ロック歌手の矢沢永吉さん(55)が、スタジオが六つあるビルを東京・赤坂に建てた。
6年前にオーストラリアでの高層ビル建設計画に絡む35億円にのぼる詐欺・横領被害が発覚。
巨額の借金を背負ったが、ほぼ完済して一度は挫折した夢を実現した。
「リベンジという気持ちがなかったと言えばうそになる。意地もあった。でも今は違う。
ここから新しい音楽を生み出したい」という。
矢沢さんは80年代後半に豪州でのスタジオビル建設を計画、用地を取得した。
だが、矢沢事務所の当時の経理責任者ら2人が、矢沢さんに無断で別の事業に投資して失敗。
用地を担保として差し押さえられ、売却された。銀行の巨額の借金は矢沢さんが背負った。
だまされていたことが分かったときは「もうだめかなあ、というところまでいきましたね」という。
一時は酒におぼれた。部下や知人から「がんばれば返せない額じゃない」と励まされ気を取り直した。
ただ、仕事は質を重視し、金のために無理に増やさなかった。レコーディングやコンサートツアー、
映画の主演やCM、自叙伝の出版と、着実に仕事をこなした。
事件後、家族と米国に移住した。おもしろおかしく事件を語られることにも、腹が立っていた。
この秋、借金もほぼ完済し帰国を決めた。現在、家族と都内に住む。
ビルは地上3階、地下2階。録音スタジオのほか、230平方メートルのリハーサル用スタジオが二つある。
http://www.asahi.com/culture/update/1110/005.html
ハゲあがり.....