【対談】「ダンダリン一〇一」原作者・田島隆氏×POSSE代表・今野晴貴氏 [13/12/25]
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依頼@@@@ハリケーン@@@φ ★:
サービス残業の強制やパワハラ・セクハラなど労働基準法違反を取り締まる、労働基準監督官
の活躍を描いたマンガ作品『ダンダリン一〇一』。竹内結子主演でドラマ化もされた、
この作品は「モーニング」で連載中の『カバチ!!!』の原作者、田島隆氏によって生み
出された(※「ダンダリン一〇一」での名義は「とんたにたかし」。作画は鈴木マサカズ氏
)。今回、12月20日に「カバチ!!!」の最新刊が発売となったばかりの田島氏と、若者の
労働相談に取り組むNPO法人POSSEの代表・今野晴貴氏による対談を実施。同作品が生まれた
背景や日々注目度が高まっている「ブラック企業」問題について語ってもらった。
(取材・構成:永田正行【BLOGOS編集部】)
<中略>
マンガはジャーナリズムではなくエンタテインメントなので、どうすれば読者に共感して
もらい、この現状を訴えることができるのか、を考えました。当初は法律家を主人公に
しようとも考えたのですが、法律家も結局のところ自営業者で、広い意味での経営者、
労働者を使う側に立つわけです。ならば役人を主人公にした方が、多少なりとも中立になる
だろうと考えて、労働基準監督官という隠れたヒーローにスポットを当てることにしました。
多くの読者が、その実態をあまり知らないけれど実は意外な権力を持っている労働基準監督官
という存在。実際には、その権力の幅も狭かったりするわけですが、司法警察員として
逮捕権だってある。そういう役人・役所もあるんだよということを伝えたかったんです。
ここに駆け込めば、もしかするとなんかなるかもしれない。これをマンガの中で訴えていく
ことができないか。そんな気持ちで描いたのがこの作品なんです。
今野:正直、ドラマになると聞いたときに監督官が何でも助けてくれるみたいな話になるん
じゃないかと懸念していました。でも、僕の目から見ても論点が整理されていて面白かった
ですね。ドラマの中で出てくる大きなポイントは2つで、「労働者のために会社をつぶして
いいのか」と「嫌ならやめりゃいいじゃん」だと思うんですよね。
「会社を潰していいのか」という問いに対しては、多くの場合「どっちも大変だよね」みたいな
感じで終わるのですが、「いや潰せ」と言うんですね。経営者の苦しみとかを引き受けながら、
それでも全体のことを考えると潰すしかないんだと。労働条件を守れない会社というのは
やはり悪なんだというメッセージがある。
あるいは、「嫌ならやめろ」という言説についても、そういう話じゃないんだというのを
丁寧に説明していきますよね。
ソース
http://blogos.com/article/76320/ http://static.blogos.com/media/image/2397/5/ref_l.jpg (つづく)
>>1のつづき
田島:その点は、私の別作品である『カバチタレ!』シリーズ(現『カバチ!!!』)で
労働問題を取り上げるときにも意識しています。『ダンダリン』だけでなく』カバチタレ!
』シリーズでも、経営者のところに主人公が乗り込んでいって、給料をちゃんと払えない
ブラック経営者とバトルをするといったエピソードがあるのですが、そこでも主人公達は
「能力のない経営者は会社を経営してくれるな!」というわけです。『ダンダリン』を
執筆する際に、特に意識していたのは、労働者を食い物にするような会社は潰しても仕方
ないんだ、ということです。これは労働問題をテーマとするこの作品を描こうと思ったとき
から、はっきりと軸足として定めようと決めていました。
もう一つは、監督官がなんでもできるわけじゃないんだ、むしろやれないことの方が多いんだ
、ということもきちんと描こうと考えていました。例えば、制度的な問題として人員が
少ないから小さな事件まではなかなか手が回らない。監督官も人間であって、手一杯に
なると、労働者から相談を受けても「きっと、この程度の問題なら労働者にとってもたいした
ことないだろ」と甘えてしまうケースもあるわけです。でも、そうした対応をしてしまうと
相談した労働者は救われません。そういうジレンマを描こうと思ったんです。
今野:ドラマ化された後の反響はどうでしたか?
