北京五輪準備の中国で価格が高騰　　2006/10/30 14:18

　今年、道内で相次いでいる銅線や銅管などの窃盗被害が、少なくとも三十件に上っていることが道警の調べで分かった。
需要が急増している中国への密輸出が目的とみられ、被害は全国でも急増。道内では電線や変圧器の被害が目立つが、
九月には札幌市手稲区で、家庭用の灯油タンクに使われている銅管を切断し、盗む事件まで発生している。

　札幌手稲署によると、灯油タンクの銅管が狙われたのは、九月七日夜から八日未明にかけて。
同区新発寒などの住宅街で、屋外に設置している灯油タンクが一晩で十四件も被害にあった。

　切断された銅管は、室内に灯油を送るためにタンク下部に取り付けられたもの。直径約一センチで、
長さは一−四メートル程度しかない。灯油が流れ出ないよう、タンク側のバルブを閉めた上で刃物のようなもので切断しており、
手慣れた者の犯行とみられる。その後、被害は止まっているが、同署は「なぜ、それほど金にならない家庭の銅線まで狙うのか」と首をかしげる。

　道内では今年、通電中の電線が盗まれる事件も夕張市、石狩管内当別町などで続き、盗まれた電線の長さは計二キロメートル以上にもなる。

　今月に入っても、道警は石狩湾新港の野積み場にあった銅線二トンを盗んで密輸出しようとしたとして、中国人船員十二人を逮捕。
帯広では銅が使われている変圧器などを盗んだとして、中国籍の会社役員らを逮捕した。

　全国でも九月、兵庫県で公園の地下に埋め込まれた銅線の電気ケーブルが盗まれる大がかりな事件があり、
宮城県や茨城県でも銅くずや電線が盗まれた。

　中国では北京五輪に向け、電線などに使われる銅の需要が急増。これに伴い、銅くずの価格も高騰し、
今年上期（一−六月）の道内からの平均輸出価格は一トン約八万三千円と、二○○四年の年平均の一・七倍に上った。
道警は密輸ルートや窃盗グループが存在するとみて、解明を急いでいる。

秋篠宮さまパラグアイへ　日本人移住７０周年で　【写真】　　2006/10/30 17:04

　秋篠宮さまは３０日、日本人の移住開始から７０周年を迎えた南米のパラグアイを訪問するため、
成田発の航空機で出発された。フランスやチリ、ニュージーランドなどにも立ち寄り、１１月７日に帰国する。
　当初は現地での記念式典に合わせ９月上旬に訪れる計画だったが、紀子さまの悠仁さま出産と重なり延期していた。
　パラグアイには１１月１日から４日まで滞在。１９３６年に日本人が最初に移住したラコルメナで、
移住者らと懇談して長年の苦労をねぎらう。ドゥアルテ大統領とも面会する。
　パラグアイには約７０００人の日系人が生活。皇室からは、天皇、皇后両陛下が皇太子ご夫妻時代の７８年に訪問したほか、
８６年に常陸宮ご夫妻が訪れている。

＜写真：パラグアイ訪問に出発される秋篠宮さま＝３０日午前１１時５２分、成田空港＞


機内にクラッカー持ち込み２時間遅れ　修学旅行の札幌・高校生　　2006/10/30 14:02

　修学旅行中の札幌市の高校生が、航空法で火薬類として機内持ち込みが禁止されているクラッカー計六個を
手荷物に入れて関西空港発札幌行きの全日空機に搭乗し、離陸直前に乗務員に申告したため同機は二度も出発を中止、
搭乗ゲートに戻っていたことが三十日分かった。同機は生徒の手荷物を再検査し、約二時間十分遅れで離陸した。
　全日空によると、二十一日午後三時に出発予定だった１７１３便ボーイング７７７。修学旅行を終えて札幌へ戻る
途中の生徒や教諭、添乗員ら三百八十一人を含む五百十五人を乗せて搭乗ゲートを離れた直後、
生徒の一人が「クラッカーを持っている」と申告した。
　同機はゲートに引き返し、その生徒の手荷物を再検査した上で、約二十分後に出発した。
　しかしその直後、別の生徒も「持っている」と申告。同機は再び引き返して乗客をいったん降ろし、生徒全員の手荷物を再検査。
さらに四個のクラッカーを見つけた。このため全日空は、貨物室に預かっていた同校関係の荷物を降ろして学校あてに陸送。
同機は生徒らを乗せ、午後五時十分ごろ出発した。全日空によると、引率していた教諭が機長の許可を得て機内放送で
他の乗客らに「迷惑を掛け、申し訳ありません」と謝罪したという。

ソフトバンク、契約業務再開　番号継続制でドコモ、ａｕと運営協議　　2006/10/30 13:59

　携帯電話の番号継続（ナンバーポータビリティー）制導入で契約が殺到したことで、二十八、二十九の両日に
契約受け付けを停止したソフトバンクモバイルは三十日午前、ＮＴＴドコモ、ＫＤＤＩ（ａｕ）と運営方法について協議した上で、
契約申請の受け付けを再開した。
　ソフトバンクモバイルは二十八日夕、ショップ（専売店）などから、契約申し込みなどを受け付けるシステムが正常に作動しないため、
申請受け付けを停止した。二十九日午前に再開したが、申し込み客が増えたため再停止した。
「申込件数は、まだ集計できていない」（広報部）という。原因はシステムの容量不足で
、同社は人員面の増強を含め顧客管理に関するシステムの改善に乗り出す方針だ。
　同社は番号継続制のスタート前日の二十三日夜、孫正義社長が記者会見を開き、
同社間の通話や短いメールが、定額で使い放題になるなどの新料金体系を発表。
ライバル社からの乗り換え獲得を目指した派手なＰＲ戦略を行ったが、システム障害で戦略は出だしから大きくつまずいた。

泊原発で1400人参加の防災訓練　放射能漏れを想定　【写真】　　2006/10/30 13:52

　【泊、共和、神恵内、岩内】北電泊原発（後志管内泊村）の放射能漏れ事故を想定した原子力防災訓練が三十日、
泊村などで行われ、道や北電など六十二機関の職員や住民ら約千四百人が参加した。今年で二十一回目。
　訓練は「泊原発２号機の原子炉が停止して放射性物質が漏れ出した」との内容で午前九時にスタート。
北電から事故の通報を受けた道や地元四町村などが災害時の指揮所となる「オフサイトセンター」（共和町）で住民の避難策を検討した。
　また原発内で作業員二人が負傷し、放射性物質に汚染された可能性もあるとして、救急車とヘリコプターで患者を
岩内協会病院と北大病院（札幌）へ搬送したほか、原発の半径一キロの範囲と泊村の一部地域を「防護対策地区」に指定し
住民が徒歩とバスで避難。放射能に汚染されていないかの検査も行われた。
　訓練方式は、事故の想定をあらかじめ公表しない「ブラインド式」ではなく、例年通りスケジュールに沿って行われた。

＜写真：防災訓練で負傷者を搬送する救急隊員ら＝午前１１時５０分、泊原発管理事務所＞


飲酒運転、1000件摘発　２７日の全国一斉取り締まりで　　2006/10/30 12:58

　警察庁は３０日、全国の警察が２７日夜から２８日朝にかけて一斉に実施した飲酒運転取り締まりで、
酒酔い運転と酒気帯び運転で１０５３件を摘発、１７人を逮捕したと発表した。「摘発は依然多く、今後も重点的に取り締まる」という。
　摘発の内訳は酒酔い運転が８件（逮捕者２人）、呼気１リットル中のアルコール濃度が
０・１５ミリグラム以上の酒気帯び運転が１０４５件（同１５人）。
　都道府県別にみると、最多は愛知で９３件、千葉７５件、北海道７３件の順だった。
　このほか、飲酒検知拒否が１件（同１人）、同乗者らの教唆・ほう助が３件（逮捕者なし）だった。
アルコール濃度が０・１５ミリグラム未満の酒気帯び運転も７６０件に上り、指導や警告をした。
　警察庁は９月に取り締まり強化週間を設けるなどしてきたが、悪質な違反がいまだに後を絶たないとして
今回、繁華街周辺や主要幹線道路など約３３００カ所で検問を実施した。

パ東西対抗戦に日ハムから７人　　2006/10/31 10:10

　パ・リーグは３０日、今年の東西対抗（１１月５日・静岡）の出場予定選手を発表した。
　日本ハム、ロッテ、楽天が組む東軍は、４４年ぶりの日本一に輝いた日本ハムからダルビッシュ、
八木、小笠原、田中賢、金子、稲葉、森本の７人が選ばれた。西武、ソフトバンク、
オリックスが属する西軍は、和田（ソフトバンク）炭谷（西武）らが入った。
　試合開始は正午で、東軍はロッテのバレンタイン監督、西軍は西武の伊東監督が指揮を執る。
また、ヒルマン監督は東軍のコーチを務める。


日ハム優勝パレード　求む協賛金　一口３千円、お礼はグッズで　　2006/10/31 10:05

　北海道日本ハムファイターズの優勝パレードに熱い支援を−と、道や札幌市などでつくる実行委員会
（委員長・上田文雄札幌市長）は十一月一日から、十八日に実施するパレードの資金に充てる個人協賛金を募集する。
　パレードは午前十一時にＪＲ札幌駅南口広場を出発。駅前通を南下し、南四条通に至る一・三キロを行進する。
スタートに先立ち、午前十時四十分から、同広場でオープニングセレモニーを開き、札幌交響楽団の演奏や、
ヒルマン監督のあいさつがある。
　個人協賛金は一口三千円で何口でもよい。一口ごとに記念グッズ（非売品）がもらえる。募集は十二月一日まで。
道内の北洋銀、北海道銀、札幌銀、札幌信金に備え付けの専用振込用紙か、郵便局の郵便振替専用用紙で振り込む。
　郵便振替の口座番号は、０２７００−０−４３８９５、口座名義は、北海道日本ハムファイターズ優勝パレード実行委員会。
問い合わせは市コールセンター（電）０１１・２２２・４８９４へ。

早大・宮本「プロ志望」　日ハム、希望枠で獲得へ　【写真】　　2006/10/31 10:03

　日本ハムが希望入団枠での獲得を目指す早大・宮本賢投手（２２）＝岡山・関西高出＝は３０日、
東京六大学秋季リーグの全日程を終え、プロ入り希望を表明した。宮本は「プロ志望です。
けがなく、しっかりやりたい」と決意を語った。自らのセールスポイントは「粘りの投球。
点を取られても最少に止めれば試合をひっくり返せますから」と言い切った。

　前日の慶大２回戦で延長十二回、１７８球を投げて完投勝ちした宮本はブルペン入りしたが、
出番はなかった。試合後は既に優勝を決めていたため、チームメートに胴上げされ、表彰式では主将として天皇杯を受け取った。

　１１月１１日から始まる明治神宮大会について「（リーグ戦完全優勝を逃した）悔しさをぶつけます。
勝って終わりたい」と優勝を誓った。

　宮本は１４５キロ前後の直球と、カーブ、スライダー、フォークなどの変化球を操り、制球力が武器の左腕。担
当スカウトは「際立ってはいないが、どの球種もいい。野球に対する姿勢も真摯（しんし）で、気迫あふれる投球も魅力」と話す。
早大の応武篤良監督は「左腕だし、（先発でも中継ぎでも）どこでもできるので、活躍してくれるでしょう。
リーダーシップもある」とプロでの飛躍を期待する。

　日本ハムは１１月２日に都内の早大合宿所で宮本側に希望枠での獲得の意思を正式に伝える予定。
ほかに希望枠での獲得を狙う球団はなく、日本ハム入りは確実と見られる。

＜写真：２９日の慶大２回戦で延長十二回を投げ抜いた早大・宮本＞

笠原、日米野球に出場　　2006/10/31 10:01

　日本ハムの小笠原道大内野手が３０日、日米野球（１１月３−８日）に出場することが決まった。
　アジアシリーズ（９日開幕）の調整期間と重なるため、球団が小笠原ら３選手の出場辞退を打ち出していたが、
ファン投票で選出された小笠原は「せっかく選んでもらったのでできる限り試合に出たい」と話し、
３−５日の東京ドームでの３連戦に出場することを決めた。５日は日米野球前の日中に静岡で行われる
パ・リーグ東西対抗にも出場する。監督推薦の八木とダルビッシュは辞退する。


マシーアスに戦力外通告　　2006/10/31 10:01

　日本ハムは３０日、ホセ・マシーアス内野手に戦力外通告したと発表した。
マシーアスは３０日にパナマに帰国。現役続行を希望している。
内外野を守れる器用さを買われ今季入団したマシーアスは打撃不振で、
シーズン中盤では２軍暮らしも長かった。今季は７３試合に出場し、打率２割２分９厘、３本塁打、２１打点。


ブラウンコーチ退団　　2006/10/31 10:00

　日本ハムは３０日、マイク・ブラウン投手コーチの退団を発表した。
　球団からすでに来季の契約を結ばないとの通達を受けた同コーチは２９日に米国に帰国した。
同コーチは２００４年から３年間、投手コーチを務めた。
　アジアシリーズでは厚沢和幸２軍投手コーチが帯同する。

ポスト新庄勝負の舞台　１軍合流の糸井「生き残りかける」　【写真】　　2006/10/31 09:58

　今季途中から投手から外野手に転向した糸井がアジアシリーズに向けて１軍に合流した。
「１軍のメンバーと一緒にやれてうれしい。アピールというより必死に生き残りをかけたい」と抱負を語った。

　プロ３年目の糸井は１５０キロの剛腕ながら制球難を克服できず、５０メートル走５秒７、
垂直跳び８７センチの身体能力を生かすため外野手に転向。今季はイースタンリーグで５２試合に出場し、
打率３割６厘、８本塁打、２７打点を記録。９月のリーグ月間最優秀選手にも選ばれた。

　引退する新庄の後継者を狙う一人として期待が大きく、アジアシリーズでは１軍デビューもかかる。
糸井は「バットの振り出しがスムーズになってきた」と話す一方、守備は「判断力やスローイングなど課題は多い」。
この日は全体練習後も居残りでランニングを続けた。

　また、腰痛などの影響で打撃不振に陥り、７月に２軍落ちした木元も合流し、
「体はもう大丈夫。（アジアシリーズは）しっかりとやっていく」と巻き返しを誓った。（飯田雄太）

＜写真：１軍に合流し、淡口コーチが見守る中で打撃練習をする糸井＞

遺伝子スパイ事件　岡本医師の請求棄却　東京地裁「拘束は違法でない」　　2006/11/01 08:02

　遺伝子スパイ事件で、東京高裁が米国への身柄引き渡しを認めなかった元理化学研究所チームリーダーの
岡本卓医師（４６）＝北見市＝が国に対し、逃亡犯罪人引き渡し法の解釈を誤った上、違法な拘束で
精神的苦痛を受けたとして四千二百九十万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は三十一日、岡本医師の請求を棄却した。
　片田信宏裁判長は判決理由で「法の解釈がその後、正当でないと判断されたとしても、
解釈当時に相当の根拠があれば違法ではない」と、法務・検察当局の法解釈の適法性を認めた。
　さらに、岡本医師が捜査対象になったことを知った際、一時的に姿を隠した事実などを挙げ、
「岡本医師が逃亡するかもしれないとの判断は合理的」とし、拘束は違法ではないと結論づけた。
　判決によると、岡本医師は、勤務先だった米オハイオ州の研究機関から遺伝子試料を持ち出したなどとして、
米国で二○○一年に起訴された。米司法当局は○二年、日米犯罪人引き渡し条約に基づき、日本政府に身柄引き渡しを求めた。
　東京高検は○四年二月、東京高裁に身柄引き渡しの審査を請求。同高裁は翌月「嫌疑立証が不十分」として、
引き渡しを認めない決定をした。岡本医師は決定まで五十七日間拘束された。


下の食器洗い乾燥機１５万台　発火の恐れで部品交換　【写真】　　2006/11/01 07:55

　松下電器産業は三十一日、同社が製造した食器洗い乾燥機に発火の恐れがあるため、二○○一年五月から
○二年五月にかけて製造した商品十五万八千台の部品を無料交換すると発表した。同社広報グループによると、
全国の量販店で扱っていたため、道内でも販売された可能性が高いという。東京ガス、大阪ガスにこの商品を供給しており、
両社の販売分七百八十台も無料交換する。

児童虐待相談３万8000件　道内は1069件、全国９番目　厚労省調査　　2006/11/01 07:54

　二○○五年度に全国の市町村が受け付けた児童虐待に関する相談は三万八千百八十三件に上ることが三十一日、
厚生労働省の調査で分かった。このうち道内は千六十九件で全国で九番目に多かった。相談窓口をすべての
市町村に広げた改正児童福祉法が○五年四月に施行されて以降、初のデータ。

　改正法で、児童相談所に集中していた相談の窓口が市町村に移され、相談所は深刻な事例に対応する専門機関となった。
相談所が○五年度に受け付けた相談は三万四千四百七十二件だったが、市町村の件数と重複も相当数あるとみられる。

　一方、改正法で規定された、行政や警察、学校などの連携組織「要保護児童対策地域協議会」が設置されているのは、
今年四月一日時点で全体の３２・４％。以前からあった「虐待防止ネットワーク」がある市町村と合わせると、
連携体制が整備されている市町村は６９・０％で前年度の約二割増となったが、依然約三割は未整備のままだ。


「校長がパワハラ」と遺書　鹿児島、３２歳女性教諭自殺　　2006/10/31 23:42

　鹿児島県曽於市の市立中女性教諭（３２）が「校長からパワーハラスメントを受けた」と遺書を残し、
自殺していたことが３１日、分かった。教諭は「指導力不足」などを理由に、研修を受けさせられていた。
　中学校の教頭は「パワハラはなく、度を越した指導もしていない」と話している。
　県警や遺族によると、教諭は１０月２９日、同県内の父親の実家で首をつり、死亡していた。
パソコン内に遺書とみられる文章があり、女性校長から指導を受けたり、男性教頭に生徒の前で怒鳴られたりしたことなどが書かれていた。
　教諭は音楽の担当で、家庭科や国語も受け持っていた。成績評価をめぐり保護者とトラブルになったり、
遅刻を繰り返したりしたことから、１０月になって県総合教育センターで研修を受けるよう命じられていた。

姉歯被告に懲役５年求刑　「最低限の倫理観もない」　　2006/10/31 23:39

　耐震強度偽装事件で建築基準法（構造耐力）違反や議院証言法違反（偽証）などの罪に問われた
元１級建築士姉歯秀次被告（４９）らの論告求刑公判が３１日、東京地裁（川口政明裁判長）で開かれ、
検察側は姉歯被告に懲役５年、罰金１８０万円を求刑した。
　論告では「金銭欲から虚偽の構造計算書を乱造して危険な建物を次々と建てさせた前代未聞の犯行で、
動機に酌量の余地はなく、多くの命を危険にさらし、社会不安をもたらした結果は重大だ。
最低限の倫理観すら持ち合わせず、謝罪も口先だけ。実刑処罰で臨むほかない」と指摘した。
　１１月９日の次回公判で弁護側が最終弁論し、結審する予定。
　論告によると、姉歯被告は鉄筋量を抑えつつ耐震強度を保持する構造計算ができないのに、適正に計算し、
コストダウンもできる有能な建築士との評価を受けて収入を得ようとした。
　マンション４棟とホテル２棟の構造計算書を偽造したとされる２００３年２月から昨年２月にかけて、
年２０００万円余りの不正な利益があり、高級な外国車や腕時計の購入、女性との交際費などにつぎ込んだ。
　検察側は「ぜいたくのため多数の人命を脅かすことを一顧だにしなかった。マンション入居者らに
多大な損害を与え、被害者の『殺人未遂』との非難は事件を端的に言い当てている」と述べた。
　また衆院国土交通委員会で偽装の動機や開始時期などを偽証したことについて「保身の目的で、
発注元から違法設計を強いられた立場の弱い建築士を演じ、事実解明を遅らせた」と批判した。
　この日の公判で検察側は、姉歯被告から建築士の名義を借りたとして建築士法違反の罪に問われた
建築デザイナー秋葉三喜雄被告（４６）には懲役１年２月を求刑した。

私立は４５都道府県２２１校　未履修、熊本除き５１０校　　2006/10/31 22:02

　高校の必修科目の未履修問題で、私立校の未履修は４５都道府県の計２２１校に上ることが３１日、
都道府県教育委員会などを通じた共同通信の集計で分かった。
　文部科学省がまとめた公立の未履修校２８９校と合わせると、４６都道府県５１０校。未履修がないのは熊本県だけだった。
　私立校の中には、灘（兵庫県）や東大寺学園（奈良県）、海城（東京都）などの進学校も含まれていた。
　未履修の私立校が多かったのは北海道、大阪府が１６校、兵庫県１３校、東京都１１校など。


医療保険など１２億円　損保大手６社が公表　【写真】　　2006/10/31 20:36

　大手損害保険６社は３１日、医療保険など第３分野商品の不当な不払いの調査結果を発表した。
２００１年７月から今年６月までの５年間で、不払い件数は合計４３６５件、金額は約１２億２０００万円に上った。

　各社は金融庁に調査結果を報告し、保険金不払いの把握はほぼヤマを越えた。金融庁は報告内容を点検し、
年内にも行政処分に踏み切る。業務停止や経営責任の明確化を迫る可能性もある。

岐阜県元組合幹部を逮捕　裏金の５００万円横領容疑　【写真】　　2006/10/31 20:28

　岐阜県庁の裏金問題で、同県警捜査２課などは３０日深夜、県職員組合にプールされた裏金約５００万円を着服したとして、
業務上横領容疑で、元組合副委員長で元課長補佐の木下三千男容疑者（４９）＝岐阜市御望＝を逮捕、
同容疑者の自宅を家宅捜索した。県警は裏金の隠ぺい先となった県庁内の組合事務局など数カ所も３１日午後、捜索した。

　１７億円に上る裏金問題で初の逮捕者。７月上旬の発覚から約４カ月で、全庁的な裏金隠しは刑事事件に発展。
裏金隠ぺいに深く関与したとされる梶原拓前知事ら元幹部や退職者の責任問題が今後、厳しく問われそうだ。

　調べでは、木下容疑者は組合の副委員長を務めていた２００１年４月１１日、組合の裏金の口座から
約１０００万円を解約して引き出し、うち約５００万円を自分や家族の口座に入金して着服した疑い。
「間違いありません」と容疑を認めているという。県警は使途などについて同容疑者を厳しく追及する。

　県警などによると、木下容疑者は１９９７年１０月に組合の書記次長に就任し、９９年１月に組合が
委員長名義で開設した口座で集約された裏金を管理していた。２０００年１０月に副委員長に昇格したが、
口座の裏金約１０００万円を後任の書記次長に引き継がず、自分で保管した。

　逮捕事実では、約５００万円を着服したとされるが、残りの約５００万円については、私印で新たに開設した
組合の「雅会」名義の口座に全額移し替えて、その後すべて引き出していたという。

　県は９月中旬、組合の口座から裏金約１０００万円を私的に流用したとして、木下容疑者を同容疑で告発。
同月下旬、懲戒免職処分にしていた。

　木下容疑者は７５年３月入庁。県の東京事務所などを経て組合専従。免職時は総務部課長補佐として、
地方職員共済組合岐阜宿泊所「長良川会館」支配人を務めていた。

＜写真：岐阜県庁の裏金問題で、職員組合を捜索する捜査員＝３１日午後１時３８分、岐阜県庁＞

元オリックス野村投手逮捕　覚せい剤使用容疑　　2006/10/31 20:12

　高知県警薬物銃器対策課は３１日、覚せい剤取締法違反（使用）の疑いで元プロ野球オリックス投手の
高知県春野町甲殿、無職野村貴仁容疑者（３７）を逮捕した。「やってないから何もしゃべらない」と容疑を否認しているという。
　調べによると、野村容疑者は１０月下旬、自宅か高知市内で、覚せい剤を使用した疑い。
　県警は同日、野村容疑者の自宅を捜索。注射器１本と覚せい剤が入っていたとみられる袋が見つかり、
尿検査をして覚せい剤反応を確認した。
　野村容疑者は１９９１年、ドラフト３位でオリックスに入団し左投げの中継ぎ投手として活躍。
９６年は５４試合に登板しオリックスの日本一に貢献した。その後、巨人へ移籍し２００２年、
大リーグのブルワーズにも入団した。通算成績は２４勝２２敗３９セーブ。


「自殺の原因はいじめ」　学校側認め、遺族に謝罪へ　【写真】　　2006/10/31 19:23

　岐阜県の瑞浪市立瑞浪中２年の女子生徒（１４）が自殺した問題で、佐々木喜三夫校長が３１日会見し、
「いじめが自殺の原因だった可能性が高い」と述べ、いじめが引き金になったことを初めて認めた。
　佐々木校長はこれまで「自殺につながるようないじめは確認できていない」としていたが、
全生徒への緊急アンケートなどで、少なくとも今年５月以降いじめが続いていたことが確認できたという。
　女子生徒の父親によると、同日、遺書で名指しされた４人の生徒の両親が自宅を訪れ
「クラブ活動でいじめがあり、それが原因で亡くなった」などと謝罪した。
　瑞浪市教育委員会と同校も「思いを十分にくみ取れなかった」として、遺族に謝罪する方針。
　学校側によると、女子生徒はバスケットボールのクラブ活動などで部員らからいじめを受けていたという。
２３日午後２時ごろ、自宅の部屋で首をつっているのを家族に発見された。ごみ箱からクラブ活動で一緒だった
同学年の４人の名前とともに「これでお荷物が減るからね。もう何もかもがんばる事に疲れました」などと書かれた遺書が見つかっていた。

＜写真：女子生徒の自殺原因でいじめの可能性を認め、記者会見で厳しい表情を見せる市立瑞浪中の
佐々木喜三夫校長＝３１日午後、岐阜県・瑞浪市役所＞

被害４億円賠償命じる　ＡＦＮ詐欺受刑者らに　　2006/10/31 17:35

　投資仲介会社エンジェルファンドネットワークコーポレーション（ＡＦＮ、破産）の巨額詐欺事件をめぐり、
被害者約３４０人がＡＦＮの元経営者大隅憲一郎受刑者（４０）＝懲役７年確定＝ら３人と別会社に
被害の一部として約４億１０００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は３１日、
大隅受刑者ら２人に請求と同額の支払いを命じた。
　橋本昌純裁判長は「ＡＦＮによる融資の募集は組織的な詐欺」とし、大隅受刑者と国際指名手配されている
共犯容疑者の賠償責任を認定した。
　原告は「一体だった」として別会社と共犯容疑者の弟にも賠償を求めたが、
判決は「一体となって活動したと認められない。弟は詐欺システムの全体像を知らなかった」として退けた。原告は控訴する方針。
　判決によると、ＡＦＮは１９９７年以降、高利をうたってベンチャー企業への融資仲介を装い、
原告から計４１億４０００万円をだまし取った。


長崎県の裏金は2000万円　４部署関与、知事が謝罪　　2006/10/31 17:30

　長崎県の裏金問題で金子原二郎知事は３１日、記者会見し、物品を購入したように見せ掛けて公金を支出し、
業者に管理させていた「預け金」と呼ばれる裏金が、今年４月現在で約２０８１万円あったことを明らかにした。
２つの土木事務所や県立医療福祉センターなど４つの部署が関与していたという。
　さらに請求書の品目とは違う品物を業者に納入させていた不適切な発注と経理処理が
、３１の部署で約７４０万円分あったことも判明した。
　金子知事は「深く反省し、申し訳ないと思っております」と謝罪した。

必修漏れ虚偽記載　山形大入学認めず　推薦入試、道内は静観の構え　　2006/10/31 16:30

　全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題が、大学の推薦、ＡＯ（アドミッション・オフィス）入試にも波及している。
受験生の単位取得などを記載した出願書類の「調査書」に虚偽記載していた高校が続出したため。
全国的には「虚偽記載があれば合格を取り消す」と決めた大学もあるが、
道内の大学は「救済措置で卒業できれば問題はない」と静観の構えだ。

　最も厳しい措置を明らかにしたのは山形大医学部。十一月一日から出願を受け付ける推薦入試を前に、
高校側に履修していない科目は正直に「未履修」と記載するよう要請した。虚偽記載が発覚した場合、
合格後でも入学を取り消す方針を決めており、他学部も同様の対応を検討するという。

　道内では、北大と道教育大、旭川医大、はこだて未来大の国公立大四大学で、既に来春入学者のＡＯ入試を実施。
中には提出された調査書の一部に虚偽記載があったことが判明した大学もあるが、各大学とも
「責任を持って受験生を卒業させてくれれば合否や入学に問題はない」（旭川医大）という姿勢で、
「大学として高校に調査書の確認をすることはしない」（北大）としている。

　道内の大学の推薦入試は、大半が十一月一日から出願を受け付ける。
北海学園大は受験生に不利のないように考慮するとした上で
「国の方針が見えない部分もあり、はっきりした対応を決めるのはこれからになる」と、文部科学省の救済措置の行方を注視している。

林道整備、官製談合の疑い　公取委が３０カ所立ち入り　【写真】　　2006/10/31 16:29

　全国の林道整備事業をめぐり、農水省所管の独立行政法人「緑資源機構」（川崎市、理事長＝前田直登前林野庁長官）が
発注するコンサルタント業務の入札で談合が繰り返されていた疑いが強まり、公正取引委員会は３１日、
独禁法違反（不当な取引制限）の疑いで機構本部や受注各社など約３０カ所を一斉に立ち入り検査した。

　機構上層部が落札者決定に関与したり、予定価格を漏らすなどしていたとみられる。受注側には、
林野庁や機構の幹部ＯＢが天下った公益法人が多数含まれており、公取委は組織的な官製談合の疑いが強いとみている。

　官製談合防止法の適用を視野に、公取委は機構本部のほか、北海道、盛岡、福島、岐阜、松江、広島、高知、宮崎の
計８地方建設部にも立ち入った。初日から受注側だけでなく発注側の検査にも踏み切るのは異例。

　受注側で立ち入りを受けたのは、森公弘済会、林野弘済会、林業土木施設研究所（いずれも東京）など
林野庁所管の公益法人と、フォレステック（東京都三鷹市）、ウエスコ（岡山市）など民間コンサルタント会社の計１０数社。

　関係者によると、林道整備に絡み同機構が発注する測量、地質調査などのコンサルタント業務の競争入札で、
受注各社は年間受注額の維持を図るため、機構側から情報を得て事前の協議で落札者を決める談合を繰り返していた疑いが持たれている。

　機構上層部は、年度初めに各地方建設部から発注計画や予定価格などの報告を上げさせ、
これを基に各社の前年度実績を維持する形で落札者を決め、予定価格を伝えるなどしていたとみられる。
本年度の入札では、予定価格に対し９５％前後の高落札率が続いている。

　林道の斜面整備工事でも、機構側が関与した入札談合が繰り返されていた可能性がある。

　緑資源機構の林道整備は、事業費の３分の２が国の補助金で賄われ、年間発注総額は１００数十億円。こ
のうちコンサルタント業務は約１０億円とされる。

文春に謝罪広告命じる　読売会長記事、２００万円も　　2006/10/31 15:56

　週刊文春の記事で名誉を傷つけられたとして、読売新聞グループ本社の渡辺恒雄会長が
発行元の文芸春秋（東京）と編集長に１０００万円の損害賠償と謝罪広告を求めた訴訟の判決で、
東京地裁は３１日、２００万円の支払いと同誌への謝罪広告の掲載を命じた。
　綿引穣裁判長は「記事の内容を真実と信じた相当の理由は認められず、許される推論としての域を逸脱している」と判断した。
　判決によると、週刊文春は２００４年１１月１８日号に「渡辺恒雄会長に『個人資産２６７億円』を緊急直撃！」、
同月２５日号に「ナベツネ『新聞社主筆の１０億円不動産』の謎」という見出しの記事をそれぞれ掲載した。
　渡辺会長は「記事は読者に『不正な蓄財をしたに違いない』という印象を与える」として提訴。
判決は「不正な蓄財をうかがわせる資料は見当たらない」と認定した。



札幌の登山家栗城さん　オセアニア最高峰の登頂に成功　７大陸制覇へあと２つ　　2006/10/31 14:26

　世界七大陸の最高峰単独登頂に挑戦している札幌の登山家栗城史多（くりきのぶかず）さん（２４）が、
五山目となるオセアニアの最高峰カルステンツピラミッド（インドネシア、四、八八四メートル）の登頂に成功した。
栗城さんから三十一日、父親の敏雄さん（６３）＝桧山管内今金町＝に連絡が入った。

　敏雄さんらによると、栗城さんは二十九日午前三時半（現地時間）、標高約四○○○メートルのベースキャンプを出発。
同九時三十九分に頂上に立った。

全国失業率４・２％に悪化　道内７−９月は５・３％　　2006/10/31 14:18

　総務省が三十一日発表した労働力調査によると、九月の完全失業率（季節調整値）は４・２％で
前月比０・１ポイント悪化した。七−九月平均の地域別完全失業率（原数値）は、
道内は５・３％と前期比０・１ポイント改善したものの、九州と並び最も高い水準だった。
総務省は「雇用は引き続き改善しており、失業率上昇は一時的な動き」とみているが、
依然、地域間で開きがあり、景気回復は全国に一律には及んでいない。
　一方で、厚生労働省が同日発表した九月の有効求人倍率（季節調整値）は前月と同じ一・○八倍。
道内は前月比○・○二ポイント・下回る○・六一倍だった。
　完全失業者数は前年同月比五万人減の二百八十万人と十カ月連続で減少。
就業者数は同六万人減の六千四百三十一万人と十七カ月ぶりにマイナスに転じた。
　男女別の失業率は、男性が前月と同じの４・３％。女性は０・２ポイント悪化して４・１％だった。
主婦層などを中心に、好条件の新たな仕事を求める動きが拡大している。


高齢化も、少子化も…夕張深刻　道内旧産炭地上位に　国勢調査　　2006/10/31 14:13

　総務省が三十一日発表した二○○五年国勢調査の全国分確定値で、六十五歳以上の人口（高齢者人口）の割合は、
夕張市が３９・７％で全国の市の中で最も高く、十五歳未満の人口（年少人口）の割合も７・９％と全国の市で最も低いことが分かった。
　財政再建団体への申請を表明している夕張市が、全国の市の中で最も少子高齢化が進んでいる実態が浮き彫りになった。
総務省は「炭鉱閉山に伴う転職先を市内に確保できず、働き盛りが市外に流出する慢性的構造がある」と分析している。
　空知管内の旧産炭地では三笠市が高齢者人口割合の高さと、年少人口割合の低さで夕張市に次いでそれぞれ全国二位。
歌志内市、赤平市も少子高齢化が進んでいる。

０４年ピークに人口減　０５年国勢調査、総人口は１億2776万人　道内は５６２万人　　2006/10/31 14:15

　総務省は三十一日、二○○五年国勢調査の確定値を発表した。日本の総人口（十月一日現在）は、
一億二千七百七十六万七千九百九十四人。この数字を基に二○○○年の前回調査以降の変化を月ごとに推計したところ、
総人口のピークは○四年十二月の一億二千七百八十四万一千人であることが判明、
人口減少時代に突入したことが確認された。道内の総人口は五百六十二万七千七百三十七人で、
二○○○年確定値より五万五千三百二十五人減だった。

　○五年調査では男性が六千二百三十四万八千九百七十七人、女性が六千五百四十一万九千十七人。
五年前の前回調査に比べ総人口は約八十四万二千人増えたが、○四年十月の推計人口と比べれば二万二千人減少した。

　年齢別割合をみると、生産年齢人口（十五歳以上六十五歳未満）は八千四百九万人で、
前回調査比２・１ポイント減の６５・８％。年少人口（十五歳未満）は千七百五十二万人で同０・９ポイント減の１３・７％となり、
いずれも調査開始以来の最低割合を更新。一方、高齢者人口（六十五歳以上）は二千五百六十七万人で、
同２・８ポイント増の２０・１％となり、最高値を更新した。

　県別では、東京、神奈川、沖縄など十五都府県で人口が増加。逆に北海道をはじめ秋田、和歌山、青森など三十二道県で減少した。

　世帯数は４・９％増え四千九百六万世帯。このうち六十五歳以上の高齢親族がいる世帯は３５・１％。
一人暮らしの高齢者は前回より２７・５％増の三百八十六万世帯。高齢夫婦世帯は２２・６％増えて四百四十九万世帯といずれも大幅増となった。

ピアスの穴開けで逮捕　医師法違反で経営者ら　専門業者で初　　2006/10/31 11:15

　医師の資格がないのにピアスの穴開けを行ったとして、警視庁生活環境課などは３１日、
医師法違反と薬事法違反容疑で、東京都渋谷区のピアススタジオ「パラドックス・アンジェリック・ママレイド」
経営鈴木浩行（４５）＝千葉県浦安市日の出＝と、従業員で同居している伊藤真奈美（４２）の両容疑者を逮捕した。
　警視庁によると、ピアスの穴開けを専門に行うピアススタジオを医師法違反などで摘発したのは初めて。
　同店は耳のほか、へそや性器などへ穴を開ける「ボディーピアス」も請け負っており、
同課は器具などを押収し、衛生管理や施術方法に問題がなかったかどうか調べる。
　調べでは、鈴木容疑者らは昨年１１月から今年５月にかけ、医師の資格がないのに東京都杉並区の
男性（１９）の耳や舌など５カ所にピアスの穴を開けるなどした疑い。
　その後耳からの出血が止まらなくなり、男性が病院を通じて荻窪署に被害届を提出していた。


必修漏れの「倫理」　函稜北で授業開始　　2006/10/31 09:19

　【函館】高校の必修漏れ問題で、函館稜北高（田端明雄校長）は三十日から、未履修だった倫理の授業を始めた。
　同校では三年生全員の百九十三人に必修の倫理の代わりに日本史の授業を行っていた。
　この日、倫理の授業を受けたのは三年生全五クラスのうち四クラス。いずれも日本史の時間を本来の倫理に切り替えた。
同校は、最低でも週三回の倫理の授業を確保し、来春までに二単位取得に必要な七十時間を達成したいという。
　文部科学省が週内にも示すとしている救済策について田端校長は「どのように活用できるか道教委とも協議しながら、
生徒の負担をできるだけ軽減できるよう柔軟に対応したい」と話している。

道内、必修漏れ新たに６校　道教委、調査に甘さ　　2006/10/31 06:53

　全国の高校で必修科目の未履修が相次いで発覚した問題で、道内で新たに道立、私立合わせて計六校に
必修漏れのあることが三十日、道教委と道学事課の調べで分かった。文部科学省などへの一連の
調査結果発表後に判明したことで、学校現場の認識と道教委などの調査能力の甘さがあらためて問われそうだ。
　新たに必修漏れが判明したのは、道立の千歳高（三年生百人）と私立の札幌光星高（三百六十人）、
東海大第四高（四十五人）、旭川大高（二十七人）、旭川竜谷高（五十四人）、北海道栄高（五十九人）。
卒業の要件を満たしていない生徒は、三年生で六校合わせて六百四十五人に上る。
　道教委と学事課によると、いずれも情報などの必修科目の単位の一部を数学など他の科目へ振り替えたり、
理科の一部分野を学習していなかったりしていた。必修漏れの調査結果については二十七日までに道教委が文科省へ報告、学事課もまとめて発表していた。
　文科省に三十日、訂正報告をした道教委は「遺憾の極み。高校側が学習指導要領を誤って読み取っていた」と弁明。
学事課は「結果的にチェック機能が働かなかった点は否めない」としている。
　また必修漏れがあった遠軽高で、三年生百八十四人については必修科目を履修していたことが分かった。
これで道内は道立二十八校、私立十六校、市立二校の計四十六校で必修漏れがあり、七千四百三十三人の三年生に影響が出たことになる。

道、開発局、３５市で長期病欠職員1092人　０５年度　札幌１６３人、２割増　　2006/10/31 06:44

　病気で仕事を長期間休んでいる職員が道内全三十五市と道、道教委、道警、開発局で二○○五年度、
計千九十二人に達していたことが北海道新聞の聞き取り調査で分かった。このうち三十五市では計三百八十二人に上り、
前年度に比べ四十六人、約一割増えていた。五年で八日しか出勤していなかった奈良市職員のような例はなかったが、
人事院が国家公務員を対象に、休職期間が「累計三年」を超えた場合でも免職する指針を出すなど
長期休職者への風当たりは強まっており、各自治体は新たな対応を求められている。

　長期休職者の定義は、三十五市の大半が九十日以上の病気休暇が続いた場合とし、
以後三年間で職場復帰しなければ免職するとしている。

　最も長期休職者が多かった札幌市は、○四年度の百三十五人が、○五年度は百六十三人と二割増。
本年度もこれまでに百十人に上る。同市職員健康管理課の重高和市課長は「理由ははっきり分からないが、
精神疾患が増えていることが全体の休職者数を押し上げている」と説明。今年四月から課内に保健師など
専門員二人を配置し「心の病」を負った職員の増加に対応している。

　函館市は○四年度より二人増の三十六人、帯広市も八人増の三十八人になるなど、他の道内主要都市も増加傾向にある。

　一方、道は、病気休暇が三十日以上続いた職員を長期休職者と規定。○四年度は四百二十一人、○五年度は四百八人で、
本年度はこれまで二百七十三人。「約半数が精神疾患が原因の休職者」（人事課）という。

　人事院は今月十三日、従来の三年連続の病気休職者に加え、病気休職を繰り返した期間が「累計三年」を
超えた場合も免職する指針を出した。休職期間が三年を超える前に、わずかの期間だけ出勤し、
再び長期休職に入る職員が現れるのを防ぐためだ。人事院人材局は指針を「制度の落とし穴を埋めるもの」と説明。
対象は国家公務員だが、総務省は地方公務員の参考とするよう、都道府県を通じて全国の市町村へ指針を送付した。

　このため、「個々の事例にもよるが、基本的に国の指針に従うことになる」（室蘭市）、「他の都府県の状況も参考にし、
現行制度を見直すかどうか決めたい」（道人事課）など、道内の自治体も対応を迫られている。

７０時間の補習条件に救済　未履修問題で政府方針　　2006/10/31 01:25

　全国４００以上の高校で世界史など必修科目を履修していなかった問題で、政府は３０日、
卒業が危ぶまれている３年生について法的問題を集中的に検討。ほかの生徒との不公平を
極力生じさせない方法として、公立、私立を問わず、履修時間が不足しているすべての生徒について、
３月末までに７０時間（２単位）分の補習実施を条件に卒業を認めることで救済を図る方針を固めた。
　未履修のまま卒業した生徒については高校側に責任があるとして取り消しなどはしない方針。
具体的救済策について、さらに条件の検討、調整を進め、週内に発表する。
　文科省によると未履修の３年生の７９％（公立校調査）は、７０時間（２単位）の補習で必要単位を満たせるため
受験後の３月に集中授業すれば卒業が可能。１４０時間（４単位）の場合も、工夫を加えることで、
３月末までの履修は物理的に可能だとしていた。
　だが、政府内には大学受験シーズンを目前にした長時間の補習は生徒の負担が大きすぎるとの同情論が強く、
未履修分が１４０時間を超える２％（公立校）の生徒も含め、負担の少ない救済策として「７０時間の補習」を条件として設定したとみられる。
　この問題をめぐっては一部の教育委員会や高校が（１）補習の授業時間を短縮（２）「減単」と呼ばれる学習指導要領の
特例的規定で単位削減（３）「世界史Ｂ」など４単位の必修科目を２単位の「Ａ」科目に振り替え−などの方針を決定。
早々に補習を開始した学校もある。
　このうち「減単」は「特に必要な場合」に限り必修科目を一部減らせる制度だが、自然災害や生徒の病気などを
想定した特例的な制度を、学習指導要領に違反した事例に適用することには文科省内では異論が出ており
、同様の理由で大幅な授業時間短縮についても慎重な意見が多かった。
　伊吹文明文科相はこの問題で当初「卒業証書を出すまでには必ず決めた通りにやってもらわないと不公平になる」と
授業時間の短縮に否定的な姿勢を示していたが、２７日に安倍晋三首相が救済策の検討を指示していた。

制裁で６カ国協議再開を　首相、ＣＮＮテレビで　　2006/10/31 22:29

　安倍晋三首相は３１日、官邸で米ＣＮＮテレビのインタビューに応じ、北朝鮮の核実験に関連して
「北朝鮮はあくまで無条件で（核問題をめぐる）６カ国協議に復帰すべきだ。そのため国連決議を実効たらしめないといけない」と述べ、
経済制裁など国際的な圧力強化により６カ国協議再開を目指すべきだとの考えを重ねて示した。
　自身の靖国神社参拝については「行くか、行かないかを宣言することが政治、外交問題化する以上、
言うべきでない」と述べ、明言しない意向をあらためて表明。同時に「歴代首相が参拝したが
、軍国主義への称賛や特定人物の賛美のためではない」と強調した。
　また日本の核保有論議について「日本は核爆弾を落とされた唯一の国で、核廃絶に使命感を持っている。
われわれは政策的な選択肢として核武装を放棄した」と言明。その上で「言論の自由があり議論について
政府があれこれ言うべきでない」と述べ、政府与党以外の議論は止められないとの考えを示した。


改正住基台帳法１日施行　個人情報保護で閲覧限定　　2006/10/31 19:22

　生年月日などの個人情報が記載された住民基本台帳の閲覧を、国や自治体、公益性の高い
世論調査を実施する企業などに限定する改正住民基本台帳法が１日、施行される。
　住基台帳の閲覧はこれまで原則公開だったが、ダイレクトメール業者による営利目的の大量閲覧などが
個人情報保護の観点から問題となっているため、原則非公開とした。
　改正法は、世論調査を実施する企業が閲覧を申請する際に入手した情報の利用目的の明記や、
調査成果の公表などが求められる。不正閲覧したり、申請目的以外に利用した場合は、６カ月以下の懲役か３０万円以下の罰金となる。
　住基台帳の閲覧をめぐっては、愛知県で２００５年３月、少女に対する強制わいせつ容疑で逮捕された男が、
同制度を悪用して母子家庭世帯の少女を探し犯行に及んだり、
学習塾などが勧誘目的で大量に閲覧するなどの問題も起きている。

女性キャリア過去最高に　０７年度内定者　　2006/10/31 19:01

　塩崎恭久官房長官は３１日午後の記者会見で、国家公務員採用１種試験などに合格した中央省庁の
いわゆる「キャリア組」官僚の２００７年度の採用内定状況を発表した。内定者６３２人のうち
女性は１３８人（２１・８％）で、０６年度の１３４人（２１・１％）を人数、比率ともに上回り、いずれも過去最高を更新した。
　省庁別にみると、女性内定者は農水省の２４人が最多で、国土交通省の１７人、経済産業省の１５人が続く。
比率が最も高いのは法務省で、内定者３０人のうち１４人（４６・７％）が女性。宮内庁は男女ともに採用がなかった。
　理工系、農学系などを除く事務系（行政、法律、経済）区分の内定者２９９人の中でも女性は
過去最高の７４人（２４・７％）で、ほぼ４分の１を占めた。
　これに関連し塩崎氏は「今後も女性の採用拡大を含め、優秀な人材確保に取り組みたい」と述べた。


山田市長が３選出馬表明　小樽市長選　　2006/10/31 15:15

　【小樽】小樽市の山田勝麿市長（６７）は三十一日、小樽市役所で行った定例記者会見で、
来春の市長選について「前向きに考えたい」と述べ、事実上、三選出馬を表明した。十一月中に正式表明する。

　山田市長は「市の財政もどんどん悪化し、その責任があるかと苦慮したが、
後援会（会長・鎌田力小樽商工会議所会頭）からの要請があり、協議した」と話した。

　同市総務部長、収入役などを務めた山田市長は、自民、公明、民主、経済界などの
支持を受けて一九九九年から連続二回当選。今のところ、対立候補の動きはない。

沖縄県知事選２日告示　普天間飛行場移設が争点　　2006/10/31 17:32

　任期満了に伴う沖縄県知事選は２日告示される。立候補を予定しているのはいずれも新人で、
無所属の仲井真弘多沖縄電力元会長（６７）＝自民、公明推薦、
無所属の糸数慶子参院議員（５９）＝民主、共産、社民、国民、日本、沖縄社大推薦、
諸派の衣料品販売業屋良朝助氏（５４）の３人。

　在日米軍再編問題で中心となる普天間飛行場（宜野湾市）移設が最大の争点。
仲井真氏と糸数氏による事実上の一騎打ちの見通しで、自公対反自公の構図で中央政界を巻き込んだ選挙戦となりそうだ。

　仲井真、糸数両氏はともに日米両政府が合意した普天間飛行場のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設案に反対を表明。

　ただ、仲井真氏が「ベストは県外移設だが、直ちには見つけがたい」と県内移設を容認する考えを示しているのに対し、
糸数氏は「県内での新基地建設は許さない」と国外を含む県外移設を主張し、真っ向から対立している。

　仲井真氏は「失業率をゼロにしたい」と経済振興を強調し、経済界はじめ各層へ支持拡大を図る。
糸数氏は労組、市民団体などに加え元自民党の下地幹郎衆院議員が率いる政治団体「そうぞう」から支持を取り付け、
保守票取り込みに懸命だ。屋良氏は琉球独立党党首として地域振興を訴える。

　投票率は過去最低だった前回５７・２２％を下回るとの見方もある。

統一地方選　知事選投開票は来年４月８日に　特例法閣議決定　　2006/10/31 14:22

　政府は三十一日の閣議で、来年四月八日、二十二日の二回に分けて統一地方選を実施することなどを
定めた特例法案を決めた。今国会で成立する見込み。


灰色金利は０９年撤廃　貸金業規制法など改正案を閣議決定　　2006/10/31 14:20

　政府は三十一日の閣議で、消費者金融など貸金業者に対する規制を強化する貸金業規制法や出資法などの
関連法改正案を決定した。出資法の上限金利（年２９・２％）を利息制限法の上限金利（元本により年１５−２０％）と
同水準の年２０％に引き下げ、両法の間の「グレーゾーン金利」を撤廃して貸金業の上限金利を一本化するのが柱。
また、違法行為に対する罰金を引き上げるなど、無登録営業（ヤミ金融）などへの罰則を強化する。
多重債務者問題の改善に向けて今臨時国会での成立を目指し、公布から三年後に金利引き下げを施行する。

