【設問と解答】
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前々スレ596 名前:東條泰 ◆0gE85SI5tw [] 投稿日:2005/07/15(金) 22:36:01 ID:7nVmKVvF
>578
>さて問題!!!
>でもこれじゃあ・・・回転半径を無限に小さくしていった場合
>速度は無限に増加する事になるなぁ
>おわ!・・速度が無限大に増加する!?
>でもそんなことは現実には絶対にありえない!ということが経験上わかる
>さて・・なぜか?
>東條泰君!この質問にも答えてくれたまえ
3段階で答えよう。
@まず、経験的にありえない理由。そういう例がないから。回転する物体の
半径がどんどん小さく1/100にもなる例が現実にない。
A次に現実的にあり得ない理由。現実には、空気抵抗、半径を小さくするために
紐などを引っ張るときに生じる摩擦、紐がねじられることによる力の消費、
こういったことがあるので仮に回転中に半径を1/100にするような実験をしたと
しても期待するような速さにはならない
B理論的にあり得ない理由。これはもちろん、速度の増加による質量の増加だ。
回転物の速度が上がるほど質量と遠心力はどんどん増加し、しまいには無限大の
質量になり、無限大の力でも半径を小さくすることはできない。
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【解答についての評価】
まあ、設問は「現実には絶対にありえない」理由を問うてるから
Aの段階で正解だ。現実としての解答になっている。
問題はB
前々スレ596に至るまでの多くの議論で東條自身はニュートン力学で解説してる。
角運動量保存則やエネルギー保存則を数多く引用し、
その中で扱われる速度においても移動距離/時間と2次的な量で捕らえており、
ニュートン力学でのみ議論してる事は明白である。
(ニュートン力学のみで語る事はなんら問題ではない。)
卓球という人間の実生活の中でのみでしか発生しない現象を検証する手法としては
ニュートン力学だけで解説するほうがむしろずっと簡単でわかり易い。
従って、論理を語るなら、
「(ニュートン力学において)論理的には半径は無限小となり、速度は無限大になる」
と答えるべきだ。
【解答についての考証】
Bで相対性論らしき記述がある。
解答文中にでは相対論であると明示はないが、文中に”速度の増加による質量の増加だ”
とあり、明らかに相対論的速度と相対論的質量を示している。
また、その後のどうして相対論を解答にいれるのだ?という質問に対して
>西條の問題に対して絶対に正しいはずの相対論的解答を私が入れ込んだことを
>批判した理由は何ですか?
と反論してるからBは相対論の記述であることは明白だ。
しかし、これを相対論とすると内容がおかしい。
特殊相対論においては物体の速度は無限大にはならない。しかし、無限に増加しないと言う事ではない。
すなわち特殊相対論では光の速度は不変で自然界の最高速度とされている。「光速度不変の法則」
つまり、光の速度はあらゆる物体の運動速度の極限値である。
物体に運動エネルギーを無限に与え続けると、
ニュートン力学では無限大を極限値として無限に増加し続ける。つまり無限大に増加する。
相対論では光速を極限値として無限に増加し続ける。
したがって物体の速度を上げると、光速が極限値であるから
物体は光速以上(無限大)にはならないが、その極限値に向かって無限に収束しながら増加する。
もちろん、物体の動かしにくさ(相対論的質量)が無限(無限大ではない)に増加するから、
動かすためのエネルギーも無限に必要である。(設問モデルではヒモの半径を小さくするエネルギー)
しかし設問モデルは無限に運動エネルギーを与え続けることが前提になっている。
しかし、これらの無限は無限大でなく極限値に収束する無限であるから
Bのように「無限大の質量になり、無限大の力でも半径を小さくすることはできない」
という結論にはいたらない。
極限値に向かって無限に質量が増加し続け、極限値に向かって無限に半径が小さくなり続けるが正しい。
従って無限に動かしにくくはなるが、動かせなくなるわけではない。
動かせなくなるわけではないので、半径を小さくすることはできないという結論には至らない。
【まとめ】
東條氏はこのあたりの相対論の”光速度不変の法則”等の基礎知識が明らかに不足してるようだ。
相対論を書くんだったら、知らない人もたくさんいるので
間違った解釈を書き込まないでほしいものです。