植物工場 化粧品や医薬品でも活用
化粧品大手の「資生堂」は、化粧品の原料となるハーブの安定調達に向け、
植物工場で育てる取り組みを進めることになり、植物工場を工業分野で活用しようという
動きが出始めています。
資生堂は、ハーブに含まれる肌の保湿効果があるとされる成分を化粧水や乳液の
原料として使用しています。
ハーブは原料メーカーから調達していますが、天候不順などで調達に支障が
出るリスクがあるとして、静岡県掛川市にある事業所の一角に設けた植物工場で
安定的に栽培するための研究を進めています。工場では、光の当て方や温度、
それに二酸化炭素の濃度などを自在に設定して、ハーブを早く成長させたり、
保湿効果があるとされる成分の量を増やしたりする育て方を研究しています。
会社は、効率的な栽培技術を確立させ、5年以内に化粧品の原料として使えるように
したいとしています。
資生堂生産技術開発センターの小川滋之さんは「工場を使えば電気代も
人件費もかかるが、栽培の効率を上げることでコスト面でも使えるように
していきたい」と話しています。
<医薬品分野でも植物工場活用>
植物工場を工業分野で活用しようという動きは、医薬品の分野でも出始めています。
製薬大手の「田辺三菱製薬」は、横浜市で、植物工場で栽培したたばこの仲間の葉を
使ってインフルエンザワクチンの原料を作る研究を行っています。
研究の内容です。
まず葉の部分を特殊な溶液につけます。 溶液には特殊なバクテリアが入っています。
バクテリアが葉の中に入ると、葉の遺伝子の情報が書き換えられ、葉が
インフルエンザウイルスとほぼ同じ形状をしたたんぱく質を大量に作るようになります。
このたんぱく質は毒性はないということで、人体に入るとインフルエンザウイルスと
認識され、体内で抗体が作られるということです。会社側では、植物工場を
使うメリットとして、隔離された空間でバクテリアを管理できることや
ワクチンを安定的に生産できることを挙げています。
さらに、この方法を使えばニワトリの卵を使ってワクチンの原料を作る今の方法よりも
3分の1の期間でワクチンを作ることができるとして、インフルエンザが大流行し大量の
ワクチンが必要になった際に有効な手段になるのではと会社では期待しています。
田辺三菱製薬の石田勇人ワクチン推進部長は「植物由来でこういったワクチンを
作るというのはいちばん新しいテクノロジーなので、安全面に関しては未知の
リスクもあるかもしれない。そうした面は着実にステップを踏みながら、認証段階を
踏まえて実用段階にこぎ着けたい」と話しています。
このほかの会社でも、遺伝子を組み換えた大豆などの植物を栽培してワクチンの
原料を作る研究が行われていて、野菜の栽培で普及が進んでいる植物工場を
医薬品の分野などでも活用しようという動きが出始めています。
NHK 7月12日 17時43分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140712/k10015964551000.html >>1 関連記事
身近になった植物工場
植物工場を取材を始めるにあたり、私は都内のイタリアンレストランにうかがいました。店に入ると
野菜が入った大きなショーケースのようなものが目に入ってきます。野菜は並べてあるのではなく、
ケース内で栽培されていることが分かりました。
店内の植物工場でレタスなどの野菜を栽培し、とれたての状態で提供することがこの店の売りの1つです。
実際にサラダを注文した女性客に話を聞くと、「目の前で栽培されているのが見え、新鮮さが分かってよい」と
好評でした。植物工場で作った野菜は、レストラン以外でも、スーパーで売られ始めているほか、家庭用の
小型の「植物工場」も販売されたりして、すでに私たちの身近な存在となってきています。
(以下略)
野菜工場 次につくるものは NHK 7月11日 20時55分
http://www3.nhk.or.jp/news/business_tokushu/2014_0711.html
来年の消費増税回避のため7〜9月は徹底して消費を抑えます みんなで個人消費を10%削減すれば、政府財務省は増税に及び腰となることは必至 15%削減すれば中止は確定 旅行するなら10月〜 高額品を買うなら10月〜 10月移行に全て先送りしよう