　当初案では、上限金利の引き下げ後も、少額で短期の融資に限って年２５・５％の高めの特例金利を二年間認めるとしていたが、
野党などのほか自民党内の若手議員からも「消費者保護を重視すべきだ」との批判が相次ぎ、導入を見送った。
特例金利については、グレーゾーン金利の撤廃までにあらためて検討する。

　法案ではこのほか、借り手の年収の三分の一を超える貸し付けを禁止。融資の際には、借金残高を政府が指定する
信用情報機関で確認することを義務付けた。また、借り手が自殺した場合に業者が生命保険金を受け取る保険契約の締結も禁じた。

　さらに、違法業者への対策として、違法な超高利融資には最高一億円の罰金を科す規定を新設。無登録営業などの
刑事罰を最高で懲役十年または罰金三千万円（現行は懲役五年または罰金一千万円）に引き上げた。

卒業生は不問、と文科相　自民幹事長は救済策容認　　2006/10/31 12:03


国歌斉唱は職務上の義務　教基法特別委で伊吹文科相　　2006/10/31 11:33

　伊吹文明文部科学相は３１日午前の衆院教育基本法特別委員会で、
東京都教育委員会が教職員に国旗国歌を強制したのは違憲とした９月の東京地裁判決に関連し
「学習指導要領は法律の一部であり、これに従って学校現場の管理指導をするのは当然だ」と述べ、
教職員には入学式や卒業式で国旗掲揚や国歌斉唱をする職務上の義務があるとの認識を示した。

　民主党案の提出者である藤村修氏も答弁に立ち「公立の小中高校での国旗掲揚、国歌斉唱について、
当然のことながら教職員は従う必要がある」と述べた。

　自民党の稲田朋美氏への答弁。

　このほか、公明党の斉藤鉄夫、民主党の北神圭朗の両氏が質問に立つ。

自衛隊派遣を半年延長　政府、基本計画の変更決定　　2006/10/31 09:49

　政府は３１日の閣議で、テロ対策特別措置法に基づくインド洋への自衛隊派遣を来年５月１日まで
半年間延長する基本計画の変更を決定した。
　特措法を１年延長する改正が２７日に成立したのを受けた措置。防衛庁によると、
海上自衛隊は２００１年１２月から今年９月までの間、米国などの艦船に約２００億円相当の燃料や水を供給している。


旭川市長選敗戦　自民、都市戦略練り直し　業界締め付け限界　　2006/10/31 07:19

　二十九日投開票の旭川市長選で、民主党推薦の西川将人氏が自民党推薦候補を破って初当選したことに、
知事選を控える高橋はるみ知事陣営に衝撃が走っている。知事陣営は札幌など都市対策が再選のカギとみていただけに、
道内第二の都市で、しかも知事が応援に入ったうえでの敗戦にショックを隠せない。
　自民党道連が三十日に開いた総合選挙対策本部（本部長・武部勤前幹事長）の初会合では、
「保守一本化に向け丁寧に手続きを進めるべきだった」「争点を明確化できず、昨秋の衆院選で勝利した経験を生かせなかった」など
旭川市長選への反省が相次いだ。
　道連は今回、知名度の高い大物議員を応援に呼び、無党派層を取り込む狙いだった。しかし、
衆院補選などの影響で実現せず、建設業界などをフル回転させる従来型の選挙戦を余儀なくされたが浸透しなかった。
今回の敗戦は、従来型の選挙戦が都市部で通用しないことをあらためて示す結果となり、
公明党からも「業界締め付けはもう通用しない」との声が漏れた。
　知事陣営は来春の知事選で、「大票田の都市部の票が勝敗を分ける」（経済団体幹部）としてきたが、
今回の敗戦は有効な手段が見いだせていないことを露呈した。道内首長選で初となる知事応援が実らなかったことも落胆を大きくしている。
　一方、民主党は、今年の主要市長選で帯広、苫小牧と連敗していただけに
「知事選を戦う上で道内第二の都市を押さえた意味は大きい」と勢いづいている。

赤字地方債を容認　総務省方針、適用１号は夕張市　　2006/11/01 07:09

　総務省は三十一日、財政が極端に悪化した地方自治体への救済策として、来年度から財政赤字解消のための
資金調達を目的とする地方債（赤字地方債）の発行を容認する方針を固めた。財政悪化した自治体が、
民間銀行などからの一時借入金を一括して金利の安い赤字地方債に借り換えることができるようにし、
財政再建を促すのが狙い。実際の発行には自治体の行財政改革断行が条件になり
、財政再建団体入りを表明して再建策作りを急ぐ夕張市が適用第一号になる見込みだ。

　現行の地方財政法では自治体の財政規律が緩むとの考えから、地方債の発行目的を原則として
道路建設や災害復旧などの社会資本整備に限っている。赤字地方債は過去に、
地方交付税削減分を補てんする臨時財政対策債などが特例的に認められてきたが、自治体財政再建に向けた
赤字地方債は初の恒常的制度になる見通しだ。

　全国的に財政事情が悪化する自治体が増えているが、資金繰りのために利率の高い一時借入金に頼る傾向が強く、
借り換えのたびに利率が上がり、ふくらむ利息が財政悪化に拍車をかける悪循環に陥っている。

　総務省が、一時借入金の一括借り換えを目的とした赤字地方債の発行を認めることにしたのはこうした
“負の連鎖”を断ち切るのが狙い。国や都道府県などが原資を調達して事実上、信用保証をし、
償還期限を十年以上の長期にしたり、金利を低く抑える。地方債返済に当たっては利息分を交付税措置する案が検討されている。

　適用第一号となる見込みの夕張市は実質赤字約二百五十億円を抱えており、現在、市は職員数の大幅削減などを軸にした
財政再建計画作りを進めている。

　総務省幹部は「徹底的な行財政改革を断行する計画ができれば適用対象になる」としている。

　同省は十一月中旬から財務省との間で、交付税や地方債の額などを定める二○○七年度の地方財政計画の協議に入る。
十二月中旬にまとめる同計画に夕張市を念頭に赤字地方債発行を盛り込み、来年の通常国会に
地方財政法改正案などの関連法案を提案する方針だ。

道内は１・６３倍　１票格差　　2006/11/01 08:09

　二○○五年国勢調査の確定値を基に計算した道内の衆院小選挙区ごとの人口は、
最も多い１区（札幌市中央、南、西区）が五十六万三千百五十一人で、全国でも六番目に多かった。
逆に最も少ないのが７区（釧路、根室管内）の三十四万五千九百四十八人で、
最多選挙区と最少選挙区の「一票の格差」は一・六三倍となり、
前回調査（二○○○年）の一・六四倍に比べてわずかながら縮小した。
　一方、全国で最少となった選挙区との格差を見ると、１区と２区（札幌市北、東区）、
３区（同市白石、豊平、清田区）、５区（同市厚別区、石狩管内）、６区（上川管内）の五選挙区で二倍を超えた。７区は一・三四倍だった。
　参院選挙区では、最少の鳥取県と北海道との差は四・六四倍だった。


漁船銃撃で抗議　北方領土使節団　　2006/11/01 08:13

　【ユジノサハリンスク３１日山野辺享】道内の北方領土返還運動関係者でつくる本年度の
「北方領土相互理解促進対話交流使節団」の十人が三十一日、ロシア・サハリン州の州都ユジノサハリンスクで
同州政府担当者らと会談した。
　日本側は領土の早期返還を訴えたが、州政府のロコトフ国際対外経済地域間交流委員長は
「両国が妥協する必要がある」と述べたものの、具体策には言及しなかった。
　また、日本側は根室のカニかご漁船、第３１吉進（きっしん）丸銃撃事件について
「人命が失われる事態が許されてはならない」と抗議。これに対し、駐サハリン外務当局者は
「事件前に領海侵犯しないよう日本側に要請していた」として、非は日本側にあると指摘した。
　使節団は道議会北方領土対策特別委員会の小池昌委員を団長に、山本邦彦副知事らが参加。
二十九日にサハリン入りし、サハリン州議会などを訪問。一日に帰国する。

拉致解決なければ制裁継続　首相、６カ国協議再開で　　2006/11/01 18:53

　安倍晋三首相は１日夕、北朝鮮核問題をめぐる６カ国協議再開合意を受けた日本独自の制裁の
取り扱いについて「ミサイル発射、核実験、拉致問題が解決されなければ解除することはない」と述べ、
拉致問題も解決しない限り継続する考えを表明した。
　同時に「国連安全保障理事会の制裁決議は、北朝鮮の核廃棄を求めており、それがなされなければ
決議による制裁が緩められることはない」と強調した。
　その上で近く再開される６カ国協議への対応について「日本は６カ国協議の参加国として当然、
その場で北朝鮮が核廃棄するようほかの国とともに努力する」と表明した。
　北朝鮮が協議復帰に同意したことについては「復帰せよという国際社会の要求に応じたことはよかった」と評価した。
　首相官邸で記者団の質問に答えた。


慈愛会汚職　前理事長ら二審も実刑　　2006/11/01 07:56

　函館市内の医療法人「慈愛会」をめぐる汚職事件で、贈賄と詐欺の罪に問われた同法人前理事長、
斉藤喜美子被告（６５）＝北斗市飯生一＝ら三被告の控訴審判決公判が三十一日、札幌高裁であった。
長島孝太郎裁判長は「私利私欲のため、医療サービスをないがしろにした責任は重大」として、
斉藤被告を懲役三年六カ月（求刑・懲役五年）とするなど全員を実刑とした一審の函館地裁判決を支持、三被告の控訴を棄却した。
　斉藤被告のほか、一審で同法人前事務長、斉藤和成被告（３６）＝函館市柳町＝は懲役二年六カ月（同四年）、
同法人前統括総務部長、斉藤貴子（あつこ）被告（３７）＝同＝は懲役二年（同三年）だった。

補習５０時間案浮上　必修漏れ救済　与党、政府と調整へ　　2006/11/01 10:17

　自民党の中川秀直幹事長は三十一日、高校必修科目の履修漏れ問題で、卒業認定に必要な補習時間を
最大七十時間（二単位）とする政府の救済案を容認する考えを示した。ただ、与党内からは
「もっと軽減すべきだ」との異論が噴出、五十時間に緩和する案が浮上した。
　中川幹事長は三十一日の記者会見で「生徒たちには全く責任がないこと」と強調。
補習時間を最大七十時間とする政府案について「基本的にそういうことでいい」と理解を示した。
　丹羽雄哉総務会長も同日の会見で「受験戦争が激化する中で、必修科目と受験科目のギャップが生んだ問題」と指摘し、
学習指導要領の見直しも視野に検討するべきだとの考えを示した。
　これに対し、同日夕に開かれた教育再生に関する与党検討会では「受験期に七十時間の補習は厳しすぎる」
「柔軟に負担を少なくすることが大事」などの意見が続出。検討会として
《１》公平感を持ち、受験という時期に過重な負担をさせない《２》既卒者については遡及（そきゅう）しない−の
二点を政府に要請することを決めた。
　これに先立ち、検討会座長の大島理森元文相と公明党の北側一雄幹事長が会談し、
「冬休み期間中に行う二十時間を軽減すべきだ」（公明党幹部）との認識で一致。こうした考えを政府に伝え、
週内の救済策決定に向けて調整する方針だ。

強制連行の中国人被害者　未払い賃金調査要請　東京法務局に　　2006/11/01 09:15

　第二次大戦中に中国人が日本に強制連行され、過酷な労働を強いられた問題で、札幌高裁で審理中の
強制連行札幌訴訟の原告侯順年さん（８１）＝山東省＝ら中国人被害者九人が三十一日、
東京法務局を訪れ、同法務局に供託されている可能性がある未払い賃金について調査を要請した。
　二日には、道内で働かされた六人を含む十三人が同法務局に対し、同様の要請をする予定。
供託金の存在が確認された場合、調査を要請した本人が供託金の払い戻しを受ける。
これまでに中国人被害者四人が東京法務局や旭川地方法務局に調査を要請しているが、
いずれも供託の事実は確認できなかった。
　中国人強制連行・強制労働事件弁護団全国連絡会事務局長の森田太三弁護士は
「法務局からは供託の事実確認に三カ月程度かかる、と説明された」と話している。


いじめが原因と生徒に謝罪　岐阜の中２女子いじめ自殺　　2006/11/01 10:54

　岐阜県瑞浪市の瑞浪中学校２年の女子生徒（１４）が自殺した問題で、いじめが自殺の原因と認めた
学校側は１日、あらためて全校集会を開き、佐々木喜三夫校長は「いじめで女子生徒の心が傷ついた」と
原因について述べ、生徒に「大きな動揺を与えてしまい申し訳ない」と謝罪した。
　冒頭、全員で黙とうをした後、佐々木校長は「（女子生徒は）どんなにつらかったことでしょう。
死を無駄にしてはいけない」と話し、「いじめが出ない学校、人を傷つける言葉をなくすことなどを目指し、
苦しさを乗り越えて、新しい瑞浪中をつくっていこう」と呼び掛けた。
　集会後、佐々木校長は生徒の様子について「深刻なものと受け止めて、真剣な表情だった」と話した。
　女子生徒はバスケットボールのクラブ活動中、強くパスを出されてとれないと笑われたり、
汗のついたゼッケンを「きもい」と言われたほか、無視されたりしたという。

篠塚元支店長に有罪　木村建設の虚偽申請　　2006/11/01 12:24

　一連の耐震強度偽装事件で偽装物件の施工主だった木村建設（熊本県八代市、破産）の財務諸表を粉飾し、
国に提出したなどとして建設業法違反（虚偽申請）罪に問われた同社の元東京支店長篠塚明被告（４６）に対し、
東京地裁は１日、懲役１年、執行猶予３年（求刑懲役１年６月）の判決を言い渡した。
　登石郁朗裁判長は「手の込んだ方法で約１７億円にも上る巨額な粉飾をした上、犯行を否認して反省がない。
刑事責任は軽視できないが（元１級建築士姉歯秀次被告の偽証で）耐震偽装に加担したとの疑いを受け、
社会的制裁を受けている」と判決理由を述べた。
　検察側の「劣悪な財務状態が過度なコストダウンに走らせ、耐震強度偽装事件を誘発した側面がある」との
指摘については「因果関係を認める証拠はない」と判断した。
　一連の事件で起訴された６人のうち、判決は同様に有罪のイーホームズ社長藤田東吾被告（４５）に次いで２人目。
藤田被告の判決でも、起訴された同社の架空増資と耐震偽装との因果関係は否定されている。
　判決によると、篠塚被告は２００４年９月、木村建設の社長木村盛好被告（７４）＝詐欺罪などで公判中＝らと共謀し、
約１３億４０００万円の債務超過だった同社の０４年６月期を約４億３０００万円の黒字と偽った貸借対照表などを国土交通省九州地方整備局に提出。
　昨年６月、同整備局から総額４５００万円以上の工事を下請けに出す際に必要な特定建設業の許可更新を受けた。
　篠塚被告は「債務超過の認識がなく、共謀した事実もない」と無罪を主張したが、判決は木村被告らの証言から
「役員会議で債務超過や粉飾を認識し、東京支店の売り上げの前倒しなどを指示した。債務超過では特定建設業の
許可更新を受けられず、営業できなくなると考えた」と認定した。

「補習前提」に調査書を　文科省、未履修校に通知へ　　2006/11/01 14:10

　全国の高校５００校以上で必修科目が未履修だった問題で、文部科学省は１日までに、
大学入試で高校側が調査書を提出する際、虚偽内容を記載せず、補習による履修を前提にした扱いをするよう、
各教育委員会などに通知する方針を決めた。
　１日から願書受け付けが始まった国立大の推薦入試などで、虚偽の調査書を既に提出した場合は、
速やかに正確なものと差し替えるよう各教委を通じて高校に促す。大学側にも適切な扱いを求める方針。
　大学の中には、補習による履修を前提に「卒業見込み」として出願を受け付けることを決めているところもあり、
山形大医学部の場合、「調査書の虚偽が発覚した場合は合格しても入学を取り消す」と、各高校に正確な記載を求めている。
　文科省は、高校が虚偽の調査書を提出したことが出願後に判明した場合に、取り扱いをめぐる混乱が発生しないよう、
統一的な対応が必要と判断。未履修の科目に架空の成績を記載したりせず、空白や補習の予定などを明記するよう求める。
　この問題をめぐっては、政府が卒業が危ぶまれる３年生の救済策を検討しており、卒業までに上限７０時間（２単位）の
補習を受けることを条件にする案を軸に調整が続行中。文科省は２日までに最終的な対応をまとめ、全国の教育委員会などに伝える方針だ。

灰色金利で１１・４兆円融資　消費者金融の７３％に　　2006/11/01 18:33

　金融庁は１日、２００５年度分の貸金業事業報告書の集計を発表した。
　消費者向けの無担保融資のうち、出資法の上限金利（年２９・２％）と利息制限法の上限（最高で年２０％）の間の
「グレーゾーン金利」での貸し付けが４７００万件を超え、融資残高は約１１兆４０００億円と、全体の約７３％を占めていることが判明。
消費者金融が高金利での貸し付けを幅広く手掛けている実態が裏付けられた。
　同庁が、貸金業者の金利別の貸し出し件数や残高を公表するのは初めて。政府、与党は開会中の臨時国会で、
グレーゾーン金利を廃止し、出資法の上限金利を利息制限法の水準まで下げるなど貸金業関連法の改正を目指している。
　融資残高でみると、最も多かった金利は「年２８％超２９・２％以下」で、全体の約２３％を占めた。
消費者向けの無担保融資の残高は総額約１５兆５８００億円だった。


新日石２８４億円申告漏れ　国税指摘、不服申し立てへ　　2006/11/01 21:11

　石油元売り最大手「新日本石油」（東京）が東京国税局の税務調査を受け、重油価格の変動リスクを回避する取引をめぐり、
２００５年３月期までの２年間で約２８４億円の申告漏れを指摘されたことが１日、分かった。同社が発表した。
　追徴税額（更正処分）は、過少申告加算税などを含め約１２５億円。
新日石は「課税処分に合理性がない」として、国税不服審判所への審査請求など不服申し立ての手続きを取る方針。
　新日石によると、原油価格変動による損失を回避する目的で、０２年に価格を固定する「スワップ取引」を開始。
その後、原油価格が固定価格より大幅に高騰し、評価益が出る格好となった。
　税法上、損失回避目的のスワップ取引は、年度末に損益を評価する必要がない場合があるが、
大幅に評価益が出るなど一定の基準を超えた場合は、その年度末に計上しなければならない。
　国税局は、評価益が基準を超えていると認定、年度末に取引を決済した場合に得られる利益分に課税した。
新日石は「国税局の解釈には明らかに誤りがある」としている。

和歌山県出納長ら５人起訴　知事、辞職せず退職金返上　【写真】　　2006/11/01 19:36

　和歌山県発注のトンネル工事をめぐる談合事件で、大阪地検特捜部は１日、談合罪で県出納長水谷聡明容疑者（６０）と、
木村良樹知事の知人で大阪府河内長野市の元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）ら３人を起訴。
業者間での談合の仕切り役だった大手ゼネコン大林組の日沖九功顧問（６４）ら２人を在宅起訴した。
　いずれも談合の事実を認めているという。
　特捜部は、水谷、井山両被告が別の県発注工事でも受注調整に関与した疑いが強いとみて近く再逮捕する方針で、
引き続き官製談合の全容解明を進める。
　木村知事は同日、起訴後の記者会見で、事件への自らの関与をあらためて否定し、辞職する考えがないことを表明。
退職金（約５０００万円）と、給与の５０％を１年間返上することや、水谷被告の退職願を受理したことを明らかにした。
　ほかに起訴されたのは準大手ゼネコンのハザマ非常勤顧問丸岡紘一容疑者（６４）、在宅起訴は東急建設の谷本治社員（５９）。
　起訴状によると、水谷被告らは、２００４年１１月１０日に入札が実施されたトンネル工事２件で、ハザマ、東急建設を
それぞれ中心とする共同企業体（ＪＶ）に受注できるよう談合した。
　関係者によると、井山被告はハザマなどから依頼を受け、日沖被告に受注業者を指定。
日沖被告の確認に対し、水谷被告は「その通りでいきましょう」と了承した。
　ハザマと東急建設の担当者は、井山被告に計約１億２０００万円を提供したと供述。
井山被告はハザマから受注謝礼として５９００万円を受領したことを認めているという。
　特捜部は１日、丸岡容疑者らと一緒に逮捕したハザマの２人については処分保留で釈放した。

＜写真：県発注工事に絡む談合事件で出納長らが起訴され、記者会見で謝罪する和歌山県の木村良樹知事＝１日午後、和歌山県庁＞

２単位不足は補習５０時間　必修漏れ救済策決定　３単位超は７０時間　【写真】　　2006/11/02 08:01

　政府は一日、高校必修科目の履修漏れ問題で、卒業認定に必要な補習時間を最大七十時間
（二単位、一時間は五十分授業）とする当初案を一部緩和し、履修漏れの大半を占める二単位不足の生徒については、
五十時間程度でも認定できる救済策を決めた。履修漏れが三単位以上の生徒は七十時間の補習とリポートなどで卒業を認める。
二日の自民、公明両党の文教関係部会で了承を得て、都道府県を通じて各校に通知する。

　教育再生に関する与党検討会座長の大島理森元文相らが一日夜、国会内で伊吹文明文部科学相と会談し、
「現実的な対応をしてほしい」と条件緩和を要求。伊吹氏はこれを受け入れ、七十時間の原則を堅持しながらも、
履修漏れの生徒の多くが該当する二単位の不足者に軽減措置を講じることにした。

　伊吹氏は会談後、軽減措置について「七十時間の基本は崩さないが、病気などで出席できない場合でも
一定期間出席すれば履修したものとみなすとか、（負担軽減の）法律的な根拠はある」と記者団に説明。
単位取得の可否は学校長が決定するため、補習時間の軽減やリポート提出による単位取得などの弾力運用をするか
どうかは校長の判断に委ねる考えを示した。

　これに先立ち、文科省は国会内で開かれた与党検討会で《１》二、三学期中に三十時間《２》冬休み中に二十時間
《３》春休み中に二十時間−の計七十時間の補習を想定した救済案を提示。与党側は「冬休み中の補習は、
大学受験を控えた三年生への負担が重過ぎる」と反発、五十時間まで削減するよう求め、検討会は物別れとなり、
対応を一任された大島氏らが伊吹氏と最終調整を進めた。

　文科省の一日現在の集計によると、履修時間が不足している公私立高校の三年生八万三千七百四十三人のうち、
二単位以下の不足者が約７３％、三単位以上は約２７％となっている。

　道内では四十六校、七千四百三十三人が履修漏れになっている。

＜写真：与党教育再生検討会の大島座長らとの話し合いを終えた伊吹文科相＝１日夜、国会＞

岡島がＦＡ宣言　「ハムと話さず」　　2006/11/02 09:50

　日本ハムの岡島秀樹投手（３０）が１日、フリーエージェント（ＦＡ）権の行使を表明し、手続きに入った。
　岡島はこの日、球団にＦＡ権行使に必要な書類を提出。「日本ハムと話し合う予定はない」と語り、
球団も移籍願望が強い岡島に対し、慰留はしない方針。
自宅のある関東の球団か大リーグへの移籍を目指し、「１２月中には決めたい」と話している。交渉は９日から可能になる。


道が道民栄誉賞贈呈へ　１９日のファンフェスで　　2006/11/01 09:34

　道は三十一日、四十四年ぶりにプロ野球日本シリーズを制した北海道日本ハムファイターズに
道民栄誉賞を贈ると発表した。十九日に札幌ドーム（札幌市豊平区）で開かれる選手とファンの交流イベント
「ファンフェスティバル２００６」で贈呈式を行う予定だ。

　二年前の北海道移転以来、地域密着型のチームづくりを進め、ファンと一体になった戦いで日本一に輝き、
道民に勇気や希望を与えたことが授賞理由。高橋はるみ知事は三十一日の記者会見で
「日本ハムの皆さんの活躍に感謝するという意味を込めた」とたたえた。

　道民栄誉賞の授賞は、演歌歌手北島三郎さんや、フリースタイルスキー女子モーグルの
長野五輪金メダリスト里谷多英さんらに続き三十一件目。
団体では、ネパール・ダウラギリ峰登頂に成功した北大冬期ヒマラヤ遠征隊（一九八三年）、
夏の甲子園で北海道勢として初めて優勝した駒大苫小牧高校（二○○四年）に次ぎ三例目となる。

　日本ハムに対しては、札幌市が「市長特別表彰」として感謝状を贈ることを決めている。

田村プロスカウト　中日からコーチ要請　　2006/11/01 10:02

　日本ハムの田村藤夫プロスカウト（４７）＝前バッテリー兼投手コーチ＝が中日からコーチ就任の
要請を受けていることが３１日、分かった。中日球団から同日、日本ハム球団に正式に要請があったという。
　田村プロスカウトは「前向きに考えたい」と話しており、就任は確実。中日では、空席となった１軍捕手コーチの就任が有力だ。



アジアシリーズへ意気込み十分　武田久「やるしかない」　【写真】　　2006/11/01 11:08

　「野球人生でこんなにシーズンが長く感じたことはない。だけど、もうひと踏ん張り」と力を込める中継ぎエース武田久。
アジアシリーズへ向け、気力を奮い立たせている。
　今季、球団新記録となるシーズン最多登板の７５試合に出場し、日本シリーズも５戦中３戦でマウンドに上がり、
フル回転の活躍だった。
　肉体的疲労はピークにある。中垣チーフトレーナーは「チームで最も負担が大きいと思う。
それでも、ここまでやれるのは心身両面で試合に向かう準備を絶対に怠らない努力があるから。ＭＶＰ級の貢献」と語る。
　１７０センチの小柄な右腕は３１日もブルペンで投球練習。全体練習後、居残りで入念なストレッチで体をほぐした。
「ここまできたらやるしかない」。アジアの頂点を見据えている。

＜写真：疲れを見せずに練習に取り組む武田久＞

レンジャーズと面談　帰米したヒルマン監督　【写真】　　2006/11/01 11:16

　【アーリントン３１日共同】米大リーグ３球団の新監督候補になっている日本ハムのトレイ・ヒルマン監督が３１日、
空路で出身地でもある当地に入った。到着後、最初の球団となるレンジャーズとの面談をこなした。

　午前中に日本からの直行便で到着した監督は、機内で２時間しか眠れなかったと話したが、すっきりとした表情。
出迎えたダニエルズ・ゼネラルマネジャー（ＧＭ）と合流すると、本拠地アメリクエスト・フィールド内の球団事務所へ
直行して面談に臨んだ。

　夕方まで続いた面談の後は、球団首脳との食事会に出席。ヒルマン監督は「フライトは疲れたが、
楽しい１日だった」と話し、米球界復帰の可能性については「わたしはまだ何事にも門戸を閉ざしていない」と話すにとどまった。

　監督はこの後、アスレチックス、パドレスとの面談を受けた後、３日に日本へ向けて出発する予定。

＜写真：レンジャーズとの面談を終え取材を受ける日本ハムのヒルマン監督＝３１日、米テキサス州アーリントン＞

和歌山県知事が辞意　談合事件で引責　【写真】　　2006/11/02 19:24

　和歌山県の木村良樹知事（５４）は２日、県発注工事に絡む談合事件の責任を取り、辞意を表明した。
　木村知事は会見で「この際やはり県政を混乱させていることの責任を取って退任しようと思う」と述べた。
　談合事件では、県出納長だった水谷聡明容疑者（６０）と、知人の元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）が逮捕され、
２日には両容疑者が再逮捕された。
　木村知事は、両容疑者が起訴された１日の会見では、あらためて事件への関与を否定。
退職金返上と給与５０％減を自らに科し、続投への意欲を見せていた。しかし、２日、
県議会最大会派の自民党が、辞職勧告を決議する方針を固め、窮地に立たされていた。
　水谷容疑者が逮捕された１０月１２日以降、木村知事はペルー行きを中止するなど公務に支障が出ていた。
　木村知事は旧自治省財政局指導課長などを経て、大阪府総務部長、同副知事を歴任。２０００年９月、
当時最年少で知事に初当選した。０４年８月に再選され、現在２期目。

＜写真：県発注工事に絡む談合事件の責任を取り、記者会見で辞意を表明する木村良樹和歌山県知事＝２日午後４時２５分、和歌山県庁＞


高校必修漏れで文科省局長　校長らの処分必要　救済策は通知　【写真】　　2006/11/02 14:06

　高校の必修科目の履修漏れ問題で、政府は二日午前、自民、公明両党の文教関連部会で、
最短で五十時間（一時間は五十分授業）の補習を条件に生徒の卒業を認定する救済策を説明、了承された。
文部科学省は同日、救済策を都道府県と政令市の教育委員会などに通知する。
救済策の正式決定で、焦点は、校長や教育委員会、文科省の責任と処分問題などに移った。

曽我さん拉致で逮捕状　女工作員のキム容疑者　新潟県警　　2006/11/02 16:19

　北朝鮮による曽我ひとみさん（４７）拉致事件で、新潟県警は２日、国外移送目的略取と国外移送の疑いで、
北朝鮮工作員の女、通称キム・ミョンスク容疑者の逮捕状を取った。キム容疑者は北朝鮮にいるとみられ、
県警は外務省を通じて身柄の引き渡しを求める。警察庁は国際刑事警察機構（ＩＣＰＯ）を通じた国際手配の手続きに入った。
　ひとみさんと一緒に帰国した蓮池薫さん（４９）夫妻、地村保志さん（５１）夫妻の拉致事件については、
警察当局が実行犯を特定、国際手配している。
　曽我さんは、新潟県警など警察当局に対し「拉致実行犯の中に北朝鮮の女工作員がいた」と証言していた。
県警によるとキム容疑者は当時、朝鮮労働党対外情報調査部所属。年齢は現在７０−８０歳で、身長は約１５０センチ。
　県警はキム容疑者の似顔絵を公表した。
　曽我さんは１９７８年８月１２日夕、新潟県真野町（現佐渡市）の自宅近くで拉致された。
一緒にいた母ミヨシさん＝失跡当時（４６）＝も拉致されたとみられるが、行方は分かっていない。
　調べによると、キム容疑者は数人と共謀し、曽我さん母子を拉致し、工作船に乗せて北朝鮮に向かって出国、
日本国外に移送した疑い。
　曽我さんはこれまで参加した集会などで、拉致の状況について「後ろからついてきた３人組の男に拉致された。
船に乗せられた際、日本語を話す女の声が聞こえた」などと話していた。

暴行され元夫を殺人未遂　正当防衛認めず有罪　函館地裁判決　　2006/11/02 14:03

　【函館】函館市内のアパートで二○○四年四月、同居中の元夫を包丁で刺したとして、殺人未遂の罪に問われた
北斗市東浜、無職長谷部絢子被告（２８）の判決公判が二日、函館地裁で開かれた。
柴山智裁判長は懲役二年六カ月、執行猶予三年（求刑・懲役二年六カ月）を言い渡した。
　判決によると、長谷部被告は同年四月十日夜、函館市花園町の自宅で元夫と夕食中に口論となり、
元夫が馬乗りで首を絞めたことなどに立腹。台所の包丁で元夫の左腹部を刺し、約二十日間のけがを負わせた。
　弁護側は正当防衛を主張していたが、判決は犯行時に元夫の暴行が終わっていたと認め
「十分な殺傷能力のある刃物で被害者を追いかけて刺した」と退けた。弁護側は「こちらの言い分をまったく検討していない、
内容のない判決」として即日控訴した。


秋篠宮さま大統領と懇談　パラグアイ訪問で　【写真】　　2006/11/02 13:36

　【アスンシオン１日共同】日本人移住開始から７０周年を迎えたパラグアイを訪れている秋篠宮さまは
１日（日本時間２日）、首都アスンシオンの大統領府で、ドゥアルテ大統領と懇談された。
　大統領が「これまで日本から受けた農業などでの支援に感謝します」と話すと、秋篠宮さまは
「貴国の発展に寄与したことをうれしく思います」と答えたほか、両国の友好関係の増進を願う天皇陛下からのメッセージを伝えた。
　悠仁さまの誕生についても話題となり、大統領が「お祝い申し上げます」と祝福すると、秋篠宮さまは「ありがとうございます」と述べた。
　大統領主催の夕食会も開かれ、秋篠宮さまはパラグアイ政府の閣僚や日本人会の関係者らと歓談。
これらに先立ち、スペインからの独立戦争などを戦った指導者をたたえた英雄廟で献花した。
沿道から「プリンス」と呼び掛けられ、笑顔で手を振る場面もあった。

＜写真：１日、アスンシオンの大統領府でパラグアイのドゥアルテ大統領と握手される秋篠宮さま（ロイター＝共同）＞

前知事「断腸の思い」　福島県ダム工事汚職　　2006/11/02 13:04

　福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件で、収賄容疑を認めた前知事佐藤栄佐久容疑者（６７）が
「断腸の思いだ」と話していることが２日、関係者の話で分かった。
　栄佐久容疑者は１０月２３日の逮捕後「納得できない」と否認したが、共犯として再逮捕された実弟祐二容疑者（６３）が
「わいろとされる土地売買はダムの受注謝礼だった。兄も知っていたはずだ」と供述。
最近になって祐二容疑者と同様に容疑を認めたとされる。
　関係者によると、栄佐久容疑者は収賄を認め、苦しい心境を「断腸」と表現したとみられる。
関係者は栄佐久容疑者が態度を変えたことについて「祐二容疑者が認めたこととは関係ない」と話している。


水谷容疑者ら再逮捕　和歌山談合で大阪地検　　2006/11/02 12:52

　和歌山県発注のトンネル工事をめぐる談合事件に絡み、新たに下水道工事でも県側が業者選定に関与する官製談合があった
疑いが強まったとして、大阪地検特捜部は２日、県庁の知事室などを捜索。前出納長水谷聡明容疑者（６０）＝談合罪で起訴＝を再逮捕した。
　また、ゼネコンから受け取った受注謝礼金を申告しなかったとして、所得税法違反容疑で、木村良樹知事の知人で、
談合の仲介役の元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）＝同＝を再逮捕。同日午前、ゴルフ場経営会社の霊園を運営する
宗教法人「慶福寺」（大阪府河内長野市）を大阪国税局と合同で捜索。談合システムや金の流れの解明を進める。
　関係者によると、新たに水谷容疑者の関与が判明した工事は、和歌山県岩出市の紀の川中流流域下水道那賀幹線管渠（シールド）工事。
　入札は起訴対象となった２件のトンネル工事と同じ２００４年１１月１０日に実施され、７共同企業体（ＪＶ）が応札。
準大手ゼネコンの熊谷組が中核のＪＶが約１０億６５００万円で落札した。落札率は９７％だった。
　井山容疑者はトンネル工事を落札したハザマと東急建設から受注謝礼として計約１億２０００万円を受け取ったが申告せず、
約４２００万円の所得税を脱税した疑い。
　井山容疑者は、ハザマからの５９００万円のうち「２９００万円は私的に使った」と供述しているという。

女性２人強殺の男に死刑　大阪地裁「執拗で残虐」　　2006/11/02 11:21

　岐阜、大阪で昨年４−５月、女性２人を相次いで殺害し現金を奪うなどしたとして、強盗殺人罪などに問われた
無職大橋健治被告（６５）に、大阪地裁（中川博之裁判長）は２日、「犯行は執拗で残虐」などとして、
求刑通り死刑の判決を言い渡した。
　検察側は論告で「動機は安易で人命軽視の態度は甚だしい。社会に与えた影響も大きく、
極刑はやむを得ない」と指摘。弁護側は最終弁論で「殺害行為は偶発的だった。被告は反省している」などとして、
死刑の回避を求めていた。
　判決によると、大橋被告は昨年４月２７日午後３時ごろ、岐阜県揖斐川町のパート従業員坪井美佐子さん＝当時（５７）＝方に
侵入して現金１万５０００円を奪い、助けを求めようとした坪井さんの首を絞めて殺害。
　５月１１日午後、大阪市旭区のマンションで主婦田中清子さん＝当時（４５）＝に果物ナイフを突き付けて
「金を出せ」と脅したが、抵抗されたため胸などを刺し、失血死させた。

「半分は私的に使った」　元経営者、受注工作の謝礼　和歌山県トンネル談合　　2006/11/02 11:13

　和歌山県発注のトンネル工事をめぐる談合事件で、仲介役で木村良樹知事の知人の元ゴルフ場経営井山義一被告（５６）
＝談合罪で起訴＝が、準大手ゼネコンのハザマから受注工作の謝礼に受け取った５９００万円のうち
「２９００万円は私的に使った」と供述していることが２日、分かった。
　大阪地検特捜部は、工作の一環として使われたことがなかったかなど具体的な金の流れについて追及している。
　調べでは、井山被告は２００４年１１月に入札のあったトンネル工事について、業者間の談合を取り仕切っていた
大林組顧問日沖九功被告（６４）＝同＝に「県側の意向だ」などとハザマを受注業者とするよう要求した。
　ハザマを中心とする共同企業体（ＪＶ）は工事を約１１億６６００万円で受注。ハザマは同年１２月ごろ、
約５％に当たる５９００万円を現金で井山被告に手渡ししていた。
　井山被告は残りの３０００万円は「手元に残っている」などと説明しているという。
　関係者によると、５９００万円はハザマの帳簿に記載がないことから“裏金”の可能性が高く、
大阪市内の幹部用社員寮にある隠し金庫で保管されていたという。

自民小委が事実上容認　ＮＨＫへの放送命令発動　　2006/11/02 11:07

　自民党の通信・放送産業高度化小委員会（片山虎之助委員長）が２日開かれ、菅義偉総務相が放送法に基づいて、
ＮＨＫ短波ラジオ国際放送で北朝鮮による拉致問題を重点的に扱うよう命じる方針を示したことについて
「拉致問題に対する政府の熱意を理解する」として事実上容認した。
　これまで同小委員会では、命令発動に慎重な意見が大勢を占めていたが、事実上容認したことで、
８日に開く総務省の電波監理審議会で命令発動が認められる公算が高まった。
総務相は「（放送）内容まで立ち入るつもりはない」としているが、「報道への介入」などの批判は強まりそうだ。
　会合には総務相が今回の問題で初めて出席し、「拉致問題解決に向けて、総務大臣としてできることは何でもしたい」とあらためて説明、
理解を求めた。
　これに対し出席した議員からは「ＮＨＫはこれまでも、ラジオ国際放送で拉致問題を取り上げており、
ことさら命令する必要があるのか」などと慎重な意見も出たが、拉致被害者家族からも拉致問題を重点的に扱ってほしいとの
要望も出ていることから、容認することにした。


ストーカー男に無期懲役　元交際女性と娘を殺傷　　2006/11/02 10:50

　ストーカー行為の末に元交際相手の女性と娘を殺傷したとして、殺人などの罪に問われた
無職小野修被告（３２）＝大分県豊後大野市＝の判決で、大分地裁（宮本孝文裁判長）は２日、
求刑通り無期懲役を言い渡した。
　判決によると、小野被告は昨年１０月１９日午前、以前交際していた同市三重町の田北理恵さん（２３）方に
侵入し、田北さんの長女真琳ちゃん＝当時（４）＝を包丁で刺殺。田北さんにも重傷を負わせた。
　論告で検察は、小野被告が田北さんに復縁を迫り、電話やメールの送信を約５０日間で約３９００回繰り返した後、
田北さんが別の男性と交際していることを知り、殺害を決意したと指摘した。
　小野被告は公判で殺意を否認。弁護側は「田北さんと別れ精神的に不安定だった上、事件直前に大量に酒を飲み、
犯行時は心神喪失状態だった」と無罪を主張していた。

西鉄に異例の抜き打ち検査　国交省、電車酒気帯び運転　　2006/11/02 09:23

　西日本鉄道（福岡市）の運転士が職場ぐるみで乗務前の飲酒検査を逃れ電車を酒気帯び運転した問題で、
国土交通省九州運輸局が鉄道事業法に基づき、西鉄本社などに抜き打ちで立ち入り検査を実施したことが１日、分かった。
同省によると、鉄道会社への抜き打ち検査は極めて異例。
　西鉄は１０月２７日に再発防止策を同局に報告しており、検査は現場で再発防止策が徹底されているかの確認が主な目的という。
　九州運輸局によると、検査は１０月３０日から１日までの３日間で、担当者が西鉄本社や福岡県内の５つの乗務所を通告なしに訪問。
西鉄側からの聞き取りや関係書類のチェックを行った。
　この問題は８月２１日、乗務前の飲酒検査で呼気１リットル当たり０・２４ミリグラムのアルコールが検知された
天神大牟田線の男性運転士が、上司の助役の許可を得た上で同僚の車掌に身代わりで再検査を受けさせ、
酒気帯び状態のまま特急列車などを運転した。
　西鉄は運転士と助役を懲戒解雇、長尾亜夫社長ら役員３人も減給処分にした。
　一方、九州運輸局は１０月３１日、乗務前日に飲酒した女性運転手に代わり、上司が検査を受けていたことが発覚した
西鉄子会社の西鉄バス佐賀（佐賀市）に対しても立ち入り検査を実施した。


女子生徒と性的関係　高校教諭を懲戒免職　道教委　　2006/11/02 08:06

　道教委は一日、生徒と性的関係をもった登別の男性高校教諭（３７）を懲戒免職とするなど、懲戒処分二件を発表した。
　登別の高校教諭は、二○○五年十月、札幌市内のホテルで自校の三年生の女子生徒と性的関係を持ち、
○六年二月までの間、進路指導室で十回程度この生徒の胸を触るなどした。
教員は進路指導の担当で、強要はなかったという。
　また、今年七月に網走管内の道道で速度違反をした同管内の中学校教頭（４９）を減給１０％一カ月とした。
　本年度の懲戒免職処分は十二件目（前年度六件）。そのうち、わいせつ行為が九件（同三件）で、
道教委教職員課は「極めて遺憾な状況と考えており、一層の指導徹底に努めたい」と話している。

パラオ残留孤児の道内再訪　国、渡航費認めず　支援法想定外で適用困難　　2006/11/02 08:07

　西太平洋のパラオ在住で、両親が北海道出身の残留日本人孤児キミコ・ホセーさん（６２）について、
一時帰国の申請を受けていた厚生労働省は一日までに、渡航費を支給しないことを決めた。
関連する法律が一時帰国費の支給対象を中国、旧ソ連からの帰国者に限定しているためで、
支援団体は「願いがかなわず、残念だ」と話している。
　キミコさんは一九四四年（昭和十九年）、パラオ北部のバベルダオブ島で生まれた。
太平洋戦争の戦況が悪化したため、両親はキミコさんをパラオ人夫婦に託し、帰国したという。
　昨年二月、キミコさんは肉親捜しのため、ＮＰＯ法人「北海道・パラオ友好協会」（札幌）の招待で
北海道を初めて訪問。その際、小樽市の男性（７１）が兄と名乗り出て、ＤＮＡ調査で肉親関係にあると確認された。
　パラオに戻ったキミコさんは、来道時に大雪で母親の墓参りができなかったため、再度の訪問を希望したが、
渡航費を用意できず、同協会が一時帰国を申請していた。
　厚労省は申請を受け、国費支給の是非を検討したが、「中国残留邦人等帰国促進・自立支援法」が
パラオ在住の残留孤児を想定していないため、適用は困難と判断。来日経験がないフィリピン在住の孤児に
一時帰国費用を支給した特例も、来日経験があるキミコさんには当てはまらないとした。
　同協会は「来夏にもキミコさんが来日できるよう、協会で準備したい」と話している。

ススキノ最大規模のデートクラブ摘発　６人逮捕　札幌中央署　　2006/11/02 08:04

　札幌中央署は一日までに、売春防止法違反（周旋）の疑いで、札幌市清田区真栄四の二、会社役員広沢昭人容疑者（４５）と、
デートクラブの従業員ら、男女計六人を逮捕した。
　調べでは、広沢容疑者らは八月三十一日未明、同市中央区南五西五の路上で、東京都の男性会社員（４１）に売春目的で
女性（３１）を紹介し、男性に二万円を支払わせ、同市中央区のホテルでいかがわしい行為をさせた疑い。
　同署などによると、摘発されたデートクラブはススキノで最大規模で、年間一億円近い売り上げがあったとみられる。
広沢容疑者が事実上の経営者で、五年ほど前に開業し、十数人の女性に売春させ、多い日には数十人の客があったとされる。


札幌の出生率１．０割れ　東京と並び政令市最低に　少子化進行止まらず　０５年　　2006/11/02 08:02

　札幌市は一日、二○○五年の人口動態統計を発表した。一人の女性が一生の間に産む子供の数の平均である
「合計特殊出生率」は○・九八となり、初めて一・○を下回った。都道府県別で最低の東京都と並び、
全国の政令指定都市の中でも最も低いとみられる。
　市によると、昨年の「出産可能年齢」（十五−四十九歳）の女性人口は四十六万二千六百二十七人だったのに対し、
出生数は一万四千百八十四人だった。市の「合計特殊出生率」は一九六五年の一・九三をピークに低下が続いており、
過去最低だった○四年の一・○一をさらに下回った。
　厚生労働省がまとめた○五年の合計特殊出生率（概数）では、全国平均が一・二五で、全道平均は都道府県別で三番目に低い一・一三。
　札幌市以外の政令市は正式な集計が終わっていないが、市は「政令市で最低になるのは確実」とみている。
　札幌市によると、最低になれば、二○○○年から六年連続となる。
　同市は少子化の進行について「学生など、出生に結びつかない層が集まりやすい地域性に加え、
未婚や晩婚が進んでいるため」と分析している。

札幌中３男子　「いじめ暴行」被害届　学校の防止策実らず　　2006/11/02 06:48

　札幌市北区の市立中学校で十月末、三年生の男子生徒が同学年の男子にいじめによる暴行を受けたとして、
生徒の父親が一日までに、札幌北署に被害届を出した。この生徒は昨年夏にも、
同じ男子を含む複数の生徒から暴力を振るわれたとして、学校が再発防止を約束していた。
　学校などによると、被害生徒は先月三十日に教室で、粘着テープでまるめた紙の棒で背後から
突然頭部を四、五回たたかれたという。けがはなかった。被害生徒は昨年六月、複数の生徒に殴られるなど
したことが分かったため、学校側が双方の生徒や親と話し合い、授業中や休み時間に教師が校内を巡視するなどの再発防止策を示していた。
　しかし、今回、学校と親による聞き取りでは、昨年六月以降も被害生徒は同じ生徒に胸を突かれたり、靴をぶつけられたりしていた。
学校は気づかなかったとしている。
　このため、父親は「いじめは悪質で再発防止は望めない」と考え、被害を届け出たという。
中学校の校長は「再発防止対策をしてきたつもりだが抜けていた部分があった。
同じ事態を未然に防ぐべく最善を尽くしたい」と話している。


アジアシリーズ　若手を積極起用　投内連係など確認　【写真】　　2006/11/02 09:55

　日本ハムは１日、札幌ドームで約２時間練習を行った。９日に東京ドームで開幕するアジア４カ国・地域の
プロ野球リーグ王者などで競う「アジアシリーズ」に向け、投手と内野手の連係プレーを確認し、フリー打撃などで汗を流した。
　アジアシリーズでの選手起用について、白井ヘッドコーチは「紺田、糸井ら若手を積極的に起用し、
来季につながる戦いをしたい」と新戦力を試す方針を説明。対戦チームに関する情報は少ないが、
「相手に合わせるのではなく自分たちの戦いをする」と語った。
　２日は休養し、３日に練習を再開する。

＜写真：投手と内野手の連係プレーを確認する八木（中央）ら＞

前知事が収賄認める　福島ダム汚職、否認一転　　2006/11/02 00:48

　福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件で、収賄の疑いで逮捕された前知事佐藤栄佐久容疑者（６７）が
東京地検特捜部の調べに対し、容疑を認める供述を始めたことが１日、関係者の話で分かった。
実弟祐二容疑者（６３）＝収賄容疑で再逮捕＝は既に容疑を認めているとされ、特捜部は全容解明に向け、
両容疑者の供述の裏付けなどを急いでいるとみられる。

　調べや関係者の話によると、知事だった栄佐久容疑者と同県本宮町の衣料メーカー「郡山三東スーツ」の
代表取締役を務める祐二容疑者は共謀。

　同県が２０００年８月に実施した木戸ダム本体工事の入札で、前田建設工業（東京）が筆頭の
建設共同企業体（ＪＶ）の落札に便宜を図った謝礼などとして、２００２年８月から９月にかけ、
同県郡山市にあった三東スーツの工場の土地を水谷建設（三重県桑名市）に時価より高い約９億７０００万円で買い取らせ、
利益供与のわいろを受けた疑いが持たれている。

　逮捕後、栄佐久容疑者は「納得がいかない」と容疑を否認していたが、その後、土地買収がわいろだったことなどを
認めたとされる。特捜部は前田側への便宜供与や職務権限などについて、栄佐久容疑者の調べを進めているという。

　祐二容疑者は「兄も土地取引が受注の謝礼だったことを知っていたはずだ」などと供述しているとされる。

　利益供与に関与したとされる前田建設工業の元副会長や、水谷建設の元会長水谷功被告（６１）
＝法人税法違反（脱税）罪で起訴＝らは贈賄を認めているが、公訴時効（３年）が成立している。

