深黒騎士団マララーリアン詰所 chapter6

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264マララー( ・∀・) ◆uAUwMARaRA
死ぬの怖い。輪廻転生も怖い。
だって今の俺めちゃめちゃ幸せだもん。
優しい母ちゃん、医者の父ちゃん、可愛い二人の姉ちゃん、爺ちゃん婆ちゃんその他大勢優しく明るい。
家は上の下位金持ちで、大抵のものは買えるけど買わない。俺達の将来の人格のために。
俺は顔も良いし頭もいい。嫌う人はいるかも知れないけど、ばか騒ぎできる友達もいっぱい居る。
こんな俺が、俺の環境が大好きだ。俺の人生が大好きだ。
みんなも自分の人生が一番だって思うだろ?母ちゃん好きだろ?
輪廻転生したら、全部忘れる。
自分が一生かけて積み上げたものも。家族の思いでも。
友達とばか騒ぎやって泣くほど笑ったあの日も。
大好きなあの人の顔も性格も。
永遠に、このまま人間が増えも減りもしなかったらいいのに。
平和、いつも通りが一番幸せ。

会えなくなることが怖い。
母親の布団で寝たぬくもりをもう感じれなくなることが怖い。
あいつの顔を見れない、会えない、冗談を言いあえなくなることが怖い。

次に生まれたらもう何も覚えていない。
いきなり幼稚園に通ってて、全然知らない親が自分のおやで、でも自分はそれが本当の親だと思ってて。
ひょっとしたら幼稚園に通えないほど貧乏かも。
顔がキモいかも。馬鹿かも。オタクかも。
日本じゃないかも。人じゃないかも。
こう考えてると、身体が震えてくる。