http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140505-00000539-san-bus_all サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会の開催まであと1カ月ちょっと。
日本代表の活躍などファンの期待は高まりつつあるが、そんなワールドカップ熱がワイン業界にも及んでいる。
開催地にちなみ、日本ではなじみの薄いブラジルワインが脚光を浴びているほか、
有名選手の名を冠したワインが人気を集めるなど、早くも“キックオフ”の様相を呈している。(佐々木詩)
■陽気なブラジルワイン
4月中旬、大阪市内のホテルで行われた輸入ワイン専門商社「日本リカー」(東京都中央区)の試飲会。
イタリアやフランスの名だたるワインとともに、ブラジルを代表する老舗ワイナリー、ミオーロ社の
「ブラジリアン・レジェンド」シリーズが並び、注目を集めた。
カベルネ・ソービニヨンとメルローをブレンドした赤、ピノ・グリージョ、リースリングの白、そしてモスカート100%のスパークリング。
飲んでみると、どれもしっかりとした果実味とさわやかさがあり、陽気なブラジル人の気質が表れているような華やかな味わいだ。
ブラジルワインの歴史は16世紀にさかのぼる。
イタリアやドイツなどからの移民を中心にワイン作りが行われ、欧州に負けない技術で醸造を行っている。
すでに、ロンドン五輪ではミオーロ社のワインがオフィシャルワインに選ばれるなど、欧州を中心にその品質は認められているが、
生産量の少なさなどから日本ではほとんど知られていない。
■南アフリカを目指せ
そこでワールドカップを契機にもっとブラジルワインを飲んでもらおうと、
日本リカーは安定的な供給が可能なミオーロ社と契約、2月から販売を開始した。
同社は「前回の南アフリカ大会をきっかけに、南アフリカワインが定着しました。今回も、同じことが起きるはず」と期待する。
すでにその兆しは見え始め、財務省の酒類輸入通関統計によると、平成25年1〜3月のブラジルワイン(2リットル以下)の輸入量は
4479リットルだったが、今年の同時期には3万8692リットルに増加している。
いち早く、ブラジルワインの実力に目を付け、販売を始めていたのが「ドリンクオブブラジル」(東京都中野区)。
同社はブラジルビジネスに関心のあった輸入業者の数人がワインに注目し、平成23年に会社を設立。
現在2社のワイン計17種を扱っている。
とはいえ、当初は苦労した。「日本の皆さんがブラジルに対して持つイメージは、サンバやサッカー。ワインとはかけ離れていました」と同社。
(続きます)
写真:ブラジルワイン「ブラジリアン・レジェンド」シリーズ。赤、白のほか、スパークリングもある
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