　前田側ＪＶは木戸ダム工事を約２０６億円で受注。利益供与は入札前に祐二容疑者と元副会長が決定。
容疑以外にも前田側は１９９９年１１月、三東スーツの工場隣にあった駐車場の土地を水谷建設に
約３億４０００万円で買収させたほか、０１年３−７月には、前田側が三東スーツに４億円を融資した。

ヒルマン監督　アスレチックスと面談　　2006/11/02 13:54

　【オークランド１日共同】日本ハムのトレイ・ヒルマン監督が１日、当地でアスレチックスの監督候補としての
面談を受けた。球団によると、球団首脳との面談は、昼ごろから夕方まで行われた。
　同監督は１０月３１日、出身地テキサス州に本拠地を置くレンジャーズの面談を済ませており、
２日はパドレスとの面談に臨む。


木村知事の辞職勧告決議へ　和歌山県議会の自民方針　　2006/11/02 14:22

　和歌山県発注工事をめぐる談合事件に絡み、和歌山県議会最大会派の自民党県議団は２日、会合を開き、
週明けにも県議会の全員協議会を開催し、木村良樹知事の辞職勧告を決議する方針を決めた。

　同県議団は、木村知事が、前出納長の水谷聡明容疑者（６０）＝談合容疑で再逮捕＝を選任した責任と、
水谷容疑者を談合仲介役の元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）＝所得税法違反で再逮捕＝に引き合わせた責任を重視。
辞職以外に県民が納得しないと判断したという。

　辞職勧告を決議しても、知事が辞職しない場合はあらためて臨時議会を開き、知事の不信任決議案を提出する方針。

沖縄県知事選３人が届け出　普天間飛行場移設が争点　　2006/11/02 09:25

　任期満了に伴う沖縄県知事選は２日告示され、いずれも新人で、無所属の前参院議員糸数慶子氏（５９）
＝民主、共産、社民、国民、日本、沖縄社大推薦＝と、諸派の衣料品販売業屋良朝助氏（５４）、
無所属の沖縄電力元会長仲井真弘多氏（６７）＝自民、公明推薦＝の３人が立候補を届け出た。
１１月１９日に投票、即日開票される。

　日米両政府が合意した米軍普天間飛行場（宜野湾市）の移設が最大の争点で、
選挙結果は米軍再編全体の行方に影響を与えることから、中央政界も注目している。

　選挙戦は糸数、仲井真両氏による事実上の一騎打ちとなる見通しで、自公対反自公の構図となり激戦が予想される。

　両氏とも、キャンプ・シュワブ沿岸部（名護市）にＶ字形滑走路を造り普天間飛行場を移設する、
日米両政府の最終合意には反対の姿勢。

　ただ糸数氏が国外移設を求めるのに対し、仲井真氏は条件付きで県内移設を認める姿勢を示しており、
主張は真っ向から対立している。

　糸数氏は沖縄戦跡を紹介する「平和バスガイド」を務めた知名度を生かして支持拡大を狙う。
稲嶺恵一知事の後継者を前面に打ち出す仲井真氏は、財界出身を生かして経済振興を訴える。

　立候補者次の通り（届け出順）

糸数　慶子５９　前参院議員　無新

屋良　朝助５４　衣料品販売業諸新

仲井真弘多６７　元副知事　　無新

中川氏の核発言、暗に自制求める　安倍首相　　2006/11/02 08:34

　安倍晋三首相は一日、自民党本部で中川昭一政調会長と会談し、核保有論議を容認する中川氏の発言について説明を受けた。
この中で安倍首相は「この件は突っ込まれる」と述べ、中川氏に暗に自制を求めた。
　中川氏は「訪米中に会談した要人の中には発言に懸念を示す人もいたし、議論は当然だという人もいた」と報告した。
　続いて中川氏は日本記者クラブで講演、北朝鮮の核実験の脅威を強調しながら
「この時期に議論をせずにいつ議論をするのか」と述べたが、議論内容については
《１》核攻撃から原発をどう守るか《２》市民生活をどう守るか《３》核シェルターを建設するかどうか−などと説明。
「核保有」と受け止められるような表現を避けた。


札幌市長選　経済人の政治団体に道経連会長ら参加　保守結集アピール　　2006/11/02 07:11

　札幌市内の経済人が来春の札幌市長選に向けて設立した政治団体「さっぽろの未来を創（つく）る会」に、
道内経済四団体のトップが参加することが決まった。経済界を中心にした保守勢力の結集をアピールすることで、
自民党と経済界が擁立を目指す国土交通省の前技監で網走管内興部町出身の清治（せいじ）真人氏（５８）の
出馬を促す狙いがあるとみられる。
　同会は市内の経済人らが九月、政策提言づくりのために設立した。現在のメンバーは約四十人で、
会長は星野恭亮・札幌商工会議所副会頭。今月下旬から、市民フォーラムを開くなど、活動を活発化させる。
　新たに参加するのは、北海道経済連合会（道経連）の南山英雄会長、北海道商工会議所連合会（道商連）の高向巌会頭、
北海道経営者協会（道経協）の佐々木正丞会長、北海道経済同友会（道同友会）の吉野次郎代表幹事ら三十四人。
北海道看護連盟の加藤聖子会長ら経済界以外の各種団体代表も含まれる。
　創る会は「組織の代表ではなく、個人の立場での参加」と説明している。
　清治氏は、九月末に要請を受けた後、現在まで態度を明確にしていない。
　同会は現時点で特定の人物の擁立を念頭に置いていないと説明しているが、清治氏が立候補した場合には支持母体になることも想定される。

道州制特区法案審議入り　成立なお不透明　他法案優先で後回しも　　2006/11/02 08:33

　北海道を対象とする道州制特区推進法案は一日、衆院内閣委員会で実質審議入りし、本格論戦が始まった。
政府・与党は今国会での成立を目指すが、民主党は反対する構えを鮮明にしており、今国会の成立はなお不透明な情勢だ。

　「道州制の先行的導入に向けて北海道には道庁という受け皿がある。権限移譲のモデルを作ることが可能だ」。
自民党の石崎岳氏は質問の一番手に立ち、道州制特区導入の意義を強調するとともに、法案の早期成立を求めた。

　同党は十二月十五日の会期末までに成立を図り、来春の道知事選に向けて高橋はるみ知事の再選戦略に弾みをつけたい考えだが、
その一方で、安倍晋三首相が最重要法案に掲げる教育基本法改正案と、防衛庁の省昇格法案の成立をまず優先させる方針だ。

　これに対し、民主党は両法案を対決法案と位置付け、成立阻止に全力を挙げる構え。両法案の審議がもつれれば、
道州制特区法案の対応は後回しになる可能性が出てくる。

　道州制特区法案が事実上、北海道を対象にしていることも与党内で成立の機運が広がらない一因になっている。
「北海道にしか影響のない法案だ」（参院自民党幹部）、「成立しなくても国民生活への影響はほとんどない」（公明党幹部）との
声も出ており、まず与党内の理解を深めることが課題になりそうだ。

早大・宮本が入団へ　大学・社会人ドラフト　希望枠で申し入れ　【写真】　　2006/11/03 10:30

　日本ハム・チーム強化部の山田正雄ディレクターと大渕隆スカウトは２日、東京都西東京市の
早大野球部寮を訪れ、応武篤良監督に対し、２１日の大学・社会人ドラフトで宮本賢投手（２２）
＝関西高出＝を希望入団枠で獲得したい意向を正式に伝えた。宮本も「うれしい」と前向きで、日本ハム入りは確定的となった。
　契約金など条件提示はなかったが、山田ディレクターは「後は返事待ち。変化球がいいし、精神面も強い。期待は大きい」と述べた。
　宮本は、練習のために、あいさつだけで退席したが、「希望枠と言われて、うれしい。両親らに相談して決めます。前向き？　はい」と、笑顔を見せた。
　応武監督も「日本一のチームから最高の評価。光栄です」と話した。早大は１１日から始まる明治神宮大会に出場するため、入団の表明は大会終了後になる予定。

＜写真：日本ハムから希望入団枠での獲得を伝えられ、笑顔を見せる宮本投手＞

２度目残留要請　小笠原なお保留　複数年の大型契約提示　【写真】　　2006/11/04 10:11

　今季フリーエージェント（ＦＡ）の資格を取得した日本ハムの小笠原道大内野手（３３）は３日、
東京都内で球団と２度目の交渉を行った。球団は複数年の大型契約を提示して残留を要請したが、
小笠原は態度を保留した。権利行使の締め切りが７日に迫り、球団は小笠原がＦＡ権を行使しても交渉を継続する姿勢を見せていることから、小笠原がＦＡ宣言し、
日本ハムを含む球団と交渉する可能性が高まった。
　交渉はプレーオフ前の１０月７日以来で、島田利正チーム統轄本部長と高田繁ゼネラルマネジャー（ＧＭ）が出席。今季の年俸３億８０００万円を
大きく上回る額と複数年契約を提示したとみられる。交渉を終え、東京ドームで会見した小笠原は「きょうの話を含めて答えを出したい。
（残留を求める）球団の気持ちは伝わってきたが、簡単に結論を出せない」と態度を明らかにしなかった。
　島田本部長は「条件以外にも、チームの（強化）方針なども説明した。戦力としてだけでなく、若手の見本としても必要な選手」と述べ、
さらに今後の日程も考慮して、「ＦＡ宣言をした場合でも話し合おうと言った」とした。
　小笠原は「それも含めて考えたい。（ＦＡは）長年プレーして取った権利。話を聞くのも考えるのも勉強」と語った。

＜写真：日米野球第１戦を前に東京ドームで会見する小笠原＞

沿線住民ら敗訴確定　小田急線高架化訴訟　最高裁　　2006/11/03 00:24

　東京都世田谷区の小田急線高架化事業に反対する沿線住民ら３７人が、都市計画法に基づく国の事業認可取り消しを求めた訴訟の上告審判決で、
最高裁第１小法廷（泉徳治裁判長）は２日、認可を適法とした２審東京高裁の判断を支持、住民側の上告を棄却した。住民側敗訴が確定した。
　高架化事業は小田急線梅ケ丘−喜多見間の約６・４キロで、都が１９９３年２月に都市計画決定を告示し、建設相（当時）が９４年５月に認可。
住民側は騒音被害などを訴えて翌月に提訴した。
　２００１年１０月の１審東京地裁判決は騒音被害や事業費の検討などが不十分として、国の認可を取り消したが、０３年１２月の２審判決は
「行政の裁量権の逸脱や乱用はない」と判断し、住民側が上告した。
　この訴訟では、まず住民側に裁判を起こす資格（原告適格）があるかどうかが争われ、最高裁大法廷は昨年１２月、原告適格について
「騒音、振動で健康や生活環境に著しい被害を直接受ける恐れのある者には認められる」と判断。住民側のほとんどに原告適格が認められ、
第１小法廷が事業認可の適否について審理していた。


道教委から６人が支援で滝川入り　いじめ自殺問題　　2006/11/03 00:52

　【滝川】滝川市内の小学六年生女子がいじめを苦に自殺した問題で、道教委の職員六人が二日、
滝川市教委の調査を支援するため滝川入りした。十五日まで事実関係の検証や助言などを行う。

　市教委からの要請を受けた措置で、道教委としての独自の調査は行わないという。
十二月までに調査報告書を作成するとした滝川市教委を支援し作成を急がせる方針だ。

　初日は、女子の通っていた小学校や市教委から調査状況を聞き取り、資料に目を通した。

シックハウスで提訴　札幌の女性ら建設会社に賠償求め　　2006/11/03 07:36

　新築住宅の欠陥でシックハウス症候群となり、精神的苦痛を受けたなどとして、札幌市中央区の五十代の女性と家族計三人が二日、
住宅を建設した同市東区の建設会社を相手取り、慰謝料や改修費など千九百二十五万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。
札幌の市民団体「欠陥住宅を考える会」によると、同症候群となった責任を建設会社に求める訴訟は道内では珍しい。
　訴状などによると、女性らは二○○四年、同市中央区に二階建ての自宅を建設。しかし、女性は入居直後から吐き気や頭痛などの
体調不良が続き、昨年十一月、旭川医大付属病院でシックハウス症候群と診断された。
　また、女性は昨年、道内の一級建築士に住宅調査を依頼した結果、換気システムの欠陥などが判明。
女性らは住宅の壁材の接着剤などに使われていたトルエンやホルムアルデヒドなどの有害ガスを吸っていた
可能性が高いことが分かった。トルエンやホルムアルデヒドが含まれた接着剤は使用が認められているが、
この住宅は高気密住宅でありながら、建築基準法で定められた換気量が確保されておらず、
有毒ガス濃度は、建築から一年たっても厚生労働省の指針値を上回っていた。
　女性は今年七月、道建設工事紛争審査会に調停を申請したが、不調に終わっていた。建設会社は
「現時点でコメントはできない」としている。

「セクハラで病気」　女性が労災申請　道内２例目　　2006/11/03 07:39

　札幌市内の民間企業で働いていた二十代（当時）の女性が、職場で上司から受けたセクシュアルハラスメント（性的いやがらせ）が
原因で重い精神疾患になったとして、労働基準監督署に労災申請を行ったことが二日分かった。北海道労働局によると、
申請は道内で二例目。今年一月の函館労基署による道内初の労災認定がきっかけとなり、
セクハラによる精神障害に対し労災を申請する動きが広がりつつある。
　女性は一九九八年ごろから、約三年間にわたり上司からセクハラを受け、精神疾患を発病。
症状が重くなり、五年前に退職を余儀なくされた。医師からセクハラなどが発病の原因と診断されたため、労災申請に踏み切った。
現在も通院しながら自宅療養を続けている。
　セクハラによる精神疾患は一九九九年から労災の対象に盛り込まれたが、現場に徹底されなかった。このため昨年十二月、
厚生労働省が対象に加えるよう通知。道内では函館労基署により、渡島管内在住の女性が初めて労災認定を受けた。
　女性ユニオン東京の伊藤みどり執行委員は「全国の女性団体がセクハラは労災だと長年訴えてきた。函館のケースは朗報。
ただ労災の認定基準が高すぎるため申請には支援団体によるサポートが不可欠。国は基準を見直すべきだ」としている。

「いじめ」報告せず　被害届の札幌市立中　市教委には「暴力」　　2006/11/03 07:42

　札幌市の市立中学校の男子生徒が、いじめによる暴行を受けたとして札幌北署に被害届を出した問題で、昨年六月、
生徒が繰り返し暴行されていたことが分かったのに、学校は札幌市教委に対し「いじめ」と報告していなかったことが明らかになった。
　学校は市教委に対し「暴力行為」と報告していた。この時の調査では、生徒は一年生のころから暴行や嫌がらせを受けていたことも分かったが、
学校は同じ相手から暴行を受けた今回も「暴力行為」と報告している。
　文部科学省はいじめについて「深刻な苦痛を感じている」「身体的・心理的な攻撃を継続的に加える」ことなどを挙げ、学校への指導を
徹底するよう各教委に通知している。文科省児童生徒課は今回の札幌の問題について、「特定の生徒に対し暴行が繰り返され、
保護者もいじめを訴えている状況なら、いじめと報告してもらわなければいけない」と話している。
　生徒は北海道新聞の取材に対し、これまでの暴行や嫌がらを「いじめと思った」と話している。学校長は、
昨年の暴行について「いじめかどうかを考えなかった」とし、今回も「当事者の聞き取りを終えるまではいじめと暴力行為の判別は難しい」と話している。
　札幌市教委も昨年六月までに生徒が繰り返し暴行を受けていたことを学校を通じて把握し指導していたが、いじめ問題としての特別な取り組みを学校に求めなかった

前苫小牧市長、女性を告訴　恐喝未遂容疑　　2006/11/03 08:45

　苫小牧市内の飲食店で女性経営者（４５）にいかがわしい行為をしたとして、準強制わいせつの罪に問われている
前苫小牧市長の無職、桜井忠被告（５２）が二日、この問題をめぐって女性経営者から金銭を要求されたとして、
恐喝未遂の疑いで札幌地検に告訴状を提出した。代理人の伊東秀子弁護士が明らかにした。
　告訴状によると、女性経営者は桜井被告に体を触られたとされる五月五日の翌日、「みんなに言います。
五百万円寄付してもらいたい気分です」とメールを送信。桜井被告が「今用意できるのは百万」などと返信すると、
振込口座を記したメールを送り、桜井被告に恐怖感を抱かせて金銭を脅し取ろうとしたとしている。
　告訴について、女性経営者は北海道新聞の取材に対し「詳しいことは聞いていないが、何も悪いことはしていない」と反論している。
　桜井被告は札幌地裁苫小牧支部の公判で、無罪を主張している。


北ガス、旧式器具を引き取り　湯沸かし器や風呂釜　４万7000台対象に　　2006/11/03 08:44

　北海道ガス（札幌）は二日、新品との交換を条件に、不完全燃焼防止装置の付いていない旧式の湯沸かし器と風呂釜を、
同社が下取り価格を支払って引き取ると発表した。このため今後三年間に最大十億円を投じる。
パロマ工業製のガス湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故を受け、安全性の高い新機種への更新を積極的に促す狙いだ。
　営業区域である札幌、小樽、函館、千歳、北見市などの計約四万七千台が対象で、北ガスブランド以外の機器の下取りにも応じる。
対象顧客にはダイレクトメールや戸別訪問などで周知。ガス機器メーカー二社が割安価格を設定した新品を購入するのを条件に、
現有機種別に定めた下取り価格を支払う。道外では東京ガスも同様の方針を打ち出している。
　また北ガスは、経済産業省が回収命令を出したパロマ工業製七機種の回収状況について、対象のうち９６％に当たる千八十三台を交換、
撤去したことを明らかにした。
　北ガスは未回収の四十六台について連絡と情報提供を呼び掛けている。問い合わせは同社お客さまセンター（電）０１１・２３１・９５１１へ。

保護工事なのに史跡破損　室蘭「南部陣屋」の土塁　【写真】　　2006/11/03 08:40

　【室蘭】室蘭市陣屋町二の国指定史跡「南部陣屋史跡」で、室蘭市が史跡付近にあるがけを保護する工事を行った際、
史跡の外陣に当たる土塁の一部を誤って掘り崩していたことが二日、分かった。
　土塁は長さ六十メートル、高さ約九十センチ、幅三・五メートル。市によると、今年八月七日、重機が通る仮設道路を敷設した際、
土塁があることに気付かず、長さ約十三メートルにわたって削った。工事は史跡保存のための国の補助事業だった。
　室蘭市教委は土塁の破損を八月二十二日に発見したが、九月十四日になって道に報告。同二十二日まで工事を続け、
その間、仮設道路を土砂運搬のために使用していた。盛田満教育長は「連絡に不備があり、あってはならないことを
起こしてしまった」と話している。
　道の専門官が今月中旬に現地調査し、その結果を受けて室蘭市は補修計画を立てる方針。
　南部陣屋は、南部藩が蝦夷地警備のために一八五六年（安政三年）ごろに構築した出張陣屋。道内でもほぼ完全な形で残っているのは珍しい。

＜写真：南部陣屋史跡の外陣に当たる土塁＞

耐震偽装で免許取り消し　元一級建築士が撤回求め提訴　札幌地裁　　2006/11/03 08:51

　浅沼良一・元二級建築士による耐震強度偽装問題で、一級建築士免許を取り消された札幌市の男性と、
建築士事務所登録を取り消された、男性の所属していた事務所は二日までに、取り消しは違法として、
国と道を相手取り、処分取り消しを求める訴訟を札幌地裁に起こした。
　訴えや国土交通省によると、元一級建築士の男性は、構造計算を浅沼氏に下請け発注し、
十二棟の耐震強度のデータ偽装を見逃した。国交省は今年九月、一級建築士免許を取り消し、道は同月、
元一級建築士が所属する建築事務所を登録取り消し処分とした。
　原告側は訴えの中で「旧建設省通知に基づけば、今回の違反内容では免許取り消しにならず、国交省の処分は裁量権の逸脱」と主張。
国交省の処分に基づく道の処分も違法とした。
　国交省は「処分は建築士法に基づいており、当然のものと考えている」と話し、道は「国とも協議した上で対応を考えたい」としている。
　浅沼氏による耐震強度偽装問題では六人の一級建築士が処分され、免許取り消し処分は一人だけだった。


元私立高校長ら叙勲辞退　未履修問題で異例の申し出　　2006/11/03 11:06

　政府が３日付で発表した秋の叙勲で、私立高校の元校長ら３人が必修科目の未履修問題などにからみ、
内定していた受章を辞退した。文部科学省によると、発令直前の辞退は異例。

　３人は東京、鳥取、岩手の３都県で私立高の校長や学校法人理事長を務め、私学振興功労などとしてそれぞれ
旭日中綬章、旭日小綬章、瑞宝小綬章が内定していた。

　辞退を申し出た元校長の男性（７１）は、「生徒も職員もこれから補習が始まり大変な時期なのに、
のんきに叙勲を受けていられない。校長時代にカリキュラムをつくったのは私。責任を負うつもりで辞退した」と話している。

病気で摘出の腎臓を移植　宇和島徳洲会で１１件　　2006/11/03 11:04

　愛媛県宇和島市の臓器売買事件で生体腎移植を実施した宇和島徳洲会病院は２日、２００４年４月以降に行った
腎移植のうち、病気と診断された患者から摘出した腎臓を移植したケースが１１件あったとする内部調査の結果を発表した。

　宇和島徳洲会病院は病気の詳細について明らかにしていないが、同病院で腎臓移植を担当する万波誠医師（６６）と親しく、
１１件のうち３件にかかわった医師によると、腎臓がんの疑いや良性腫瘍、動脈瘤のため別の病院で摘出した後、
良性の病変と確認した上で宇和島に運び、移植されたという。

　万波医師は事件後の記者会見で「今までの移植はすべて親族間だった」と説明していたが、虚偽だった可能性が出てきた。
親族間の移植に限定している日本移植学会の倫理指針にも違反していることになる。

　同病院によると、１１のうち１件は親子間だったという。病院は外部の専門医も加えた委員会などでこれらの移植の経緯や
ドナーの意思確認が十分だったかどうかなどを調べるとしている。

　同病院は、事件を受けて病院開業からことし９月までの腎臓移植７８件について調査。１１件のほかに、
売買があったとされる手術を除き５件も親族間の移植と確認できなかったという。外国籍であるなどの事情で調査が
終わっていないものもあり、調査を続ける方針。

　事件では、仲介役の松下知子被告（５９）＝臓器移植法違反罪で起訴＝がドナーの知人女性（５９）を妹と偽り、
同病院の本人確認のあり方が問題となった。

トラブル回避に全力　連休初日のソフトバンク　　2006/11/03 11:09

　ソフトバンクモバイルは３連休の初日の３日、携帯電話の番号継続制に伴う契約受け付け業務を全国の店舗などで開始した。
同社は１０月２８、２９の２日間、システム不備などから契約受け付け業務を停止する事態に陥ったため、
システムや人員を増強するなどして、顧客が増えることが見込まれる３連休中のトラブル回避に全力を挙げる。
　店頭で受け付ける申し込みについては、番号継続制に伴う契約変更と新規申し込みなどに限定、同社の既契約者の機種変更は
取り扱わない。システム面でも番号継続制の利用手続きが滞らないよう見直した。
　番号継続制を利用して携帯会社を切り替えるには新旧の会社での手続きが必要となり、ソフトバンクモバイルで受け付け業務が
停止するとＮＴＴドコモ、ＫＤＤＩ（ａｕ）との間の契約変更ができなくなる。
　総務省もソフトバンクモバイルに受け付け業務の状況を定時に報告するよう求めるなど、注視している。


生徒へうその説明指示　徳島の未履修高校長　　2006/11/03 16:56

　必修科目の未履修が発覚した徳島市の徳島文理高校で、豊崎博司校長が教員に、生徒へ「単位不足はない」とうその
説明をするよう指示していたことが３日、分かった。
　豊崎校長は「発覚すれば受験前の大事な時期に学校が落ち着かず、勉強に支障をきたすと思った。
生徒にうそをついたことは反省している」と話した。
　校長によると、富山県で未履修問題が発覚した翌日の１０月２５日朝、「土曜日も授業をしているので、単位数の多い授業の中で
関連科目の項目を選択し、単位として認定している」という説明文を用意。職員室で読み上げ、生徒に説明するよう求めた。
　うその説明であることは言わなかったという。
　同校は１１月１日、未履修状況の調査結果を公表。３年生１９７人は全員未履修があることを生徒に説明し謝罪した。
　未履修の科目は理科総合Ｂ、世界史Ａなどで最大で３１５時間の履修不足があった。

「弟はバイオリニスト」　女工作員の言葉が端緒に　曽我さん母子拉致事件　　2006/11/03 17:40

　１９７８年８月の曽我ひとみさん（４７）母子拉致事件で国際手配された北朝鮮工作員の女、
通称キム・ミョンスク容疑者が「弟は有名なバイオリニストで、国際コンクールにも入賞した」と曽我さんに
漏らしていたことが３日、分かった。

　警察当局の調べや関係者の話によると、曽我さんは帰国後、この事実を警察当局に証言。
弟は７８年６−７月にモスクワで開かれたチャイコフスキー国際コンクールのバイオリン部門４位に入賞した北朝鮮の男性と判明した。

　弟の存在が証明されたことで、通称名しか分からなかったキム容疑者が実在の人物だったことが裏付けられ、
新潟県警が逮捕状を取得する有力な支えとなった。

　また、曽我さんが北朝鮮に到着した後、キム容疑者が監視役を兼ねた世話係として曽我さんと同居したのは
約４カ月間だったことも判明。

　曽我さんはこの前後から２年近く、７７年に新潟市で拉致された横田めぐみさん＝失跡当時（１３）＝と
平壌市内の同じ招待所で生活し、７８年１０月にはめぐみさんの１４歳の誕生日を一緒に祝ったことを、
めぐみさんの両親の横田滋さん（７３）と早紀江さん（７０）に証言している。

　警察当局はキム容疑者が曽我さんだけでなく、めぐみさんの世話係も務めていた可能性があるとみて調べている。

　曽我さんとめぐみさんをめぐっては、地村保志さん（５１）夫妻、原敕晁さん＝同（４３）＝拉致の２つの事件で
国際手配中の辛光洙容疑者（７７）も２人の教育係を一時担当していたほか、めぐみさん拉致の実行犯として
曽我さんが辛容疑者の名前を挙げ、新潟県警が捜査している。

「知事親しい」と工作依頼　元経営者に、東急建設　和歌山県談合　　2006/11/03 18:59

　和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、準大手ゼネコン東急建設の担当者が、所得税法違反（脱税）容疑で
再逮捕された元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）＝談合罪で起訴＝に現金約６０００万円を渡したことについて、
「知事と親しいので金を渡せば受注できると思った」と供述していることが３日、関係者の話で分かった。

　また、起訴事実となった２件のトンネル工事の入札前に井山容疑者が「どっちが取りたいんや」と東急側に持ち掛けていたことも判明。

　大阪地検特捜部は、井山容疑者が知人の木村良樹知事との関係をバックに受注工作を主導した可能性があるとみて、
受け取った現金の流れを中心に追及。こうした経緯について知事自身が知っていたかどうかも含め調べているもようだ。

　２日に辞職を表明した木村知事は、事件への関与を否定している。

　関係者によると、２００４年１１月に実施された入札で「国道１６８号（仮称切畑１号トンネル）道路改築工事」を
東急建設中心の共同企業体（ＪＶ）が受注後、井山容疑者が「受注額の５％をくれ」と要求。

　東急建設の担当者は大阪支店内で謝礼として、受注額の約５％に当たる現金約６０００万円を２回に分けて
直接井山容疑者に手渡したという。

　この工事をめぐっては、井山容疑者のほか、同じ日に入札が実施された下水道工事で受注業者選定などに関与したとして
談合容疑で再逮捕された県の前出納長水谷聡明容疑者（６０）らが起訴され、東急建設社員の谷本治被告（５９）が在宅起訴された。

三位一体改革　道への税源移譲７７０億円　総務省試算　使途の裁量拡大　　2006/11/03 07:56

　総務省は二日までに、国と地方の税財政を見直す「三位一体改革」による道への税源移譲額は七百七十億円に上るとの
試算をまとめた。国からの補助金を廃止・縮小し、代わりに、二○○七年度からこの移譲額分、道税が増える。
道の収入自体は従来と変わらないが、国が使い道について口を出す「ひも付き」の補助金が、
道の自由裁量で使える道税収入に置き換わるため、本格的な分権時代への第一歩になると期待されている。

　税源移譲は、国から地方への補助金を廃止・縮小する代わりに、国が取る所得税を減らし、都道府県や市町村が取る
個人住民税を増やす形で行う。不足分は交付税で補てんされる仕組み。三位一体改革では補助金約三兆円分を
廃止・縮小し地方が自由に使える税源として移譲する。

　道によると、試算は○五年度の道内の課税状況をもとに、税源移譲が○六年度に行われた場合の移譲額を算出した。
道が本年度受け取る国からの補助金のうち、三位一体改革で廃止・縮小の対象となったのは、千二百二十億円。
試算では、このうち七百七十億円を個人道民税として移譲し、不足分約四百五十億円は交付税で穴埋めされる。

　道の税収は、法人二税（千四百八十三億円）、自動車税（八百九十六億円）、個人道民税（八百五十六億円）などがあり、
本年度の総額は五千三百六億円。○七年度からは、個人道民税が七百七十億円増えて千六百二十六億円となり、
道税の中でもっとも大きな税目になる見通しだ。

　補助金については、国が細かい使途を限定するため地方の裁量が発揮できず無駄が生じるとの批判があった。
ただ、税源移譲の不足分は交付税で補てんするため、国の関与が残る構図は変わらず、
地方側からは抜本的な税源移譲を求める声がなお強く残っている。

中学でも必修の時間不足　愛媛・愛光、県に虚偽報告　　2006/11/03 20:34

　松山市の愛光学園が経営する愛光中学（五百木誠也校長）は、必修科目「技術・家庭」の授業が、
学習指導要領で３年間に１７５時間とする標準時間数を大幅に下回り、８２時間になっていることが３日、分かった。
　五百木校長は、履修内容が重複する部分は理科の授業で補うなどしたと説明。
県に実際より履修時間を多くした虚偽のカリキュラムを報告したことを認め「標準時間は参考に示されているだけ。
校長の裁量が認められており問題ないと考えている」と話した。
　愛光高校も家庭科など必修科目の未履修が判明。愛媛県私学文書課は、同中に詳しい報告を求め、実態を調査する方針。
　五百木校長によると、同中は技術・家庭のうちパソコン操作などを習う「情報」は通常に授業。
介助や調理などは夏休みに実習するなどしたが、電気の知識などは技術・家庭で授業をしていなかった。
　小中学校の必修科目履修状況について、伊吹文明文部科学相は２日「万が一にもあるかないか、
いずれ当たりたい」と、調査する考えを示していた。
　愛光学園は中学、高校とも愛媛県で有数の進学校。


札幌市長選出馬、清治氏「声聞き判断」　経済界が再要請　７日に来札方針　　2006/11/03 09:03

　来年四月の札幌市長選に向け、札幌市内の経済人は二日、東京都内で国土交通省の前技監で
網走管内興部町出身の清治真人（せいじまさと）氏（５８）に出馬を再度要請した。清治氏は「札幌の現状が知りたいし、
政党や経済界でなく一般市民の声が聞きたい」と述べ、七日に札幌を訪れて市民と懇談した上で判断する考えを伝えた。
出馬については明確にしなかったが、関係者は出馬する可能性が高いとみている。
　要請したのは経済人らが設立した政治団体「さっぽろの未来を創（つく）る会」会長の星野恭亮・札幌商工会議所副会頭ら三人。
清治氏は「容易に返事はできない。（候補者として）本当に私でいいのか、私を見てから判断してほしい」と述べ、
札幌での待望論の広がりを見極めたいとの考えを示した。
　これに関連し、自民党札幌市支部連合会の首脳は「来札した上で判断するとなれば九分九厘出るのは間違いない」と、
出馬の可能性が極めて高いとの認識を示した。

外国人雇用の報告義務化　厚労省が不法就労対策　違反企業には罰金　　2006/11/03 09:02

　厚生労働省は二日、外国人労働者を雇用している企業に対し、氏名や国籍、在留期限などの報告を義務付ける方針を固めた。
違反企業には三十万円以下の罰金を科す方針で、次期通常国会に雇用対策法の改正案を提出する。
就労資格を持つ外国人は道内でも約一万六千人に上るが、雇用実態は十分把握できておらず、制度改正で不法就労抑制につなげたい考えだ。

　同省は現在、外国人を雇用する企業に対し、男女別、出身国別の人数などを年一回、地元のハローワークに報告するよう求めている。
ただ二○○五年度の報告は三十四万人にとどまり、同省が推計した、不法就労を含む外国人労働者数約八十万人を大きく下回っている。
報告が任意のうえ、従業員五十人以上の事業所に限られているためだ。

　道内でも、就労資格を持つ外国人労働者一万六千人に対し、○五年度に報告があったのは約四百七十事業所のわずか二千五百人。
こうした不透明な労働実態が「不法就労の増加や、日本人に比べ劣悪な雇用環境を招いている」として、見直しを求める声が出ていた。

　見直しでは、対象を従業員規模にかかわらず全企業に広げ、在日韓国・朝鮮人ら「特別永住者」を除いて人数、氏名、生年月日、
国籍などの個人情報の報告を義務付ける。報告は年一回ではなく、新規採用や離職した場合に随時求め、報告を怠ったり、
虚偽報告をした企業には罰金刑を課す。

　同省は「外国人労働者の動向を個人単位で把握することで、企業への管理徹底を促し、社会保険への加入促進なども期待できる」と話す。
案を示した同日の労働政策審議会では、労使双方から強い異論は出なかった。

「教基法改正すべきと質問を」　青森のタウンミーティング　内閣府が“やらせ”画策　　2006/11/03 09:05

　政府が九月二日に青森県八戸市で開いた「教育改革タウンミーティング」で、内閣府などが参加予定者に
教育基本法改正に賛成の立場で質問するよう依頼していたことが、二日までに明らかになった。
安倍晋三首相は同日夜、記者団に「タウンミーティングは国民との対話の場であり、
そうした誤解があってはならないと（内閣府側に）注意した」と述べたが、野党は「教育の中立性を侵す」として追及の構えだ。

　質問依頼は十月三十一日と今月一日の衆院教育基本法特別委で共産党が指摘。それによると文書は
八月三十日付と九月一日付で青森県内の中学校長にファクス。県内の教育事務所と県教育庁の作成となっている。

　八月三十日付は「質問のお願い」と題し、質問案として「時代に対応すべく、教育基本法は見直すべきだ」などを列挙。
九月一日付では「内閣府から発言の仕方について注意があった」として「棒読みは避けて」
「あくまで自分の意見を言っている感じで」などと記されていた。質問予定者はタウンミーティングを欠席した。

　内閣府側は「会場からの活発な意見を促す目的で、参考になる資料を提供することもある。
すべてではないが参考資料を作成した」と答弁し、質問案作成を認めた。塩崎恭久官房長官は二日の記者会見で
「事実関係を調査するよう指示した」と述べた。

　民主党の高木義明国対委員長は同日の記者会見で「内閣の都合のいいようにやらせていくことがあからさまになった」と指摘、
同特別委や内閣委員会で追及する方針を示した。

閣僚資産　麻生氏首位４億9055万円　首相３位　平均9136万円　　2006/11/03 11:18

　安倍晋三首相と閣僚十七人が二日、九月の内閣発足時の保有資産を公開した。総資産の平均は九千百三十六万円。
トップは麻生太郎外相の四億九千五十五万円、二位は伊吹文明文部科学相の一億五千五百四十万円で、
安倍首相は三位の一億四千七百九十万円、最下位は久間章生防衛庁長官の二千九十一万円だった。

　ただ副大臣、政務官を加えると、大野松茂総務副大臣が六億七千百二十一万円、池坊保子文部科学副大臣が
五億七千二百六十万円で、麻生氏を超える。

　麻生氏は東京都渋谷区の自宅のほか、福岡県飯塚市、長野県軽井沢町などに不動産を所有。
預貯金などの金融資産も家族分を合わせ七千八百五十万円に上る。

　首相は山口県下関市、同長門市などに不動産を所有。定期預金なども妻と合わせ五千三十万円ある。
東京都渋谷区の自宅は母親と兄の名義で資産には計上されない。

　平均額を政権発足時で比較すると、二○○○年の森内閣の二億二千九百万円、○一年の小泉内閣の
一億四千五百万円を大きく下回った。副大臣の総資産平均は閣僚を上回る一億五百六十一万円、
若手中心の政務官は二千八百七十四万円だった。

　総資産は配偶者と扶養する子の不動産と預貯金、国債などの有価証券を合わせた額で、株式はカウントされていない。
ちなみに塩崎恭久官房長官が保有する東証一部上場企業の株式の実勢価格は十月末の株価で総額一億円を超す。

　福井俊彦日銀総裁が村上ファンドに参加していたことが厳しい批判を浴びたのを受け、今回から私募ファンドが
新たに公開対象に加えられたが、保有者はいなかった。

３０都府県が復党に賛成　地元幹事長の意識調査　　2006/11/04 20:51

　共同通信社は４日までに、自民党の都道府県連幹事長４７人を対象に、郵政民営化関連法案に反対して離党した
「造反組」の復党に関する意識調査を実施した。復党賛成は、条件付きも含め３０都府県に上り、「同じ政治理念」との理由が多かった。
反対は４県にとどまり、１３道府県は賛否を留保した。

　党執行部は１９日の沖縄県知事選後に復党問題の本格調整を始めるが、半数以上の地方組織が賛意を示したことで
復党に向けた動きはさらに加速しそうだ。

　昨年の衆院選に無所属で出馬し当選した衆院議員１３人の選挙区がある９県では、堀内光雄元通産相らの山梨、
野田聖子元郵政相らの岐阜、平沼赳夫元経済産業相の岡山、保利耕輔元文相らの佐賀など７県が賛成。
秋田、福岡両県は「党の方針に従う」などと賛否を明確にしなかった。落選した１４人の元衆院議員の地元では、
衛藤晟一氏の大分は賛成、城内実氏の静岡は「答えられない」とした。

　賛成理由では「政治理念」のほか、「もともと同じ政党」（岩手）、「郵政民営化以外の多くの政策が同じ」（兵庫）、
「安倍晋三首相の考えに共鳴している」（香川）などを挙げた。山梨は「参院選に勝つため」と回答、
沖縄は「小泉執行部の処分は度が過ぎた」として、小泉純一郎前首相（党総裁）、武部勤前幹事長らが主導した処分自体に疑問を呈した。

　来年の参院選への影響に関しては「改革が後戻りすると心配する向きもあるが、安倍政権の改革に協力するので問題ない」（長野）と
プラスに評価する意見が多かったが、「数合わせとの批判が出る」（大阪）と懸念する声も上がった。

　復党に明確な反対は宮城、神奈川両県。宮城は「復党を許せば先の衆院選で自民党に投票した有権者が反発する」、
神奈川は「党議拘束の法案にあえて反対したのであれば、独自の政党をつくる道を探るべきだ」と指摘した。
参院選への影響でも、それぞれ「安倍政権が実績で勝負せず、安易な選挙対策をすれば国民は見透かす」
「国民を裏切ることになり、悪影響が出るだろう」と警鐘を鳴らした。

　福井は「どちらかと言えば反対」、長崎は「全員を復党させるのは反対」と回答した。

少子化対策　財務省「児童手当効果なし」　厚労省の増額要求けん制　　2006/11/04 07:14

　財務省は二○○七年度予算編成で、児童手当が「出生率の引き上げに効果を上げていない」として、
厚生労働省の増額要求をけん制している。少子化対策は安倍晋三政権の重要政策の一つだが、
児童手当をやり玉に挙げる背景には、いかなる予算も歳出削減の聖域としないことをアピールする狙いがあるとみられる。
　地方自治体の負担分も含めて児童手当給付総額は一九九九年度まで千数百億円だったが、二○○○年度以降急速に増え、
○六年度は八千五百八十二億円と十年前の五倍以上に膨れ上がった。その一方で、合計特殊出生率はこの十年で、
１・４２から１・２５（○五年）に落ちている。
　財務省は財政審で、欧米の例を引きながら、児童手当や出産育児一時金、就学前教育費助成などの額を増やしても
出生率の上昇に直結しないと説明。都道府県別のデータで、県民所得が低くても出生率が高い地域があることも報告した。
　同省は先に、幼稚園児の保護者負担を軽減しても出生率の上昇につながらないとする独自調査も発表している。
　少子化対策を推し進める厚労省は、○七年度概算要求で同対策関連予算として前年度当初予算費７・３％増の一兆四千億円を計上。
このうち児童手当には同２・２％増の三千四百四十五億円を要求している。これに対し、財務省は
「少子化対策としてお金を支給されても、自分たちの楽しみに使ってしまう親もいる」（主計局）などとして、
少子化対策関連予算の圧縮を図る構えだ。（東京政経部　加藤雅毅）


知事推薦は３選まで　多選制限で中川秀直氏　　2006/11/04 15:17

　自民党の中川秀直幹事長は４日、広島県江田島市での後援会会合で、同党が知事選などの推薦基準に導入方針の
多選制限について「個人的な意見だが、推薦は３期までが限界ではないか」と述べ、３選までとすべきとの考えを表明した。
　知事や政令指定都市市長の多選制限をめぐっては党改革実行本部が来週中にも「４選以上を推薦しない」との結論を出す予定で、
中川氏も足並みをそろえた形。
　中川氏はまた多選制限の法制化に関しても「議論すべき時がきている。米国では３８州が知事任期を１期４年や２期８年までに
制限している」と指摘した。

就任１カ月過ぎ、余裕の表れ？　首相「夜の会合」急増　　2006/11/04 07:15

　就任一カ月を過ぎた安倍晋三首相が、夜の会合や休日のプライベート日程を増やし始めている。
就任直後は国会答弁や中韓両国訪問、北朝鮮核実験への対応に忙殺されたが、ようやく安定軌道に乗り、余裕が出てきたようだ。
　首相は「酒を飲まないのに、人付き合いが良い政治家」（首相周辺）として知られており、自民党総裁選を控えた官房長官時代には、
毎晩のように政財界関係者らとの会合をこなし、人脈づくりに余念がなかった。
　ところが、首相就任後は一変。北朝鮮問題や国会答弁で「緊張を強いられ、体力を使うため、
できるだけ早く帰るようにしていた」（首相周辺）。就任後約一カ月間で夜の会合は秘書官らとの三回だけ。
それ以外は東京・富ケ谷の私邸に真っすぐ帰宅した。
　状況が変わったのは、十月二十四日夜、首相が自民党の中川秀直幹事長ら与党幹部を誘い、日本料理店で会食してから。
二十五日夜に閣僚たちと会食、二十六日夜に公明党の東順治副代表と映画観賞、週末の二十八日には昭恵夫人と
ミュージカルを鑑賞−という日程が続いた。
　四日には、東京都内でラグビー観戦も予定している。首相側近は「これからは、夜の会合もどんどん入れていく」としており、
首相就任前と同じペースに戻っていきそうだ。

麻生、中川両氏の更迭要求　核保有論議で志位氏　　2006/11/04 19:11

　共産党の志位和夫委員長は４日午後、都内で開いた「赤旗まつり」で講演し、
麻生太郎外相や中川昭一自民党政調会長の核保有論議を容認する発言について「言語道断だ。
内外から厳しい批判があっても（発言を）やめないなら、辞めてもらうしかない」と述べ、麻生氏らの更迭を求めていく考えを示した。
　講演後、志位氏は記者団に「両氏は政府、与党の中枢人物だ。予算委員会の開催を要求し、徹底的に審議する必要がある」と述べ、
他の野党と連携して集中審議を含め予算委員会の開催を求めていく方針を明らかにした。
　また志位氏は講演で、北朝鮮核実験に対する政府、与党の対応に関して「日本だけは、周辺事態法を発動する、核武装がどうのこうのと、
きな臭い話ばかりをやっている。世界の流れから見て破たんを来している」と批判した。
　政府の教育基本法改正案については「（いじめによる自殺など）痛ましい問題に正面から向き合いもせず、
克服の方向性さえ示せない内閣に、教育の根本法に手を付ける資格はない」と述べ、廃案を目指す姿勢を強調した。


民族主義団体幹部を逮捕　モンゴルの邦人殺害で　　2006/11/04 02:56

　【ウランバートル４日共同】モンゴルの警察当局は４日までに、独立行政法人国際協力機構（ＪＩＣＡ）から
シニア海外ボランティアとして派遣された川崎真さん（６９）がウランバートル市内の自宅で死亡しているのが見つかった事件で、
民族主義団体の幹部、ツェレンドルジ容疑者を強盗殺人の疑いで逮捕した。

　警察幹部によると、同容疑者は逮捕された際に川崎さんの自宅から盗まれたパソコンを所持していた。
容疑を認めており「犯行は単独で行った」と話している。川崎さんと面識はなかったという。

　川崎さんは１日、自宅で足を縛られた状態で、水を張った浴槽内で見つかった。ＪＩＣＡによると、元フリーの放送作家の川崎さんは
東京の自宅に家族を残し単身赴任。昨年１０月から２年間の予定でモンゴルの公共放送の番組制作を指導していた。

ロ国境警備隊、日本４漁船連行　不法操業容疑　２隻は釧路、稚内本拠　　2006/11/04 06:56

　【モスクワ３日藤盛一朗】ロシア国境警備庁は三日、ベーリング海で操業していた日本漁船四隻に対し、
カムチャツカの国境警備隊が不法操業容疑で詳しい取り調べを行うため、操業を中止させ、
カムチャツカ半島の二つの港に入港するよう指示したことを明らかにした。同警備庁は、
四隻のうち「ダイリンマル５」は稚内、「トミマル５３」は釧路をそれぞれ本拠とする漁船だとしている。
　ロシア政府は近年、周辺海域での漁業資源管理のため、密漁など違法な操業には厳しく対処する姿勢を
鮮明にしている。八月の根室漁船に対する銃撃・拿捕（だほ）事件を含め、国内外の漁船を問わず取り締まりを強化しており、
今回もそうした対応の一環とみられる。
　四隻は船長の同意の下、警備隊の監視を受けながら港に向かっているという。同庁は「拿捕ではなく、取り調べを進めている段階」としている。
　同庁によると、ほかの二隻は八戸の「ヨウケイマル５」、石巻の「ギョクリュウマル」としている。四隻はスケソウダラ、
ニシンの操業許可証を所持していたものの、二日までの警備隊の海上の取り調べで、トミマル５３から漁獲枠外とみられる
五・五トンのスケソウが発見されたという。
　同隊は四隻を僚船とみており、全隻にペトロパブロフスク・カムチャツキー港などへの回航を指示した。
　釧路海上保安部によると、ロシア側に連行された「トミマル５３」は金井漁業（釧路市）が所有する遠洋底引き網漁船「第５３富丸」と確認された。
また、稚内海上保安部や関係者によると、「ダイリンマル５」は稚内海洋（稚内市）が所有する「第５大林丸」とされ、
両海保は操業や乗組員の状況などをさらに詳しく調べている。

認知症で免許取り消し４件　０３年以降の道内　「家族の注意大切」　　2006/11/04 07:01

　六十五歳以上の高齢ドライバーのうち、認知症を理由に運転免許を取り消されたケースが二○○三年度以降、
道内で四件あったことが、道警の調べで分かった。家族から警察への相談のほか、
事故や交通違反で認知症を発見した例もあり、中には事故を起こした認識すらないドライバーもいた。
警察庁は今後、増加する高齢ドライバーに、認知症の簡易検査を義務づける方針を打ち出しており、
道警も高齢者の安全教育や啓発に力を入れている。
　○二年の道交法改正により、認知症と診断された場合、運転免許の取り消しや停止処分ができるようになった。
道内では○三、○四年度に各一人、○五年度に二人、運転免許が取り消された。
ドライバーは六十九歳から八十二歳のいずれも男性で、四人とも医師による臨時適性検査で、認知症によって運転ができない状態と診断された。
　このうち、八十二歳の男性は、二日連続で三十キロ以上の速度違反で摘発され、警察の調べに対し、
「（違反をした）記憶がない」と答えた。男性は、この一年半前から物損事故や人身事故を起こし、信号無視でも摘発されていた。
家族は認知症の疑いを持って困っていたが、男性は運転をやめなかったという。
　また、七十六歳の男性はミニバイクと衝突事故を起こし、現場から走り去っていた。車のナンバーから男性は特定されたが、
本人に事故の認識がなく、会話も成り立たないほどの状態だった。
　警察庁などが試験的に行った検査をもとにした推計では、高齢ドライバーの３％前後が認知症の疑いがあるとされる。
道内では、六十五歳以上の免許保有者が一五年に現在の一・七倍の七十二万人に達する見込みで、
認知症の疑いがあるドライバーは二万人を超す計算になる。
　一方、道内では体力の衰えなどを理由に免許を自主返納したドライバーは、○二年度から○五年度までの四年間に三千八十一人に上る。
このうち九割以上が高齢者で、年々、増加傾向。高齢ドライバーによる事故全体もこの十年間に倍増していることから、
道警は「ドライバーが健康診断を受けて体調の変化を把握することや、家族の注意が大切」と強調している。

「ドナーが提供望んだ」　万波医師の弟が詳細証言　　2006/11/04 08:20

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病人から摘出した腎臓を患者に移植した
１１件のうち３件の詳細が４日までに、万波医師の弟で、移植にかかわった廉介医師（６０）の証言で明らかになった。
　いずれも非親族間の移植で、廉介医師が岡山県内の病院で臓器提供者（ドナー）から摘出、宇和島徳洲会病院に運び、
万波医師が適合検査をした上で翌日、患者に移植していた。
　廉介医師は「３件とも事前にドナーには摘出した腎臓を戻す方法もあると十分に説明した。ドナーは『少しでも役に立つ方が良い』と、
提供する方を選んだ」と説明。移植のための事前検査は一切していないと強調した。
　廉介医師によると、３件の移植はことし６−８月に実施。６月に摘出した７０代の女性は腎臓がんの疑いがあったが、
摘出後に検査した結果、組織が石灰化した珍しい症状でがんではないことが判明した。
５０代の男性は良性だが大きな腫瘍があり、男性や主治医が摘出を望んだ。もう１人は６０代の女性で、動脈瘤だったという。
　腎臓を戻さなかった理由は、３人が提供を望んだことに加えて「手術が長時間に及び患者の負担が大きく、失敗するのが怖かった」と話した。
　万波医師がこれまで「移植はすべて親族間」と説明をしてきたことには「お世話になったよその病院や先生に迷惑がかかると考え、
兄は苦渋の判断だった」と弁護した。

受注業者が和歌山県知事に献金　５年間で１４６万円　　2006/11/04 08:34

　和歌山県発注工事をめぐる談合事件で、前出納長水谷聡明容疑者（６０）の再逮捕容疑となった下水道工事を受注した
共同企業体（ＪＶ）の地元業者が、２００１年から０５年にかけ、木村良樹知事の２つの政治団体に計１４６万円を献金していたことが４日、分かった。
　木村知事が選挙時に同県海南市で事務所として使った建物は、この地元業者から借りていたことも判明。大阪地検特捜部は、
業者が木村知事を熱心に支援していたことに注目し、献金の趣旨を解明するとともに、知事自身が受注業者選定に関与した
可能性についても調べるもようだ。
　地元業者は海南市の建設会社で、政治資金収支報告書などによると、０１年は役員１人が「木村よしき後援会」に５０万円、
０２年と０３年には役員２人が同会に毎年１２万円ずつを献金。０４年、０５年には同じ役員２人が「新世樹の会」に毎年１２万円ずつ献金していた。
　この下水道工事の入札をめぐって県は、新潟市の官製談合事件で公正取引委員会が大手ゼネコンなどに排除勧告した影響で
０４年８月の知事選を挟んで２度にわたり公告。地元業者は取りやめとなった１回目にはＪＶのメンバーとして参加していなかったのに、
２回目では別の業者と入れ替わる形で参加し、受注していた。

小林死刑囚が謝罪の手紙　遺族は受け取り拒否　　2006/11/04 11:14

　奈良市の女児誘拐殺人事件で死刑が確定した小林薫死刑囚（３７）が、被害者の女児＝当時（７）＝の両親あてに
「霊界というものが存在し、お嬢さんに会えたら、心から謝りたい」と手紙を書き、弁護士に送っていたことが４日、分かった。
　弁護士は小林死刑囚の意向を受け、奈良県警の被害者対策室に対し両親に届けてくれるよう依頼したが、
両親から受け取りを断られたという。
　弁護士によると、手紙は直筆で便せん２枚。公判中に謝罪しなかったことを「（両親の）意見陳述を聞き涙が出ていたが、
マスコミに見られないようふてぶてしい態度を取っていた。謝罪の気持ちを表したくてもできなかった」と説明。
　「わたしがこの世からいなくなっても、お嬢さんが生き返るはずもなく、わたしへの怒りは収まらないでしょうが、
ただ刑の執行によって罪を償うしかない」などとし、最後に「心から謝りたい」と結んでいる。
　小林死刑囚は９月に奈良地裁で死刑判決を受け、弁護士が控訴。しかし自ら控訴を取り下げたため１０月１１日に刑が確定した。
　両親は、謝罪を聞いても女児が帰ってくるわけではないと、謝罪を望まない意思を表明していた。


前知事に加重収賄罪も　福島汚職で東京地検　　2006/11/04 20:59

　福島県発注のダム工事をめぐる汚職事件で、東京地検特捜部は贈賄側が工事を受注するための談合などに
関与した疑いがあるとして、収賄容疑で逮捕した前知事佐藤栄佐久容疑者（６７）に対し、
加重収賄罪の適用を検討していることが４日、関係者の話で分かった。

　加重収賄罪はわいろの見返りとして不正行為をするなどしたケースで、収賄罪より刑が重い。
特捜部は前知事が収賄を認める前後から、県土木部ＯＢらの事情聴取を通じて談合などの裏付け捜査を進め、
前知事に不正行為への関与をただしているとみられる。

釧路、稚内漁船連行　幹部らが情報収集　　2006/11/04 14:02

　【釧路、稚内】ロシア国境警備局によりカムチャツカに連行された日本漁船四隻のうち、遠洋底引き網漁船「第５３富丸」（二七九トン）を
所有する、釧路市入舟の金井漁業（中山宗基社長）は四日午前、入り口のシャッターが下ろされたまま。
幹部数人が同日朝から出社し、情報収集などを行っているが、取材には「何も答えることはない」としている。
　四隻は九月中旬に日ロ両政府が合意したロシア二百カイリ水域内での有償漁獲枠追加分の操業を行っていたとみられる。
　釧路海保などによると、第５３富丸は乗船員は二十二人でうち七人がインドネシア人。十月四日正午に釧路港を出港し、
ベーリング海へ向かうと同海保に届け出ている。
　第５大林丸（二七九トン）は、稚内海洋（稚内市、山本且衛社長）が所有する。釧路や東北地方を中心に水揚げを行っている。
同社は四日午前は社員の姿は見えなかった。
　第５大林丸からは、十月三日に、玉龍丸も同月十日に釧路港を出るとの届けが釧路海保に出ている。
第５洋恵丸については該当する届け出はないという。


「地元業者育成のため」　前和歌山県出納長が供述　　2006/11/04 20:04

　和歌山県発注工事の談合事件で、再逮捕された県前出納長水谷聡明容疑者（６０）＝談合罪で起訴＝が
大阪地検特捜部の調べに対し、地元業者を受注予定の共同企業体（ＪＶ）に入れるよう調整したことを全面的に認め
「地元業者を保護し、育成するためだった」と動機を供述していることが４日、分かった。

　特捜部は、こうした地元振興を名目にした対応が、大手や中堅ゼネコンも含めた恒常的な官製談合システム形成に
結びついたとみて水谷容疑者を追及。個別の案件で、木村良樹知事から業者選定で具体的な指示がなかったのかなど慎重に調べる方針だ。

函館の男性殺害　内妻と息子、暴力、搾取に思い詰め「もう殺すしかない」　　2006/11/04 14:05

　【函館】函館市内の空き地で十月十九日、無職阿部喜代美さん（４１）が遺体で見つかり、殺人と死体遺棄の疑いで
同居中の無職の女（４５）と長男の高校生（１６）が逮捕された事件。函館中央署の調べや弁護士の話によると、
二人は阿部さんの暴力に苦しみ、「殺すしかない」と思い詰めた女を、長男が手助けする形で犯行に至った可能性が強まっている。

　調べによると、女と長男は共謀し十九日未明、同市内の自宅寝室で就寝中の阿部さんを殺害し、
近くの空き地に遺体を捨てた疑い。阿部さんの飲み物に睡眠薬を混入して抵抗できないようにしていた。

　女と長男はおよそ四年前、阿部さんとその長男ら計五人で同居生活を始めた。間もなく阿部さんの暴力が始まった。

　調べに、二人は「日常的に素手で頭を殴られたり、足をけられたりした。『このやろう』『出て行け』などと屋外に
聞こえるほどの罵声（ばせい）を浴びせられた」と供述。また、長男の友人は、長男から「殴られて痛かった。
夜中、屋外に放り出された」などと、たびたび聞き、腕にあざが残っているのを見たこともあるという。

　また、阿部さんは家に金を入れず、女の生活保護費や長男のアルバイト代のほとんどを巻き上げ、経済的な苦痛も与えていたという。

　そして犯行の数日前。二人の弁護士によると、女が長男に「もう殺すしかない」と打ち明け、暴力を受けている母親を
守りたかった長男が手伝うことを決意したという。

　ドメスティックバイオレンス（ＤＶ）の被害者を支援するＮＰＯ法人、ウィメンズネット函館の古川満寿子理事長は
「ＤＶに遭った女性は暴力を家の中の恥部としてなかなか相談に踏み切れず、
追い詰められて本気で配偶者を殺そうとするケースが多い」と説明する。

　道警によると、ＤＶに関する相談件数は昨年一年間で五百八十八件だったが、今年は一−六月で既に三百三十件に達している。

調査委への遺族参加を拒否　いじめ自殺で筑前町教委　　2006/11/04 21:36

　福岡県筑前町のいじめ自殺問題で、同町教育委員会は４日、自殺した中２男子生徒の遺族が要望していた
調査委員会への参加を拒否することを遺族へ伝えた。
　町教委は、遺族に手渡した文書の中で、一週間以内に調査委を設置すると確約。しかし調査委への遺族の参加については
「公平性、客観性、透明性、迅速性が確保できる第３者機関による調査を目的としているので応じることができない」と回答した。
　これを受けて遺族側は同日、あらためて文書で遺族の調査委参加を町と町教委に申し入れ、それが無理な場合は
福岡県弁護士会が公式に推薦する複数の弁護士を調査委に加え「中立公平性」を確保するよう要望。
さらに「真相を知らないままでは、悲しみや喪失感に立ち向かえない」と心情を述べ、調査委に自殺の原因究明を強く求めた。
　男子生徒の父親（４０）は「参加を拒否されたことは納得できず、いじめ自殺の真相を隠ぺいされることを危惧（きぐ）している」と記者団に語った。


前任病院でも病人腎移植　万波医師の弟が明かす　　2006/11/04 22:16

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）で病人の腎臓を移植していた万波誠医師（６６）が、前の勤務先の市立宇和島病院でも
５、６年前に同様の移植１件を実施していたことが４日、分かった。弟の廉介医師（６０）が明らかにした。
　万波医師は同日、徳洲会病院で開いた記者会見で、病気腎移植を始めたのは徳洲会病院に移ってからと説明していた。
　廉介医師によると、新たに分かったケースは廉介医師が岡山県内の病院で患者から腎臓を摘出。
兄の万波医師が当時勤務していた市立宇和島病院に運び、万波医師が移植した。
　万波医師は１９７０年から市立宇和島病院に勤務。２００４年３月に辞め、徳洲会病院に移るまでに５００件以上の生体腎移植を手掛けた。
　万波医師は徳洲会病院で１１件の病人腎移植をしていたとされ、廉介医師はそのうち３件で腎臓を摘出したことを明らかにしていた。

８件はドナーの同意書なし　万波医師、病院長も認識　　2006/11/05 01:43

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）は４日、同病院で記者会見し、病人から摘出した
腎臓を患者に移植した１１件のうち８件は臓器提供者（ドナー）から同意文書を取っていなかったことを明らかにした。
　万波医師は「ドナーと家族に（口頭で）十分説明した。ドナーは腎臓を摘出する必要があり（移植に）使えるなら、
人工透析などに苦しんでいる人に使ってもらっていいという了承を取っていた」と話した。
　日本移植学会はこうした移植を想定しておらず、同意書作成のルールもなく、事実関係の調査に乗り出す。
学会関係者は「指針を定めるまでもなく問題外の話だ」と批判している。厚生労働省と愛媛県も事実関係の調査を始めた。
　一方、香川県丸亀市の香川労災病院が同日、２件の腎臓摘出をしていたことを明らかにし、これで１１件すべての摘出病院が判明した。
　会見に同席した貞島博通徳洲会病院長は「万波医師に任せていたが、ある程度知っていた」と述べ、事実を認識していたことを認めた。
　万波医師は、提供を受ける患者（レシピエント）も「（危険性を）説明して全部了承を得た」としているが、同意書は取っていなかった。

　万波医師によると、１１件のうち６件は自ら腎臓を摘出し、いずれもドナーの同意書はないと説明。
ほかの病院や医師がかかわった５件のうち２件も同意書がない。
　万波医師は病人から摘出した腎臓を移植した理由について「ドナーがいなくて本当に困っている人がいる。
非常に切羽詰まった状態で、こういう手術をした」と話した。
　１１件は２００４年９月からことし９月にかけて実施。ドナーの内訳は、３人が腎臓がん、２人が動脈瘤（りゅう）、
１人はネフローゼなどだった。レシピエントは２度移植を受けた人がおり計１０人。１人が腎臓を摘出したほかは状態は良いという。
　同病院は１１件の移植が適切だったかどうか、外部の専門医を交えて検討し、結果を公表する。
　一方、１１件のうち３件で腎臓を摘出した万波医師の弟廉介医師（６０）が岡山県の２病院で摘出した際、
移植に使うことを伝えずに持ち帰ったことが判明、虚偽の説明をした疑いが浮上した。
　摘出手術が行われた病院の院長らによると、廉介医師はことし６月、備前市の病院で腎臓がんが疑われた７０代の女性から腎臓を摘出。
手術後「普通のがんと違うので持ち帰って検査したい」と話し、院長が許可。８月に腎臓を摘出した同県東部の病院でも
「持ち帰って調べる」と伝えただけだった。
　廉介医師は万波医師が宇和島徳洲会病院で移植を実施する際、たびたび手術チームに参加していた。

夢に一歩近づいた」　ヒルマン監督、面談終了　　2006/11/04 10:14

　【サンディエゴ２日共同】米大リーグ３球団の新監督候補になっている日本ハムのトレイ・ヒルマン監督が２日、
当地でパドレスの面談を受け、予定を終了した。面談後、同監督は「大リーグの監督はわたしの夢。
面談を受けたことで一歩近づいた」と語り、就任申し込みがあれば前向きに考慮する姿勢を示した。
　同監督は、個別の話し合いについては言及せず「３日間、いい経験になった。やるべきことはやった。
後は球団がどう判断するか、今は待つ身だ」と話した。
　同監督は３日に当地を出発、日本には４日到着の予定。


１５日までに結論　面談終了のヒルマン監督　【写真】　　2006/11/05 08:39

　米大リーグ３球団の次期監督候補に挙がっている日本ハムのトレイ・ヒルマン監督（４３）が４日、
米国で各球団幹部との面談を終えて日本に戻った。成田空港で会見し、「結論は出ていない。オファーがきた時点で熟考したい。
メジャー各球団からは１５日までに回答が得られると思う」と語った。また、パドレス側の要望で、
日米野球で来日中の球団オーナーらと５日に会談することも明らかにした。
　ヒルマン監督は１０月３１日に帰国し、レンジャーズ、アスレチックス、パドレスの球団幹部と面談した。
「強行日程だったが、良い旅だった。あるがままの自分を伝えられた」と振り返り、結論の見通しについては
「試合と同じで予想できない」と述べた。
　日本ハムとは来季続投の場合の契約内容は基本合意しているが、いずれかの米球団から正式な就任要請があれば
受諾する公算が大きい。日本ハムへの回答期限は１５日で、米球団にも同日までに結論を出すよう要請したとした上で、
「日本ハムに対しフェアでありたい。回答を引き延ばすことはない」と話した。

＜写真：ファンに手を振る日本ハムのヒルマン監督＝４日午後、成田空港＞

小笠原、ＦＡ宣言へ　球団、きょう手続き　　2006/11/06 09:56

　プロ野球パ・リーグの北海道日本ハムファイターズの小笠原道大内野手（３３）が五日、
今季取得したフリーエージェント（ＦＡ）権を行使することを表明した。日本ハム球団は六日、手続きを取る。
　小笠原内野手はパ・リーグ東西対抗戦に出場した後、会見し「ＦＡ（宣言）する方向で、
球団の島田利正チーム統轄本部長に連絡を取ります」と述べた。
ＦＡ権の行使を決めた経緯や理由については「なかなかすぐにはうまく言えない。七日に場を設けてしっかりと話したい」と語った。
　残留要請されている日本ハムとは三日に二度目の交渉を行い、複数年の大型契約を提示されたが保留。
現時点で残留するか他球団へ移籍するかは決めていないとされるが、獲得へ動く球団が示す条件次第では移籍に向けて加速することが強まった。
　島田本部長は「ＦＡ宣言イコール移籍ではないことは確認している。継続して交渉する基本方針で固まっている」と、
今後も粘り強く残留を要請をしていく構えを示した。自らの去就も注目されるヒルマン監督は、
「ファイターズに残ってもらいたい気持ちは強い。しかし、個人の権利もある。小笠原にとってベストの選択をしてほしい」と話している。

捕獲サルを処分せず業者に　鹿児島の町、申請守らず　　2006/11/05 23:12

　鹿児島県南大隅町が、有害獣として生け捕った１００匹以上の野生ニホンザルを、事前の申請通りに処分せず、
熊本県の動物飼育業者に無償で引き渡していたことが５日、動物保護団体の指摘を受けた鹿児島県の調査で明らかになった。
　同県は「鳥獣保護法などに違反する恐れもある」と環境省と協議。業者からサルを取り戻し安楽死させるよう、
町に指導することも検討中だ。
　県の調査では、南大隅町の駆除担当者が、ポンカンなど農作物への被害を防ぐ目的で「捕獲後は安楽死させる」として
町長に申請し、許可を受けた。
　昨年４月から今年１０月までに計１１３匹をわなで生け捕ったが、担当者は町が飼育するとして町長から飼育許可を取得。
その上で熊本県の飼育業者に引き渡した。業者は、輸送中などに死んだサルを除く計９０匹の飼育について熊本県に申請、許可されたという。
　業者に引き渡した理由について南大隅町の担当者は「これほど多くのサルを殺すのは無理だと考えていたところへ業者から
欲しいと言われたので譲った。難しいことは考えていなかった」と話している。
　県によると、実験動物として横流しされるなどでサルが不必要に捕獲される事態を防ぐため、環境省は有害駆除した
サルは安楽死させるよう指導している。


「知事の意向で指名」　和歌山談合で前出納長　　2006/11/05 21:33

　和歌山県発注工事の談合事件で、前出納長水谷聡明容疑者（６０）が大阪地検特捜部の調べに対し、
木村良樹知事の選挙を支援した地元業者に再逮捕容疑の下水道工事を受注させたことを認めた上で
「知事の意向を踏まえた」などと供述していることが５日、関係者の話で分かった。

　個別の工事で知事の関与が明らかになったのは初めて。特捜部は、知事を頂点とした
「官製談合」が行われていたことを示す重要な供述とみて、受注業者決定までの具体的な経緯について
水谷容疑者を追及しているもようだ。

病腎利用「新たな道」　想定外の移植に批判、疑問　　2006/11/05 18:25

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病気の腎臓を移植していた問題で、万波医師と
腎臓を摘出した香川県の医師らは普段から手術で協力、この移植方法を「患者のための新たな道」とする
独自の主張をしているが、専門医は「常軌を逸している」と強く批判している。

　万波医師が宇和島徳洲会病院で腎臓がんや尿管狭窄の患者の腎臓を移植したのは１１件。
使った腎臓のうち６件は自ら摘出、３件は弟の廉介医師（６０）が岡山県内の３つの病院で、
２件は香川労災病院（香川県丸亀市）の西光雄医師（５８）がそれぞれ摘出した。
　３人は広島県呉市の病院の医師（５８）らを含め手術で協力、論文を共同で発表し、「瀬戸内グループ」と呼ばれている。
万波医師は山口大卒で、廉介医師と西医師らは岡山大の学生時代に知り合ったという。
　万波医師は４日の会見で「病気で摘出した腎臓を使うのは、臓器提供者（ドナー）がいないということ。
死体からの移植が理想だが日本では増えていない」と持論を強調。「ほかの病院でもその気があればやれる」と述べた。
　腎移植には、脳死や心停止後の提供と、親族など健康な人からの提供があるが、病人から摘出した腎臓を使うことは、
臓器移植法や日本移植学会の倫理指針に禁止や制限の規定はない。同学会関係者は「こうした移植が行われることは想定していない」と話す。

　廉介医師は「僕と兄貴は生体腎移植、死体腎移植に続く『第３の移植』と思っている」と主張。西医師も会見で「第３の道」と表現し、
「話を聞いたときは『コロンブスの卵』だと思った。リスクよりも患者のメリットが大きい」と擁護した。
　だが泌尿器科の専門医は「尿管狭窄などは普通、腎臓を摘出しなくてもいいと思う」と摘出の妥当性に疑問を示す。
　別の専門医は「がんを目に見えるだけ取っても、がん細胞が残っていることがある。移植手術で免疫抑制剤を使い、
抵抗力を弱めてしまうのでリスクも高い」と移植を受ける患者への危険性を指摘する。
　日本移植者協議会の大久保通方理事長は「あるべき姿ではないが、提供者に提供意思があり公正に患者が選ばれ治療成績が良いなら、
移植医療として間違っているとは言えないと思う。その３点が守られているのか分からない」と困惑した様子だ。

「拉致への理解深めた」　訪米の家族会帰国　【写真】　　2006/11/05 17:56

　北朝鮮による外国人拉致問題を国連で訴えるため渡米していた拉致被害者家族会と支援組織「救う会」の一行４人が５日、
成田空港着の日航機で帰国した。家族会の飯塚繁雄副代表（６８）は空港で「各国の大使らに拉致被害者の直接の声を伝えた。
拉致被害への理解を深められたと思う」と活動の成果を語った。
　増元照明事務局長（５１）は「北朝鮮が６カ国協議に復帰したが、（拉致問題で）譲歩するとは思えない。
協議の結果によっては国連安保理による制裁決議を望む」と話した。
　一行は１０月２９日に出発、国連総会第３委員会（人権）の討議を傍聴した。拉致被害情報があるフランス、
イタリア、オランダなど計１３カ国の外交官や国連高官と面会し「拉致問題は日朝間の問題ではなく国際社会の問題」などと訴えた。

＜写真：米国から帰国し記者会見する拉致被害者家族会の飯塚繁雄副代表（右）と増元照明事務局長＝５日午後、成田空港＞


札幌ゆうばり会、古里にエール　総会に２００人　【写真】　　2006/11/05 09:29

　札幌在住の夕張市出身者らでつくる「札幌ゆうばり会」（橘内哲也会長）の総会が四日、札幌市内のホテルで開かれ、
約二百人の出席者が、財政危機を迎えた古里へエールを送った。
　橘内会長はあいさつで「プロ野球の日本ハムファイターズは、情報改革とファンの力で優勝を果たした。
私たちも夕張のためできることを行い、明日に向かって行こう」と呼びかけた。また来年度の総会を夕張で開催することを決めた。
　来賓の後藤健二市長は財政破たんに至った経緯を説明、謝罪した上で「みなさんを心の支えに頑張って行きたい」と述べ、
企業誘致の情報提供などの協力を求めた。会場ではメロンワインなどの特産品販売も行われ、出席者は談笑しながらも、
苦境に立つ故郷への思いを深めていた。

＜写真：札幌市内のホテルで開かれた「札幌ゆうばり会」＞

南極観測基盤固め貢献　「宗谷」出航から半世紀　「タロ」「ジロ」も運んだ　東京・船の科学館　８日、ＯＢら祝典　【写真】　　2006/11/05 07:11

　初代南極観測船「宗谷」（二、七三六トン）が第一次南極観測隊を乗せ、東京・晴海埠頭（ふとう）を出港してから八日で五十年。
東京・品川の「船の科学館」に展示されている「宗谷」で同日、半世紀前の出港式を再現する祝典が行われる。これを皮切りに、
全国各地で南極観測五十周年記念事業が展開される。（大倉玄嗣）

　一九五六年十一月八日、観測隊員、乗組員計百三十人、二十二匹のカラフト犬を乗せた「宗谷」は数千人が見送る霧雨の埠頭を離れた。
敗戦から十一年、日本中が「復興」を夢見て注目した大プロジェクトだった。

　それから半世紀。現在は第四十七次観測隊が南極で活動する。これまでに二千人の隊員が南極を訪れた。観測隊員として四回、
南極の地を踏んだ渡辺興亜・国立極地研究所名誉教授（６７）によると「日本の観測体制は今、四基地を持つ世界最高水準になり、
観測対象も『未知の大陸』の探索から、惑星・地球そのものの観測になった」という。

　南極観測は北海道と縁が深い。第一次観測隊は事前に、網走市の涛沸湖で訓練を実施。第二次観測隊は稚内市から
旭川市まで犬ぞり踏破訓練を行った。第二次を含め十三回、観測隊に参加した吉田栄夫・国立極地研究所名誉教授（７５）は
「結氷した天塩川の犬ぞり訓練は、南極に匹敵する過酷さだった」と振り返る。

　「宗谷」は第六次観測までの七年間、昭和基地建設など南極観測の基盤を築き、映画になったカラフト犬「タロ」「ジロ」も運んだ。
戦前は函館港を基地とする貨物船、戦時中は海軍の特務艦。終戦直後はサハリン（樺太）などからの引き揚げ船として
二万六千人を輸送した。海上保安庁の灯台補給船として全国を巡った後、南極観測船となった。その後は函館海保の巡視船として活躍し、
七八年引退。船の科学館前の桟橋に係留され、余生を過ごしている。

　南極観測船は宗谷のあと六五年に「ふじ」が引き継ぎ、八三年からは三代目の現「しらせ」が就航している。

　八日の祝典は五十年前と同じ時刻に観測隊ＯＢ百人余りが「宗谷」に乗り込み、午前十一時に出港の汽笛に合わせて
岸壁にテープを投げるまでを再現する。同日午後には同科学館で記念講演会も予定されている。

＜写真：東京・船の科学館に展示されている「宗谷」。８日の祝典を前に外装のお色直しを終えた＞



札幌でも２６日に記念講演、展示　南極観測５０周年　　2006/11/05 07:13

　船の科学館は八、十九、二十五日、十二月二、九日の五回、南極観測五十周年記念セミナーを開催する。
これとは別に記念講演会、現観測船「しらせ」の見学会も東京都内各地で開かれる。観測隊ＯＢでつくる南極ＯＢ会が
全国各地で記念事業を企画している。
　道内では、南極ＯＢ会北海道支部が十一月二十六日午後一時から、北大学術交流会館（札幌市北区北八西五）で
「南極観測の五十年」を開催する。渡辺興亜・国立極地研究所名誉教授、第三十二・三十八次観測隊の米山重人・
国立西札幌病院外科医長らの講演のほか、小学生向けの南極疑似体験コーナーも。南極で見つかった隕石（いんせき）、
数十万年前の空気が詰まった氷なども展示し、元観測隊員が説明に当たる。無料。

夕張よ　炭鉱まち元気に　大牟田市関係者とシンポ　東京の映画館　【写真】　　2006/11/05 07:06

　かつて日本を支えた炭鉱のまちに元気を取り戻そうと、産炭地だった夕張市や福岡県大牟田市から
パネリストを招いたシンポジウム「三池と夕張から日本を掘る」が四日、東京都内の映画館で開かれた。
夕張から参加した地域誌「夕張学」同人の伊藤恵美さんは「（財政再建団体となる）夕張は坑道と同じで真っ暗な状態だが、
皆さんからも知恵をもらい光を見つけていきたい」と訴えた。
　シンポジウムは大牟田市の三池炭鉱（一九九七年閉山）のドキュメンタリー映画「三池」が同日からアンコール上映されることを
記念し、開かれた。伊藤さんと同映画の熊谷博子監督、映画の発案者で大牟田市職員の吉田廸夫（みちお）さんがパネリストとして参加した。
　伊藤さんは「夕張では炭鉱事故もあったが、互助精神が芽生え、仲間意識や連帯感も強い」と力説。吉田さんは
「われわれは映像で先輩の思いを子や孫に伝えた。夕張の石炭博物館には坑道がそのまま残っている。素晴らしいことだ」と話した。
　伊藤さんも「どんなに財政が厳しくとも、炭鉱の歴史や誇りを伝える石炭博物館は残すべきだ」と話し、
来年三月に閉館予定の市美術館の存続を求める署名を参加者に呼びかけていた。

＜写真：「炭鉱の歴史に誇りを持ち、夕張を再建していきたい」と力説した伊藤さん（右端）。左端は熊谷監督＞

漁船連行　稚内の１隻解放　　2006/11/05 07:02

　【ユジノサハリンスク４日山野辺享】ロシア北東部沿岸国境警備局は四日、ベーリング海で不法操業の
疑いで検査した日本の遠洋底引き網漁船四隻のうち、釧路、稚内などの三隻をカムチャツカ半島の
ペトロパブロフスク・カムチャツキー港に連行した。このうち、大林漁業（稚内市）所有の「第５大林丸」は
同日午後、解放された。釧路港に向かったとみられる。
　在ウラジオストク日本総領事館などによると、ロシア北東部沿岸国境警備局は、「第５大林丸」に
操業違反はなかったと判断したもようだ。ほかに連行された金井漁業（釧路市）所有の「第５３富丸」と、
青森県八戸市の「第５洋恵丸」の二隻については、同局が漁獲した魚種や量などについて取り調べを続けている。
　金井漁業によると、第５３富丸の船長は高際松男さん（５９）で、乗組員二十二人の内訳は日本人十五人、インドネシア人七人。
　残る宮城県塩釜市の「玉龍丸」は、ペトロパブロフスク・カムチャツキー港に向けて航行中で、四日夜にも到着する。
四隻の乗組員の健康状態に問題はないといい、同総領事館は、近く職員をペトロパブロフスク・カムチャツキーに派遣する。
　ロシア北東部沿岸国境警備局によると、ロシアの巡視艇が十月三十一日、同海域で操業していた四隻を検査。
その際、操業違反は認められなかったが、十一月二日に「第５３富丸」を再検査したところ、
漁獲枠外とみられるスケソウ五・五トンを発見したという。

必修漏れ高校、地方ほど高率　予備校少なく代役　道内、「受験対策校内で完結」　　2006/11/05 06:54

　全国の高校で必修科目の履修漏れが相次いだ問題で、道内では全国最多の４６校で発覚し、全高校に占める
履修漏れの割合も１４％と、全国平均の１０％を上回った。塾などが少ない地方に行くほど、履修漏れ校の率が高くなる傾向に、
高校が「予備校」の役割を求められる地方の実態が浮かびあがる。

　「予備校や塾も地元にはなく、参考書ひとつそろえるのにも苦労する。本校の場合、受験対策は学校の中で完結するしかなかった」。
名寄高校の山根治彦教頭は、地方が抱える現実に触れ、必修漏れの背景にある地域間格差を指摘した。

　大手の予備校や塾がないため、高校が受験対策を一手に担う傾向は旭川市や函館市などの道内中核都市でもみられる。

　旭川市内では映像で講義を行う「サテライト」予備校はあるが、予備校本体はない。旭川東高の谷川信幸教頭は
「学校が予備校の果たす役割をカバーし、生徒の進路希望をかなえるしかない」。函館市内の公立高校の教頭も
「地域の期待も大きい。預かった生徒の進路を保証しなくてはならない」と訴えた。

　文部科学省のまとめによると、履修漏れが明らかになった高校は一日現在、全国で五百四十校。
全国の一割の学校で履修漏れがあった。このうち、履修漏れ校の割合が各都道府県の全高校の一割以上に達したのは、
北海道を含む二十道県で、福井県の４６％を筆頭に東北、北関東、北陸、中国・四国、九州などの地方に偏った。

　対照的に首都圏や関西、中部圏の都市部の都府県の履修漏れ校の割合は、全国平均を下回った。
神奈川、千葉、埼玉県はいずれも２−４％台。四百四十六校と全国最多の高校を抱える東京でも、
履修漏れのあった高校はわずか十二校（２・６％）と低い数字にとどまっている。

　こうした傾向について、函館の公立高校の教頭は「履修漏れが首都圏や関西で比較的少ないのは、
予備校も多く、学校と予備校のすみ分けができている、ということかもしれない」と語った。

　履修漏れが発覚した高校に共通する動機は、受験対策。

　二○○三年度開始の新学習指導要領がゆとり教育を掲げ、情報などの科目を必修とした一方で、
受験科目は以前と変わらなかったことが最大の要因となった。

　お茶の水女子大の藤原正彦教授は「塾などが少ない地方では、学校が受験指導に大きな比重を占めている。
都市部の子供たちと互角に戦えるよう学校側が指導しなくてはならなかった」と話す。ゆとり教育の理念と入試の現実がかけ離れている限り、
抜本的な解決は難しそうだ。

北朝鮮の制裁決議　日韓の連携で一致　潘氏、拉致解決に積極姿勢　外相会談　　2006/11/06 07:21

　麻生太郎外相は五日、来年一月に国連事務総長に就任する韓国の潘基文（バンキムン）外交通商相と
東京都内で会談した。再開される六カ国協議に向け、北朝鮮に核放棄を引き続き働き掛ける一方、
国連安全保障理事会の制裁決議の着実な実行に向け、日韓、日米韓が緊密な関係を維持していくことで一致した。



麻生、中川両氏は自制を　核発言で自公国対委員長　　2006/11/05 12:12

　自民党の二階俊博国対委員長は５日のＮＨＫ番組で、麻生太郎外相や中川昭一自民党政調会長が
核保有論議を容認する発言を繰り返していることについて「誤解を招きかねない発言を何度もすると、
任命権者の責任が問われることになりかねない」と述べ、両氏に強く自制を求める考えを示した。

　公明党の漆原良夫国対委員長も「諸外国から非核３原則に対する疑念を持たれ、安倍内閣の指導力が問われかねない」と同調した。

　同じ番組で野党各党の国対委員長が、麻生外相らの発言に関する衆院予算委員会の集中審議を求めたのに対し、
二階氏は「自民党各派も発言は容認できないと言っており、この辺で発言は収まるだろう。自民党には自浄作用がある」と述べ、拒否した。

施工体制も評価基準に　低価格入札対策で国交省　　2006/11/05 16:55

　国土交通省は５日までに、公共工事の質の低下につながる低価格入札の対策として技術力を加味する
「総合評価落札方式」で、一定額より低い価格を提示した業者に対して、十分な施工体制が確認できない場合は
評価を低くする仕組みを導入することを決めた。

　著しく低い価格での落札が原因で、品質の低下や下請け業者への圧迫が起きるのを防ぐのが目的。年内にも実施する。

　総合評価落札方式では、安全対策や工期短縮にかかわる技術力を点数化した「技術評価点」を入札価格で割った
「評価値」が高い業者が落札する。このため、技術評価点が低くても入札価格を極端に下げれば、
評価値が高くなり落札できるという問題点があった。

　対策では、技術力を評価する項目に、施工体制を追加。一定額を下回った価格で入札した業者に対しては、
事情を聴き十分な体制が確認できなければ、技術評価点が低くなる算定方法を採る。

　国発注工事では、工事ごとに予定価格の６７−８５％を下回る価格で入札した業者とは契約を留保し、
工事が適正に行われるか審査する対策を既に実施しているが、事情聴取も同じ基準で行う。

　低価格入札は、国交省発注工事での審査実施の割合が２００４年度の４％から０５年度は８％となるなど、
増加傾向にある。自民党は、明確な原価割れ価格を示した業者の排除などの対応を政府に求めている。

日ハム小笠原、ＦＡ申請　９日から他球団と交渉解禁　　2006/11/06 13:52

　日本ハムの小笠原道大内野手（３３）は６日、フリーエージェント（ＦＡ）宣言の手続きを行った。
同日、球団がコミッショナー事務局に必要書類を提出した。
　小笠原は５日にＦＡ権を行使する考えを明らかにし、７日に会見を開き、経緯を説明する予定。
ＦＡ宣言をした選手は８日に公示され、９日から他球団との交渉が解禁される。
　日本ハム球団はＦＡ宣言後も残留を求めて交渉を続ける意向を示している。

若手が軽い調整　　2006/11/06 10:04

　９日開幕のアジアシリーズ（東京ドーム）を控える日本ハムは５日、札幌市東区の屋内練習場で
約１時間の軽い調整を行った。パ・リーグ東西対抗に出場の金子、稲葉ら主力の７選手は不参加。
鶴岡、飯山、稲田ら若手中心のメンバーで、フリー打撃などの軽めのメニューをこなした。
　６日は休養日のため、札幌での練習はこの日が最後。７日に東京入りし、東西対抗組と合流する。


日本一の勢い見せる　最後のパ東西対抗・日ハム勢３発　【写真】　　2006/11/06 10:02

　日本ハム３選手が日本一に輝いたパワーを見せつけた。小笠原、森本、稲葉が豪快な一発を放ち、
東軍（日本ハム・楽天・ロッテ）の勝利に貢献した。
　４番に座った小笠原は、ダルビッシュが３点を失った直後の二回、右翼スタンドへ運び、チームを反撃ムードに乗せた。
さらに森本が五回に右中間へ勝ち越し弾、稲葉も七回に右翼席へソロを放った。
稲葉は「アジアシリーズに向けて体を動かしているので、体調や感覚はいい」。
森本も「パフォーマンスだけでなくプレーでも見せたかった」と笑顔だった。
　東西対抗は今回限りとあって、小笠原は「最後に（本塁打を）打てて良かった」としみじみ語った。

＜写真：七回表、日本ハムの稲葉がソロ本塁打を放つ＞

小笠原、ＦＡ条件重視なら移籍か　【写真】　　2006/11/06 10:00

　日本ハムの小笠原道大内野手がフリーエージェント（ＦＡ）権を行使することになった。
他球団が獲得に乗り出すのは確実で、小笠原が条件面で判断した場合は移籍することが濃厚だ。
　小笠原の獲得には、すでに巨人と中日が意欲を示している。残留を望む日本ハムを含めた３球団との交渉となりそうで、
年俸や契約などの条件面での争いでは資金力のある巨人が有利だ。
　日本ハムは３日に小笠原と交渉し、今季年俸の３億８０００万円を大きく上回る額での複数年契約を提示して慰留したが、
合意には至らなかった。日本ハム首脳は「他球団の動向をみて、条件を引き上げることはしない」と、
条件面での駆け引きはしない方針を打ち出している。
　巨人は日本ハムを上回る条件を提示することが予想される。ＦＡで小久保裕紀内野手の流出が濃厚な巨人にとっては、
主軸を任すことのできる内野手の獲得が最重要課題。小笠原の自宅が千葉県内にあり、ホームグラウンドが、
北海道に移転するまで慣れ親しんだ東京ドームであることも有利に働きそうだ。
　中日も日本ハム同様に巨人を上回る条件提示は難しそうだが、落合監督と小笠原の師弟関係が強みだ。
落合監督が現役最後に所属した日本ハム時代に小笠原が入団。落合は当時から小笠原の打撃センスに
一目置き、小笠原も尊敬する打者として慕ってきた経緯がある。
　小笠原は、２００４年の北海道移転から球団の顔として尽力し、今季、４４年ぶりに日本一に輝いた日本ハムに
愛着があるのは確かだ。ただ、プロ野球選手である以上、ＦＡ権を使って一番高く評価してくれる球団でプレーしたいと
思うのも当然の権利であることは間違いない。（山田　智）

＜写真：東西対抗の前に開かれた野球教室で、少年を指導する小笠原＞


テストの２投手は不合格　　2006/11/06 10:05

　日本ハムが４日に入団テストを行ったロスマン・ガルシア（２７）＝元・米レンジャーズ＝、
荒川祐輔（２８）＝元・米マイナーリーグ＝両投手を不合格にしたことが明らかになった。

前任病院でも病気腎移植　万波医師、虚偽説明認める　【写真】　　2006/11/07 08:33

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病気の患者から摘出した腎臓を移植した問題で、
万波医師が徳洲会病院の前に勤務していた市立宇和島病院（同市）でも病気腎移植手術を行っていたことが６日、分かった。
　鹿児島徳洲会病院（鹿児島市）で２０００年に摘出した病気腎を翌日移植していた。万波医師も６日夜、事実と認めた。
万波医師は４日の記者会見で「病気腎移植は徳洲会病院に移ってから始めた」と虚偽の説明をしていた。
　また、万波医師と同じ「瀬戸内グループ」に所属する呉共済病院（広島県呉市）の光畑直喜医師（５８）は６日、記者会見し、
１９９１年に病気腎移植１件を行ったことを明らかにした。
　これまでに判明した病気腎移植は計１３件になった。厚生労働省は同日、日本移植学会や愛媛県と連携し、
調査に乗り出すことを決めた。
　万波医師の新たな移植は、鹿児島徳洲会病院の北島敬一名誉院長らが６日夜、記者会見で明らかにした。
　同病院によると、摘出手術は２０００年９月２８日。腎動脈瘤（りゅう）の７０歳の女性から腎臓を摘出、万波医師が翌日、
当時勤務していた市立宇和島病院で５２歳の女性に移植した。
　手術を担当した北島名誉院長は「摘出手術を受けた女性は（腎臓を）有効に利用することに快く同意した」と述べた。
　万波医師は６日夜、共同通信の取材に「覚えている。言いたかったが、世話になった市立病院に迷惑をかけたくなかった」と話した。
　市立宇和島病院は６日、万波医師が執刀した移植のうち、カルテが残る過去５年分に病気腎移植はなかったと発表しており、
明らかになった移植はそれ以前だったとみられる。

　一方、光畑医師によると、９１年１月、広島県内の当時７５歳の男性の左腎臓に破裂の恐れがある
動脈瘤があったため摘出し、その後、当時４４歳の腎不全の男性に移植した。
光畑医師は「自分の判断でやった。双方の患者に説明の上、同意を得た。
今でも正しいことをやったと思っている」と話した。移植には万波医師も指導的な立場で立ち会ったという。
　移植時期は日本移植学会の倫理指針ができる前で、病気腎移植はこの１例だけと説明した。
　万波医師と光畑医師、香川労災病院の西光雄医師（５８）らは、
病気腎移植を「患者のための新たな道」とする独自の主張を展開、論文を共同発表し
「瀬戸内グループ」と呼ばれている。
　また光畑医師は、宇和島徳洲会病院での病気腎移植１１件のうち、尿管狭窄（きょうさく）とネフローゼの患者の２件で、
助手としてかかわっていたことを明らかにした。

＜写真：記者会見で病気の腎臓を摘出し移植していたと話す呉共済病院の光畑直喜医師（右）＝６日午後５時４０分ごろ、広島県呉市＞

国労とＪＲ東日本が和解　１９年ぶり労使関係正常化　【写真】　　2006/11/06 20:05

　国労組合員がＪＲ東日本から賃金や出向などで不当労働行為を受けたとして、各地の労働委員会に救済を
申し立てた労使紛争で、国労東日本本部と同社は６日午後、係争中の６１件すべてについて、東京都港区の中労委で一括和解に調印した。
　１９８７年の国鉄分割・民営化とＪＲ発足以降、激しく対立してきた両者の関係は１９年ぶりに修復。残る懸案は、
国労組合員ら１０４７人のＪＲ不採用問題に絞られることになる。
　一括和解の対象になったのは、組合バッジを着けた国労組合員に対し、ＪＲ東日本が懲戒処分や賃金カットをした「バッジ着用問題」や、
組合員を関連会社に出向配転させた紛争など中労委で係争中の４３件と、同様の地方労働委員会の紛争１８件。
対象組合員数は延べ１万人を超えるという。
　和解内容の柱は（１）ＪＲ東日本が解決金を支払う（２）国労側が申し立てを取り下げる。また、双方が健全で良好な労使関係の確立に努力し、
ＪＲ東日本は公平で公正な人事労務管理をするとしている。解決金の額は非公表。
　ＪＲ発足後、国鉄の分割・民営化に反対した国労をめぐる労使紛争はＪＲ各社で頻発。国労は全国の地方労働委員会に救済を申し立て、
他のＪＲとの紛争はほとんどが解決し、東日本との紛争が多数残っていた。

＜写真：ＪＲ東日本との和解に調印後、報道陣の質問に答える国労東日本本部の伊藤秀樹委員長＝６日夕、東京都港区の中労委＞

「架空口座販売」は違法　ネット情報の削除指針作成　　2006/11/07 07:39

　「架空口座販売します。都銀、郵便貯金あり」。こんなインターネット上の書き込みは即刻、削除−。
総務省と電気通信事業者協会などは６日までに、ネット上に書き込まれた情報が違法かどうかを見分ける指針案を作成した。
ネットプロバイダー（接続業者）やネット掲示板の管理者らが振り込め詐欺で悪用される架空銀行口座の売買など
違法情報を迅速に削除できるようにするのが目的。
　プロバイダーが、ネット上の違法情報を削除したり、閲覧禁止にしても法的責任は問われないが、情報が本当に違法かどうかなどを
判断できる専門知識がない場合が多く、結果的に野放しになっていることもある。
同省は「違法情報を見分ける手助けになれば」と話している。


病気腎移植の実態解明へ　厚労省が調査　【写真】　　2006/11/06 19:31

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病人から摘出した腎臓を移植した問題で、
厚生労働省は６日、日本移植学会や愛媛県と連携し、今回の移植手術が妥当だったかなど実態解明に向けた
調査に乗り出すことを決めた。

拉致の放送命令は「迷惑」　失踪者調査会の荒木代表　　2006/11/06 19:21

　拉致被害者の救出に向け、北朝鮮向けの短波放送「しおかぜ」を運営する特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は
６日、東京都内で記者会見し、菅義偉総務相がＮＨＫ短波ラジオ国際放送で拉致問題を重点的に取り上げるよう
放送法に基づき命じる方針を示していることについて「正直言って迷惑だ」と述べた。
　菅総務相は８日、総務省の電波監理審議会に対し、拉致問題を重点的に短波ラジオ国際放送で放送することの是非を諮問する予定。
　会見で荒木代表は「上の方で事情も分からず、いろんなことを言うおかげで混乱している。しおかぜへの支援ならありがたいが、
われわれに何の説明もなく、『放送命令』という言葉だけが独り歩きし、調査会が要請したと誤解すら受けている」と発言。
「政府広報のような形なら別だが、『拉致問題を重点的に放送しろ』と口頭で命じるだけでは責任関係が不明確。
現状では一般の番組との区分も不可能だ」と指摘した。
　調査会によると、総務省側の要請で荒木代表らが１０月２０日、しおかぜの現状を説明したが、その後、放送命令などについて連絡はない。


２月に差し戻し上告審弁論　高裁死刑の西山被告　　2006/11/06 17:26

　最高裁第３小法廷（堀籠幸男裁判長）は６日までに、仮出所中に１人暮らしの女性を殺害したとして強盗殺人などの罪に問われ、
最高裁が無期懲役判決を破棄後、差し戻し控訴審で広島高裁から死刑判決を受けた元訪問販売業西山省三被告（５３）について、
差し戻し上告審の弁論を来年２月２７日に開くことを決めた。
　高裁判決によると、西山被告は１９９２年３月、元職場の同僚の男（無期懲役確定）と共謀し、
顔見知りの無職女性＝当時（８７）＝を広島県福山市の山中で殺害、預金通帳などを奪い現金約３１万円を引き出した。
　西山被告は、７３年に山口県で別の強盗殺人事件を起こし、無期懲役判決を受け服役、当時は仮出所中だった。
　９４年９月の１審広島地裁判決は無期懲役とし、９７年２月の２審広島高裁判決も支持したが、最高裁が９９年１２月、「
誤った量刑判断で、破棄しなければ著しく正義に反する」として審理を同高裁に差し戻した。

腎摘出時に搬送待機　宇和島徳洲会病院の医師　移植前提に準備か　　2006/11/06 16:16

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病気で摘出された腎臓を移植に使っていた問題で、
岡山県内の三病院で腎臓が摘出された際に、宇和島徳洲会病院の医師が腎臓の保存液を用意、
持ち帰るために待機していたことが六日、分かった。
　万波医師は記者会見で「摘出した臓器を患者に返せる場合は返すのが大原則」とし、
移植を受ける患者への説明は臓器摘出後にしたと説明していたが、移植に使うことを前提に摘出前から準備を進めていたことになる。

　また、万波医師は移植する患者を選ぶ際、脳死や心停止後に提供された腎臓の移植で重視する
検査項目を無視していたことが分かった。

　摘出したのは万波医師の弟の廉介医師（６０）。廉介医師は「移植のために腎臓を取ったのではない。
（提供者の）治療が大前提で、可能性があるならと移植の手配をしていた」と話している。

　廉介医師によると、万波医師の同僚医師が保存液などを持ち待機。摘出後は廉介医師とともに、
車で宇和島徳洲会病院に運んだという。

　万波医師は「腎臓は保存液で七十二時間保存できる」と説明。時間的な制約があるため事前の準備を進めたとみられる。

　一方、万波医師が無視していたのは白血球の型（ＨＬＡ）で、日本臓器移植ネットワークは公平な選定のため、
登録された待機患者からＨＬＡが最も適合する人を重視する基準を決めている。

　万波医師によると、提供された腎臓と移植を受ける患者の血液型は一致させ、血液検査をしている。
だが最適な人を選ぶのではなく患者に合うかどうかを確かめるのが目的で「ＨＬＡはほとんど無視してやる」という。
万波医師は「計画性は全くない。出合い頭にやる。どうしても提供者がいないが移植を望んでいる人がいる」と説明した。

イラクへ自衛官出発　第７師団から連絡調整役で　【写真】　　2006/11/06 14:07

　【恵庭】陸上自衛隊のイラク撤収後の多国籍軍や国連などへの支援で、現地で連絡調整にあたる
バグダッド連絡班第二次要員として、陸自北部方面隊第七師団の自衛官一人が派遣されることになり六日、出発した。
　派遣されたのは第七二戦車連隊の斉藤俊昭陸曹長（３８）。イラク撤収後の支援では、航空自衛隊が活動範囲を拡大して
バグダッドなど北部地域への輸送支援にあたっており、五人編成のバグダッド連絡班は多国籍軍などと空自との連絡調整や
情報収集に従事する。イラク撤収後、北部方面隊から現地へ自衛官を派遣するのは今回が初めて。
　活動について斉藤陸曹長は「不安はない。地方都市に比べてテロは多いと聞いているが十分に警戒することで
（危険性は）軽減できると信じている」と話した。
　斉藤陸曹長はこの日、所属する北恵庭駐屯地での壮行会のあと東京に移動し、近日中に空自小牧基地（愛知県）から
政府専用機でイラクへ向けて出発する。任期は来年三月までの予定。

＜写真：北大総合博物館で肉声テープを聞く同館職員＞


戸塚ヨットの訓練生が水死　自殺か事故か　　2006/11/06 14:04

　愛知県美浜町の戸塚ヨットスクール（戸塚宏校長）の訓練生の男性（２５）＝新潟市＝が１０月、
スクール近くの海上で遺体で見つかっていたことが６日、分かった。衣浦海上保安署と県警半田署の調べでは死因は水死。
遺体に外傷はなく、同保安署は事件性はなく、自殺か事故とみている。
　スクールや半田署などによると、訓練生は１０月６日午後１時ごろ、ほかの訓練生やコーチ、父親と同県美浜町の
図書館に学習に行ったが、午後４時の集合時間に現れず、行方が分からなくなった。１人で抜け出したとみられる。
　父親が同７日に半田署に捜索願を出し、捜していたが、同９日午後１時ごろ、地元の漁師がスクールから
約３キロ離れた三河湾にうつぶせ状態で浮いているのを発見した。
　スクールによると、男性は８月２５日に入所。うつ病と診断されており、合宿所で父親とともに生活していたという。

「病気の腎臓移植ない」　万波医師の前任病院　【写真】　　2006/11/06 13:45

　宇和島徳洲会病院の万波誠医師（６６）が病気の腎臓を移植していた問題で、
前の勤務先の市立宇和島病院は６日、万波医師の在籍中に病気の腎臓を患者に移植した例はないと発表した。
　記者会見した市川幹郎院長は、根拠として（１）病気の腎臓移植をした記録がない
（２）チーム医療であり考えられない（３）前任院長もないと話している−を挙げた。
　万波医師の弟の廉介医師（６０）が、５、６年前にも万波医師が市立宇和島病院で病気の腎臓移植を１件実施したと証言。
万波医師は４日の会見で、病気の腎移植を始めたのは徳洲会病院に移った後の２００４年９月からと説明していた。
　市立宇和島病院は万波医師が執刀した生体腎移植のうちカルテが残る過去５年分を調査。病気の腎臓などが
外部から運び込まれた記録はなかったという。市川院長は「うちは密室で手術しているわけではない」と強調した。
　万波医師は１９７０年から同病院に勤務。０４年３月に辞めて徳洲会病院に移るまでに５００件以上の生体腎移植を手掛けていた。

＜写真：記者会見する市立宇和島病院の市川幹郎院長（左）＝６日午前１０時３０分ごろ、愛媛県宇和島市＞

元副工場長ら４人逮捕　石原産業の産廃不法投棄　【写真】　　2006/11/06 13:23

　化学メーカー石原産業（大阪市）が有害物質を含む大量の土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不正に
処分したとされる事件で、三重県警などの合同捜査本部は６日、廃棄物処理法違反（不法投棄）の疑いで、
同社の元四日市工場副工場長で取締役だった佐藤驍容疑者（６９）ら４人を逮捕した。
法人としての同社も書類送検する。
　また捜査本部は同日、三重県にある同社四日市工場を家宅捜索した。
　フェロシルトは四日市工場から排出される廃硫酸が主な原料。２００１年８月から０５年４月にかけ、
岐阜、愛知、三重、京都４府県の造成地などに計７２万トンが埋め立てられ、３０カ所で環境基準を超える有害物質が検出された。
捜査本部は、フェロシルトを有害な産業廃棄物と判断。製品販売を装った悪質な不法投棄事件とみて全容解明を急ぐ。
　調べでは、佐藤容疑者らは０２年１月ごろから約１年間にわたり、フェロシルトが６価クロムなど有害物質を含む
産廃であると認識しながら、約１０万トンを三重県亀山市辺法寺町の造成地に不法投棄した疑い。
　同社はフェロシルトを「廃液を無害化した画期的なリサイクル製品。造成工事現場の埋め立てで土の代用品として使える」と宣伝し、
造成工事の請負業者らに１トン当たり１５０円で販売。業者らは造成地に埋め立てていた。
　石原産業は、フェロシルト販売と同時に運搬費名目で業者に１トン当たり約３０００円を支払っていることなどから、
捜査本部は「取引実態は産廃処理の委託」と判断。販売から埋め立てまでの一連の行為を不法投棄とみている。
　佐藤容疑者はフェロシルトの開発などを主導。６日までの捜査本部の調べに「フェロシルトが産廃に当たると認識していた」と
説明していたという。同社はこうした不正により、数十億円の産廃処理経費負担を免れていたとみられる。

＜写真：任意同行に応じ、自宅を出る石原産業元取締役の佐藤驍容疑者＝６日午前６時５２分、三重県鈴鹿市＞

パートにもサービス残業　ＵＩゼンセン同盟調査　　2006/11/06 10:57

　独身の女性パートの３人に１人がサービス残業をしていることが６日、流通や繊維などの労組でつくる
産業別労組「ＵＩゼンセン同盟」（落合清四会長）のアンケートで分かった。１０人に１人は「頻繁にした」と回答。
月平均のただ働きの残業時間は約１０時間だった。
　長時間労働の温床とされ、社会問題化しているサービス残業が正社員だけでなく、時間給で働くパートにも
広がっている実態が浮かび上がった。
　アンケートは２−４月、組合員の女性パート約６１００人を対象に実施し、約３６００人から回答があった。
業種別には流通・サービス業が８割ほどを占めている。
　このうち独身者で最近数カ月間にサービス残業を「頻繁にした」のは１０・６％、「たまにした」のは２６・２％。
合わせて３６・８％がサービス残業をしていた。
　一方、既婚で夫が正社員の「主婦パート」は「頻繁にした」が５・５％、「たまにした」が２２・９％で計２８・４％。
月平均の残業時間は約８時間だった。
　働く時間の制約が比較的大きい主婦パートに比べ、独身者の方がサービス残業を強いられるケースが多いとみられる。
　またサービス残業に関する労働組合の取り組みについて独身パートの５０・４％は「効果を発揮していない」と、労組に厳しい目を向けた。
　ＵＩゼンセン同盟は「パートの戦力化が進み、責任を持たされるようになった。
仕事が終わるまでやむなく残業している人が増えている可能性がある」としている。


受注調整「知事も認識」　和歌山の前出納長供述　　2006/11/06 09:01

　和歌山県発注工事の談合事件で、前出納長水谷聡明容疑者（６０）が大阪地検特捜部の調べに対し、
恒常的に特定の地元業者を受注予定の共同企業体（ＪＶ）に組み込んでいたことについて
「木村良樹知事も認識していた」と供述していることが６日、関係者の話で分かった。

「病気の説明なかった」　病人腎移植の患者が証言　　2006/11/06 08:33

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）が病人から摘出した腎臓を移植していた問題で、
移植を受けた５０代の男性患者が５日までに共同通信の取材に応じ、病人の腎臓と気付いていたが
「万波医師から腎臓が何の病気だったのか説明はなかった」と証言した。
　万波医師は４日の記者会見で、移植を受ける患者には「どういう腎臓であるかはきっちり説明していた」と話しており、
食い違う証言が出たことで説明の信ぴょう性が揺らぎ始めた。
　男性は移植の約１年半前に病気で腎臓を摘出した際、万波医師から移植に使っていいかを尋ねられたとも証言。
「使われたかどうかは分からない」としているが、万波医師が同病院で初めて実施した病人腎移植と時期などが一致しており、
摘出腎臓が別の患者に移植された可能性もある。
　万波医師は５日、取材に対し「個人情報なので話せない」と述べた。
　証言によると、男性は約３０年前から腎臓を患い、２００４年９月に万波医師の執刀で両方の腎臓を摘出。
その際、万波医師は「（移植に）使えるなら使っていいか」と話し、男性は「構いませんよ」と答えた。
　ことし２月、万波医師から腎臓が手に入りそうだと伝えられた。万波医師は「百パーセントの腎臓ではない」
「自分が見て腎臓がいいか悪いか判断する。悪いと思ったら絶対に移植しない」と話し、男性は移植を希望。
同病院で２月中旬に手術が行われた。
　男性は「腎臓がどこの病院で摘出されたのか、誰のものなのか、何も聞いていない。
何の病気だったのかも説明を受けなかった」と話し、教えられたのは腎臓の機能を示す数値だけだったとしている。

アイスホッケーのパック、首に当たり重体　道大会で高３男子　釧路　　2006/11/06 06:54

　【釧路】五日午前九時ごろ、釧路市春採七、釧路市春採アイスアリーナで行われていた高校アイスホッケーの
北北海道大会前期決勝大会の試合中、出場していた十勝管内幕別町相川五七六、白樺学園高三年、
伏屋智史君（１８）の首に相手チームの選手が打ったパックが当たり、意識不明の重体となった。
　関係者によると、第一ピリオド開始直後、ディフェンスの伏屋君がゴール前で、相手チームのシュートを
防ごうとスティックを出しながら前のめりに体勢を崩したところ、左耳の下をパックが直撃した。
　パックは硬質のゴム製で直径七・六センチ、厚さ二・五センチ。選手はヘルメットに加え、
首に布製の防具を装着しているが、パックが当たったのは肌が露出した部分だった。
　大会は道アイスホッケー連盟などの主催で四、五の両日行われ、釧路、十勝両地区の代表六チームが出場。
十勝管内芽室町の白樺学園が準決勝で釧路市の武修館と対戦中、事故が起きた。


残り３漁船の日本人は４６人　日本漁船連行　　2006/11/06 06:50

　【ユジノサハリンスク５日山野辺享】ベーリング海で操業中だった日本漁船がロシア国境警備当局に連行された問題で、
連行先のカムチャツカ半島のペトロパブロフスク・カムチャツキー港で当局の取り調べを受けている三隻に乗船する
日本人は計四十六人に上ることが五日、分かった。
　日本の在ユジノサハリンスク総領事館などによると、日本人の人数は金井漁業（釧路市）所有の
第５３富丸（二十二人乗り組み）が十五人、青森県八戸市の第５洋恵丸（二十三人同）が十六人、
宮城県塩釜市の玉龍丸（二十二人同）が十五人。残りはインドネシア人らが乗船しているという。
　玉龍丸は二隻に遅れて四日夜に同港に入港。国境警備当局は五日も各船が漁獲した魚種や量などの検査を続けた。
同総領事館は同日昼、空路で現地に職員一人を派遣。事実関係を確認し、当局に対し早期解放を求める。
　一方、四日に解放された大林漁業（稚内市）所有の第５大林丸は釧路港に向かったとみられ、六日夜以降に帰国する見通し。

大林丸「積載少なく解放か」　稚内の社長が説明　漁船連行　　2006/11/06 06:46

　【稚内】ロシア国境警備当局にカムチャツカ半島のペトロパブロフスク・カムチャツキー港に連行された
日本の遠洋底引き網漁船四隻のうち、四日に解放された稚内の第５大林丸（二七九トン）を管理・運航する
稚内海洋（稚内市）の山本且衛社長は五日、北海道新聞の取材に対し、早く解放された理由について
「漁獲枠の半分程度しか積載していなかったためではないか」と述べた。大林丸は早ければ七日朝に釧路港に戻るという。
　山本社長は、大林丸から四日午後に船舶電話で寄せられた情報を基に明らかにした。
　それによると、大林丸はペトロパブロフスク・カムチャツキー港での検査で、ロシア国境警備当局から、
船内の積載スペースの空き容量と漁獲量を計算し報告するよう求められた。
　同船は十月上旬からの操業で計約千百トンの漁獲枠が割り当てられているが、今回の航海の漁獲量は
五百トン程度にとどまっていた。実際の状況と報告書の記載内容も合致していたため、
「他の三隻より早期に解放されたのではないか」という。
　大林丸の乗組員は二十二人で、日本人とインドネシア人が半々程度という。山本社長は
「ほかの三隻と船団を組んで漁をしていたわけではない。魚がいるところがほとんど一緒なので、ほぼ同じ場所で漁をしていた」と話した。

来年度税制改正　非課税の減価償却拡充　財務相、成長重視し負担軽減　　2006/11/06 23:56

　尾身幸次財務相は六日、貨幣大試験のため訪れた大阪市で記者会見し、来年度税制改正で企業減税を実施する考えを表明した。
具体的には、企業の設備取得費を非課税扱いにする「減価償却制度」の拡充や、同族会社の留保金への課税制度撤廃を検討する。
経済成長を重視する安倍政権の基本方針に沿い、企業が国際的に対等な条件で競争できるよう税負担を軽減し、
経済活性化につなげるのが狙い。

　財務省や経済産業省の試算では、減価償却の見直しで初年度は三千億円程度、留保金課税の撤廃では七百億−八百億円程度の減税となる。

　欧米などの減価償却制度では、設備取得費の全額を非課税の損金に算入できるが、日本は９５％が限度で、５％分は最後まで残る。
また、液晶、プラズマなど先端分野の生産設備の償却期間は十年と、韓国の四年などと比べて長い。

　財務相は会見で「償却（期間）の（主要国との）格差は基本的には解消する方向で考えたい」と踏み込んで発言。
関西経済団体との懇談会でも「企業が国を選ぶ時代であり、イコールフッティング（対等の競争条件）の対応を考えたい」と意欲を示した。

　また、同族企業は配当を抑えて利益を内部留保する傾向があるため、留保金に課税されているが、
財務相は「中小企業の足を引っ張る税金で、ぜひなくしたい」と述べ、ベンチャー育成の観点から見直しを検討する考えを明らかにした。
このほか、自動車重量税などの使途を道路整備に限定しない「道路特定財源の一般財源化」について
「関係者の意見の乖離（かいり）は大きいが、安倍晋三首相の方針を具体化したい」と前向きの姿勢を示した。

最高２００万円の一時金支給　ドミニカ移住者に法成立へ　　2006/11/06 21:26

　参院外交防衛委員会（柏村武昭委員長）は６日、ドミニカ共和国への日本人移住者に１人当たり最高２００万円を支給する
「特別一時金支給法案」を７日に委員長提案することを決めた。７日の同委員会で全会一致で可決される見込み。
　同法案は８日の参院本会議で可決後、衆院へ送付され、今国会中に成立する見通し。
　法案は前文で「移住者に多大な労苦をかけたことについて国として率直に反省する」と明記。
全移住者約１３００人を対象に、事情に応じて１人当たり５０万−２００万円の４段階に分けて「特別一時金」を支払う。
支給時期は政令で別途規定。請求期限は２００８年１月３１日とした。
　移住者を支援してきた現地の民間団体に対し２０００万円相当の資金援助も実施する。
　ドミニカ移住者が国に損害賠償を求めた訴訟では、東京地裁が６月に請求を棄却する一方、国の移民政策の責任を認定。
このため、自民党など与党が中心となって議員立法の作成作業を進めていた。


酒類提供者に罰則導入も　自民、飲酒運転根絶で　　2006/11/06 20:44

　自民党は６日、飲酒運転による事故やひき逃げの多発を受け「飲酒運転根絶プロジェクトチーム」（中野正志座長）の
初会合を党本部で開き、運転者への酒類提供に罰則を設けるなどの法改正を視野に対策を検討することを決めた。１２月中をめどにまとめる。

　現行の道交法では飲酒運転をする恐れがある運転者への酒類提供を禁じているが、罰則規定はない。この日の会合では、
道交法を改正し飲酒運転やひき逃げの罰則を引き上げる必要があるとの指摘も出された。

１０日の委員会採決提案　教基法で与党、野党は反発　　2006/11/06 20:13

　自民、公明両党は６日の衆院教育基本法特別委員会理事会で、教基法改正案について９日に参考人質疑を実施した上で、
１０日に締めくくり総括質疑と委員会採決を行うよう提案した。
　これに対し、民主党など野党は慎重審議を主張し採決に反対。与党が呼び掛けた７日の委員会質疑も拒否した。
与野党は７日午前の理事会で再協議する。
　与党は６日の理事会で、１０日の特別委採決後に衆院本会議に緊急上程し、同日中に法案を衆院通過させたい意向も表明した。
７日の質疑実施は断念しても、９日の参考人質疑の日程だけでも７日の委員会で議決する構えで、与野党の対立が深まっている。
　ただ、与野党が既に合意している８日の地方公聴会は実施する。
　野党は、与党の採決提案に対し「採決の前提としないという条件で公聴会実施を受け入れた」
「１５日も地方公聴会を行い、中央公聴会も実施すべきだ」と反発。高校の必修科目未履修問題なども含め議論を続けるべきだと主張した。
　与党は「公聴会を含めると（先の国会での審議時間と合わせて）７８時間議論したことになる」（特別委理事）などとして、早期採決を目指している。


批判から議論始まる　核発言で中川政調会長　　2006/11/06 14:02

　自民党の中川昭一政調会長は六日午前、名古屋市で講演し、核保有論議を容認する自身の発言に対し
二階俊博国対委員長らが自制を求めたことを念頭に「発言に批判をいただいている。批判には傾聴すべきところもあるが、
そこから議論が始まる」と述べ、核問題をめぐる議論が必要との考えに変わりがないことを強調した。

　これに関連し中川氏は「（北朝鮮の核開発に対し）米国や国連決議におんぶにだっこで何もしなくていいのか。
『中川の発言はけしからん』との議論だけで、全然、深まっていない」と指摘。「国民は真剣に考えている。
何ができるか、できないか、どういうことをすべきかを真剣に考えなければならない。
いままさにその状況ではないか」と重ねて表明した。

６カ国協議参加、日本の方針不変　首相、北朝鮮に反論　　2006/11/06 14:01

　安倍晋三首相は六日、北朝鮮の外務省報道官が日本の六カ国協議参加は必要ないと表明したことに対し
「全くいままでの日本の方針を変えることはない」と述べ、同協議に対する日本の姿勢に変わりはないと強調した。
首相官邸で記者団の質問に答えた。
　これに関連し塩崎恭久官房長官は同日午前の記者会見で「六カ国協議で北朝鮮の核問題をはじめとする
諸問題について議論することに関して、完全に認識は一致している」と述べ、北朝鮮側の発言に反論。
北朝鮮の核保有国としての復帰については「ありえない」と否定した。


６カ国協議での日米連携を確認　官房長官と米次官　　2006/11/06 14:00

　塩崎恭久官房長官は六日朝、東京都内で来日中の米国務省のバーンズ（政治担当）、
ジョゼフ（軍備管理・国際安全保障担当）両次官と会談し、近く再開する北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議について、
日米両国が連携し「早急に具体的な成果を求めていく」ことで一致した。

　会談ではまた《１》国連安保理決議に基づき北朝鮮がすべての核兵器、核計画を放棄するよう求める
《２》北朝鮮を除く六カ国協議参加五カ国が安保理決議について協力する《３》拉致問題の解決が重要−との認識でも一致。
塩崎氏は会談後の記者会見で「単なる話し合いで六カ国協議の再開を終わらせることのないようにしなければならない」と強調した。
この後、両次官は外務省で、西田恒夫外務審議官と実務者レベルの協議を行った。

北朝鮮決議履行で一致　首相と潘氏が会談　　2006/11/06 13:59

　安倍晋三首相は六日午前、来年一月に国連事務総長に就任する韓国の潘基文（バンキムン）外交通商相と
首相官邸で会談した。両氏は、北朝鮮の核問題をめぐる六カ国協議の再開を歓迎するとともに、
北朝鮮に対する「対話と圧力」や、国連安保理決議の履行が重要との認識で一致。
潘氏は国連事務総長就任を前提に、六カ国協議促進のため朝鮮半島担当の国連特使の任命を検討していることを表明した。
　会談で首相は、北朝鮮による日本人拉致問題の解決を目指す日本政府の立場を説明して協力を求め、
潘氏は「国連の場で何ができるか考えていく」と述べた。
　首相はまた、日本の国連安保理常任理事国入りに理解を求め、潘氏は「（日本が）経済、
平和構築などに大きな貢献をしているということを十分に承知している。安保理改革は重要であり
加盟国間の意見の調整を図りたい」と一定の理解を示した。
　このほか、会談の冒頭で首相は、十月の日韓首脳会談実現に尽力した潘氏に謝意を伝えた。


社保庁改革検討、強制徴収権で対立　新法人か国税庁か　調整難航も　　2006/11/06 07:24

　自民党は先の通常国会から継続審議となっている社会保険庁改革関連法案を今国会で廃案にするのに伴い、
同庁の抜本的改革について本格検討を始めた。同庁を非公務員型の新法人に移行させる方向で、
来年の通常国会に新法案を提出し、参院選に向け「改革政党」をアピールする考えだ。
だが、保険料の強制徴収権を新法人に与えるか、国税庁に移管するかをめぐり党内で意見が分かれており、
今後、調整が難航する恐れもある。（東京政経部　堀井友二）

「ものづくり」目標は高く　道、年内にも指針　工場立地１１０件、部品地場調達３０％　　2006/11/06 07:25

　道は、道内製造業の活性化に向けた「北海道ものづくり産業振興指針（仮称）」の素案をまとめた。
道内へ集積が進む自動車産業を軸に関連企業の立地促進や、部品の地場調達率アップなど
具体的な数値目標を掲げたのが特徴。年内をめどに策定、二○○七年度からの政策に反映させる考えだ。
　数値目標は、おおむね一七年度までの十年間を想定して設定。具体的には、自動車産業を中心とした
加工組み立て型工業の工場誘致活動を強化し、現在の七十件から四十件増やして百十件を目指す。
関連部品の地場調達率も１８％（○四年度実績）から３０％に引き上げる。
　また、道外での市場開拓を狙う企業の商品開発や技術向上を支援、海外進出企業数を百四十件（現在六十二件）に増やす。
大学発ベンチャー企業は百五十件（同五十九件）に設定。道内高専の卒業生の道内就職率は、
今年三月の３０・４％から５０％にするとした。
　目標達成に向けては、デザインにこだわった製品開発の支援や食品のトレーサビリティー（生産履歴）の導入促進、
産学官の共同研究の強化などを盛り込んだ。
　道によると、○五年度の道内総生産に占める製造業の割合は９・９％と、全国平均（２０・９％）を大幅に下回る。
しかし、製造品出荷額は前年比３・７％増の約五兆四千億円で、回復傾向にある。

防衛「省」昇格、旭川で説明会　３００人出席　　2006/11/06 07:22

　【旭川】今国会で審議中の防衛庁を「防衛省」に昇格させる防衛庁設置法改正案について、防衛庁は五日、
旭川市内のホテルで説明会を開いた。
　同庁は法案の今国会での成立を目指し、大規模な師団を抱える東京、名古屋、長崎、旭川、大阪の
全国五カ所で説明会を順次開いている。この日の説明会には、道内各地から自治体の代表ら計三百人が出席した。
　防衛庁は省移行の必要性について、国際社会での立場を強めるためと説明。国際平和協力活動を本来任務とする一方、
「専守防衛」「海外派兵の禁止」「非核三原則」といった基本政策は変更しないとした。


現職大場氏、無投票３選　網走市長選　　2006/11/06 07:19

　【網走】五日告示された網走市長選は同日午後五時で立候補の届け出を締め切った結果、
現職の大場脩氏（６９）＝無所属＝以外に届け出がなく、同氏の無投票三選が決まった。

◆網走市長選当選者
大場　　脩　６９　無現
おおば・おさむ
市長（市助役、市教育長、市総務部長）網走南ケ丘高卒、本籍網走市、当３

選挙：北海道・網走市長選　大場脩氏が無投票で３選

　◇網走市長（北海道）

　５日告示、大場脩氏（６９）＝無現［自］［民］［公］＝が無投票で３選。

毎日新聞　2006年11月6日　東京朝刊

森林環境税６４・１％支持　「必要ない」は２１・４％　道民意識調査　　2006/11/07 07:45

　道は六日、七月に行った本年度の「道民意識調査」の結果を発表した。道が独自の地方税として導入を検討している
森林環境税については、導入を支持する回答が６４・１％と過半数を占めた。
　森林の保全、整備に使途を限定した森林環境税は現在、十六県が、いずれも県民税に上乗せする形で徴収している。
　このうち高知県は二○○三年度に導入し、個人と法人の県民税に五百円ずつ上乗せし、年間約一億四千万円を集めている。
　道民意識調査は道庁の政策などについて、道内に居住する二十歳以上の男女二千五百人を対象に行い、
千二百七十一人（５０・８％）が回答した。
　森林環境税の導入については３６・２％が「一人あたり年間五百円程度なら」、２０・７％が「一人あたり年間千円程度なら」、
７・２％が「千円以上でも必要な額で」と、支持する考えを示した。「導入の必要はない」は２１・４％だった。
　道は森林環境税を導入するかどうか決めていないが、調査結果について、道水産林務部は
「森林整備の必要性に対する道民の理解は進んでいるようだ」とみている。


メディア規制で参考人陳述　衆院憲法特小委　　2006/11/07 09:33

　衆院憲法調査特別委員会は７日午前、２回目の審査小委員会（近藤基彦委員長）を開き、
憲法改正手続きを定める国民投票法案をめぐり、メディア規制や国民への広報のあり方に関して
参考人から意見を聴取した。
　自民、公明両党の与党案と民主党案ではそれぞれ、報道の自由を保障する立場からメディア規制を
原則設けていないが、両案とも投票前の７日間、テレビやラジオでのスポット広告については禁止している。
　また、両案とも国民への周知のため、衆参両院議員で組織する広報協議会を設置し、
憲法改正案を広告することができるとしている。

自殺防止策６月までに　政府が対策会議　　2006/11/07 12:38

　政府は七日午前、自殺総合対策会議（会長・塩崎恭久官房長官）の初会合を国会内で開き、
国が取り組む自殺防止施策を盛り込んだ「自殺総合対策大綱」を来年六月までに策定することを決めた。
有識者十三人による検討会を設け、具体案の検討を進める。
　塩崎氏はあいさつで、日本の自殺者が八年連続で三万人を超えていることに触れ
「背景にさまざまな社会的要因があることを踏まえ、総合対策を早急に確立すべき時期にある」と強調。
また「最近いじめによる子どもの自殺が相次いでおり大変痛ましい」と指摘した。
　会議は今年六月に成立した自殺対策基本法に基づき設置され、高市早苗内閣府特命担当相（自殺対策）や
溝手顕正国家公安委員長ら関係十閣僚が出席。

　基本法は、政府や地方自治体などに対し、自殺の実態調査や、国民が心の健康を保つための体制整備を求めており、
大綱はこれに沿った自殺対策の総合的な指針となる。
　警察庁によると、自殺者は昨年一年間で三万二千五百五十二人に上る。

文科省「やらせ質問」作成　内閣府が陳謝　八戸のタウンミーティング　　2006/11/07 13:55

　内閣府は七日の衆院教育基本法特別委員会の理事会で、青森県八戸市で九月に開かれた教育基本法改正に
関するタウンミーティングで改正賛成の立場で質問するよう参加者に依頼していた問題について調査結果を
報告し、事実関係を認め、陳謝した。
　調査結果によると、内閣府から八戸市教育委員会を通じて質問予定者に質問案を送付し、発言を依頼した。
「教育の根本となる教育基本法は見直すべきだ」などとした質問案は文部科学省が作成した文書を基に作られた。
質問案への文科省の関与が明らかになったことで、教育基本法改正案の審議日程にも影響する可能性もある。
　内閣府は他の七カ所で開かれたタウンミーティングの状況も九日に調査結果を公表する。
　これに関し、民主党の高木義明国対委員長は七日の会見で「国民の税金を使ってやらせということは断じて許されない」として
厳しく追及していく考えを示した。


漁船連行　検査に１週間以上　ロシア国境警備局、漁獲物の重量計測　　2006/11/07 07:39

　【ユジノサハリンスク６日山野辺享】ベーリング海で操業中の日本の遠洋底引き網漁船がロシア国境警備当局に
連行された問題で、ロシア北東部沿岸国境警備局は六日、連行先のカムチャツカ半島のペトロパブロフスク・カムチャツキー港で
行っている三隻の漁獲物検査が終了するまで、少なくとも一週間かかるとの見通しを示した。在ウラジオストク日本総領事館に伝えた。

滝川・小６いじめ自殺　遺影に「ごめんなさい」　文科省副大臣ら調査　　2006/11/07 07:39

　【滝川】滝川市内の小学六年生の女子＝当時（１２）＝がいじめを苦に自殺した問題で、池坊保子・文部科学副大臣が六日、
滝川市内で遺族や女子の通っていた小学校、滝川市教委などから聞き取り調査を行った。
　調査に先立ち、池坊副大臣は遺族の家を弔問に訪れ、女子の遺影に向かって「いろいろなこと本当にごめんなさい。
あなたの胸のうちをおじさまやお母さまから伺うからね」と話し掛けた。女子の遺族は「子どものためにありがとうございます」と頭を下げた。
　池坊副大臣は滝川市役所に遺族、小学校長、滝川市教委の小田真人教育部長らを順番に呼んで話を聞いたが、
池坊副大臣は市教委に対し、調査に直接あたった人々に会えなかったことについて、
「女子の当時の担任も含めて現場の人から話を聞くことができず本当に残念だ」と苦言を呈した。
　記者会見した池坊副大臣は「学校でのいじめの芽を隠ぺいせず、関係者みんなで解決すべきだ」と述べた。
また、道教委が女子の遺書のコピーを紛失したことについて「愛情を持って対応すべき問題であり得ないこと」と厳しく批判した。


回収パロマ器　内部腐食２００台中７台　札幌の業者、交換費用請求へ　　2006/11/07 07:41

　札幌市内のガス業者が今年八、九月に回収したパロマ工業（名古屋市）のガス瞬間湯沸かし器約二百台のうち
七台で、内部の排気フードの腐食が見つかっていたことが六日、分かった。ガス業者側は「欠陥製品の可能性がある」として、
パロマ工業に製品の交換などにかかった費用の補償を求める方針だ。

道中小企業団体中央会　職員２３人を処分　不適切会計、飲食費３００万円返済　　2006/11/07 07:41

　道の関与団体である北海道中小企業団体中央会（東広会長）が簿外口座に約八千二百万円を繰り入れるなど
不適切な会計処理を行っていた問題で、同会は専務理事など職員計二十三人を処分した。
役職員の飲食費などに充てられていた約三百万円についても、職員らが全額返済した。七日の道議会経済委員会で報告される。
　中央会の会計責任者だった元事務局長（昨年十一月に依願退職）が関係組合の経費約四百万円を着服していたことが発端で、
道が六月から検査を行って問題が発覚した。
　処分は十月十六日付で、専務理事が月額報酬の１０％を三カ月間返上し、部長職七人が戒告。
このほか支部所長職十二人が厳重注意、経理担当者三人が注意。
　二○○一−○五年度の本会計で行われた不適切な支出約一千万円のうち、役職員の飲食費に使われた約二百八十万円と、
領収書などが見当たらなかった使途不明金約二十万円については、職員約五十人からカンパを集めて返済した。
　目的外使用の約四十万円のうち、道の補助金分と違約金の計二十七万円についても、道に返還した。


菓子パン３万8000個回収　山崎製パン、卵表示漏れ　　2006/11/07 11:03

慈恵医大医師ら書類送検へ　警視庁、流産女性死亡で　　2006/11/07 11:33

　東京都足立区の女性＝当時（３８）＝が２００３年１２月に流産の手術を受けた後に死亡した事故で、
警視庁愛宕署などは７日、業務上過失致死容疑で渋谷区の産婦人科医院の男性院長（４８）と、
港区の東京慈恵会医大病院産婦人科の男性医師（４３）の２人を同日午後に書類送検する方針を決めた。
　同署などは、院長が死亡した胎児の摘出手術で女性の子宮と小腸に穴を開け、医師がその後の処置で
小腸の穴を見落としていた可能性が高いと判断。２人の過失が、女性の死亡につながったとみている。
　女性は２００３年１２月１０日、産婦人科医院で妊娠８週目で流産手術を受け、容体悪化で慈恵医大病院に転院。
その後再び手術を受けたが、腹膜炎が悪化、翌年１月１日に多臓器不全で死亡した。
　調べでは、院長は胎児の摘出手術で誤って女性の子宮や小腸に穴を開け、慈恵医大病院の医師は、
腹腔鏡手術で子宮の穴だけをふさいで小腸の穴を見落とし、女性を死亡させた疑いがそれぞれ持たれている。
　慈恵医大病院は外部調査委員会で検証し、事故原因について「産婦人科医院との情報伝達が適切でなく、
腹膜炎の症状把握も不十分だった」との見解を示している。


「あえるの湯」温泉疑惑　月内にも賠償請求　業者に３億4000万円　浦河町　　2006/11/07 14:12

　【浦河】日高管内浦河町の入浴施設「あえるの湯」の温泉疑惑問題で、同町は七日の町議会で、
温泉掘削した札幌の業者を相手に約三億四千万円の損害賠償請求訴訟を今月中にも起こす意向を明らかにした。
　請求額は温泉掘削で支払った成功報酬額と、その後の温泉井戸の管理、補修費用の総額。
　町は掘削業者に成功報酬を支払う条件として水温とゆう出量を契約書に書き込んでいた。
一九九九年に道立衛生研究所が行った温泉分析の結果は、条件に合致する内容だったが、
町は実際は条件に見合う湯は出ていなかったと判断、業者が分析前に何らかの工作を行ったとの見方を示している。

留学生、飲み過ぎ死亡　道教大札幌校の寮祭宴会　　2006/11/07 12:11

　香港大学から道教大札幌校（札幌市北区）への女子交換留学生（２２）が四日夜から五日未明にかけて
同校近くで開かれた宴会で大量の酒を飲んで倒れ、六日夜、死亡した。宴会は留学生が住む学生寮の寮祭を
締めくくるイベントとして行われた。
　留学生は十月初旬に来日。特別聴講生として一年間、日本語などを学ぶ予定だった。
香港では酒を飲んだ経験がほとんどなかったという。
　宴会は毎年恒例の「大会食会」。四日は、寮生ら約七十人が参加し、同校に近い会館で開かれた。
　同校の聞き取り調査によると、留学生は四日午後九時半ごろからビールなどを飲み始め、五日午前三時半ごろ、
日本酒の一升瓶をらっぱ飲みした。量はその日本酒だけで○・六−一・四リットルとされ、「すごい」と拍手した学生もいた。
　留学生はその直後に会場で倒れ、会場二階の「仮眠室」に移された。午前六時五十分ごろ、嘔吐（おうと）し、
ぐったりしているのを他の学生が発見。救急車で札幌市内の病院に運んだが、六日午後十一時ごろ、低酸素脳症で死亡した。
吐しゃ物がのどに詰まったのが原因とみられる。
　道教大札幌校の三上勝夫副学長は「調査の結果、一気飲みや飲酒を強要したような事実はなかったが、
飲酒の経験がない留学生への指導が行き届かなかった。ご家族、派遣元の大学、日中両国の関係者に心からおわびし、
二度と同じことが起こらないよう対策を講じたい」と話している。
　同校は寮祭の前に行き過ぎた飲酒に注意するよう文書で促していたほか、
留学生に「飲酒を強要されたら断っていい」などと注意していたという。

いじめ実態　全児童・生徒に調査　道教委、対象５６万人　　2006/11/07 12:21

　滝川市の小六女子がいじめを苦に自殺した事件を重視し、道教委は近く道内の公立小中高生全員を対象に
緊急のいじめ実態調査を実施することを決めた。対象となるのは約五十六万人。文部科学省によると、
都府県教育委員会が管轄の公立学校の児童・生徒全員を対象に調査を行い、いじめの実態把握に乗り出すのは例がない。
道教委は調査でいじめが報告されれば、当該の市町村教委を通じて各校に対処を指導する方針だ。

　調査は書面によるアンケート方式で、「いじめを見たり聞いたりしたことがあるか」「いじめたことがあるか」
「相談したことがあるか」などを質問する。各学校を通じて配布し、回収する。

　小学校低学年の場合は、家庭に持ち帰って、家族と相談しながら回答を記入する方法も検討している。
回答を無記名とするか記名とするかはまだ決めていないが、道教委学校安全・健康課は、「プライバシーを尊重する形にしたい」と話している。

　また、質問には「どうしたらいじめをなくせると思うか」など、対策を子どもたち自身に考えさせる項目も盛り込む考えだ。

　学校安全・健康課の秋山雅行課長は「いじめはないという認識の学校もある。調査を通じて、いじめはどこにでもあると
学校に認識してもらい、対策に取り組むきっかけにしてもらいたい」と話している。

　文科省は毎年、全国の都道府県教委を通じて各学校を回答者とするいじめ調査を実施している。それによると、昨年度、
道内で学校が把握したいじめの件数は小学校が百二十七件、中学校が四百七十二件、高校が百五十三件。
千人当たりの発生件数は、都道府県平均の一・五を下回る一・三だった。

両腎摘出、２人に移植　万波医師０４年９月、提供男性にも病気腎　　2006/11/07 12:42

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の病気腎移植問題で、移植を受けた宇和島市の五十代男性患者から
摘出した二つの腎臓を万波誠医師（６６）が二人の移植に使っていたことが七日、分かった。
　同一人物が病気腎移植の提供者（ドナー）と移植を受ける患者（レシピエント）になった形で、
こうした移植の妥当性が問われそうだ。
　県に対する同病院の報告や関係者の話などによると、男性は二十五歳のころ、尿に多量のタンパク質が出る
腎臓病「ネフローゼ」になり、治療を受けていた。二○○四年に症状が悪化。万波医師は「腎臓を残したまま、
何とかしたい」と言ったが、男性は「取ってくれ」と頼み同年九月に左右の腎臓の摘出手術を受けた。
　万波医師は摘出する際「ほかの人に合う場合もある。（腎臓を）使えるなら使っていいか」と尋ね、男性は同意したという。
摘出された二つの腎臓は別々の腎臓病患者にそれぞれ移植された。
　男性は摘出後、人工透析を続けたが、約三カ月後母親が提供した腎臓を移植した。しかし一カ月ほどで
機能しなくなり再び人工透析に。ことし二月、万波医師の執刀で、別の患者から摘出した病気の腎臓の再移植を受けた。
　男性はこれまで共同通信の取材に「万波医師から腎臓が何の病気だったか説明はなかった」と証言。
移植を受ける患者には十分説明しているという万波医師の話との食い違いが判明している。また万波医師に、
摘出した腎臓を移植に使っていいか尋ねられ「構いませんと答えたが、使われたかどうかは分からない」と話していた。
　現在は腎臓の状態は良いが、月に一度は宇和島徳洲会病院に通い、万波医師の診察を受けているという。

香川労災病院　腎摘出、移植優先か　万波医師に提供、がん検査後回し　　2006/11/07 12:44

　宇和島徳洲会病院の万波誠医師に腎臓がん患者二人の腎臓を提供した香川労災病院（香川県丸亀市）の
西光雄泌尿器科部長（５８）が、手術の際、摘出した腎臓にまず移植のための処置を施し、がんの病理検査は後回しにするなど、
移植優先とも取れる対応をしていたことが七日までに、分かった。

　二件の手術のうち、一件は徳洲会病院の医師が腎臓の運搬を担当。岡山県内の三病院で行われた摘出手術でも、
腎臓を運搬するため待機していたのは徳洲会病院のスタッフだったことが分かっている。

　六日記者会見した西部長によると、摘出した腎臓には、移植に必要な血流の再開などを実施。
その後、腎臓から腫瘍（しゅよう）部分を切り出し、病理検査でがんを確認、万波医師側に提供した。

　西部長は「（移植してもしなくても）摘出手術自体は変わらない」と強調。しかし、専門医の一人は
「移植前提かどうかで血管一本の扱いまで異なる。同じということはあり得ない」との見解を示している。

　患者に対する告知では、コンピューター断層撮影装置（ＣＴ）検査を基に、手術前に「早期の腎臓がんだ」と断定。
その上で、腎臓の部分切除にとどめるか、移植のため提供できる全部摘出か、判断は患者と家族に任せたという。

　二件とも倫理委員会に上申しなかった点は「（同委に）説明しても難しい面がある」と述べ、正規のルートを通せば、
病気腎を提供できなくなるとの想定があったことを示唆した。

　また、西部長は二○○五年ごろ、別の腎がん患者に対しても移植提供の可否を打診し、断られていたことを明らかにした。
このケースでも、万波医師への提供を考えていたという。

　香川労災病院は六日、倫理委を開き、日本移植学会がルールを定めるまで、移植のための病気腎の提供は行わないことを確認した。

発砲で警官ら６人重軽傷　立てこもりの５８歳男逮捕　熊本　【写真】　　2006/11/07 14:14

　７日午前９時３５分ごろ、熊本県城南町鰐瀬の家屋で、男が元妻（５４）と口論していて散弾銃を発砲。
元妻のほか現場に駆け付けた宇城署員２人と救急隊員３人の計６人が負傷した。
男は家屋に立てこもったが、約１時間２０分後に説得に応じて出てきたところを、
殺人未遂の現行犯で逮捕された。元妻と巡査長（４４）が足を撃たれて重傷。ほかの４人は軽傷。
　宇城署の調べでは、男は城南町阿高の内装業吉田諭容疑者（５８）。
　吉田容疑者は元妻と２階で口論していて、宇城署員が来たのに気付き、散弾銃を持ち出した。
元妻は２階から飛び降りて逃げたが、吉田容疑者が外に向けて発砲。元妻と署員が負傷した。
　この後、立てこもっている間も外に発砲。跳ねた散弾が救急隊員２人の足などに当たった。
救急隊員のもう１人は顔面を負傷したが、銃撃によるものか、逃走時の転倒かは不明。
　吉田容疑者は元妻に付きまとい、元妻は居住地を管轄する熊本南署に相談したほか、
６日には宇城署にも暴力をふるわれていると訴えていた。
　７日朝に元妻が職場に来ないことから同僚が熊本南署に通報。元妻は熊本市の自宅にいなかったため
宇城署員が現場に駆け付けた。
　負傷したもう１人の宇城署員はこめかみに散弾が当たった。署員はヘルメットと防刃チョッキを身に着けていた。
　現場は吉田容疑者が内装業の作業所として使用している所で、ことし２月まで元妻と一緒に暮らしていたという。
　近所に住む女性は「洗濯物を干していたらパーンという音がした。５分くらいしてまた音がしたから怖くなって家の中に入った」と話していた。

＜写真：男が発砲し、立てこもった民家を調べる捜査員。手前の切り株の上に散弾銃が置かれている＝７日正午、熊本県城南町＞

大林丸が釧路帰港　船長「連行、違和感あった」　【写真】　　2006/11/07 14:17

　【釧路】ロシア国境警備当局によりカムチャツカ半島に連行された日本の遠洋底引き網漁船四隻のうち、
四日に解放された稚内市の「第５大林丸」＝二七九トン、高橋健雄船長（５４）ら二十四人乗り組み＝が
七日午前十時ごろ、水揚げ港の釧路港に入港した。
　入港後、釧路海保と函館税関の職員ら八人が乗り込み、船内で乗組員らから事情を聴いた。
　下船した高橋船長は、十月二十八日に操業を終え、予定通り釧路に帰港する途中にロシア側の
検査を受けたと説明した上で、「通常の臨検と考えているが、カムチャツカ港まで戻されることには違和感があった」と述べた。
また、同船分の割当量計約千百トンのうち、今回の航海での漁獲量はスケソウダラとニシンの計六百二十四トンだったという。
　同船には、日本人十二人とインドネシア人十二人が乗船していたが、健康に問題はないという。一緒に連行された
他の三隻については「港内で船の姿は見えたが状況は分からない。早く戻ってきてほしい」と話した。
　第５大林丸は十月三日に釧路港を出港し、ロシア二百カイリ水域内のベーリング海でスケソウダラなどの漁獲をしていたが、
三十一日に洋上で国境警備当局の検査を受け、詳しい検査が必要として、他の三隻とともにペトロパブロフスク・カムチャツキー港に
連行され、湾内に停泊していた。

＜写真：釧路港・副港に入港後、下船してロシア当局による検査の様子などを語る第５大林丸の高橋健雄船長（右）＝７日午前１１時４５分＞

ライブドア公判　堀江被告「実態と違う」　粉飾決算指揮役、検察の構図否定　　2006/11/07 14:20

　ライブドア（ＬＤ）事件で証券取引法違反の罪に問われた前社長堀江貴文被告（３４）の第二十一回公判が
七日、東京地裁（小坂敏幸裁判長）で開かれ、堀江被告は検察側の「グループを指揮統括していた」などの主張に対し
「実態と違う。軍隊ではない」「荒唐無稽（むけい）」と真っ向から反論した。
　堀江被告による粉飾決算などの指示を証言したＬＤの元取締役宮内亮治被告（３９）＝同罪で公判中＝について
「上下関係にあると思ったことはない。ビジネスパートナーだ」と述べ、堀江被告が事件を主導したとの検察側構図を否定した。
　いずれも同日から始まった弁護側の被告人質問に答えた。被告人質問は検察側も含め、
二十八日の第二十五回公判まで計約二十五時間にわたって続く予定。
　弁護側はまず堀江被告の権限や宮内被告との関係をただした。堀江被告は「営業成績を把握していなかった部門もある」とし、
検察側の「ＬＤの主たる事業は企業の合併・買収（Ｍ＆Ａ）」との指摘は「間違っている。中心はインターネット関連事業」と供述した。
　「荒唐無稽」と否定したのは検察側の「経常利益五十億円の業績予想を達成するため、架空利益を計上した」との指摘。
　さらに「ＬＤ内には堀江被告のグループと宮内被告のグループがあったのか」との質問に
「（宮内被告が率いる）ファイナンス部門の社員に命令したり、お願いしたりしてもシカト（無視）された」と答えた。
　東証マザーズ市場上場なども「宮内さんから目指さないといけないと言われた」などと、
宮内被告の大きな影響力を示すエピソードを並べた。

乗用車ドアで指先挟み骨折　トヨタで９件、国交省調査　　2006/11/07 13:

　半ドア状態のドアを自動的に閉める装置が装着された高級乗用車「セルシオ」などで、ドライバーらが指先を挟み
骨折する事故が起きていたことが７日、トヨタ自動車の調べで分かった。
　同社によると、２００２年４月から今年９月にかけ、指を挟んだとの報告が１８件あり、うち９件は骨折していた。
　同社は１０月下旬、国土交通省に状況を報告。国交省は、同種の装置を使っているメーカーに事故が
起きていないかどうか報告を求めるとともに、使用者に注意を呼び掛ける方針。
　国交省によると、構造上の欠陥ではないとみられ、リコールや改善対策の対象にはならない可能性が高いという。


「命一つしかない」　自殺予告問題で文科相　【写真】　　2006/11/07 14:21

　いじめられていることを告発し「解決されなければ十一日に学校で自殺する」と予告する手紙が
伊吹文明文部科学相に届いた問題で伊吹文科相は七日午前の閣議後会見で「命は一つしかない。
君が生まれた時に父さん、母さんは命を抱き取ってくれた。世の中が君を放っているわけではない」と述べ、
男子の小中学生か、高校生とみられる差出人に自殺を思いとどまるよう呼びかけた。
　文科相への手紙のほかに、同級生などへの六通が同封。同級生への手紙には「なぜ僕をいじめるのですか。
『キモイ』からですか。『クサイ』からですか」などと書かれてある。
　消印に「豊」の文字があり、二文字目は「島」と読み取れるため、文科省は既に、管轄区域内に豊島郵便局がある
東京都教委のほか、名称に「豊」の文字を含む集配局がある二十道府県の教委に調査を要請している。

＜写真：文科省に届いた、いじめによる自殺を予告する手紙のコピー＞

犯罪、３回以上は３６人　９９年出所の元受刑者　　2006/11/07 16:55

　性犯罪で服役し、１９９９年の１年間に出所した元受刑者６７２人のうち約５％に当たる３６人は出所後を含めて３回以上、
性犯罪を繰り返していたことが、７日の閣議に報告された法務省の２００６年版犯罪白書で分かった。
　性犯罪の再犯防止対策の重要性をあらためて示した形。法務省は０６年度から各地の刑務所や保護観察所で
性犯罪者の再犯防止プログラムを導入、性に対する勝手な思い込みなど認識のゆがみを自覚させ、
修正させる「認知行動療法」などを実施している。
　白書によると、調査対象の６７２人は女性暴行のほか、強制わいせつ、わいせつ目的略取・誘拐、強盗女性暴行で
服役していた元受刑者。１２７人はこれ以前に同様の罪の前科があり、服役時点で既に２回以上、
性犯罪で有罪の確定判決を受けていた。
　このうち、３６人は９９年に出所してから０４年末までに再び、性犯罪で有罪判決を受け、確定したという。
一方、性犯罪の前科がなかった５４５人のうち、出所後の０４年末までに２回目の性犯罪で有罪判決が確定したのは、
出所者全体の約６％に当たる４０人だった。
　また、０５年６月１日時点で、全国の刑務所などで服役していた性犯罪の受刑者１５６８人についても実態を調査。
服役理由が１３歳未満の子供に対する強制わいせつだった１４１人の約４０％に当たる５７人には、それ以前に性犯罪の前科があった。

ヒルマン監督　レンジャーズ就任消える　【写真】　　2006/11/07 10:17

　米大リーグ、レンジャーズの公式ホームページは６日、新監督にアスレチックスのコーチ、ロン・ワシントン氏が
就任すると報じた。日本ハムのトレイ・ヒルマン監督も面談を受けていたが、
これによりレンジャーズの監督就任はなくなった。
　同日に札幌市内で行われたイベント後に取材に応じたヒルマン監督は、「レンジャーズから公式な発表がない限り、
お答えできない」と明言を避けた。同監督は来日前にレンジャーズのスタッフを務めていて、
故郷のテキサス州が本拠地ということもあり、「レンジャーズの監督就任は夢」と、面談前に話していた。
　次期監督候補として面談を受けたパドレスの球団幹部と５日に都内で会談したことを認め、
「お互いのことを知るための会話をした」と説明。同じくアスレチックスの次期監督候補にも挙げられており、
続投を要請されている日本ハムには１５日までに返答するとしている。

＜写真：札幌市内でのイベント後に取材に応じたヒルマン監督＞


ゴー！ゴー！ファンクラブ　日ハム、来年度の会員　きょうから募集　　2006/11/07 10:17

　プロ野球北海道日本ハムファイターズは七日午前十時から、二○○七年度のオフィシャルファンクラブ会員の
受け付けを、札幌市内で始める。十五日からは球団ホームページでも受け付ける。
　受付窓口となるのは、丸井今井札幌本店南館（中央区南一西一）のオフィシャルショップ「ファイターズスクエア」。
会費を用意すれば、だれでも入会できる。年会費はキッズ（来年四月時点で小学六年生以下）、
ルーターズ（中学生以上）のいずれも三千円（税込み）。
　入会すると、ファイターズのロゴが入ったビーズクッションやブランケットなどから選べる記念グッズがもらえるほか、
公式戦（プレーオフ、日本シリーズを除く）のチケット割引などの特典もつく。
　球団ホームページはhttp://www.fighters.co.jp。詳しくはファンクラブ事務局（電） ０１１・８５７・３９３９へ。

佐呂間で竜巻　９人死亡、２３人けが　工事事務所吹き飛ぶ　【写真】　　2006/11/08 08:00

　【佐呂間】七日午後一時二十分ごろ、網走管内佐呂間町若佐地区で竜巻とみられる突風が発生、
国道３３３号の新佐呂間トンネル工事を請け負っていた、大手ゼネコン鹿島などの共同企業体（ＪＶ）の
プレハブ事務所兼作業員宿舎が倒壊し、工事関係の男性九人が死亡、付近住民を含む二十三人が
重軽傷を負った。気象庁によると、竜巻と確定すれば、統計のある一九七一年以降の竜巻被害としては、
今年九月の宮崎県延岡市の死者三人を上回り最悪となる。
　鹿島などによると、トンネル工事現場から約四キロ離れた若佐地区の国道沿いに、ＪＶなどのプレハブの事務所などが
三棟あり、二棟が倒壊した。
　付近住民らによると、竜巻とみられる突風は工事事務所の南西数百メートル付近で発生し、高さ数十メートル、
幅数百メートルに達した。事務所から住宅が集まる地区までの約六百メートルを数分間で吹き抜け、
幅二百メートル、長さ五百メートル以上の範囲で帯状に建物などの被害が出た。
　死亡した九人全員が、ＪＶの事務所兼宿舎だった二階建ての建物の二階にいたという。この建物の二階部分などは、
約百メートル吹き飛び、木造の倉庫に衝突したとみられる。付近から九人の遺体が見つかった。
　道警によると、死亡した九人のうち八人の死因は脳挫傷で、建物や車の下敷きになったり、高所から転落や落下したとみられる。
当時、建物内には工事関係者十数人がいて、二階会議室で打ち合わせをしていた。けが人の多くもＪＶ事務所にいた
工事関係者という。道警によると、負傷者は重傷七人、軽傷十六人。

　道によると、建物被害はいずれも佐呂間町内で、全壊が三十三棟、半壊が八棟、一部損壊が二十一棟だった。
　気象庁によると、活発な寒冷前線が北海道付近を通過し、これにより発生した積乱雲が原因で上昇気流の
竜巻が起きた可能性が高いという。網走地方気象台によると、竜巻が発生した当時、
現場付近を含む網走西部地方などに強風、雷などの注意報を出していた。
　開発局によると、トンネル工事は網走開建が発注していた。二○○一年十月に同国道で二人が死亡した崩落事故があり、
この工事では新ルートを設定してトンネルを建設中だった。工期は○四年十二月−○八年三月。
ＪＶや別の建設会社などの五十−六十人で作業をしていた。
　北電北見支店によると、若佐地区などで電柱七本が倒れ、約七時間にわたり同地区や隣接する北見市留辺蘂町の
一部など約六百三十戸が停電した。若佐地区の住民と工事関係者約五十人が町立武道館に自主避難した。

＜写真：２階部分などが吹き飛ばされ、９人が犠牲となったプレハブ事務所の残骸（ざんがい）。
山のように積み重なっている＝７日午後２時すぎ、網走管内佐呂間町若佐＞



「冬先に意外だ」気象庁　竜巻かは調査必要　　2006/11/07 19:47

　気象庁は７日、佐呂間町でプレハブなどが吹き飛ばされ、多数の死傷者が出たことを受けて記者会見し
「冬先のこの時期に、オホーツク海側で竜巻などの強い突風が発生するのは意外で、原因はよく分からない。
データを集めて分析する必要がある」との見解を示した。竜巻だったかどうかは、詳細な調査が必要としている。
　この日は、オホーツク海側で寒冷前線に伴って積乱雲が発達し、大気がかなり不安定になっていた。
積乱雲は北北東に向けて移動しており、山岳部を越えたオホーツク海側では気流の上昇が抑制されて対流が起きにくいはずだったという。
　竜巻などは発達した積乱雲に伴って発生し、冬先は日本海側でしばしば起きることが知られている。
　気象庁のレーダー観測によると、積乱雲は７日午後１時ごろに発達。北北東に進んで午後１時２０分ごろには佐呂間町に近づき、
同３０分ごろには佐呂間町付近を通過。さらに１０分後には、オホーツク海の海岸線に達していた。

前任病院で病気腎移植１０件　万波医師、９０年ごろから　【写真】　　2006/11/07 22:45

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の病気腎移植問題で、万波誠医師（６６）は７日、同病院で記者会見し、
以前勤務していた市立宇和島病院（同市）でも１９９０年ごろから約１０件の病気腎移植を行っていたことを明らかにした。
　最初の病気腎移植について、実施した正確な時期は「記憶にない」としたが「普通の腎移植としてやった。
捨てる腎臓だったので気が楽だった」と話した。
　万波医師は「生体腎移植、死体腎移植に続く第三の道として、このような医療行為も残ってもいいのではないか」と
正当性を主張するコメントも発表した。
　万波医師は、患者だけでなく家族からも同意を得ていたと説明。「わたしが全責任を負っていた。
院長に報告したこともあるし、しなかったこともある。同僚の医師もみんな知っていた。異議は全然なかった」などと話した。
　臓器提供者（ドナー）の病名は覚えていないという。
　万波医師は７０年から２００４年３月まで市立宇和島病院に勤務。その後、移籍した徳洲会病院で計１１件の
病気腎移植を行っていた。６日には、市立宇和島病院でも２０００年に１件実施していたことが明らかになっていた。

＜写真：記者会見で病気腎移植について説明する宇和島徳洲会病院の万波誠医師＝７日午後、愛媛県宇和島市＞


成年の娘に暴行　無職男に懲役１２年　札幌地裁判決　　2006/11/08 01:02

　未成年の娘に対し、性的暴行を繰り返したとして、女性暴行と準女性暴行などの罪に問われた日高管内の無職男（４９）の
判決公判が七日、札幌地裁で開かれた。井口実裁判長は「長年、性的虐待を繰り返された被害者の屈辱感は想像を絶する」として、
懲役十二年（求刑・懲役十三年）を言い渡した。
　判決によると、男は娘の母親と離婚した後の二○○二年七月、同居していた当時小学生だった娘にみだらな行為に及び、
その後も今年三月まで暴行を繰り返した。
　井口裁判長は娘が「父に死を望む」と話していることを指摘した上で、「性欲を解消する目的で実の娘の感情を無視して
みだらな行為を続け、鬼畜の所業と言わざるを得ない」と男を厳しく叱責（しっせき）した。

性犯罪、３回以上は３６人　９９年出所の元受刑者　　2006/11/07 16:55

　性犯罪で服役し、１９９９年の１年間に出所した元受刑者６７２人のうち約５％に当たる３６人は出所後を含めて３回以上、
性犯罪を繰り返していたことが、７日の閣議に報告された法務省の２００６年版犯罪白書で分かった。
　性犯罪の再犯防止対策の重要性をあらためて示した形。法務省は０６年度から各地の刑務所や
保護観察所で性犯罪者の再犯防止プログラムを導入、性に対する勝手な思い込みなど認識のゆがみを自覚させ、
修正させる「認知行動療法」などを実施している。
　白書によると、調査対象の６７２人は女性暴行のほか、強制わいせつ、わいせつ目的略取・誘拐、強盗女性暴行で
服役していた元受刑者。１２７人はこれ以前に同様の罪の前科があり、服役時点で既に２回以上、性犯罪で有罪の確定判決を受けていた。
　このうち、３６人は９９年に出所してから０４年末までに再び、性犯罪で有罪判決を受け、確定したという。
一方、性犯罪の前科がなかった５４５人のうち、出所後の０４年末までに２回目の性犯罪で有罪判決が確定したのは、出所者全体の約６％に当たる４０人だった。
　また、０５年６月１日時点で、全国の刑務所などで服役していた性犯罪の受刑者１５６８人についても実態を調査。
服役理由が１３歳未満の子供に対する強制わいせつだった１４１人の約４０％に当たる５７人には、それ以前に性犯罪の前科があった。

粉飾仕組み「説明ない」　ライブドア堀江前社長　　2006/11/07 19:55

　ライブドア（ＬＤ）の粉飾決算事件などで、証券取引法違反の罪に問われた前社長堀江貴文被告（３４）の
第２１回公判は、７日午後も東京地裁（小坂敏幸裁判長）で弁護側の被告人質問が続いた。
堀江被告は粉飾とされるＬＤ株売却益還流の仕組みについて「説明を受けてない」とし、
元取締役宮内亮治被告（３９）＝同罪で公判中＝らの証言を強く否定した。
　弁護側は午後、粉飾決算の起訴事実のうち、株式交換での企業買収に伴うＬＤ株売却益還流について主にただした。
　宮内被告らは堀江被告の公判で、ＬＤ子会社の元役員野口英昭さん＝死亡当時（３８）＝さんも同席した２００３年秋の会議などで、
買収先からＬＤ株ではなく現金を要求されたため、ＬＤ株を投資事業組合などを使って売却し、
ＬＤ側に現金を還流させる仕組みを堀江被告に説明したと証言している。
　これに対し、堀江被告は説明を受けたことを否定し「ファイナンス系は宮内さんに任せていた。仕組みを聞いても分からない。
（投資事業組合なども）知らない。野口さんに会っていれば覚えているが記憶にない」と供述。
野口さんとの面会は「スケジュール帳にも出てない」と答えた。
　また宮内被告の「（還流させる売却益を気にして）堀江被告が『どう、どう、どう、株価どう』と言っていた」との証言についても、
堀江被告は「株価はパソコンで見れば分かる」と述べた。

１０安打７点で韓国・サムスンに圧勝　アジアシリーズ初戦　【写真】　　2006/11/10 10:29

　アジア４カ国・地域のプロ野球リーグ代表チームによる王者決定戦「ＫＯＮＡＭＩ　ＣＵＰ　アジアシリーズ２００６」が９日、
東京ドームで開幕、昨年のロッテに続きアジア王者を目指す日本ハム（日本）は１次リーグ初戦でサムスン（韓国）に
７−１で快勝した。
　開幕戦は初出場のラニュー（台湾）がチャイナスターズ（中国選抜）に１２−２で八回コールド勝ちした。
　大会は４チームが総当たりの１次リーグを行い、上位２チームが１２日の決勝に進む。
　日本ハムは１０安打７得点の快勝で初戦を飾った。
　４番に入った稲葉が四回に右翼へ先制ソロ。同点の六回は森本の二塁打から稲葉の勝ち越しの右前適時打、
鶴岡の中前適時打などで４点を挙げた。九回は小笠原の二塁打で２点を追加した。
　先発の八木は五回途中まで１安打１失点の好投だったが左肩に違和感を訴えて降板。救援の押本が
一死一、二塁のピンチをしのぎ、その後も継投で逃げ切った。
　サムスンは先発の任洞珪が六回途中まで２失点と粘ったが、救援陣が精彩を欠いた。

◇アジアシリーズ
▽１次リーグ
　サムスン−日本ハム（９日・東京ドーム、１５１４７人）

日本ハム（日本）
０００１０４００２−７
サムスン（韓国）
０００１０００００−１

（日本ハムは１勝、サムスンは１敗）

▽勝　押本
▽敗　任洞珪
▽本塁打　稲葉１号（１）（任洞珪）

＜写真：９回日本ハム２死一、二塁、小笠原が右中間に２点適時二塁打を放つ。投手鄭＝東京ドーム＞

１８日のパレード　経済効果１４億円と試算　　2006/11/10 10:35

　北海道未来総合研究所（未来総研、札幌）は九日、プロ野球の北海道日本ハムファイターズが札幌駅前通りで
十八日に予定している日本シリーズ優勝パレードの経済効果が約十四億円に及ぶとの試算を発表した。
　沿道に集まる観衆を約十五万人と仮定した上で、道などがまとめた「北海道の観光経済・消費と経済効果」を基に、
外食費、交通費などの消費額の合計を八億六千五百万円と推計。さらに、開発局が今年一月にまとめた産業連関表を基に、
二次的な波及効果も含めた経済効果が十四億三千八百万円に達すると試算した。


高校生ドラフト・１巡目指名の吉川と仮契約　【写真】　　2006/11/09 10:06

　日本ハムは８日、高校生ドラフトで１巡目指名した吉川光夫投手（１８）＝広島・広陵高校、１７７センチ、７３キロ、
左投げ左打ち＝と広島市内のホテルで入団交渉を行い仮契約した。契約金７０００万円、年俸６００万円、背番号は未定。
吉川は「チームメートに信頼され、勝てるピッチャーになりたい」と喜びにあふれた表情で抱負を語った。
速球に加え切れの鋭いカーブ、スライダーに評価が高く、貴重な左腕として活躍が期待される吉川。
「現在は最速１４６キロのストレートを１５０キロ台までもっていき、先発完投型を目指したい」とプロ入り後の夢を話す。
　交渉に当たった山田正雄チーム強化部ディレクターは「コントロールや球威もあり、頭脳的なピッチングもできる。
チャンスがあれば、１年目から１軍で登板できる力はある」と話す。
　吉川は「（日本ハムは）いい投手がいっぱいいて一番レベルの高いところ。そこで一緒に投げられるよう頑張り、
早くファンに名前を覚えられる選手になりたい」と表情を引き締めた。
　日本ハムはこの日で、高校生ドラフトで指名した３選手との仮契約をすべて終えた。

　◇入団・移籍交渉、契約更改の金額は推定

＜写真：日本ハムとの仮契約を終え、マスコットを手に笑顔の吉川＞

日ハム、外野を独占　パ・ゴールデングラブ賞　【写真】　　2006/11/09 10:04

　８日に発表されたプロ野球の守備の名手に贈られる三井ゴールデングラブ賞で、パ・リーグは外野手部門で
日本ハムの森本稀哲、新庄剛志、稲葉篤紀が独占したほか、小笠原道大一塁手、田中賢介二塁手も選ばれ、
球団最多の５選手が受賞した。パ・リーグで外野手部門の３人を同一チームが独占したのは１９７８年の阪急以来、２度目の快挙。

　セ・リーグでも優勝した中日から福留孝介外野手をはじめ、川上憲伸投手、谷繁元信捕手、荒木雅博二塁手、井端弘和遊撃手の５人が選出された。

　内野手部門はシーツ一塁手（阪神）、岩村明憲三塁手（ヤクルト）を含めて昨年と同じ顔触れとなった。巨人は３年連続で１人も選ばれなかった。

　選考は全国の新聞、通信、放送各社のプロ野球担当記者の投票で行われ、有効投票総数はセが１９０、パが１５４。

　◆狙った賞うれしい
小笠原道大一塁手
　狙っていた賞なので受賞できてうれしい。

　◆毎年取るよう努力
　田中賢介二塁手　大変光栄に思う。これまで指導、サポートしてくれた方々に感謝したい。１度だけではなく、毎年取れるように努力を続けたい。

　◆３人そろい何より
　森本稀哲外野手　何よりも外野手３人そろって受賞できてうれしい。コミュニケーションの大切さを感じた。相手の流れを断ち切るようなプレーを心掛けてきた。

　◆まさか取れるとは
　稲葉篤紀外野手　大学まで一塁手で、まさか取れると思わなかった。常に一番下手だと思い、基本を忠実に守ってきたのが良かった。

　◆最強外野陣作って
　新庄剛志外野手　おれの華麗な守備を見せられなくなるのは残念だけれど、引退の年に選ばれるなんて。日本ハムがこれからも最強の外野陣を作っていってくれることを信じて、外から応援しとくばい。

＜写真：ゴールデングラブ賞に輝いた（左から）森本、新庄、稲葉の日本ハム「鉄壁の外野陣」＝１０月２５日）＞

紙吹雪ＯＫ　１８日の優勝パレード　　2006/11/09 09:54

　札幌市中心部で十八日に行われるプロ野球北海道日本ハムファイターズの優勝パレード実行委員会
（委員長・上田文雄札幌市長）は八日、パレード中の紙吹雪を認めると発表した。
交通の妨げやごみとなって散乱する懸念もあるが、実行委は約三千人のボランティアの協力で清掃するという。
　紙吹雪は日本でも海外でも優勝パレードの「華」。沿道の見物客が投げ入れるほか、沿道の建物の窓からも飛ばされる。
実行委は「ごみの心配もあるが、パレードを盛り上げるには不可欠」と判断。実行委としても、趣向を凝らした紙吹雪を計画している。
　ボランティアは紙吹雪の回収と警備のため、実行委を構成する札幌市、道、企業から動員。沿道のファンにも協力を呼びかける。
　一方、実行委はパレードに先立ち、午前十時四十分からＪＲ札幌駅南口広場で開かれるオープニングセレモニーで、
一般ファン向けの見学スペースを用意することを決めた。一口三千円で募集している個人協賛金を十日までに
振り込んだ人の中から約五百人を選ぶ。
　パレードは十八日午前十一時、同広場を出発。選手らを乗せた車両は約四十分かけて駅前通をススキノまで南下する。
個人協賛金の振り込み方法の問い合わせは同市コールセンター（電）０１１・２２２・４８９４へ。


竜巻災害に「心が痛む」　ヒルマン監督　　2006/11/09 09:52

　プロ野球北海道日本ハムファイターズのトレイ・ヒルマン監督は八日、東京ドームで開いた「ＫＯＮＡＭＩ　ＣＵＰ　アジアシリーズ２００６」
（九日開幕）の公式会見で、網走管内佐呂間町で起きた竜巻災害に触れ、被災地にお見舞いのメッセージを送るとともに、犠牲者の冥福を祈った。

　ヒルマン監督は「九人の尊い命がなくなったことにチーム一同心を痛めています」と述べた後、「被害に遭った地域の皆さんのことを思いながら、
明日からの試合に挑みたい」とプレーで被災地を勇気づけることを誓った。

小笠原の残留求めネットで署名活動　　2006/11/09 09:50

　ＦＡ宣言をした日本ハムの小笠原道大選手の残留を求め、ファンが「残留を希望し願う会」（http://livefighters.web.fc2.com/）を設立し、
インターネットで署名活動を始めた。
　呼びかけ人は留萌管内増毛町の会社員橋詰千晶さん（３４）。十一、十二の両日、ＪＲ札幌駅前で署名を集め、
ネットによる署名と合わせて球団に提出する。
　今季、本塁打、打点の二冠に輝き、日本一に貢献した小笠原選手。橋詰さんはその愛称にちなみ
「残ってもらうためガッツで頑張ります」。


奥尻でも竜巻か　青苗地区、倉庫など２０棟被害　けが人なし　【写真】　　2006/11/10 07:05

　【奥尻】九日正午ごろ、桧山管内奥尻町青苗で発生した突風の被害は、同町役場などの調べで、
家屋や倉庫など建物の損壊が計二十件に達することが分かった。けが人はなかった。
地元住民が灰色の大きな渦巻き状のものが被災地域を通過するのを目撃しており、
函館海洋気象台は竜巻かどうか確認するため、十日午前、職員三人を現地に派遣して破損物の飛散状況などを調べる。
　奥尻町役場などによると、住宅八棟に屋根の一部がはがれたり、窓ガラスが壊れたりする被害が確認された。
また、木造二階建ての一棟を含む倉庫二棟が全壊したほか、計五棟の倉庫が損壊。さらに、プレハブ事務所が
十数メートル飛ばされて横転したり、店舗や病院の外壁が壊れたりする被害が計五件あった。
　このほか、電柱二本が倒れ、二戸が一時停電し、二十戸で電話回線が一時不通になった。
　付近住民の話では、突風は青苗地区の南西の住宅街から北東方向に進み、青苗漁港を抜けて
海岸線に沿うように海上を北上していったという。
　函館海洋気象台によると、奥尻島付近は九日、寒冷前線が西から接近して大気が非常に不安定な状態になり、
積乱雲が発達していた。強い南西風が吹き、奥尻空港では午前十一時五十九分、最大瞬間風速二七・二メートルを観測した。
こうした状況から、同気象台は「竜巻かダウンバーストが発生した可能性がある」とみている。

＜写真：奥尻町青苗で発生した突風で全壊した木造倉庫（読者提供）＞

丸山組社長ら２人逮捕　受注の経緯、知事関与追及　　2006/11/10 01:59

　和歌山県発注工事の談合事件で、大阪地検特捜部は９日、談合の疑いで、前出納長水谷聡明容疑者（６０）の
再逮捕容疑の対象となった下水道工事を受注した建設会社「丸山組」（同県海南市）の社長田淵利幸（５０）、
専務久保利夫（５９）の両容疑者を逮捕した。
　特捜部は、２００４年８月の知事選を支援した見返りに同社に工事を受注させたとして、木村良樹知事（５４）を
談合容疑で立件する方針を固めており、支援の状況や知事側への働き掛けの有無などについて田淵容疑者らを追及するとみられる。
　田淵容疑者は容疑を認め、久保容疑者は否認。久保容疑者は逮捕前の取材に対し
「県側に個別の工事を取らせてもらえるよう頼んだことはない」などと話していた。
　特捜部は同日夕、和歌山市内の知事公舎の捜索を終え、段ボール約２０箱分の資料を押収。
木村知事は「捜索の当事者となったのでコメントできない」としている。
　調べでは、田淵容疑者ら２人は、水谷容疑者や業界側の仕切り役だった大手ゼネコン大林組顧問の
日沖九功（ひおき・ちかのり）被告（６４）らと共謀。知事選後の０４年１１月に入札のあった下水道工事で、
準大手ゼネコン熊谷組中心の共同企業体（ＪＶ）が受注できるよう談合した疑い。
　丸山組は票の取りまとめなど選挙で木村知事を支援しており、水谷容疑者は「知事の意向を踏まえて工事を受注させた」と供述。
日沖被告に対し、ＪＶに丸山組を入れるよう要請したとされる。

いじめ映像ネット流出　学校側、把握後も放置　札幌の道立高　　2006/11/10 02:00

　札幌市内の道立高校の元生徒らが別の生徒をいじめている動画がインターネット上のウェブサイトで
公開されていることが九日、分かった。動画のほか、いじめていた生徒二人＝既に退学＝の名前や写真も
ネット上に流出していることから、同校や道教委は、サイトの管理者に削除を依頼することを決めた。
　動画は二編あり、一つは、同校近くのバス停付近で、男子生徒が嫌がる別の男子生徒のかばんを
引っ張るなどしている内容。もう一つは、教室内で女子生徒が同じ男子生徒を言葉でからかっている様子で、
それぞれ三十秒ほど映っている。
　同校によると、撮影された時期は昨秋から今年三月ごろにかけてとみられる。同校は七月に匿名の電話によって、
動画がネット上に公開されていることを知ったという。
　動画の中でいじめていた生徒は二人とも、「学校になじめない」などを理由に自主退学している。
　同校の教頭は「動画の内容については（被害にあった）男子生徒に事情を聴き、保護者にも報告するなど対応した。
ただ動画を確認しながら、今まで放置していた点は不十分だった」と話している。
　同校には九日までに、いじめに対応するよう抗議の電話が数十本かかってきたという。

姉歯被告に来月２６日判決　「自分律する」と最終陳述　　2006/11/09 20:40

　耐震強度偽装事件で建築基準法（構造耐力）違反や議院証言法違反（偽証）の罪などに問われた元１級建築士
姉歯秀次被告（４９）が９日、東京地裁で開かれた公判で「多大な迷惑を掛け、申し訳ない。これからは自分を律して生きていきたい」と
最終意見陳述した。また川口政明裁判長に向かって何度も頭を下げた。公判は結審し、判決は１２月２６日。
　陳述に先立ち、弁護側は「罰金刑にしかならない建築士法違反ほう助容疑で逮捕し、議院証言法違反罪などで起訴したのは、
何が何でも重罪にしたい国家意思が見える。（刑を）重くするためのわなであってはいけない」と最終弁論し、執行猶予付きの判決を求めた。
　検察側は１０月３１日の論告で「金銭欲から虚偽の構造計算書を乱造して危険な建物を次々に建てさせた前代未聞の犯行で、
最低限の倫理観すらない。実刑で臨むほかない」として懲役５年を求刑している。
　姉歯被告は計９９物件の構造計算書を偽造したとされ、うち２００３年２月から昨年２月にかけての６件について起訴された。
　また昨年１２月の衆院国土交通委員会で偽装の時期や動機についてうそを証言したほか、
建築デザイナー秋葉三喜雄被告（４６）＝建築士法違反罪で起訴＝に１級建築士の名義を貸したとされる。
　一方、架空増資事件の有罪が確定した藤田東吾イーホームズ社長（４５）が公判を傍聴し「偽装自体は罪だが、
多くの構造設計士がやってきた」と話した。

船舶検査に備え極秘訓練　海自の特殊部隊「特警隊」　【写真】　　2006/11/09 18:07

　北朝鮮の核実験で朝鮮半島をめぐる国際情勢が緊迫する中、海上自衛隊の唯一の特殊部隊「特別警備隊」（特警隊）が、
国連安保理決議に含まれる船舶検査に備え、本部を置く広島県江田島市で連日極秘訓練していることが、
９日までの共同通信の取材で分かった。
　船舶検査については、周辺事態法適用などをめぐって政府方針は決まっていないが、
海自が着々と準備を進めている実態が明らかになった。海自幹部は「いつ船舶検査の命令が出されても対応できるよう、
夜間は救急要員を待機させ、決死の訓練をしている」と話している。
　特警隊は１９９９年の北朝鮮工作船侵入事件で、海自護衛艦が対応できなかった反省を踏まえ、２００１年編成された。
　米、英海軍特殊部隊の指導を受けたとされ、機関拳銃や防弾救命胴衣などを装備。（１）ヘリコプターから降下
（２）高速ボートから移乗（３）潜水で接近−の３方法での乗船訓練を継続している。
　海上幕僚監部は、危険な船舶検査が予想される場合、特警隊が乗船し安全を確保した上で、
各護衛艦内で臨時編成する「立入検査隊」が乗船し検査することを想定している。
　７日午後、江田島市の湾岸の基地。黒色の特殊部隊用高速ボートが係留されている桟橋に、防弾ヘルメット、
防弾救命胴衣、迷彩服の特警隊員１０数人が集合した。指揮官を囲んでミーティングをした後、２隻に分乗し船尾に
日の丸を掲げ高速で湾外へ走り去った。
　７日午前には、ＭＨ−５３Ｅ掃海・輸送ヘリコプターが着陸。回転翼が激しく回る中、防弾ヘルメット、濃
紺の戦闘服姿の特警隊員が戦闘用機材を携帯して素早く乗り込み、離陸していった。
　同基地では連日、自動小銃の連射音が響き、黒いウエットスーツ姿の隊員たちが湾内で潜水を繰り返すなど緊迫した様子が伝わってきた。

＜写真：日の丸を掲げた高速ボートで訓練に向かう海上自衛隊の「特別警備隊」＝７日、広島県江田島市＞

脱法ドラッグ３３種を指定　厚労省、ラッシュ成分など　　2006/11/09 18:43

　麻薬に似た幻覚症状や性的興奮をもたらし、若者の間で乱用が問題化している「脱法ドラッグ」の輸入や
販売を禁止するため、厚生労働省は９日、「ラッシュ」（通称）などに含まれる３３種類の薬物を規制対象とすることを決めた。
同日開かれた専門家による部会で了承された。
　来年４月に施行予定の改正薬事法で「指定薬物」として扱い、治療や研究目的以外で輸入、製造、販売した場合には
５年以下の懲役か５００万円以下の罰金が科せられる。
　今回指定されたのは、亜硝酸イソブチル（「ラッシュ」の主成分）、ＰＭＭＡ、サルビノリンＡ、７月に大阪府内で大学生が
服用後にマンションから転落死した５−ＭｅＯ−ＭＩＰＴなど。インターネットやアダルトショップで芳香剤、ビデオクリーナーと
偽って売られ、現行の薬事法では取り締まりが困難だった。
　厚労省は「今後も（摘発を逃れるために）化学構造をわずかに変えた薬物が出回る可能性が高い」（監視指導・麻薬対策課）として、
新たな薬物が見つかれば指定薬物に追加する考え。

新たに自殺予告の手紙　高２女子？報復も示唆　【写真】　　2006/11/09 17:08

　文部科学省は９日、伊吹文明文科相あてに、高校２年の女子生徒と名乗り「１１日に死にます」との内容の手紙が
届いたことを明らかにした。伊吹文科相あてには６日にも男子とみられる子どもから「いじめが原因で１１日に自殺する」と
予告する内容の手紙が届いている。
　手紙は９日午前に届いた。消印は８日で「渋谷」と読めるという。茶封筒の中にＡ４判のリポート用紙で自殺予告のほか
「私をいじめた人もゆるせない。殺してやる」「先生なんかに言えないし。親にもメーワクかけられないよ」
「みんなひどいよ。こんな学校なんとかしてください。いたって本気なんです」などと書かれていた。
　また、手紙には、１通目の予告がテレビで報道されたことに勇気付けられた、との内容の記載もあった。
文科省は「（公表が連鎖的な行動を呼ぶ）可能性はあるが、いじめに真剣に向き合い、誠実な対応を示すことが重要と考える」としている。
　文科省は東京、千葉、埼玉、神奈川の４都県教育委員会などに連絡し、各高校の校長に該当する事例がないか
確認を求めるよう要請するとともに、警察庁に届け出た。

＜写真：記者会見で配られた、伊吹文科相あてに新たに届いた自殺予告の手紙のコピー。左は木岡保雅児童生徒課長＝９日午後、文科省＞

歌山知事を立件へ　大阪地検、官製談合に関与　【写真】　　2006/11/09 17:01

　和歌山県発注工事の談合事件で、大阪地検特捜部は９日までに、木村良樹知事が、前出納長水谷聡明容疑者（６０）の
再逮捕容疑となった下水道工事の官製談合に関与した疑いが強まったとして、談合容疑で立件する方針を固めたもようだ。
業者側からの金の流れについても並行して調べており、近く最終的な方針を決定するとみられる。
　特捜部は同日、和歌山市内の知事公舎や大阪府内の知事の実家、２００４年の選挙で知事を支援し、
下水道工事を受注した同県海南市の建設会社「丸山組」の役員宅などを家宅捜索した。
　丸山組をめぐっては、水谷容疑者はこれまでに「知事の意向を踏まえて工事を受注させた」と供述。
特捜部は受注指名が選挙支援に対する見返りだったとの見方を強めており、
押収資料の分析など詰めの捜査を進めるもようだ。
　木村知事は水谷容疑者が再逮捕された２日、県政を混乱させた責任を取るとして辞職を表明したが、事件への関与を全面的に否定している。

　調べでは、水谷容疑者は知事選後の０４年１１月の下水道工事入札で、業者間の談合を仕切っていた
大手ゼネコン大林組顧問の日沖九功被告（６４）に対し、受注予定だった準大手ゼネコン熊谷組中心の
共同企業体（ＪＶ）に丸山組を組み入れるよう要請した疑いが持たれている。このＪＶは工事を約１０億６５００万円で落札した。

　丸山組は同年８月の知事選で票を取りまとめたほか、海南市の建物を事務所として無料で貸したり、
役員が対抗馬として立候補を模索していた県議側に出馬断念を迫ったりするなど知事を積極的に支援していたことが明らかになっている。

　関係者によると、木村知事は知事選後に県幹部らに「丸山組には選挙でお世話になった」と繰り返し称賛していた。

　特捜部は今年９月、県庁を家宅捜索するなど捜査に着手。１０月に水谷容疑者らをトンネル工事２件での談合容疑で逮捕、
今月２日には下水道工事で再逮捕した。

＜写真：和歌山県発注工事の談合事件で家宅捜索のため知事公舎に入る大阪地検の捜査員＝９日午前７時５５分、和歌山市東高松＞

佐呂間・竜巻被害　復旧作業が本格化　陸上自衛隊など１４０人　【写真】　　2006/11/09 14:14

　【佐呂間】網走管内佐呂間町若佐地区で工事関係者九人が死亡した竜巻災害は、九日朝から同地区中心部や
南部の畑地帯で、陸上自衛隊や道などによるがれき撤去などの復旧作業が本格的に始まった。九人が死亡した
工事事務所から北東方向に五百メートル離れた畑では、亡くなった工事関係者が使用していたとみられるヘルメットが見つかった。
　作業に当たっているのは、陸上自衛隊第二師団の第二五普通科連隊（遠軽町）の百十人のほか、佐呂間、遠軽、湧別、
上湧別の四町、網走支庁、地元のＪＡの職員、地元町民ら約百四十人。
　住宅や倉庫などの屋根の破片、木材、家具などが広範囲にわたって散乱し、トラック、車、重機も横転している中で、
作業は複数班に分かれ、午前八時半から始まった。
　陸自はダンプ八台とバケット一台を導入、ガラスの破片が飛散した現場で、鉄筋などを取り除いた。撤去作業と並行して、
倒壊した電柱の修復などの復旧作業も行っている。
　同地区北東の畑で発見されたヘルメットは「こすけがわ」と書かれており、死亡した宮坂建設工業（帯広）の
小助川亮一さん（３３）＝十勝管内幕別町＝の使用していたものとみられる。
　九人が死亡した工事事務所には同日朝から、関係者が相次いで訪れ、九人の冥福を祈り、沈痛な表情で献花し、手を合わせていた。
　撤去したがれきやごみは地元の若佐小のグラウンドに集めて、鉄、木、コンクリートなどに分別。佐呂間町のほか、
近隣の北見市、遠軽、湧別、上湧別各町の処分場に運び入れる。
　住宅が全壊した十世帯のうち、三世帯が町内の教員住宅に同日にも入居することが決まった。
　道は同日、被災者の「心のケア」対策として、精神科医と保健師各一人を派遣した。
　また、若佐地区の南約一キロの山林で見つかり、別の竜巻被害の可能性もあるとみられていた倒木は、
気象庁による午前中の調査の結果、十月上旬の大雨による被害であることが分かった。

＜写真：陸上自衛隊や役場職員、住民らによってがれきなどの撤去が本格的に始まった＝９日午前９時１０分＞

後部座席の着用率７−１２％　警察庁、シートベルト調査　　2006/11/09 12:59

　シートベルトの着用率はドライバー、助手席同乗者とも年々高くなり、８０−９０％台となる一方で、
後部座席同乗者は一般道で７・５％、高速道でも１２・７％と依然として低水準にあることが９日、
警察庁と日本自動車連盟（ＪＡＦ）の全国調査で分かった。
　昨年１年間の交通事故で、後部座席同乗者のうちシートベルトを着用していなかった人の致死率は
着用していた人の約４倍。現行道交法は後部座席の着用を義務付けていないが、
警察庁は義務付けを検討するとともに、後部座席に絞った広報啓発活動を進める。
　同庁とＪＡＦは１０月１日−１０日に全国の一般道７８０カ所、高速道１０５カ所で、
約５０万人を対象にシートベルトの着用状況を調査した。
　一般道ではドライバーは９３・８％（前年同期比１・４ポイント増）、助手席は８３・４％（同３・１ポイント増）の着用率だったが、
後部座席は７・５％（同０・６ポイント減）だった。
　高速道でもドライバー、助手席とも９割を超えたが、後部座席は前年比２・９ポイント増加したものの１２・７％にとどまった。


和歌山知事公舎を捜索　談合事件で大阪地検特捜部　【写真】　　2006/11/09 10:29

　和歌山県発注工事の談合事件で、大阪地検特捜部は９日、和歌山市にある木村良樹知事（辞職表明）の公舎を家宅捜索。
また２００４年の選挙で木村知事を支援し、容疑対象の一つになった下水道工事を受注した同県海南市の建設会社
「丸山組」の役員宅も捜索した。

万波医師　“密室”手術　腎移植、グループ３人で　　2006/11/09 09:53

　宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）による病気腎移植問題で、
万波医師が前任の市立宇和島病院（同市）に勤務していた２００３年に、当時の院長（７３）から
“密室的”な手術をやめるよう勧告されていたことが９日、分かった。

　万波医師は当時、腎移植があるたびに、弟の廉介医師（６０）と呉共済病院（広島県呉市）の
光畑直喜医師（５８）を呼び、３人でほとんどの手術をしていた。万波医師は院長の勧告を聞き入れなかったという。

　「瀬戸内グループ」と呼ばれる万波医師らは病気腎移植を生体腎、死体腎に次ぐ「第三の道」などと
独自の考え方をしており、病気腎移植もこうした状況の下で行われていたとみられる。

　当時の院長によると、院長は０３年初め、移植医療の後継者が育たないのを心配し、
泌尿器科の科長だった万波医師に３人による閉鎖的な手術の中止、患者の同意書の作成や
日本移植学会への加入など、５項目を勧告したという。

　勧告後、同意をめぐる患者とのやりとりは若い医師が記録するようになり改善されたが、
万波医師は、手術については「３人にしかできない」と言って従わず、学会にも加入しなかった。

　万波医師は０４年３月、定年まで約２年を残して、３０年以上勤めた同病院を辞め、翌月開業した宇和島徳洲会に移った。

　万波医師は「基本的に（派遣された）愛媛大の医師と手術をしていた。
大きな手術のときは弟に応援を頼んだ」と閉鎖性を否定している。

　万波医師は市立宇和島病院で９０年ごろから１０−１５件の病気腎移植を実施。宇和島徳洲会でも１１件の病気腎移植を行った。

１３キロ先の湧別で畳など散乱　佐呂間・竜巻　【写真】　　2006/11/09 08:02

　【湧別、佐呂間】七日午後に竜巻が発生した網走管内佐呂間町若佐地区から、直線距離で約十三キロ北方にある
サロマ湖岸の同管内湧別町計呂地（けろち）の牧草地で、死亡した工事関係者の氏名が記載された給与明細や、
寝具や畳などが大量に散乱しているのが見つかっていたことが八日、分かった。
　佐呂間町役場は、飛散物が竜巻の発生現場から舞い上げられ、計呂地まで飛ばされたとみて、九日午前から飛散物を確認する。
　湧別町計呂地の酪農業仲正治さん（４６）によると、七日午後二時前ごろ、横殴りの雨の中、
牧草地に白い物が飛んできたという。確認したところ、白いシーツだった。
　ほかに、犠牲者九人のうち一人の名前が入った昨年八月の給与明細や、建築用パネル、断熱材などが広い範囲で散乱しており、
仲さんがそれらを拾い集めると、軽トラック一台分になったという。
　付近住民によると、計呂地一帯では、畳、トタン屋根、書類、結婚式のアルバムなどが次々と見つかり、湧別町役場へ通報している。

＜写真：竜巻の発生現場から約１３キロ離れた、網走管内湧別町の牧草地で拾い集められた飛散物＞


佐呂間の竜巻被害　災害救助法を適用　　2006/11/09 07:46

　網走管内佐呂間町若佐地区で九人が死亡した竜巻災害で、道は八日、佐呂間町に対し災害救助法の適用を決めた。
避難場所設置にかかる維持費や炊き出しなどの食費、生活必需品の購入費などを道と国が全額負担する制度で、
発生日の七日にさかのぼって適用した。道内での災害救助法適用は、二○○三年八月の台風１０号被害以来。
安倍晋三首相は八日、溝手顕正防災担当相に「被災者支援を遺漏なきよう、しっかりするように」と指示した。
　道は同日、道庁で佐呂間町竜巻災害対策本部本部員会議を開き、被災者への支援策を協議。
家屋が全壊した十世帯に対し、被災者生活再建支援法に基づく最大三百万円の支援策実施も決めた。
　道は当初、全壊家屋を十五棟と発表していたが、八日に訂正。全壊家屋を含む建物被害は六十二棟から百三棟に増えた。
　道はまた、遺族への災害弔慰金（十万円）、住宅全半壊世帯への住宅被害見舞金（六−二十万円）などの支給も決めた。

米産牛肉で手続き不備　出荷施設の輸入停止　厚労、農水省　　2006/11/09 07:52

　厚生労働、農水両省は八日、日本に運ばれた米国産牛肉に対日輸出の手続きがなされていない
「胸腺（きょうせん）」が混入していたと発表した。牛海綿状脳症（ＢＳＥ）の特定危険部位ではないが、
日米間で合意した対日輸出プログラムに違反しており、両省は出荷した工場からの牛肉の輸入手続きを停止した。
七月二十七日の米国産牛肉輸入再開以降、対日輸出プログラム違反が起きたのは初めて。
　両省によると、米コロラド州のスイフト社グリーリー工場から出荷され、十月二十七日に大阪港に到着した
通関前の牛肉七百六十箱、約十一トンのうち一箱に胸腺約九キロがあるのを同月三十日に輸入業者が気づき、
両省に報告した。残り七百五十九箱には問題はなかったが、両省は通関手続きを停止した。
　米国側は、他国向けの胸腺が誤って日本向けに発送されたと説明。日本側は、
米国に詳細な調査と再発防止策を求め、日本側による現地調査を行うまでは同工場からの輸入は認めない方針だ。
　胸腺は、子牛のリンパ組織で焼き肉店ではホルモンの一種「シビレ」として提供されている。
米国から輸入する牛肉については、各工場ごとに出荷する部位を「適格品リスト」に登録し、日本側にも通知する必要がある。
胸腺は手続きを取れば輸入できるが、同工場は登録していなかった。

野党が外相罷免を要求　首相は「方針一致」と拒否　　2006/11/09 21:14

　民主、共産、社民、国民新の野党４党の幹事長らは９日午後、首相官邸で下村博文官房副長官と会い、
核保有論議を容認する発言を繰り返している麻生太郎外相の罷免を要求する申し入れ書を提出、
１３日夕までに文書で回答するよう求めた。これに対して安倍晋三首相は９日夜、首相官邸で記者団に
「非核３原則を堅持する方針で一致しているから問題ない。（罷免は）ありません」と述べ、要求に応じない考えを示した。
　民主党の鳩山由紀夫幹事長は申し入れ後、記者団に「首相自身が本音として持っているタカ派的な部分が、
麻生氏らを通じてにじみ出てきている気さえする」と述べ、首相の責任を問う可能性を示唆した。
　共産党の穀田恵二国対委員長は「核兵器廃絶の国是、願いを踏みにじる発言だ」と批判。
国民新党の亀井久興幹事長は「核廃絶の国会決議が全会一致でされており、政府は立法府の意思を尊重すべきだ」と指摘した。
　外相不信任決議案の提出について、鳩山氏は「成立させなければならないから、タイミングが必要だ。
まずはしっかりした回答を求める」と説明。防衛省昇格法案については「中身に大きな異存はないが、
こうした発言が続く中で昇格が扱われるのは大変危険だ」と今国会成立に反対する姿勢を強くにじませた。

創価学会会長に原田氏　２５年ぶりトップ人事　　2006/11/09 20:34

　公明党の支持母体、創価学会（本部東京、会員・公称約８２０万世帯）は９日、秋谷栄之助会長（７６）の退任を了承し、
後任に副理事長の原田稔氏（６５）が昇格する人事を決定、同日発表した。原田氏は６代目の会長となり、
任期は２０１１年１１月１８日まで。創価学会のトップ交代は２５年ぶり。
　ナンバー２に当たる青木亨理事長（７６）も退き、後任には正木正明壮年部長（５２）が就任。退任後の秋谷氏は組織運営の
第一線から退き最高指導会議議長に就く。世代交代を進め、来年の統一地方選や参院選に向けた組織固めを図る狙いがあるとみられる。
　創価学会によると、秋谷氏は今年７月に任期５年で再任されたばかりだが、本人が（１）高齢による体力的な衰え
（２）会長在任期間が長くなった（３）新しい人材も育ってきている−などを理由に、任期途中での退任を申し出た。
　同学会幹部は「トップが交代しても公明党や自民党との関係に変わりはない」として、現在の連立政権を容認する
政治路線を変更しない立場を強調している。
　原田氏は東京都出身、東大卒。１９５３年に入会し、青年部長、総東京長などを歴任。正木氏は大阪府出身、創価大卒。
６１年に入会し、男子部長、青年部長、壮年部長などを務めた。

タウンミーティング中止　教育改革以外も調査へ　　2006/11/09 19:21

　政府主催の「教育改革タウンミーティング」で教育基本法改正への賛成発言を依頼していた問題で、
政府は９日、小泉内閣の下で開かれた１７４回の全タウンミーティングのうち、
教育改革以外の１６６回についても調査し、結果が判明するまで当面開催を中止することを決めた。
　「やらせ」の質問項目を作成していた文部科学省は関係者の処分を検討する方針を示した。
　また内閣府タウンミーティング担当室の教育改革の歴代担当者３人とも文科省からの出向者であることも判明。
同省に限らず、出身省庁の意向を受けてタウンミーティングが運営されていた可能性も出てきた。
　塩崎恭久官房長官は同日午後の記者会見で、「やらせ」質問当時官房長官だった安倍晋三首相の監督責任について、
今後の調査を踏まえた上で「何があったか総点検する。その中身を見ながら、いろいろ考えたい」と述べた。
また「２度と今回のように質問を依頼するようなやり方がないよう、新しい運営の仕方を考える」と確約した。
　政府が政策について国民からの意見を幅広く聞く対話集会の運営についての透明性の確保が今後問われそうだ。
　内閣府の内田俊一事務次官は記者会見で、８回の教育改革タウンミーティングのうち、５回で「やらせ」質問が
あったことについて「逸脱した運営があり、極めて残念。結果を重く受け止めなければならない」と陳謝。
その上で「国民の信頼を回復するためにしっかり体制を組んで調査したい」と述べ、残りの調査に取り組む考えを示した。
　文科省の結城章夫事務次官は記者会見で、同省が質問依頼に関与したことについて「大変遺憾なことで
（担当者らの）処分を検討してみたい」と述べた。

やらせ質問　さらに４カ所で　教育改革タウンミーティング　内閣府が調査　　2006/11/09 14:08

　内閣府は九日、今年九月に青森県八戸市で開催した教育改革タウンミーティングで「やらせ質問」が発覚した
問題に関し、八戸市以外での同様のタウンミーティングでも、七回のうち四回で、政府側から質問案などを
地元教育委員会に送り、「やらせ」を行っていたことを明らかにした。
　これで、八戸市を含めると全国で八回の教育関連タウンミーティングのうち五回で「やらせ」があったことになり、
教育関連以外のタウンミーティングでも調査を求める声が高まるのは必至だ。
　新たに資料送付が明らかになったのは岐阜市、松山市、和歌山市、大分県別府市のタウンミーティング。
いずれも発言候補者の推薦を依頼したうえで、文部科学省か内閣府が「質問案」や「発言のための資料」を作成、
地元の県教委に送付していた。四会場とも事前に決めていた発言候補者が発言した。
　「教育改革タウンミーティング」は二○○三年十二月から○六年九月にかけて開催されており、道内では開かれていない。


知事・政令市長選の推薦は３期まで　自民、多選制限で基準　　2006/11/09 13:54

　自民党は九日午前の党改革実行本部（石原伸晃本部長）総会で、知事選と政令指定都市の市長選の推薦を、
三期十二年までとすることを決めた。来年以降の地方選に適用する。また、法的な多選制限を検討していく方針も決めた。
　同本部は来年一月一日までに党選挙対策要綱を改正する方向で、来年春の統一地方選も対象になる。
中核市や一般の市区町村長の多選制限は今後の検討課題とした。
　一方、公職選挙法や地方自治法の改正による多選制限は、憲法上の「職業選択の自由」などに抵触する恐れがあるため、
今後、同本部に小委員会を設け、党選挙制度調査会などと議論を深める。
　自民党は五期目の前福島県知事が逮捕された汚職事件による多選批判の高まりを受け、
中川秀直幹事長の指示で多選制限の検討を進めていた。

「核」発言　中川昭氏、自粛表明　「状況見守ること大事」　　2006/11/09 08:40

　中川昭一政調会長は八日、東京都内での講演で、核武装論議を容認する発言をしてきたことについて
「今までと同じような発言を控え、ここ二、三週間の状況を見守ることが大事だ」と述べ、
国際情勢を見極めるため当面発言を控える考えを示した。
　中川氏は《１》中間選挙結果を踏まえた米国の外交方針《２》六カ国協議への北朝鮮の対応−など
国際情勢に変化が生じてきていると指摘。その上で「私なりに高度な政治的、外交的、安全保障上の観点から発言しない」と説明した。
　これに関連して、同党の山崎拓元副総裁は同日、都内で講演し、核武装論議を容認発言をする
中川氏や麻生太郎外相らについて「最高指導者のかなえの軽重を問われる。発言をやめさせるか職責をやめさせるべきだ」と述べ、
両氏が発言を控えない場合は、安倍晋三首相は両氏を罷免すべきだとの考えを示した。


ばんえい競馬運営の道市営競馬組合、清算業務始まる　　2006/11/09 08:37

　【旭川】ばんえい競馬を運営する北海道市営競馬組合が二○○六年度限りで解散するのに伴い、
旭川、帯広、北見、岩見沢の構成四市は八日、旭川市役所で、巨額の累積赤字などの清算業務を本格的に始めた。
　四市は十月に開いた市長会議で、○六年度限りの組合解散を決定。○五年度までの累積赤字など、
確定している分だけでも約四十一億円に上る債務の処理や、競馬関係者との補償交渉などに早急に取り組むことで合意している。
　清算事務に当たるのは四市でつくる「北海道市営競馬組合清算チーム」。旭川市職員三人に加え、
八日には帯広、北見両市から職員一人ずつが旭川入り。岩見沢市も近く職員一人を派遣する。
　この組合清算事務と並行し、帯広、岩見沢両市は新たな枠組みでばんえいを存続させる可能性を模索し、協議を続けている。
その結論次第では、補償交渉や債務総額も変わるため、「存続と廃止の両方を見据えて作業に取り組む」（旭川市）という。

道の通訳ガイド　独自試験で育成　検討委の提言報告　　2006/11/09 08:36

　道は八日の道議会食と観光対策特別委員会で、道独自の通訳ガイド制度導入に向け、
大学教授らでつくる検討委員会の提言をまとめた「通訳ガイド育成のための方策」を報告した。
独自の試験創設や制度自体のＰＲ強化などを求める内容で、道は今後、この方策を基に
教育プログラム作成に着手する。制度導入の時期は未定。
　方策には、通訳ガイド付き旅行商品の開発促進や、観光客と通訳ガイドの仲介役となる団体の
設置も盛り込んだ。資格取得後の研修内容などについては産学官一体で取り組むことを勧めている。
　道によると、通訳ガイドの資格には現在、国家資格「通訳案内士」があり、道内では百五十人が登録している。
道は、地域に詳しい独自の通訳ガイドを増やすことで、観光客へのサービス向上につなげる考え。


自民、道議選で４人追加公認　　2006/11/09 08:35

　自民党道連は八日、来年四月の道議選に向けた第一次追加公認候補四人を決めた。
一次公認の合計は現職五十一人、推薦一人となった。
　新たに公認されたのは布川義治氏（江別市）、加藤唯勝氏（名寄市）、蝦名大也氏（釧路市）、小畑保則氏（同）。
現職で公認を受けていない水城義幸氏（札幌市北区）は引退、
小池昌氏（根室市）は「根室支部の手続きが遅れている」（支部関係者）ため、
年内にも行われる二次公認以降の手続きとなる。

夕張再建団体移行　道、中小企業向け融資に特別枠検討　会議所要請に言明　　2006/11/09 07:23

　北海道商工会議所連合会の高向巌会頭と夕張商工会議所の沢田宏一会頭は八日、道庁を訪れ、
夕張市の財政再建団体移行による事業削減で苦境に立たされる市内中小企業に対する支援を要請した。
道は、中小企業向けの独自の融資制度に特別枠を設けることなどを検討する意向を示した。
　要請内容は《１》夕張シューパロダム建設事業の促進と地元業者の優先活用
《２》地場産業や市内観光施設などの雇用維持・確保《３》地元企業向けの融資制度拡充《４》商工会議所への財政的支援−など。
　これに対し、嵐田昇副知事は「市が近く策定する財政再建計画の骨格を踏まえ、道としてできる限りの協力をしたい」と言明。
具体的には、道中小企業総合振興資金の「セーフティーネット貸し付け」制度に夕張市向け特別枠を設け、
貸付期間を現行七年から十年に延長するなどの制度拡充を検討していく方針を伝えた。
　沢田会頭は要請後、北海道新聞に対し「地域活性化の芽を伸ばすようわれわれは努力するし、
道や国にも側面支援をお願いしたい」と話した。


在外邦人保護で専門委設置　新型インフルエンザ対策で　　2006/11/09 02:51

　外務省は８日、海外で鳥インフルエンザウイルスの変異による新型インフルエンザ集団感染が発生した
場合の邦人保護対策を検討する医療専門家委員会を設置する方針を決めた。感染拡大で国外への移動が
制限された場合は、日本から医療チームを派遣するなど対応マニュアルを年内に取りまとめる。

支庁「そのうち全廃」　道州制導入後　高橋知事、初めて明言　　2006/11/10 07:19

　高橋はるみ知事は九日、東京都内で開かれた全国知事会道州制特別委員会で、道州制導入後の支庁制度のあり方について、
「道内の支庁はそのうち全廃だろう。全廃に至る過程で、いくつかにまず統合することを念頭において（支庁制度改革を）
進めている」と述べた。道は現在、十四支庁体制の縮小・再編を検討しているが、高橋知事が将来的な「全廃」を明言したのは初めて。
　知事はこの中で、支庁の行政事務は将来的には「基礎自治体である市町村に担ってもらうことを基本に位置づけている」と述べ、
道から市町村への権限移譲を支庁廃止の前提とする考えを示した。ただ具体的な実施時期には言及しなかった。
　道は現在、二○○八年四月に道内十四支庁を六支庁に再編し、廃止対象の支庁を「地域行政センター」に組織替えする方向で検討している。
　存続する六支庁の将来像に関し、知事は今年六月の定例道議会で「道税事務や社会資本整備・管理など
最小限の道州行政を担う出先機関に移行する」と述べ、
道の総合出先機関としての機能が将来的に不要になるとの見通しを示していた。
　「全廃」発言は、従来の説明より一歩踏み込んだ内容だが、道地域主権局幹部は「過去の発言の延長線上にあり、
道州制導入後の理想的な姿を述べたもの」と説明している。


３１９億円を追加要求　再チャレンジ予算　　2006/11/10 11:13

　内閣官房は１０日、安倍晋三首相が重要課題に掲げる「再チャレンジ支援」の２００７年度予算概算要求をまとめた。
概算要求は８月末時点で締め切られたが、安倍内閣の発足を受けて財務省が追加要求を受け付け、
事業に失敗した中小企業経営者らへの融資の円滑化など約３１９億円が新たに計上された。

「４選推薦せず」実効性に“？”　自民党本部の方針　都道府県連、反旗も　　2006/11/10 08:23

　自民党が九日決定した、知事選と政令指定都市市長選は三期十二年までとする推薦基準は、
来年の統一地方選で四選に意欲を示す麻生渡福岡県知事が適用第一号となる見通しだ。
ただ、党本部が推薦を制限しても都道府県連が独自に推薦する場合も想定され、
実効性は限定的との見方も広がっている。
　党改革実行本部の石原伸晃本部長は九日の会合で「地方分権の進展で首長の権限が大きくなり、
多選の弊害が顕在化している」と述べ、多選制限の必要性を強調した。
　同党は、五期目の福島県前知事が逮捕された汚職事件で多選批判が高まったのをきっかけに検討を開始。
知事選の推薦では民主、公明両党とも、すでに三選までの基準をつくっており、
自民党としても「多選に甘い」との批判をかわすとともに、来年の統一地方選に向け改革政党をアピールする狙いがあった。
　多選制限の実施は来年一月以降で、まずは統一地方選までに任期満了を迎える麻生氏のほか、澄
田信義島根県知事（五期）、末吉興一北九州市長（五期）が対象となる。
ただ澄田、末吉両氏は退任の意向で、適用は麻生氏のみとなりそうだ。
　また、都道府県連が独自に推薦した場合、党本部が強制的に取り消すことは困難で、
「指導する程度」（党幹部）になりそう。四選以上を狙う候補が政党の推薦なしで出馬する場合も予想される。

ＮＨＫに放送命令　「拉致問題に留意」を　【写真】　　2006/11/10 12:45

　菅義偉総務相は１０日、ＮＨＫの橋本元一会長に対し、放送法に基づき、短波ラジオ国際放送で北朝鮮による
「拉致問題に留意」し、重点的に取り上げるよう放送命令を出した。
　ＮＨＫへの放送命令は毎年度出ているが、個別具体的な内容の命令は初めてで、メディア界や法曹界などからは
「報道の自由を妨げる」などと批判が上がっている。
　橋本会長は同日午前、総務省を訪れ、菅総務相から命令書を受け取った。その後、橋本会長は記者団に対し、
「ＮＨＫは、国際放送でも報道機関としての自主自律、番組編集の基本を貫いていく」と語った。
　放送法３３条は「総務相はＮＨＫに、放送事項など必要な事項を指定して国際放送を行うべきことを命じることができる」と規定。
これまで指定された内容は「国の重要な政策」「国際問題に関する政府の見解」など抽象的に表現されていた。
　８日の電波監理審議会（総務相の諮問機関）では、ＮＨＫの編集の自由に配慮することを前提に、
「北朝鮮による日本人拉致問題に特に留意すること」の文言を「放送事項」に追加することを容認する答申を出した。
菅総務相は、拉致問題解決のため、２００７年度もこの命令内容を継続する考えを示している。
　菅総務相は「拉致された皆さんの救出のため、国としてできることはすべてやりたい」などとして、
命令発動に終始、積極的姿勢を示してきた。

＜写真：拉致問題に留意する内容の放送命令を受け、報道陣の質問に答えるＮＨＫの橋本元一会長＝１０日午前、総務省＞


関係者をまとめて処分　「やらせ質問」で文科相　　2006/11/10 11:34

　伊吹文明文部科学相は１０日午前の衆院教育基本法特別委員会で、「教育改革タウンミーティング」で政府が
「やらせ質問」を依頼した問題での関係者の処分について「（質問依頼した）担当者だけがいけないという幕引きは感心しない。
最後まで調べて私が判断する」と述べ、省内の調査を終えた後、まとめて行う考えを示した。

宝くじ収益金を自治体の財源に　苫小牧市、道内市町村に提案へ　　2006/11/10 13:59

　【苫小牧】毎年七月に発売される市町村振興宝くじ（サマージャンボ）の収益金を、財政難にあえぐ道内自治体の台所に−。
苫小牧市が、そんな提案を道内市町村に持ち掛ける。収益金の全額は事実上、道市町村振興協会に納められているが、
一部でも市町村の財源に充てられれば大助かり。実現には市長会や町村会などの合意が必要だが、関心を集めそうだ。

　サマージャンボは、市町村に代わって都道府県が発行。売上総額のうち４５％を当選者配当金に充当し、
経費などを除いた残り約４０％を都道府県に配分する仕組み。人口比などに応じて道内に配分される収益は
約二十億円（二○○五年）に上る。収益金は全額、道市町村振興協会が「会費」として預かり、
市町村への貸し付けや基金積み立てなどに使っている。

　この方式をやめた場合、本来、苫小牧市が受け取れる配分金は年間約六千万円になる。
一方、これまで同協会から借りた貸付金の利子だけでも、毎年約千五百万円ずつ支払っている。

　道市町村振興協会には既に約四十六億円（○五年度）の基金があり、七日の同市議会決算委で委員が
「会費の一部や利息分だけでも免除できないか」と提案。本音では「のどから手が出るほど欲しい」（市幹部）ため、
岩倉博文市長は道市長会に働き掛ける考えを示した。

　大阪府や愛知県などの市町村振興協会は一部収益金を配分している例もあるが、道市町村振興協会は
「貸し付け事業に基金から取り崩している状態。配分する余裕はありません」と話している。

　同様に自治体が発行する秋の新市町村振興宝くじ（オータムジャンボ）については、約七億円（○五年度）が北海道に配分され、
うち苫小牧市は二千万円を受けている。

国の無駄遣い４５３億円　０５年度決算検査院報告　厚労省、職員1432人処分　【写真】　　2006/11/11 08:58

　会計検査院は十日、官庁や政府出資法人などの二○○五年度の決算検査報告書を安倍晋三首相に提出した。
税金の無駄遣いや不正経理などは四百七十三件、四百五十三億円に上った。うち労働局の不正・不適正経理は
全四十七局で六十億四千万円。厚生労働省は同日、不正に関与した職員千四百三十二人を処分した。
　全体の内訳は、無駄遣いや不正経理など支出関係が二百七十七億円、税金や社会保険料の徴収漏れなど
収入関係が三十八億円、資産の評価ミスなど不適切な経理処理が百三十八億円。
　省庁・機関別で最も多いのは厚労省で百十一億円。次いで国土交通省の七十八億円、文部科学省の四十四億円。
個別案件で金額が大きいのは道路公団民営化で資産を継承した各高速道路会社などで、総額百三十四億円の資産計上ミスがあった。
　労働局の不正経理問題では昨年の検査までに、北海道労働局を含む二十五労働局を検査、裏金などの不正経理を指摘。
今回は四十七全局を対象に、不正経理に加えて、契約と異なる物品購入など不適正経理を検査した。
　厚労省は同日、公金を私的流用した秋田労働局職員一人を懲戒免職、職員四十三人を減給、
七十六人を戒告とするなどの処分を発表。北海道労働局は昨年度、関係者の処分を行っているため本年度は処分者がなかった。

＜写真：大塚宗春会計検査院長（左）から２００５年度の決算検査報告を受け取る安倍首相＝１０日夕、首相官邸＞

江別・中２女子、いじめられ自殺未遂　陰で悪口　精神不安定で入院　　2006/11/10 06:58

　【江別】江別市内の中学校に通う二年生の女子生徒（１４）が、いじめを苦に自傷行為や自殺未遂を繰り返し、
十月から精神不安定の疑いで入院していることが九日、分かった。学校は入院の約一カ月前からいじめを
認識しており「入院に至るまで、（事態を）防止できなかったことは申し訳ない」と話している。
　保護者と学校によると、生徒は夏休み明けの八月ごろから、女子生徒数人に「うざい」「キモイ」
「パソコンでしか友達がいない」といった陰口を言われ始めた。
　九月三日、保護者が担任教諭にいじめがあることを相談。学校はその後「クラスで一般論として、
人を傷つける言動はしないようにと指導し、様子などを観察していた」（校長）という。
　しかし、女子生徒はその後「だるい」などと体調不良を訴え始め、九月は学校を六日欠席した。
同月下旬からは、自殺を家庭内でほのめかすようになり、自宅でカッターを使って手首などを切る自傷行為を繰り返し、
首をつって自殺を図ったが、保護者がすぐに発見し大事には至らなかった。
　十月上旬、体調不良を訴え市内の病院で診断を受けたところ、精神不安定の疑いで入院した。
学校は入院から四日後、江別市教委に「いじめがあり、生徒が精神不安定で入院した」などと報告した。
校長やいじめたとされる生徒の父母らが女子生徒の保護者に謝罪したという。
　市教委の佐々木雄二教育部長は、生徒が入院したことについて「極めて遺憾だ。子どもからのサインはあったと思う。
ただ、学校も誠意をもって対応している。いじめとの認識も早いうちからあり、対応は適切だったと認識している」と話している。
また道教委の指導などは仰いでいないとしている。

来夏参院選での導入見送り　電子投票、公明が慎重論　　2006/11/10 20:09

　自民、公明両党の「公選法に関するプロジェクトチーム」（座長・鳩山邦夫自民党選挙制度調査会長）は１０日の会合で、
国政選挙への電子投票導入について協議したが、公明党から早期実現に慎重論が相次ぎ、
来夏の参院選での導入は見送る方向となった。
　会合後、鳩山氏が「時間をかけて検討せざるを得ない。クリアする問題が残っており、拙速は避けるべきだ」と言明した。
　自民党の調査会は１０月下旬に国政選挙への電子投票導入に向けた最終報告案を了承。議員立法とし
て関連法案を臨時国会に提出することを視野に公明党との調整に入った。しかし、１０日の会合では公明党側から
（１）費用を掛けてもトラブルがあれば開票時間を短縮できない（２）高齢者には機器が使いにくい−などの慎重意見が出された。
　電子投票は２００２年２月の特例法施行以来、１０市区町村の地方選挙で計１３回実施。
国政選挙への早期導入を求める声が自民党内から出ていた。ただ、導入した各地の自治体で機器障害などのトラブルが続出、
信頼性が確立していないと指摘されていた。


札医大、内科医の派遣断る　江別市立病院へ正式回答　　2006/11/10 07:08

　江別市立病院の常勤内科医七人が、九月末で全員退職した問題で、同病院から内科医の派遣要請を受けていた
札幌医大は九日、常勤・非常勤ともに内科医を派遣できないと正式に回答した。北大も常勤医の派遣は断っており、
従来の診療体制を回復できる見通しは依然として立っていない。
　札医大は医学部教授らで構成する医師派遣調整部会（部会長・島本和明院長）で派遣について協議したほか、
島本院長が四つの内科医局に非常勤の派遣を打診。どの医局も「年度の途中なので異動できない」などとして断った。
札医大は新年度以降の医師派遣について、江別市からの要請を受けた上であらためて検討する見通し。
　江別市立病院は十月に、公募で常勤医一人を確保しているが、池田和司事務長は「今後も大学医学部への要請と公募とを並行し、
常勤医の確保につなげたい。札医大にもあらためて要請する」としている。また、江別市は同日、
今春から空席となっていた同病院の院長に梶井直文副院長（５７）を充てる人事を発表した。

被害１０４棟に　佐呂間の竜巻　　2006/11/10 07:03

　【佐呂間】網走管内佐呂間町若佐地区でトンネル工事関係者九人が死亡した竜巻災害で、道は九日、
新たに住宅一棟で一部損壊を確認した。被災した建物は計百四棟となった。内訳は住宅が三十七棟、
倉庫などが六十七棟。


「まだ信じられない」　竜巻　道内各地で犠牲者の通夜　【写真】　　2006/11/10 07:06

　網走管内佐呂間町の竜巻災害で亡くなった九人のうち五人の通夜が九日夜、道内各地で、
しめやかに営まれ、遺影を前に遺族や友人らが冥福を祈った。
　地崎工業の山本直純さん（３７）＝札幌市東区＝、鹿島の花田真州さん（３４）＝北見市＝、
ケー・エフ・シーマスディック社の野沢耕一さん（３５）＝札幌市北区＝の葬儀はそれぞれ札幌市内の斎場で営まれた。
山本さんの遷霊祭では、葬儀委員長で、地崎工業の柴田猛専務が、山本さんが竜巻で犠牲になった経緯を説明。
「二人の子供を今まで通り見守ってほしい」とあいさつすると、会場からすすり泣きが漏れた。
　花田さんの通夜には約六百五十人が参列し、同僚の三十代男性は「頭脳明晰（めいせき）で、誰からも好かれた。
惜しい人材をなくした」と早すぎる死を悔やんだ。また、野沢さんの通夜では、いとこの小野益美さん（２６）が
「今でも信じられない」と悲しみに打ちひしがれた。
　また、宮坂建設工業の小助川亮一さん（３３）＝十勝管内幕別町＝の遺体と遺族を乗せた車は、
帯広市内の葬儀場に向かう途中、幕別町に建設中の一戸建て住宅の前で停車。
遺族は、大黒柱と暮らすことのないマイホームをじっと見つめていた。
　最年少の岸組の佐藤義人さん（２９）＝北見市＝の通夜は、会社のある佐呂間町で行われ、
弔問客は涙とおえつを漏らしながら、妻の聡子さんら遺族を励ました。

＜写真：しめやかに営まれた佐藤義人さんの通夜。遺族は弔問客とともに悲しみに暮れた＝佐呂間町＞

道内で竜巻多発　上空に居座る不安定大気　７日に３件、なお警戒　【写真】　　2006/11/10 07:07

　道内では網走管内佐呂間町で九人が犠牲となるなど七日、竜巻や竜巻とみられる突風が三件相次ぎ、
九日も桧山管内の奥尻島で竜巻の可能性のある突風が住宅など二十棟を壊した。札幌管区気象台の分析の結果、
本来は、はるか東方のアリューシャン列島付近にあるはずの気圧の谷が、現在、日本列島の西方に位置し、
北海道の上空数千メートルの高い場所で暖気と寒気がぶつかり合い、
一方、低空の地上付近では寒冷前線の動きによって大気がかき回され、極めて不安定な異常気象となっていることがわかった。
相次ぐ竜巻などの主原因になっているとみられ、気象庁は引き続き、突風などへの警戒を呼びかけている。

　室蘭地方気象台は九日、七日の午前十一時半ごろに日高管内日高町厚賀町で発生した強い突風を竜巻と断定。
竜巻の規模を「０−５」の六段階で示す「藤田スケール」では二番目に弱いレベルの「Ｆ１（秒速三三−四九メートル）」に該当すると発表した。

　七日にはさらに午後一時十分ごろ、宗谷管内豊富町の社会福祉協議会職員の笠原英一さん（４４）が町内で竜巻とみられる渦を目撃し、
携帯電話のカメラで撮影していたことがわかった。笠原さんは牧草地帯上空の雨雲から垂れ下がる二本の黒い竜巻を発見した。
三、四分後、竜巻は一本が地上まで降りて消え、もう一本は空中で消えたという。九日、奥尻島で起きた突風も竜巻の可能性が指摘されている。

　札幌管区気象台によると、相次ぐ竜巻や突風の発生は、ロシア・アムール川中流の上空約五千メートルにある氷点下三六−三九度の寒気と、
そこから南に延びる気圧の谷が第一の原因。十一月二日ごろに発生し、非常にゆっくりしたスピードで西に向かって動いている。

　気圧の谷の東側には、南から暖かい空気が流れ込むため、日本列島付近で寒気と暖気が接触。重い寒気と軽い暖気が激しく対流している。

　こうした状況に加え、北海道では七日と九日、ずっと低空の地上付近で寒冷前線が通過するという共通した現象が起きた。
東からは暖かい空気が、西から冷たい空気が流れ込んでぶつかり合って上昇気流を生み、積乱雲が発生しやすくなった。
竜巻発生のメカニズムはよく分かっていないが、上空と地上の大気がいずれも不安定な「ダブルパンチの状態」（札幌管区気象台）が、
竜巻を誘発したとみられている。

　上空の大気が不安定な状態は十四日ごろまで続く見込み。十一日ごろはまた上空、地上の大気がいずれも不安定になりそうだ。

＜写真：佐呂間町の竜巻と同じころに発生していた豊富町の竜巻とみられる渦＝７日午後１時１０分ごろ（笠原英一さん提供）＞

「私はいじめられています」　文科相にまた自殺予告文書　　2006/11/10 07:09

　文部科学省は九日、いじめを苦にした自殺と殺人を予告する匿名の手紙が同日、伊吹文明文科相あてに
郵送されたと発表した。六日にもいじめによる自殺を予告する手紙が伊吹文科相に届いたが、差出人は判明していない。
　同省によると、手紙はＡ４判のリポート用紙二枚で「私はいじめられています。テレビで男の子の自殺予告文をみて、
勇気づけられました。高校二年の女です。私も１１日に死にます」と書いている。「いじめたやつらは死ねばいいと思う。
殺してやる」と殺人にも言及しているが、いじめの具体的な記述はない。
　封筒の消印には八日の日付と「渋谷」の郵便局名があり、同省は東京都内で投函（とうかん）されたとみている。
同省は東京、神奈川、埼玉、千葉の都県教育委員会などに該当する事例がないか、緊急に確認するよう要請した。
　同省児童生徒課は手紙を公開した理由について「（今後に）三通目、四通目が届くか分からないが、
いじめにかかわる問題は隠さず、誠実に対応していきたい」と説明している。


旧司法試験５４９人合格　新試験の影響で大幅減　　2006/11/10 07:10

　法務省の司法試験委員会は九日、二○○六年度旧司法試験（二次試験）の最終合格者五百四十九人を発表した。
同年度から法科大学院修了者を対象とする新司法試験が始まったため、前年度（千四百六十四人）より大幅に減った。
　受験者数も三万二百四十八人と前年度比約九千人の大幅減だったが、合格者数も絞られたため、
合格率は１・８１％（前年度３・７１％）にとどまった。
　合格者の内訳は、男性四百三十一人、女性百十八人。平均年齢は二九・三歳と過去最高で、最年長は五十八歳、
最年少は二十歳だった。出身大学別の合格者数は、東大が九十二人（前年度二百二十五人）で二年ぶりの首位。
以下、早稲田大八十五人（同二百二十八人）、慶応大五十七人（同百三十二人）など。北大は十四人（三十人）で九位。
旧試験は一○年度まで併存し廃止される。

奥尻でも竜巻か　「高さが５０メートルも…」　　2006/11/10 08:24

　【奥尻】「ゴー」。地震のような不気味な音とともに家屋が激しく揺れた−。
　桧山管内奥尻町で九日発生した竜巻とみられる突風。網走管内佐呂間町で竜巻による大きな被害が出た直後だけに、
十三年前に大地震の津波で多数の犠牲者を出した青苗地区住民は、再び自然の猛威におののいた。
　「いきなりダンプカーが突っ込んで来たような音にびっくりした」。全壊した倉庫に隣接する青苗地区の住宅で、
主婦寅尾るみ子さん（５１）は、壊れた倉庫が住宅に倒れかかってきた衝撃に揺さぶられた。
周辺の道路には倉庫の破片が散乱し、すぐに携帯電話で夫に助けを求めた。
　郵便局臨時職員の大高利香さん（２６）は「最初は家が揺れて地震と思った。すぐに竜巻かと気づいたが、
それが家の方に近づいてきて飛ばされるんじゃないかと心配だった」と語った。
　民宿経営者（５７）は自宅にいて、約五十メートル前を竜巻状のものが通過するところを目撃した。
「高さは五十メートルほどで、水分を含んでいるせいか白っぽかった。コンパネ（コンクリート型枠用合板）や
発泡スチロールが何個も巻き込まれ、舞い上がっていた」という。
　この経営者は「奥尻の南部では青苗沖でも松江沖でも過去に海の竜巻を見た。以前から竜巻の発生が多い地域だ」と証言した。


診療報酬の返還請求へ　病気腎移植の適否も検討　　2006/11/10 08:28

　愛媛社会保険事務局は１０日までに、宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）に対し、
２００４年４月から今年九月までに行った生体腎移植７８件について、診療報酬の返還を求める方針を固めた。
　また７８件のうち１１件は病気の腎臓の移植で保険適用の規定がないため、愛媛社保局は保険適用が
妥当かどうかなどの検討を始めた。
　診療報酬制度では、腎移植や肺がんなど２４分野の手術で「患者に文書を交付し内容を説明する」ことを求めているが、
執刀医の万波誠医師（６６）は口頭だけで患者に説明し文書を作成していなかった。
このため保険適用施設の要件を満たしていないと判断した。

２３社に罰金計６４億円　橋梁談合で東京高裁　【写真】　　2006/11/10 11:39

　国や旧日本道路公団発注の鋼鉄製橋梁工事をめぐる談合事件で、独禁法違反（不当な取引制限）罪に
問われた横河ブリッジ（東京）などメーカー２３社と元道路公団理事神田創造被告（７２）＝元横河ブリッジ顧問＝ら
８人の判決公判が１０日、東京高裁で開かれた。

　高橋省吾裁判長は２３社に罰金６億４０００万−１億６０００万円（求刑罰金８億−２億円）、
８人にいずれも執行猶予付きの懲役２年６月−１年（求刑懲役２年６月−１年）を言い渡した。

　罰金総額は６４億８０００万円。最も重いのは談合組織の幹事会社とされる横河ブリッジと川田工業（富山県南砺市）で、
独禁法違反事件で過去最高額。神田被告は懲役２年、執行猶予３年とされた。

　判決によると、横河ブリッジの元部長横山隆被告（６０）＝懲役２年６月、執行猶予４年＝らは共謀し
、２００３、０４両年度に国土交通省東北、関東、北陸各地方整備局が発注した橋梁工事で談合を繰り返した。

　また横山被告や神田被告らは共謀の上、両年度の旧道路公団発注工事でも受注調整を続けた。

　事件では、三菱重工業（東京）など３社と元道路公団副総裁内田道雄被告（６２）ら４人も同法違反罪などに問われ、
分離された公判で起訴事実を争っている。

　０２年６月施行の改正独禁法で、罰金の上限が１億円から５億円に引き上げられた。公正取引委員会によると、
これまでの独禁法違反事件の罰金最高額は１億３０００万円。

＜写真：橋梁談合事件判決公判の傍聴券を求めて並ぶ人たち＝１０日午前９時１５分、東京高裁＞

姉妹刺殺で死刑求刑　検察「凶悪で冷酷非道」　　2006/11/10 12:23

　大阪市浪速区のマンションで昨年１１月、飲食店店員の姉妹が刺殺された事件で、強盗殺人や放火などの罪に
問われた無職山地悠紀夫被告（２３）の公判が１０日、大阪地裁（並木正男裁判長）であり、
検察側は「史上まれに見る極めて凶悪で冷酷非道な犯行」として死刑を求刑した。
　公判で弁護側は「当時は心神耗弱状態だった」と主張。地裁は精神鑑定を実施し「善悪を区別し、
行動を制御する能力が十分保たれていた」と、刑事責任能力を認めた鑑定書を証拠採用した。
　起訴状によると、山地被告は昨年１１月１７日未明、浪速区のマンションで帰宅した上原明日香さん＝当時（２７）、
千妃路さん＝同（１９）＝姉妹の胸などをナイフで刺して殺害。現金５０００円などを奪い部屋に放火した。
　山地被告は２０００年７月、山口市の自宅で母親＝当時（５０）＝を殺害。少年院送致され、０３年１０月に退院した。
　府警の調べに「母親を殺したときの感覚が忘れられず、人の血を見たくなった」と供述した。


病気腎移植、愛知の病院も　患者が同意、学会でも発表　　2006/11/10 12:45

　愛知県豊明市の藤田保健衛生大学病院で１９９１年ごろ、腎血管性高血圧症の患者から治療のために
摘出した腎臓を、親族でない別の患者に移植する手術をしていたことが、１０日分かった。

　宇和島徳洲会病院の万波誠医師（６６）を中心とする「瀬戸内グループ」とは関係のない医師が執刀。
双方の患者には説明の上で同意を得ており、学会でも発表したという。

　同大病院によると、提供者は当時３０歳の男性で、腎血管性高血圧症で投薬治療を受けていたが、
病状が悪化し入院。腎臓を摘出し、動脈瘤を治療してから元に戻す手術を提案したが、
再発を恐れた提供者が拒否。摘出した腎臓を親族以外の男性に移植したという。

差額関税１００億超免れる　豚肉輸入時に愛媛の協畜　　2006/11/10 12:58

　食肉卸大手の協畜（愛媛県四国中央市）が２００４年秋までの数年間にわたり、豚肉輸入時に課される
差額関税を免れ、関税法違反（脱税）の疑いで東京税関と東京地検特捜部が捜査していることが１０日、
関係者の話で分かった。脱税額は１００億円を超えるとされる。
　差額関税は国内の豚肉生産者を保護するため、基準価格を下回る輸入豚肉にかかる。
これまで脱税では名古屋市のフジチクグループなどが摘発されたが、協畜のケースは過去最高額とみられる。
　関係者によると、協畜はデンマークから豚肉輸入した際、複数のダミー会社を経由させて書類を偽造。
１キロ当たりの単価が基準価格に満たないのに、基準価格と同額以上に装って税関に申告していたという。
　東京税関が０４年１１月までに把握し、同月から関係者の事情聴取などを続けてきた。
　フジチクグループの差額関税の脱税は約６２億８０００万円。昨年６月には、差額関税を免れた輸入豚肉を購入した
伊藤ハム（兵庫県西宮市）も起訴されている。


佐呂間　不安口々に一時帰宅　工事作業員ら避難所退去　【写真】　　2006/11/10 14:02

　【佐呂間】網走管内佐呂間町若佐地区で新佐呂間トンネルの工事関係者九人が犠牲となった竜巻災害で、
町の避難所に身を寄せていた工事作業員十四人は十日朝、それぞれの自宅に一時帰宅した。
作業員たちは慣れない避難生活を終え、安堵（あんど）の表情を見せる一方、トンネル工事の再開のめどは立っていないため、
「いつまた戻って来られるのか…」と不安を口にする人もいた。
　避難所には、当初作業員や住民ら五十七人が寝泊まりしていたが、九日までにほとんどが、親せきや知人の家に移った。
残っていたのは、トンネル工事のため、道南や道央などから季節契約で来ていた作業員。九日夜に工事を請け負っている
ゼネコンから自宅で待機するよう告げられていた。
　北広島市から昨年七月から働きに来ている富山一己さん（６３）は「家族のもとに帰ることができてうれしい。
でも必ず戻って、亡くなった九人のためにもトンネルを完成させたい」と話した。

＜写真：自宅に戻るため、身の回り品を持って避難所を出る作業員＝１０日午前８時、網走管内佐呂間町＞

イラン人一家の仮放免延長　群馬在住の４人、東京入管　【写真】　　2006/11/10 13:21

　約１６年前に来日して不法残留状態となり、強制退去処分の取り消し訴訟で敗訴が確定した
イラン人アミネ・カリルさん（４３）一家４人（群馬県在住）について、東京入国管理局は国外退去の猶予措置である
仮放免期限の１０日、仮放免の１カ月延長を決定した。

　アミネさんと妻（３９）がこの日、東京入管に出頭。入管側が延長を通知し手続きした。
これにより４人が収容されることは当面なくなった。４人は不法残留の外国人に特例で滞在を認める
在留特別許可を求めており、法相の判断が注目される。

　アミネさん夫婦と長女マリアムさん（１８）は１９９０−９１年に来日。９６年に２女シャザデさん（１０）が生まれた。
９９年に一家４人の在留特別許可を求めて東京入管に出頭したが認められず、強制退去処分を受けた。

　２０００年に処分の取り消しを求めて東京地裁に提訴。０３年の１審判決では勝訴したが、２審東京高裁で逆転敗訴し、
今年１０月の最高裁決定で敗訴が確定した。４人はこれまで仮放免の延長を重ね、在留特別許可の再審査を求めている。

　在留特別許可は、子どもが日本に定着し本国での生活が困難なケースなどに認められる。
マリアムさんは保育士を目指して短大に進学予定で、シャザデさんも地元の小学校に通っている。

＜写真：東京入国管理局に出頭する前に心境を語るイラン人アミネ・カリルさん。
中央は長女マリアムさん＝１０日午前１０時５５分、東京都港区＞

奥尻突風　竜巻の可能性指摘　気象台、被害の調査開始　【写真】　　2006/11/10 13:57

　【奥尻】桧山管内の奥尻島・青苗で九日に発生した突風被害について、函館海洋気象台の職員三人は
原因を調べるため、十日朝、ヘリコプターで現地入りし、住民から聞き取り調査を始めた。
逆三角形状の雲を見たという証言があったことなどから、職員は竜巻の可能性があると認めた。
奥尻町役場も現場で被害状況の再調査を開始。住民らによる復旧作業も本格的に始まった。

　町役場の調べでは、住宅一棟が半壊したほか八棟が一部損壊、倉庫一棟も全壊するなど、建物の被害は計二十棟。
奥尻消防署などによると、被害は青苗市街地の約二キロ四方の区域内に限られており、
「被害個所は数十メートル幅の帯が延びたように集中している」という。住民の証言などから、
竜巻と見られる突風は青苗の西海岸から東海岸に抜けた後、北上したとみられる。これまで、けが人は出ていない。

　奥尻島入りした気象台職員は、長崎勝己予報官ら。聞き取りなどに基づき、突風が通り過ぎた方向などを地図に落とした。
青苗漁港の近くで、民家の倉庫のトタン屋根が二百メートルほど飛ばされていることなども確認した。

　長崎予報官は「高台でも下の方でも同じ方向に物が飛んでいる」などと観察結果を語った。

　奥尻島では十日、青空が広がり、被害を受けた住民らは散乱した家屋の破片やごみなどの撤去作業に追われた。

　青苗漁港の整備工事をしている田中組（札幌）の奥田仁さん（４６）は、突風が吹いた時、事務所にいた。
「九日午前十時ごろからバケツをひっくり返したような雨が降り、それがやんだと思ったら、建物がガタガタと揺れた。
同僚から『竜巻だ』という声が上がり、それからは壁につかまり必死だった。本当に死ぬかと思った」と振り返った。

＜写真：大きな被害のあった倉庫（後方）付近の状況を調べる函館海洋気象台の職員＝１０日午前１１時２５分、桧山管内奥尻町青苗地区＞

指名手配巡査長の写真公開　強盗３件との関連も捜査　【写真】　　2006/11/10 15:09

　群馬県太田市の郵便局強盗事件で、群馬県警は１０日、強盗容疑で指名手配した
埼玉県警加須署地域課の巡査長長利高雄容疑者（４４）の写真を公開した。
太田市周辺では、６月から郵便局強盗が３件発生しており、手口などに共通点があることから、関連についても捜査している。


自殺示唆の手紙新たに５通　文科相あてに　　2006/11/10 18:01

　いじめによる自殺を予告する手紙が文部科学省に届いている問題で、同省は１０日、
自殺を示唆する内容の手紙が新たに５通届いたと発表した。
　いずれも伊吹文明文科相あての封書で、同日午前中に文科省に届いた。同省は東京都教育委員会などに、
該当する事例がないかなどの確認を要請した。
　５通のうち３通は尼崎北（兵庫県）、町田、成城（いずれも東京都）の８日付の消印が押され
「いじめに遭っている」「自分も自殺する」といった内容の文章が書かれていた。
　残る２通については、学校名や教師の名前が書かれており、うち１通は事例が特定できたため、
学校長に適切に対応するよう求めたという。
　伊吹文科相は、１０日の衆院教育基本法特別委員会で、自殺予告の手紙が相次いでいることに
「命を守るために、本当に困っている人は学校や両親に相談してほしいが、
その人たちを混乱させるような手紙は慎んでもらいたい」と話した。

虚偽証拠提出で弁護士逮捕　「別に真犯人」と書面　宮崎県警　　2006/11/10 17:42

　宮崎県警は１０日までに、担当した刑事事件の公判で真犯人が別にいるとの虚偽の証拠を裁判所に提出したとして、
証拠隠滅の疑いで東京都杉並区阿佐谷北、弁護士山本至容疑者（５２）＝東京弁護士会所属＝を逮捕、
暴力団幹部（３４）ら２人を同容疑で指名手配した。
　山本容疑者は「そのような事実はない」と否認しているという。
　調べでは、山本容疑者は９月６日、盗品等有償譲り受け罪で起訴され、宮崎地裁で審理中の暴力団組員（２４）の
公判で「自分たちが真犯人」と第三者が名乗り出る、うその書面を提出した疑い。
　書面は２月下旬、組員と親しい暴力団幹部が、知人の男性２人を東京都新宿区の喫茶店に呼び出し
「おまえらがやったという文面を書け」と書かせていた。
　２人のうち１人が１０月２５日に出廷した際、山本容疑者の質問に「身代わりを強要された」と暴露した。


中学生２２人を違法に労働　人材派遣会社の名古屋店　　2006/11/10 18:21

　人材派遣会社ＡＢＣサービス（大阪市）の名古屋店が、愛知県内の中学生２２人を佐川急便（京都市）の
名古屋店に派遣し、労働させていたことが１０日、分かった。
　名古屋南労働基準監督署は「労働基準法は中学３年生までの労働を原則禁止しており違法だ」としている。
　関係者によると、ＡＢＣサービス名古屋店は２−１０月、中学生２２人を佐川急便名古屋店に派遣し、
倉庫で荷物を仕分けする作業に当たらせた。中学生はいずれも面接の際、生年月日を偽って
１８、１９歳とする書類を提出。ＡＢＣサービス側は身分証明書で年齢を確認しないまま契約を結んだ。
　佐川急便側は「体格が良く、中学生とは分からなかった」としており、業務委託契約を結ぶ約８０の事業者に年齢確認の徹底を求めた。
　ＡＢＣサービス本社は「派遣先に大変なご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ない。年齢確認を徹底し、再発防止に努めたい」としている。

元担当医の保険医取り消し　女児死亡の心臓手術事故　東京女子医大病院　【写真】　　2006/11/10 19:57

　２００１年に東京女子医大病院（東京都新宿区）で心臓手術を受けた女児が死亡した事故で、東京社会保険事務局は１０日、
事故を隠ぺいする目的でカルテ改ざんを主導したとして、元担当医瀬尾和宏医師（５０）の保険医登録を
１５日付で取り消す処分を決めた。原則５年間は再登録できない。
　同病院も保険医療機関としての監督責任などを問い戒告とした。保険医登録の取り消しはこれまで、
診療報酬の水増し請求など金銭面での不正が大半で、厚生労働省によるとカルテ改ざんでの取り消しは初めて。
　記者会見した厚労省の阿部重一医療指導監査室長は「カルテは医療の根幹。今後も重大な結果を伴う改ざんがあれば、
調査し保険医登録を取り消すこともあり得る」と語った。
　東京社会保険事務局と厚労省、都は昨年４月から今年８月にかけ、同病院を合同で監査。
死亡した女児を含む患者３１人分の記録を精査した。その結果、瀬尾医師の記録改ざんは保険医の規則違反に当たると判断。
同事務局が１０日、東京地方社会保険医療協議会に諮り、登録取り消し処分が相当との答申を受けた。

　病院は、監督責任のほか、院内感染防止のため個室に移した患者から、本来徴収すべきでない差額ベッド料を徴収したことも問われた。
　このほかに監査の中で、カルテに麻酔患者の観察記録を書かずに麻酔管理料を請求するなど、診療報酬の算定基準に合わない請求が
３１人中１１人分から見つかり、金額は判明分だけで計約１００万円。病院は指導を受けて今後、過去５年分の全患者について調査し、
同様のケースは保険者と患者側に返還する。返還総額が判明するには半年程度かかる見通し。
　戒告を受けても病院は保険診療を続けられるが、半年間は新たな診療報酬加算は届け出できない上、状態が改善するまで、
引き続き社会保険事務局の指導を受ける。
　同病院では０１年３月、心臓手術を受けた群馬県高崎市の小学６年平柳明香さん＝当時（１２）＝が死亡。
瀬尾医師は証拠隠滅罪に問われ、有罪判決が確定している。
　また厚労省は昨年２月、医師法に基づき、瀬尾医師に医業停止１年６カ月の行政処分を決定。明香さんの両親はそれとは別に、
病院と医師らに対する保険診療上の監査と処分を求めていた。


「悪の華」第２版を詐取　４８万円、慶大ゼミ装う　　2006/11/10 20:15

　東京都内の古書店からボードレール著「悪の華」第２版の原書（４８万円）をだまし取ったとして、
警視庁神田署は１０日、詐欺容疑で神奈川県藤沢市藤沢、自称文芸評論家の無職渡辺淳容疑者（３３）を逮捕した。
　同署や東京都古書籍商業協同組合によると、今年初めごろから、慶応大の研究ゼミを装って２９都道府県の１１９店に書籍を注文。
言語学や心理学の専門書籍など計３００点、１９８万円相当を詐取したとみて余罪を調べている。
　調べでは、渡辺容疑者は１月ごろ、電子メールで東京都千代田区の古書店にフランスの詩人シャルル・ボードレールの
「悪の華」第２版を注文、だまし取った疑い。
　「転売した」などと供述している。
　未払いのクレームを受けても、自分のブログで「人格の尊重を害された。徹底的に糾弾する」と書き込み、
開き直る態度を見せていたという。

「ＹＥＳ係」の生徒に雑用　埼玉県の中学教諭を注意　　2006/11/10 19:25

　埼玉県寄居町の町立中で３年生の担任の男性教諭（４１）が、クラスの男子生徒３人を「ＹＥＳ係」と呼び、
教材運びなどの雑用をさせていたことが１０日、分かった。
　県教育委員会は「生徒に雑務をさせることに問題はないが、誤解を招く名称で教育的配慮に欠ける」として
、町教委を通じ教諭に注意した。教諭は「冗談で付けた名前だった。今後気を付ける」と話しているという。
　県教委によると、教諭は野球部の顧問で、４月にクラスの野球部員３人をＹＥＳ係に指名し「１号、２号」などと
呼んでいた。１０月、県教委に寄せられた匿名のメールで発覚した。


不正経理で1432人処分　労働局問題、厚労省　　2006/11/10 19:47

　会計検査院から各地の労働局の不正経理を指摘されたことを受け、厚生労働省は１０日、
職員１４３２人を処分したと発表した。昨年の１０８３人に続く大量処分となった。
　厚労省によると、１４３２人のうち懲戒免職は１人、減給は４３人、戒告は７６人で、懲戒処分は計１２０人に上った。
　監督責任を問い、職業安定局長ら幹部４人も文書厳重注意とした。



松本京子さんを拉致認定へ　警察庁が最終調整　【写真】　　2006/11/10 21:26

部長１０５万、課長７０万　ＯＢの返還額試算、裏金問題　岐阜県庁　　2006/11/10 20:38

　岐阜県庁の裏金問題で、退職者の返還金について話し合う協議会が１０日、岐阜市内で開かれ、
部長級だった職員は約１０５万円、課長クラスは約７０万−２５万円と負担額を試算した。近く対象者を確定し、支払いを求める。
　「退職者資金返還推進協議会」によると、梶原拓前知事らを除くＯＢの管理職約１４００人で約７億５０００万円を負担。
在職時の役職に応じて個々に額を算出した。
　協議会は年内の返還を目指しており、会長の梶原氏は「年金生活者も多く、負担水準は厳しいが、退職者には協力を求めていく」と述べた。
　梶原氏ら元幹部は８人で８７００万円を既に返還したが、梶原氏や元副知事の森元恒雄参院議員、元出納長の３人がさらに約１３００万円を負担。
残りの返還金は、県職員出身の特別職が支払う。
　利息を含めた裏金の返還総額は約１９億２０００万円で、退職者の負担は約８億６７００万円。
現職員や職員組合などは１０月末までに、約１０億５０００万円を返還した。


「倫理委不要と判断」　病気腎提供の医師釈明　　2006/11/10 20:39

　病気腎移植問題で香川県は１０日、患者４人から摘出したがんの腎臓を移植に提供していた香川労災病院（香川県丸亀市）の
西光雄泌尿器科部長（５８）と井上一院長（６７）の２人を県庁に呼び、摘出の経緯や患者側への事前説明の内容などについて事情を聴いた。
　県によると、病院側は４件のカルテや臓器提供者の同意書のコピーを提出。４件はいずれも院内の倫理委員会が開かれておらず、
西部長は「摘出手術だから必要ないと判断した」と釈明した。
　井上院長は、過去１０年間の記録を調べた結果、病気腎の提供は４件のほかはなかったと説明。第三者を含む調査委を設置し、
さらに過去にさかのぼって確認作業をすることを伝えたという。
　西部長は２００１年、下部尿管がんの患者２人から摘出した腎臓を呉共済病院（広島県呉市）の光畑直喜医師（５８）に提供。
ことし５月と９月にも、がんの腎臓を宇和島徳洲会病院（愛媛県宇和島市）の万波誠医師（６６）に提供し、いずれも移植に使われた。
　聴取は厚生労働省の要請で実施。県は結果を週明けにも厚労省に報告する。

打線つないだ　「代役４番」稲葉　【写真】　　2006/11/10 10:21

　来日が遅れるセギノールが欠場し、引退した新庄が抜けた打線は迫力に欠ける。
だが、「代役４番」の稲葉がその不安をぬぐい去った。
　０−０の四回二死、ワンボールから内角低めの直球を完ぺきにとらえた。
厳しいコースに腰をうまく回してたたいた打球は右翼二階席に届く推定飛距離１４０メートルの
特大ホームランとなった。「見逃せばボール。うまく打てたと思う」。自画自賛の一打で均衡を破った。
　同点の六回は二塁打の森本を田中賢が送る、いつものパターンで一死三塁の絶好機。
小笠原が敬遠気味に歩かされると再び、稲葉。「ああいうチャンスでは勢いのまま初球を打つのが鉄則」。
３４歳の経験が生きた。初球の低めカーブをひざを折りながら食らいついて一、二塁間を破り、
森本が勝ち越しのホームを踏んだ。
　自らを「つなぐ４番」と言う稲葉らしい一打で、打線につながりが生まれた。木元が左前打で満塁にすると、
田中幸は押し出し四球。さらに鶴岡が中前打を放つなどこの回一挙４点を挙げた。
「いい点の取り方だった」とヒルマン監督もたたえた。
　若手中心の打線で稲葉の存在は際立つ。「派手さはないけど、地味でも得点を重ねていければいい」。
日本シリーズでＭＶＰを獲得したベテランが、アジアシリーズでもチームを好発進させた。（門馬羊次）

＜写真：四回二死、稲葉が右翼越えに先制ソロを放つ（水上晃撮影）＞

好投八木、五回降板　救援陣が地力　【写真】　　2006/11/10 10:24

　五回途中で好投を続けていた先発八木が左肩に違和感を覚えて降板した。突然のアクシデントにも、
層の厚さを誇る救援陣はシーズン中と変わらぬ盤石さをみせた。
　押本が無死一塁で急きょマウンドに上がった。二回から投球練習を始めて肩は出来上がっていたが、
「地に足がついていない感じで、つい力が入ってしまった」という。プレーオフ、
日本シリーズともに出場機会はなく、登板はレギュラーシーズンの９月２４日以来、約１カ月半ぶり。力むのも無理はなかった。
　最初の打者に犠打を決められた後、制球がままならずに次打者は四球。「変化球がまったく入らない」。動揺が走ったが、
ここでひと呼吸を置いて開き直った。直球勝負に切り替え、押しの投球で後続を絶った。
落ち着きを取り戻した六回は三人で仕留め、３番手の建山につないだ。
　建山は七回を内野安打１本に抑え、４番手の武田久は八回をパーフェクト投球。最後のバトンを受け取った
マイケル中村は先頭打者に右前にはじき返されて「カッカしてしまった」と平常心を欠き、続く打者に死球を与えた。
だが、「冷静になって気を引き締めた」という次打者からは３者連続三振で締めくくった。
　勝ち投手になった押本は「百点満点ではないが、きっちりと仕事ができた」と笑みがこぼれた。
中盤までは日本ハム、サムスンともに先発投手の踏ん張りで互角の戦い。勝敗を分けたのは救援陣の差だった。（山田　智）

＜写真：五回無死一塁から救援し、２回を無失点に抑え、勝ち投手になった押本＞

「落選」のヒルマン監督　パドレス次期監督のブラック氏にエール　　2006/11/10 10:26

　日本ハムのヒルマン監督は９日、自身が監督候補として面談した米大リーグ・パドレス次期監督に
エンゼルス投手コーチのバド・ブラック氏が決まったことに、「自分も有力候補になっていると聞いていたが、
ブラック氏が選ばれたということ。ブラック氏には成功してほしい」と述べた。
　ヒルマン監督が次期監督候補として面談した３球団のうち残すのはアスレチックスだけとなったが、
「日本を離れることを前提としていないし、各球団とオープンマインドで面談に臨んでいた」と強調し、
「ファイターズへの思いは一貫して変わっていない。家族も日本が好きだ」と話した。


小笠原、二塁打３本　「アジアで１番に」　　2006/11/10 10:28

　フリーエージェント宣言で去就が注目される小笠原が二塁打３本、２打点の活躍を見せた。
　「いつも通りの心構えで打席に入っている」というパ・リーグ２冠の小笠原は一回、右翼フェンス直撃の当たり。
七回には左翼線に落とした。さらに九回二死一、二塁で右中間を破る２点適時二塁打を放った。
志願出場した日米野球で「生きた球を見れたのは良かったかもしれない」と好調の要因を振り返った。
　小笠原が打席に立つ度に、左翼スタンドのファンは「生涯ファイターズ」と書いたボードを掲げ、
「頼むからファイターズに残ってくれ」と大合唱。ファンの声に対し、
小笠原は「とにかく（アジアで）１番になるために集中して頑張りたい」と語った。

台湾・ラニューにヒヤリ　逆転勝ちで決勝進出　アジアシリーズ第２日　【写真】　　2006/11/11 10:15

　アジアの４カ国・地域のプロ野球リーグ代表チームによる王者決定戦「ＫＯＮＡＭＩ　ＣＵＰ　アジアシリーズ２００６」第２日は１０日、
東京ドームで１次リーグの２試合を行い、日本ハム（日本）が２−１でラニュー（台湾）を下して２連勝し、
同リーグ１位で１２日の決勝進出を決めた。

　日本ハムは１１日のチャイナスターズ（中国選抜）に敗れて２勝１敗となっても、同率の可能性があるサムスン（韓国）、
ラニューとの当該対決に勝っているため。

　第１試合はサムスンがチャイナスターズに１３−１で七回コールド勝ちし、１勝１敗でラニューと並んだ。両チームは１１日に対戦、
勝者が決勝で日本ハムと戦う。チャイナスターズは２敗で１次リーグ敗退が決まった。
　日本ハムが八回に相手ミスに乗じて逆転し、辛くも勝って２勝目。１次リーグ１試合を残して決勝進出を決めた。

　この回先頭の代打稲田が相手投手を強襲して出塁し、紺田が送って一死二塁。ここで代わったラニューの２番手モレルの
連続四球で満塁とし、田中賢の一塁へのゴロが野選を誘って同点に追いついた。なおも続く小笠原が左犠飛を放って試合をひっくり返した。

　打線は、ラニュー先発のレイボーンに、七回まで２安打に抑えられていたが、先発の武田勝が７回を４安打１失点、９三振を奪う
好投で踏ん張り、八回の反撃につないだ。

◇アジアシリーズ
▽１次リーグ
ラニュー−日本ハム（１０日・東京ドーム、１１０３８人）
日本ハム（日本）
０００　０００　０２０−２
ラニュー（台湾）
０００　０１０　０００−１
（通算成績は日本ハム２勝、ラニュー１勝１敗、日本ハムは決勝へ）
▽勝　武田勝
▽Ｓ　マイケル中村
▽敗　モレル
▽本塁打　曾豪駒１号（１）（武田勝）

＜写真：８回日本ハム１死満塁、小笠原が勝ち越しの左犠飛を放つ。投手モレル＝東京ドーム＞

窮地救った若手　８回の稲田、安打と好走　紺田、きっちり犠打　【写真】　　2006/11/11 10:14

　窮地を救ったのは今季を象徴する「スモールベースボール」、そして若き力だった。
　ラニューの先発レイボーンを打ちあぐんで七回まで２安打無得点。１点差とはいえ、敗戦がちらついた八回、
先頭の代打稲田が投手強襲の内野安打で出塁すると、風向きは明らかに変わった。
　「何とか突破口を開きたかった」と３年目の稲田。ベンチで直球とスライダーが多めと分析し、その直球をたたいた。
続く代打は４年目の紺田。「１球で決めようと思った」という言葉通り、カウント０−３からきっちり犠牲バントを決めた。
　ここでラニューは抑えのモレルにスイッチ。が、継投は裏目に出て金子、森本が連続四球を選んで一死満塁に。
流れは一気に日本ハムに傾いた。田中賢の一ゴロで好スタートを切った稲田は、全力疾走で同点のホームを踏んだ（記録は野選）。
　そして小笠原が左フライ。少し浅めだったが犠飛となり、金子がかえって勝ち越した。二塁走者の森本が三塁を狙い、
おとりとなったのが効いた。左翼からの送球を三塁手がカットする間に金子は悠々と生還。森本は「狙い通り」と胸を張った。
小笠原も「若手が取った２点だね」と喜んだ。
　日本ハムはラニューの先発をエースで左腕の呉偲佑と読み違え、田中幸ら右打者を多く並べた。嫌なムードも漂ったが、
「先発投手が踏ん張って、守りで盛り上げて粘っていく、いつもの野球」（小笠原）で試合をひっくり返した。
　あすのチャイナスターズ戦に負けても決勝に進めるが、「落とせる試合などない。すきのない野球をやる」とヒルマン監督。
全勝でアジアの頂点−。今はそれしか見えていない。（佐藤裕則）

＜写真：八回一死満塁、田中賢の一ゴロが野選を誘い三塁走者稲田がホームイン、同点に追いつく（中村真大撮影）＞

武田勝粘投　７回１失点　【写真】　　2006/11/11 10:18

　武田勝の粘りが逆転勝利を呼んだ。プロ最長となる７回を投げて９奪三振。先制の一発を浴び、
味方打線が七回までわずか２安打で二塁を踏めない苦しいゲーム展開だったが投球を修正し、
コースを丁寧に突いて４安打１失点に抑えた。
　「調子が悪くて、どうすればよいか分からなかった」。フォーム改造の影響もあってボールが高めに浮き、
自分のペースを失いかけた。五回、先頭打者の曾豪駒への２球目。１３３キロの直球が甘く入り、
左翼スタンドへ運ばれた。ラニュー打線は変化球にタイミングが合っておらず、「不意を突くつもりだった」という一球が失投になった。
　それでも「上体に頼り過ぎず、下半身を使うことを意識した」と必死に立て直すと、ボールが低めに集まった。
六回には２、３、４番を三者連続三振。「これまでにないほど四苦八苦していたが、六回以降はよく修正できた」と佐藤投手コーチ。
制球に苦しみながら四球を一つに抑えたことを評価した。
　ラニューに関する情報は少なく、戦いの中で通用する球種やコースを見極めて適応した。
プロ入り初の７イニングも堂々と投げ抜いた２８歳のルーキー左腕に、
ヒルマン監督が「プロに入って最高の投球を見せてくれた」と最大級の賛辞を贈れば、
敵将の洪一中監督も「攻撃できなかった」と脱帽だった。（飯田雄太）

＜写真：７回をソロ本塁打による１失点に抑えた先発の武田勝＞



セギノール合流できず　パスポート更新手続き完了せず　　2006/11/11 10:21

　日本ハムのセギノール内野手が、アジアシリーズ期間中にチームに合流できないことが１０日、分かった。
米国に滞在中のセギノールは、パスポートの更新手続きの関係で再来日が遅れていたが、
同日の会見でヒルマン監督は、「更新手続きが完了していない。合流は難しい」と語った。

ガッツへ止まぬ直訴　残留求めるファン「行かないでー」　【写真】　　2006/11/11 10:24

　「ＫＯＮＡＭＩ　ＣＵＰ　アジアシリーズ２００６」が開催されている東京ドームでは十日、北海道日本ハムファイターズのファンが
前日に続き、フリーエージェント（ＦＡ）宣言した「ガッツ」こと小笠原道大選手にメッセージを送り続けた。伝えたいことは一つ。
「他球団には行かないでガッツ！」（細川智子）

　「おーい　小笠原　頼むから　ファイターズに　残ってくれー！」。初日の九日、二日目の十日と、左翼スタンドのファンは、
小笠原選手が打席に入ったり、守備についたりするたびに、声をそろえて叫んだ。

　アジアシリーズ終了後、日本ハムや獲得を目指す他球団と交渉するという小笠原選手の残留を願うファンにとって、
このシリーズ中が“直訴”する最後のチャンスだ。

　十日、妻とともに東京ドームにやって来た札幌市北区の会社員佐藤匡美さん（３９）は小笠原選手のファン。
「何といってもフルスイングが魅力。絶対に日本ハムに残ってほしい」と力を込める。

　小笠原選手本人の目に入るように、スタンドで手作りのメッセージボードを掲げる人も多い。

　「Ｗｅ　ｎｅｅｄ　ガッツ！」（私たちにはガッツが必要だ）。東京都北区の会社員松本健志さん（２６）は
「特に北海道移転前は、小笠原あってのファイターズという感じだった。他球団に行くなんて考えられない」と話す。

　「誰も他には行かないで」。こう書いた埼玉県の大学生斎藤彰宏さん（２０）は「ヒルマン監督や
（ＦＡ宣言した）岡島（秀樹投手）にも言いたいが、一番はやはりガッツ。日ハムでのフルスイングを見続けたい」。

　「ファイターズ一筋に！」「ガッツ行くな」。一方で、こんなメッセージも見られた。「どこへ行っても　ガッツはガッツ」。
果たして、ファンの願いは届くのか−。

＜写真：グラウンドの小笠原選手に向けて、数多くのメッセージボードが掲げられた＝１０日＞

チャイナスターズに快勝　アジアシリーズ第３日　台湾と決勝へ　【写真】　　2006/11/12 08:42

　アジアの４カ国・地域のプロ野球リーグ代表チームによる王者決定戦「ＫＯＮＡＭＩ　ＣＵＰ　アジアシリーズ２００６」第３日は
１１日、東京ドームで１次リーグの２試合を行い、すでに同リーグ１位を確定している日本ハム（日本）が
チャイナスターズ（中国選抜）に６−１で快勝し、３戦全勝で決勝に進んだ。ラニュー（台湾）がサムスン（韓国）に３−２で競り勝ち、
１２日の決勝は日本ハム−ラニューの顔合わせとなった。

　日本ハムはチャイナスターズに快勝、３戦全勝で１次リーグを終えた。

　一回、稲葉の二塁打と高橋の左犠飛で２点を先取。二回にもボークで追加点を挙げた。三回には一死一塁で高橋が
左中間に２ラン、五回には稲田が左中間二塁打で１点を追加、前半で勝負を決めた。

　先発金村は６安打を浴びたものの５回を無失点。六回以降は伊藤、トーマス、江尻が１イニングずつ無失点に抑えたが、
九回、岡島が李磊にソロ本塁打を浴び、完封リレーを逃した。

◇日本ハム−チャイナスターズ（東京ドーム、１２，３３７人）
チャイナスターズ（中国）
００００００００１−１
２１２０１０００Ｘ−６
日本ハム（日本）

（通算成績は日本ハム３勝、チャイナスターズ３敗、日本ハムは決勝へ）
▽勝　金村
▽敗　張力
▽本塁打　高橋１号《２》（張万軍）李磊１号《１》（岡島）

＜写真：３回日本ハム１死一塁、高橋が左中間に２点本塁打を放つ。捕手李濤＝東京ドーム＞

小５女児、１年間恐喝被害　学校は「金銭トラブル」　北九州市　　2006/11/11 21:19

　北九州市教育委員会は１１日、同市八幡東区の市立小学校で５年生の女子児童（１０）が同級生ら８人から
現金を脅し取られていたと発表した。保護者は「１０万円ぐらい渡っている」と話しているという。
学校側はこうした恐喝行為を把握しながら市教委への報告では「金銭トラブル」と記載していた。
　市教委によると、被害者の女子児童は１年前ごろから現金を要求されていた。要求したのは５年生の
女児５人と男児２人、６年生の女児１人。女子児童は小遣いから現金を渡していたが、
自宅の金庫などからも現金を持ち出していた。
　男児２人はほかの５年生の女子児童（１１）からも約３万円を脅し取っていた。
　１年間現金をたかられていた女子児童の保護者は警察に相談。学校にも連絡したため、
学校は９月から調査を始め、保護者は１０月に市教委にも相談した。
　この後、学校側は市教委に中間的な報告書を提出したが、この中で「金銭トラブル」と記載。
校長は「こうした悪質な行為を金銭トラブルと報告したのは私の怠慢で深く反省している。
いじめに当たるとも認識している。すべてを把握してからきちんと報告しようと思っていた」と話している。
　また、市教委も具体的な指導をしておらず「対応が遅れ、われわれの認識も甘かった」としている。

プロの道断念に4600万　野球成績に影響、賠償命令　　2006/11/11 20:27

　交通事故の後遺症でプロ野球への道がほぼ絶たれたとして、元白☆大硬式野球部員の渡辺孝治さん（２７）
＝群馬県太田市＝が、事故を起こした栃木県の男性会社員らに約６７００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、
宇都宮地裁が８日、男性らに約４６３５万円の支払いを命じたことが１１日、分かった。
　原道子裁判官は判決理由で、当時、２年だった渡辺さんは大学野球リーグ戦で首位打者や最多盗塁などを記録、
プロ野球８球団のスカウトが視察に来ていたと指摘。「事故による歯の損傷で食いしばる力が落ち、
走力や打率などが低下しプロからドラフト指名を受けられなかった」と、後遺症の影響を認めた。
　判決によると、２０００年１月９日夜、宇都宮市の県道で男性の乗用車がセンターラインを越え、渡辺さんの乗用車に衝突。
渡辺さんは歯を１６本折るなどの重傷で後遺障害が残った。
　渡辺さんは現在、群馬県で社会人野球を続けている。渡辺さんの父（６１）は「プロに行けなかった息子の悔しさを
酌んだ妥当な判決」と話した。
（注）☆は匡の王が品、右に鳥


公務員倫理、官民評価ずれ　人事院審査会アンケート　　2006/11/11 17:24

　自分たちの倫理観が高くなっていると感じる国家公務員が７割もいるのに対し、民間企業から見た場合は
「高くなっている」が４割に届かず、官民でずれがあることが、人事院の倫理審査会が１１日までにまとめたアンケート結果で分かった。
　同審査会は「企業のほうがより客観的に評価しているのかもしれない」としている。
　アンケートは今年６月、一般職の国家公務員５０００人と大手企業約１３００社を対象に実施。回収率はそれぞれ７８・３％と３０・７％だった。
　倫理観の変化では、「少し高くなっている」か「高くなっている」とした公務員が回答者の６９・５％だったが、企業は３７・６％にとどまった。
「低くなっている」も公務員７・５％に対し企業は２４・０％と大きな開きがあった。
　国家公務員が利害関係者から金品を受け取ることなどを制限する倫理規程についても、
公務員は「どちらかと言えば」を含め「厳しい」との回答が４８・６％だったが、企業では「妥当」が８４・３％を占めた。

学校周辺をパトロール　自殺予告で３警察署　【写真】　　2006/11/11 14:22

　文部科学省に届いた「いじめが原因で学校内で自殺する」との手紙で自殺予告した１１日を迎え、
手紙が投函された可能性が高い東京都豊島区を管轄する警視庁池袋署など３警察署は、小中高校周辺をパトロールした。
　池袋署と巣鴨署、目白署の３署の地域課員らが、通常の巡回コースに学校施設を組み込んでパトロール。
私服の生活安全課員らが覆面パトカーに乗り込み、学校だけを巡回する班も設けた。
　池袋署では午前８時半ごろ、署員が自転車や捜査車両で出発。警視庁ＯＢのスクールサポーターも
学校を巡回するなどした。区内のある中学校の教師は「不測の事態に備え、学校で待機する職員を増やした」と話していた。

＜写真：いじめによる自殺予告で、東京都豊島区内の中学校を巡回する警視庁ＯＢのスクールサポーター＝１１日午前９時＞


知事公舎から高級腕時計　和歌山談合で大阪地検　　2006/11/11 13:46

　和歌山談合事件で、大阪地検特捜部が家宅捜索した木村良樹知事（５４）の公舎から複数の
海外ブランドの高級腕時計を押収していたことが１１日、分かった。
　関係者によると、木村知事は日ごろから「時計の収集が趣味。うちに１００個あるんだよ」などと話していたという。
　木村知事は捜索の際、うち一部について、談合仲介役の元ゴルフ場経営井山義一容疑者（５６）からもらったと説明したといい、
特捜部は受注調整の謝礼だった可能性もあるとみて関心を寄せているもようだ。
　特捜部は９日、前出納長水谷聡明容疑者（６０）の再逮捕容疑となった下水道工事をめぐる談合事件の関係先として、
木村知事の公舎を捜索、パソコンなど段ボール２０箱分を押収した。

悲しみに時効ない　札幌の女性店員殺人「成立」まで１年　犯人、有力情報なし　【写真】　　2006/11/11 13:45

　一九九二年十月、札幌市中央区のパート店員会沢由季子さん＝当時（１９）＝がマンションで殺害された事件は、
容疑者も浮かばないまま、時効成立まで一年を切った。「誰を恨んでいいのか。犯人に人間の気持ちがあるなら出てきて」。
遺族は怒りと悲しみを胸に、事件解決を祈っている。
　十四年前の九二年十月二十七日昼、会沢さんは姉と二人で暮らしていた札幌・ススキノの自宅マンションで、
殺害されているのを発見された。胸や腹に十数カ所の刺し傷があったほか、首を絞められた跡もあった。

　会沢さんは三人姉妹の末っ子で、明るく人に好かれるタイプだった。江別市に住む会沢さんの父照男さん（７１）は
事件直後、札幌中央署で会沢さんの遺体と対面した。二カ月前、照男さんが贈った車に喜んで乗っていた
まな娘の変わり果てた姿。「刃物で何度も刺すなんて、人間のすることじゃない」と怒りが込み上げ、悲しさで涙が止まらなかった。

　道警は当初、室内に物色された形跡がないことなどから、顔見知りの犯行との見方を強め、「事件解決は早い」とされた。
しかし、不特定多数が出入りする歓楽街・ススキノの土地柄にも阻まれ、捜査は難航。これまで同署の捜査本部は、
延べ一万人を超す捜査員を投入したが、有力情報は得られていない。

　照男さんと妻勝（かつ）さん（６２）は今も、事件現場となったマンションから転居したがっていた会沢さんを止めたことを悔やむ。
あと数カ月住めば契約期間が満了し、敷金十数万円が戻るという理由からだった。「あの時引っ越しさせてやれば、
殺されることはなかった」と涙を浮かべる二人。それだけに、容疑者に対しては「絶対に許さない。
遺族に時効はない」と怒りをあらわにしている。

＜写真：由季子さんの遺影の前で事件の解決を訴える会沢照男さん（右）と勝さん＞

佐呂間竜巻　町職員、復旧へ奔走　休日返上　中学野球部も“助っ人”　【写真】　　2006/11/11 13:43

　【佐呂間】未曽有の竜巻災害に見舞われた網走管内佐呂間町で、町職員は七日の発生以来、
被災者支援に取り組んでいる。十月上旬、道東に大きな被害をもたらした低気圧の残務処理が終わらないうちに
起きた今回の竜巻災害。それでも「被災住民の心痛を思えば泣き言は言えない」と、十一日も早朝から、
休日返上で復旧に力を尽くす。被災現場では同日朝から、中学校の野球部員ら町民ボランティア約八十人が、
飛散したガラスや木くずを清掃した。

　十一日午前九時、町長室で今後の対応を話し合う災害対策会議が開かれた。参加した課長級以上の職員二十一人の顔には、
疲労の色が浮かぶ。土曜日だが町職員百三十人のうち、七十人が出勤。その他の職員もみな自宅待機している。

　道内では十月七−九日、道東沖を低気圧が通過。農作物や漁業を中心に三百億円を超える被害が出た。
佐呂間町でもサロマ湖で漁船五隻が沈没し、道路が陥没するなど五億円の被害があり、町職員は被害状況の把握に追われていた。

　低気圧の災害対策がまだ終わらない十一月七日、町内のお年寄りが自宅を出たまま行方不明になった。
町職員六十人が午前五時から捜索に参加し、間もなく無事発見した。

　この数時間後、今度は竜巻が発生。町職員は七日の発生直後から連日、対応に追われ、夜になってからそれぞれの
担当業務をこなすなど、過酷な状態が続く。

　相次ぐ災害に、ある職員は「一カ月は休んでいない」と疲れた表情で語る。役場の半数以上の職員は似たような状況。

　一方、町社会福祉協議会の呼び掛けに応じ、町立佐呂間中学校の野球部員十七人と町民ら計約八十人が被災現場を訪れ、
午前九時から倒壊家屋の撤去後に残った細かいごみなどを片付けた。野球部主将で二年生の玉井大翔君（１４）は
「こんなにひどいとは思わなかった。少しでも力になれれば」と話していた。

＜写真：竜巻災害を受け、ボランティアで被災地の後片付けをする佐呂間中学校の野球部員ら＝１１日午前１０時１５分、網走管内佐呂間町若佐地区＞

愛子さま「着袴の儀」　生け花、自分で刺しゅうも　【写真】　　2006/11/11 12:43

　皇太子家の長女愛子さま（４）の「着袴（ちゃっこ）の儀」が１１日、東京・元赤坂の東宮御所「日月（じつげつ）の間」で行われた。
　一般の七五三に当たる皇室行事。童形服（どうぎょうふく）で正装した愛子さまは皇居・宮中三殿に参拝し、天皇、皇后両陛下にあいさつされた。
　童形服は誕生の際天皇陛下から贈られた。皇太子ご夫妻が見守る中、女官らの手で、紫色のはかまや赤色の袿（うちき）を身に着け、
衵扇（あこめおうぎ）を手にして儀式を終えた。
　愛子さまは１２月１日が５歳の誕生日。宮内庁東宮職によると、最近は庭の花を生けて両親や自分の部屋に飾ったり、
遠足の芋掘りで使った布袋に自分で名前を刺しゅうするなど、元気に育っている。昔話の紙芝居で覚えた「拙者」「わらわ」などの
言葉を使って遊ぶこともあるという。


佐呂間竜巻　きょうから全半壊判定　町、支援法適用へ説明会　　2006/11/11 07:39

　【佐呂間】網走管内佐呂間町若佐地区の竜巻災害で、佐呂間町は十日夜、住宅が全半壊した住民を対象に、
被災者生活再建支援法に基づく住宅撤去費用の支給対象などについての説明会を若佐コミュニティセンターで開いた。
堀次郎町長は、全壊か半壊かの判定を、十一日から道と合同で行うことを明らかにした。
　被災者生活再建支援法による住宅再建支援を受けるには、自治体の被災証明が必要となるため。
これまでの町のまとめでは、全壊した住宅は空き家二戸を含む十二戸、半壊は八戸とされるが、
今後の道との調査で増減する可能性もある。
　同法によると、住宅が壊れた世帯は、国と都道府県でつくる基金から、世帯主の年収や年齢によって全壊は最大で三百万円、
半壊は同百万円支給される。住宅の建築や補修には使えず、住宅の解体・撤去費用や、建て替えた際の住宅ローンの利子などが対象になる。
　説明会には、自宅が半壊して取り壊しを決めた世帯を含む七世帯八人が参加。堀町長は「竜巻による飛散物の片付けは進んでいるが、
住宅再建はこれから。皆さんの不安を解消しつつ、復旧に努めたい」と述べた。町は、各世帯の負担額を減らすため、
解体希望世帯を取りまとめ、作業を一括して行う方針も説明した。

奥尻突風　「竜巻の可能性高い」　気象台、調査結果を発表　　2006/11/11 07:39

　【函館】桧山管内奥尻町青苗で九日正午ごろ発生した突風について、函館海洋気象台は十日、
「竜巻の可能性が高い」とする現地調査結果を発表した。
　同気象台は同日、奥尻町に職員三人を派遣。《１》被害地域が幅約二百メートル、長さ約七百メートルの範囲で
南西−北東の方角に帯状に延びている《２》「渦巻き状、ろうと状の雲を見た」という地元住民の証言が複数ある−など、
竜巻に特徴的な情報が得られたため、竜巻と推定した。

　ただ、現地入りした時点で、飛散した屋根や建材の片付けが進んでいた上、竜巻の写真や映像も得られなかった。
このため、突風がどう吹いたかを正確に把握するのに十分な資料が得られず、竜巻と断定できなかった。

　突風は九日、桧山地方に西から接近した寒冷前線が上空を通過する際、前線の前面で大気の状態が不安定になり、
活発な積乱雲が発生して起こったという。風向きは一定ではなかったとみられ、青苗地区のある民家のトタン屋根は
北東方向に約二百メートル飛ばされていたが、近くのプレハブ小屋は北西方向に約二十メートル飛ばされていた。

　同気象台によると、奥尻町で竜巻は、記録が残る一九五四年以降、七四年、七五年、八○年と過去三回発生している。

　一方、奥尻町は十日、今回の突風による被害額が二千六百六十五万円になるとの見通しを明らかにした。
同町が同日まとめた建物被害は、全壊、一部損壊を合わせて計十八棟。このほか軽微な被害が数棟で出た。

　町は被災者対策として、固定資産税、国保税、町民税の減免のほか、被災者ががれきを処分場などに
持ち込む際の負担料を無料とする方向で検討している。

いじめ自殺予告　札幌西区の中学も　「１２日、公園で」と投書　　2006/11/11 07:35

　札幌市西区の市立中学校で十日、「教師や友達からいじめられている。十二日に公園の山で自殺する」などと
書かれた匿名の投書が見つかり、札幌市教委に報告した。
　市教委によると、投書は生徒会室前の投書箱に入っているのを、生徒会担当教師が同日午前に見つけた。
ワープロ打ちであて名はなく、前日夕方の点検時にはなかった。
　同校が午後、全校生に記名式でアンケートを行ったところ、「いじめを受けている」と申告した生徒が十三人いた。
面談などで投書との関連を調べているが、該当の生徒は判明していない。
　同校は「必ず守るので、どんな形でも相談を。命を大事にして」と生徒に呼び掛け、家庭にも注意を促した。
十一、十二の両日、全職員のほか、警察や町内会、区役所、ＰＴＡに巡回協力を求めて地域を見回る。


いじめ自殺予告　「生きてほしい」「一緒に頑張ろう！」　湧別・湖陵中生が激励　　2006/11/11 07:35

　【湧別】君には僕らがついている−。男の子が書いたとみられる自殺予告の手紙が、六日に伊吹文明・文部科学相に
届いた問題で、網走管内湧別町の湖陵中（山崎秀則校長）の全校生徒三十六人が、自殺を思いとどまるよう励ます作文を書いた。
　山崎校長が「命の大切さを生徒たち自身に深く考えてほしい」と計画。自殺予告が報道された七日の授業中に書いた。
　内容は「僕はあなたを応援しています」「一緒に頑張ろう！」といった激励や「あなたには足がある。
（中略）あなたにしか歩けない道もある」という詩など、それぞれの思いを込めた。メッセージは同校で保管するという。
　生徒会長の加藤凌平君（二年）は「決してあきらめずに生きてほしい」と述べ、山崎校長も
「生徒たちが力いっぱいしたためた激励が、彼の胸に届いてほしい」と語っている。

中３暴行で被害届　同級生を書類送検　札幌北署　　2006/11/11 07:34

　札幌市北区の市立中学校三年の男子生徒（１５）が同級生にいじめによる暴行を受けたとして
札幌北署に被害届を出していた問題で、同署は十日、暴行の疑いで同級生の男子生徒（１４）を書類送検した。
　調べでは男子生徒は十月三十日朝、同校教室でテープで丸めた紙の棒で被害生徒の後頭部を四、五回たたいた疑い。
被害生徒にけがはなかった。
　学校などによると、被害生徒は昨年六月、複数の生徒に殴られるなどしたことが分かり、学校側が再発防止策を取った。
しかし、その後も暴行が収まらず、父親が今年十月末、被害届を出した。


負けニャい　飼い猫３日ぶり発見　佐呂間・竜巻で　【写真】　　2006/11/11 07:32

　【佐呂間】網走管内佐呂間町若佐地区を襲った竜巻で、全壊した住宅のがれきの中から十日、
一匹の猫が助け出された。「竜巻に飛ばされたと思っていたぞ」。飼い主の顔がほころんだ。
真っ暗ながれきの中で生き抜いた小さな命が、復旧作業が続く被災地に、久々の明るいニュースとなって伝わった。
　見つかったのは、会社員佐々木孝三郎さん（５９）が飼っていた三匹の猫のうち一匹。
雄で三年ほど前から自宅にすみ着き、名前は付けなかったが毎日、餌をやっていた。
七日の竜巻で住宅が全壊し、三匹とも行方が分からなくなった。
　十日午前、後片付けをしていた町民ボランティアが、がれきの中からひょっこり顔を出す猫を見つけた。
　そばにいた佐々木さんが抱き上げると、ブルブルと震えた。佐々木さんは
「うれしいね。これからもちゃんと世話したい」と喜んだ。

＜写真：３日ぶりにがれきの中から発見された猫（打田達也撮影）＞

駒苫３人喫煙　野球部３年生　　2006/11/11 07:00

　【苫小牧】高校野球の夏の甲子園で準優勝した駒大苫小牧高（苫小牧市美園町、小玉章紀校長）野球部で、
甲子園のベンチ入り選手を含む三年生部員の三人が喫煙していたことが発覚し、
同校が道高野連に報告していたことが十日、分かった。
　同校などによると、野球部寮の管理人が六日、「寮近くのごみステーションのそばに吸い殻がまとめて捨ててあった。
部員のものではないか」と学校側に相談。野球部内の調査で、寮から通学している三人が喫煙を認めた。
同校によると、三人の中にプロ野球の楽天と仮契約を結んだ田中将大投手は含まれていない。
　同校は九日、道高野連に電話で報告、十一日にも事故報告書を提出する。道高野連も日本高野連に対し、
口頭で概要を報告している。
　同部の不祥事発覚は昨年八月、今年三月に続く三度目。原正教頭は取材に対し、不祥事が続いたことについて
「誠に申し訳ない。再発防止に努めたい」と陳謝。今後の対応については「（日本高野連の上部団体の）
日本学生野球協会の処分決定を受けて検討したい」などと話した。

奥尻「竜巻」青苗地区　津波教訓復旧速やか　恐怖の中に冷静さ　　2006/11/11 00:32

　【奥尻】竜巻とみられる突風によって多数の建物被害が出た桧山管内奥尻町青苗。一夜明けた十日、
十三年前の大津波で受けた被害と重ね合わせて語る住民が少なくなかった。一方で、
自然災害への心構えを学んできた住民たちは、復旧に向けた対応も早かった。（江差支局・細川伸哉）

　木造二階建て延べ約五十平方メートルの倉庫が全壊した漁業寅尾裕志さん（５３）宅。妻るみ子さん（５２）は、
突風が襲った九日正午ごろ、ちょうど台所に立ったところだった。降っていた雨がやんだ直後、
「ゴー、バリバリ」。激しい衝撃を感じ、ニュースで見たばかりの網走管内佐呂間町の様子が頭に浮かんだ。「竜巻だ」

　柱に寄り掛かり、しゃがみこむと腰が抜けた。その間わずか数十秒、逃げることを考える時間もなかった。

　忘れもしない一九九三年の北海道南西沖地震。地面が割れるような感触ははっきり覚えている。
家族四人、パジャマ姿ではだしのまま車に乗り込み、高台へ逃げた。車ごと波にのまれた人も多かったが、幸い助かった。

　「突風は一瞬の出来事だし、外に逃げるわけにもいかない。地震に負けず、恐ろしい」。るみ子さんは声を震わせた。

　被害の翌日、倒壊した倉庫などのがれきは消えていた。突風発生から約三十分後に青苗に駆けつけた町職員は言った。
「到着したときには既にブルーシートを屋根にかけている住民もいた。がれきを撤去する重機もすぐに動きだした」

　防災のまちは、早くも落ち着きを取り戻したようだった。

ＰＫＯへの文民派遣強化　政府、人材養成講座開設へ　　2006/11/11 17:50

　政府は１１日、国連職員として紛争地域の国連平和維持活動（ＰＫＯ）に従事する文民や、
ＰＫＯ協力法に基づく選挙監視要員を増員していく方針を決めた。ＰＫＯに適した人材を供給する
養成講座開設のため、２億円弱を来年度予算案に計上する方向で調整している。
自衛隊のＰＫＯ活動に加え、文民の活動を活発化させて国際貢献をアピールする狙いだ。


質問依頼新たに２件　道内タウンミーティング　６月札幌、８月稚内　　2006/11/11 16:10

　政府主催のタウンミーティング（対話集会）で参加者の「やらせ質問」が判明した問題で、
今年五月に札幌市内で開かれた「再チャレンジタウンミーティング」に加え、六月に札幌で開かれた
「農政改革と国際農業交渉タウンミーティング」と、八月に稚内市で開かれた「道州制タウンミーティング」でも、
道が内閣府の依頼に基づき、事前に発言候補者を内閣府に推薦し、その候補者が司会者の指名を受けて
発言していたことが十一日、分かった。

　今年道内で開かれたタウンミーティングは三回で、そのすべてで内閣府が事前に発言候補者を準備していたことになる。

　関係者によると、内閣府は道に対し、「農政改革」や「道州制」というテーマに沿った質問者を推薦するように求め、
道は候補者を一人に絞り、内閣府に推薦していた。

　道内ではタウンミーティングが二○○一年以降九回開かれている。昨年以前の六回でも
道が内閣府に発言候補者を推薦していたかどうかについて道は「確認中だが、なかったようだ」としている。

地方交付税、特例減額を　財政審の建議素案判明　　2006/11/11 09:08

　財政制度等審議会（財務相の諮問機関）が取りまとめている２００７年度予算編成への建議（意見書）素案の全容が
１０日、明らかになった。景気回復で国・地方の税収が伸び、地方の財政事情の改善が見込まれるとして、
国から地方自治体に配分する地方交付税の余剰になる分を特例として減らし、国債残高の圧縮に充てるよう求めたのが柱。
総務省は「地方に負担を押し付けようとしている」と反発、年末の予算編成の焦点となりそうだ。

　このほか（１）道路特定財源全額について使途を限定しない一般財源にする（２）雇用保険（失業給付）の国庫負担全廃
（３）私学助成の減額−など徹底した歳出削減を提言している。

　財政審は同日の合同部会で素案を議論し、２２日に尾身幸次財務相に建議を提出。
歳出・歳入一体改革の初年度となる来年度予算に反映させる方針だ。

　建議素案は、安倍晋三首相が掲げる成長重視路線を念頭に「財政健全化は最大の成長政策」と財政再建の重要性を強調。
０７年度予算で「国債発行額の思い切った縮減を図り、基礎的財政収支を改善する」よう促した。

　０９年度までに基礎年金の国庫負担を２分の１に引き上げる財源を含め、社会保障の安定財源確保を求めたが、消費税には言及していない。

　地方財政をめぐっては、「骨太の方針２００６」で、たばこ、酒など国税５税の一定割合を交付税とする「法定率」の堅持が打ち出された。
建議素案は、０７年度以降は地方に財源余剰が生じる見通しと指摘、法定率自体は変えないものの、
交付税の法定率分から減額算定する特例措置を講じ、余剰分を地方だけではなく財政事情が地方より悪い国の債務返済に役立てるよう提言している。

　年内に具体策を取りまとめる道路特定財源の見直しに関し「国の財政収支の改善を図るべきだ」として現在の暫定税率を引き下げずに、
一般財源化するよう要求。

　定員割れが続く私学への補助減額、在外公館に勤務する公務員の手当の見直し、生活保護の母子加算廃止−なども盛り込んだ。

教委は「全面見直し」　教育再生会議が７指針　　2006/11/11 09:08

　政府の教育再生会議（座長・野依良治理化学研究所理事長）の下に設置された運営委員会が、
教育改革の方向性を示した「基本的な考え方」をまとめていたことが１０日、分かった。
企業経営の手法を参考にした「教育ガバナンス（統治）の確立」や、「教育委員会制度の全面的見直し」など
７項目からなり、主に管理体制再構築を重視している。公表は見送られているが、
来年１月に取りまとめる中間報告の指針といえそうだ。

　教育ガバナンス確立は、企業経営の統制、監督を意味する「コーポレートガバナンス（企業統治）」の
教育界への導入を目指している。いじめや必修科目の未履修問題など不祥事の再発防止のため、
今後の議論では、情報開示の徹底、チェック機能の強化、責任の明確化などを探るとみられる。

　教委制度の全面的見直しは、文部科学省、都道府県教委、市区町村教委、
学校現場の「四層構造」になっている組織改革がテーマになる。「人事、予算の権限と責任関係があいまい」
（再生会議メンバー）との指摘を受け、国の関与拡大や市区町村教委の権限強化などが検討課題となりそうだ。

　このほかの指針は（１）指導力不足教員への厳格な対応（２）行動計画の策定と実行（３）教員養成、
任用、評価の抜本的見直し（４）高等教育も含めた学力の向上（５）家庭、地域、産業界、マスコミを含め全国民の当事者意識育成。

　運営委は再生会議の３分科会の連絡調整にあたり、野依座長、池田守男座長代理ら同会議の中核メンバーで構成。

　指針が提示された８日の分科会では、複数の出席者から公表すべきだとの意見が出たが、衆院通過をめぐり
与野党攻防がヤマ場を迎えている教育基本法改正案審議に影響を与えかねないとして非公表扱いとなった。

週休２日以上義務付け　ホワイトカラー労働時間見直し　厚労省が修正案　　2006/11/11 08:58

　厚生労働省は十日、ホワイトカラー労働者の労働時間規制を外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」導入に
向けた修正案を、労働政策審議会労働条件分科会に提示した。導入の際は休日確保などを義務付け、
「長時間労働を招く」と懸念する労働側に歩み寄りを求める内容。焦点となる年収などの対象者要件は明記せず、
労使協議を踏まえた上で年内に最終案をまとめる方針だ。


公共事業削減　０７年度は３％　経財諮問会議合意　　2006/11/11 07:52

　政府は十日、経済財政諮問会議を開き、公共事業費と社会保障費の歳出削減策について議論した。
公共事業では二○○七年度予算編成で本年度当初予算比３％削減することで合意。
○八年度以降の削減幅については、今後の検討事項となった。
　今年七月に政府が策定した「骨太の方針」では、今後五年間の公共事業費を「１−３％減」と幅を持たせていたが、
安倍晋三政権初年度は最大の削減を進める。本年度予算の公共事業費（一般会計ベース）は
七兆二千億円で、３％なら約二千億円程度の削減となる。
　○八年度以降については、御手洗冨士夫日本経団連会長ら民間議員が３％削減の四年間継続を求めたが、
冬柴鉄三国土交通相が反対し、合意には至らなかった。
　ガソリン税などを道路建設に充てる「道路特定財源」の使途を拡大する一般財源化については、
菅義偉総務相らから「地方ではまだ道路建設が必要」などの慎重意見が出た。一般財源化方針を打ち出している
安倍首相は「国民が納得できる改革が実現できるよう、諮問会議で議論を続けてほしい」と述べるにとどめた。
　一方、社会保障に関して民間議員は、社会保障費抑制のため数値目標を含む具体的な計画を作成するよう求め、
同じ病気の投薬、診療なら診療報酬を定額とする「包括払い」を提案。しかし、柳沢伯夫厚生労働相が
数値目標に難色を示したため、厚労省が提示する項目を基に民間議員が改革の効果を推計する形で議論を進めることになった。

札幌でも発言依頼　「再チャレンジ」テーマ５月２１日　道が事前に内容確認　　2006/11/11 07:51

　政府主催のタウンミーティングで参加者の「やらせ質問」が判明した問題で、札幌市内で今年五月二十一日に開催し、
安倍晋三首相が当時の官房長官として出席した「再チャレンジタウンミーティング」で、内閣府から照会を受けた道が
事前に発言候補者を推薦し、当日この候補者が司会者の指名を受けて発言していたことが十日、明らかになった。

　道やこの発言者は北海道新聞の取材に対し、内閣府や道が事前に発言内容まで作成する「やらせ」は否定しているが、
当時は安倍氏が、再チャレンジを事実上、自民党総裁選の目玉政策に掲げて出馬準備を進めていた時期だけに、
発言が出るよう事前に準備が行われたことは波紋を広げそうだ。

　関係者の話によると、道は内閣府から再チャレンジのテーマにふさわしい発言者を推薦するよう求められた。
道は目星をつけた候補者一人と接触して発言する意思があることを確認し、発言したい内容も聞いた。

　道はこの結果を基に内閣府に発言者として推薦。発言者は当日の会合で最初に指名を受け、

若者の就職を支援する取り組みを安倍氏に促したが、北海道新聞の取材に対して
「（内閣府や道から）『こういう質問をしてほしい』と依頼されることはなかった」と話している。

　首相は十日夜、この問題で記者団の質問に対して「私は報告を受けていない。
いずれにせよすべてのタウンミーティングについて調査するよう指示している」と述べた。
また内閣府のタウンミーティング室は北海道新聞の取材に対して「全体を含めて事実関係を調査中」としている。

道労働局不正２・５億円に　業者と架空取引も　検査院報告　　2006/11/11 07:50

　会計検査院が十日公表した二○○五年度決算検査報告で、北海道労働局で新たに二億四千四百八十万円の
不正・不適正経理が行われていたことが分かった。昨年の指摘分八百十六万円と合わせて、
同労働局で判明した不正・不適正経理は二億五千二百九十六万円に上った。

　検査院によると、同労働局は、コピー用紙やプリンターのトナーなど消耗品を購入すると偽って
パソコンを購入する「差し替え」、業者と架空取引を結んで一定額の金を預け入れ、必要に応じてその業者に
物品を納入させる「預け金」と呼ばれる手口などを恒常的に使い、約二億二百万円を不適正に支出した。

　また、各職業安定所の求人情報検索システムの保守業務を最長五年分、一括契約していたことも判明。
検査院は会計法令上、単年度契約しか認められないとして、約三千六百万円を不当と指摘した。

　このほか、同労働局から雇用安定・創出対策事業などの委託を受けた道雇用開発協会でもカラ出張が見つかった。

　労働局関連では、これとは別に、札幌職安など道内十職安で求職者に対する失業等給付金など七百四十八万円、
事業主に対する助成金百四十万円を、申請者の虚偽申告を見抜けずに不適正に支出した。

　労働局関係以外では、道内の社会保険事務所八カ所で、支給する必要のなかった老齢厚生年金六百六十万円を誤って支払っていた。

　税金の徴収過不足では、札幌中税務署など五税務署で、徴収不足四件六百八十五万円、過大徴収一件百万円が見つかった。

「やらせ」タウンミーティング　文科省が開催要請　質問案、広報室長も了承　　2006/11/11 07:49

　内閣府の山本信一郎官房長は十日の衆院教育基本法特別委員会で、「やらせ質問」があった
教育改革タウンミーティング（対話集会）について、文部科学省側から内閣府に開催要請があったことを明らかにした。
また八戸市の会合の際、文科省の担当者が質問案について上司である広報室長の了承を得ていたことも報告され、
文科省の関与がさらに浮き彫りになった。
　八戸市の会合で内閣府が「参加希望者全員が参加した」としていることについて、社民党の保坂展人氏は
「知人が『申し込んだが参加できなかった』といっている。選別され参加できなかった人がいるのではないか」と指摘。
塩崎恭久官房長官は調査する考えを示した。
　一方、伊吹文明文部科学相は小坂憲次前文科相らが「タウンミーティングで
（教育基本法改正案への）国民の理解を深めてきた」と説明してきたことについて、
「タウンミーティングを例に『民意の広がりがある』というのは適当ではなかった」と述べ、
従来の政府の見解に問題があったことを認めた。


年金担保に借金…生活保護　札幌市、昨年度１００件　制度に矛盾　　2006/11/11 07:47

　年金を担保に借金を繰り返した８０代の男性に札幌市が生活保護費を減額支給した問題で、
道は１０月下旬、札幌市に満額支給を命じたが、年金での借金返済を理由に生活保護費を受給しているのは
同市だけで昨年度約１００件、本年度も８月末で３６件にのぼることが分かった。生活困窮者を救う制度が、
「年金と保護費の二重取り」のような形で悪用されない仕組み作りを求める声が高まっている。
　男性は八十代の妻と二人暮らしで、夫婦で老齢年金約二十万円を受給、本来は生活保護の対象とならない。
　男性の支援団体によると夫婦は「マージャン店経営のため」に二○○一年、福祉医療機構から年金を担保に
約二百二十万円を借金。その後「生活に困窮した」として生活保護を申請、
年金全額を返済に充てていた○二年一月から十カ月間、保護費を受給した。

　夫婦は○四年にも約三百二十万円、○五年にも約三百十万円を借り入れ、同様に生活保護を受けた。
今年一月の申請の際に、市は「借金は保護費受給が目的」とみて、いったん却下したが、
「所持金も食料も尽きた」と再度申請してきたため「人道的な対応が必要」と判断。年金の一部を「収入」と認定して
保護費を減額し、月平均約十万六千円の支給を決めた。減額は十カ月分で総額約四十一万円。

　だが男性は「全額支給されないのはおかしい」として、三月に道に審査請求。道は市の措置を「違法」と判断した。

　道福祉援護課は「『借り入れの返済のため天引きされている年金を収入に認定したのは違法』とする
主張についてのみ審査した」と説明。「支給すると決めたからには法律に基づき全額支給する必要がある」とする。
厚生労働省も道の判断は適切との見解だ。

　これに対し札幌市は、今後は「安易に年金担保融資を受けられない仕組みが必要」とし、
厚労省に新たな仕組み作りを求めていく方針だ。札幌市の担当者は「『定期的にやってくるケースワーカーの指導を
我慢して聞けば、数百万円が手に入る』とのうわさが広がっている」とまゆをひそめる。

　厚労省によると、同様の事例は全国的に増加しており、「各自治体に厳正な審査を求めている」という。
道内の他の自治体も同様とみられるが、道は「札幌市のような減額支給をする事例はこれまでなかった」という。

　ただ、年金を担保に融資する同制度は、急な病気やけがなどの際に生活困窮者の最後の救済策となるのは事実で、
制度上の欠陥をどう改め、悪用を防ぐかに、各自治体の注目が集まっている。

民、社推薦の佐藤氏が初当選　福島県知事選　【写真】　　2006/11/13 01:02

　佐藤栄佐久前知事の辞職に伴う福島県知事選は１２日投票、即日開票の結果、無所属新人で前参院議員の
佐藤雄平氏（５８）＝民主、社民推薦＝が、いずれも無所属新人の弁護士森雅子氏（４２）＝自民、公明推薦、
県労連議長小川英雄氏（５７）＝共産推薦＝らを破り、初当選を果たした。
　投票率は５８・７７％で、過去最低だった前回の５０・７６％を８・０１ポイント上回った。
　前知事が県発注工事をめぐる談合事件で辞職、告示日直前に収賄容疑で逮捕される状況の中、
佐藤氏が事実上の与野党対決を制した。１０月の衆院補選で２敗した民主党は、
１９日の沖縄県知事選への弾みが付くと同時に、来年の統一地方選や参院選に向けても好材料となりそうだ。
　佐藤氏は民主党を離党し「県民党」の立場を強調。推薦を受けた連合福島の労組票や、
国会議員秘書時代からの政治経験で培った人脈を生かし、保守層からも幅広く支持を集めた。
　森氏は「若さ」と「清新さ」をアピール。自民、公明両党の閣僚や幹部が続々と応援に駆け付けて激しく追い上げたが、
事件の影響で自民党県議らの動きが最後まで低調だったのが響いた。小川氏は談合、汚職事件の徹底解明を訴えたが支持が広がらず、
元県議川田昌成（６３）、発明家高橋喜重氏（５８）も及ばなかった。

＜写真：福島県知事選で当選を確実とし、万歳する佐藤雄平氏（中央）。右は民主党の渡部恒三最高顧問＝１２日夜、福島市＞


参院選公約　公務員改革に重点　自民、民主との対立軸狙う　　2006/11/12 07:15

　自民党は十一日、来年の参院選で「公務員制度改革」「社会保険庁改革」「教育改革」を公約の三本柱に掲げる方針を固めた。
いずれも公務員の合理化に重点を置いている。民主党の支持母体である公務員や公立学校教職員の労働組合に狙いを定め、
「改革の抵抗勢力」と訴えて対立軸を鮮明にする考えだ。
　中川秀直幹事長は八日の講演で、「民間のリストラから公的部門のリストラの段階を迎えている」と述べ、
国の財政健全化のためには大胆な公務員人件費の削減が必要との考えを示した。

高橋知事　月内にも出馬表明　　2006/11/12 07:13

　高橋はるみ知事は十一日、北海道新聞のインタビューに答え、来春の知事選への出馬について
「辞めるなら自分自身で孤独に判断するが、前に進むかどうかは、私を支えてくれる方々と十分相談しなければならない。
近い時期に判断し、道民に伝えたい」と述べ、月内にも正式に出馬表明する意向を示唆した。
　知事はすでに、道議会与党の自民、公明両党や、道内経済団体など有力支持母体と、
出馬表明のタイミングについて意見調整を始めているが、支持団体の多くは十一月二十九日開会予定の
第四回定例道議会前に出馬表明するよう求めている。週明けに夕張市の財政再建計画の骨格が固まる可能性が高く、
道州制特区推進法案も十六日に衆院を通過する予定であることから、それらの動向を見極めつつ、表明時期を最終判断するとみられる。
　インタビューで知事は、過去三年半の道政運営について「道内経済は最悪期を脱し、行財政改革に取り組む
道職員の意識も変わりつつある」と自信を示した。その上で「行財政改革は次の知事選でも議論のポイントになる。
私が始めた改革をしっかり粛々と進めていかなければ、北海道の明日はないと思う」と決意を表明した。
　また道内経済再生に向けた取り組みについては「産業経済構造を変えることは一朝一夕でできることではなく、
地に足を着けて取り組まなければならない」と語り、企業誘致や企業育成などによる雇用の受け皿づくりに
引き続き全力を挙げる姿勢を強調した。