田島:私自身はマンガ原作者をしながら、行政書士の仕事もしているので企業からの相談も
何件か受けたんですね。その中でドラマを見て、「こんな法律を守らなければいけないのか
。実際には大半の会社が守ってないじゃないか」と言う方がいました。つまり、道路交通法
で例えるならば、「制限速度50kmといっても、大半のドライバーはそれを厳密に守ってや
しないだろう」と。「そんなので逮捕なんかされるのか」とおっしゃるわけです。そこは
小さな会社でしたが、「どうやれば守れるか」ではなくて、「守らないといけないんですか
」というところからスタートするんです。
こうした事例から、私は経営者側の労働法に対する意識の低さを感じました。ちょっとした
速度超過や駐車違反と同じような感覚で、経営者が労働者を扱っていると思うとぞっとします。
もちろん、例えに出した道路交通法も違反してよいというわけではありませんが。
今野:ドラマだと、「会社が潰れたらおまえの人生ないんだぞ」といって違法行為をみんなで
隠すような文化があって、そこにメスをいれていくという部分が焦点化されてきますよね。
あれは画期的だったと思いますよ。
田島:ドラマ『ダンダリン』では、私も脚本監修という形でプロデューサーさんとやりとり
をしていたのですが、共通の問題意識としてもっていたのは、「そういった黙認状態は
害悪なんだ」「なくしていく必要があるんだ」ということでした
(つづく)
>>2のつづき
今野:僕も労働基準監督官の方と付き合いがあるのですが、人によって業務内容について
言うことが結構違うんですよね。また、仕事に対する意識や、本音と窓口に出たときの
対応もまったく違う。だから、「監督官」という仕事の全体像をつかむのは難しい。
たぶん主人公の段田凛のように正義感をもっている監督官もいれば、意識の低い監督官も
いて、そういう人に対応されると本当にひどいです。最近僕が関わった事例では、証拠を
もっていっても対応してくれない。弁護士と一緒にそのことについて抗議したところ
「そうやって文句言うならば、あなたの事件は対応しない」などと言い出したんです。
最終的には、厚労省の労働組合を通じて指導してもらって話はついたのですが、そういう
問題のある監督官もいるんですよね。
田島:私が監督官の方とお話しする中で感じるのは、監督官は専門知識を駆使して担当した
業務を処理していくという意味での“法律職人”だということですね。職人と言うのは人に
よって、方針ややり方が異なる上に、自分のやり方が1番正しいと信じてしまっていること
が多いんです。これが客観的な観点からも労働者にとって良いやり方であればいいのですが
、そうではないやり方を「自分は正しいんだ、お前たちに口を出される覚えはない」という
スタンスを取る人が監督官にも我々法律家にも結構いたりします。
問題のある監督官にあたると被害者の救済にはつながらず、訴えを封殺してしまうことに
なります。被害者としては最後のよりどころだと思って駆け込んだにも関わらず、監督官が
「そんなもん事件にできないよ」といってしまったら、被害者は心が折れてしまうでしょう。
被害者の方に対して失礼な言い方ではありますが、監督官や法律家の存在は、乏しい知識や
人脈の中で被害者がやっと見つけた救世主だったりするわけです。それなのに監督官や法律家
がその手を振り払うようなことをしたら、絶望してしまいますよ。心が折れてしまって
次の選択肢も探せなくなる。被害者の救済が、窓口で対応する監督官の個人的な資質に
大きく依存しているのは、重大な問題だと思いますね。
<以下略。省略部分はソース参照。>
-以上-
4 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 00:28:51.31 ID:UaAWEz01
そういや矢井田瞳は元気にしてるのかな。今どこで何を。
労働問題を考えて欲しいというのは伝わってくるし
違法状態でなければ維持できない会社は(程度によるだろうが)
消えて欲しいというのも共感できる。
でも、マンガとしてはいまひとつな気がする。
7 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 00:54:28.91 ID:FBPFS3Gf
労働基準監督所が仕事してないのが最大の問題
ドラマも監督官の人数が少なすぎ
保健所を見習え
8 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 01:01:49.34 ID:3sxP/vV3
>>4 かったるい時にはつい「ダリ、ダリィ〜♪」と口ずさんでしまうな
9 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 01:04:28.62 ID:VJiTbzG/
サービス残業を徹底的に取り締まれば、
手取りは増えるわけだから、景気は良くなると思う。
>>7 リアルも監督官の数は少なすぎるよな
過料でもいいからもっとペナルティを与えやすくするのもいいと思う。
11 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 01:14:05.74 ID:NlBEA/WY
困らせればアニメ化に協力させたり金を出させたりして恩を売りつけ
言うことを聞かせられるってこと学んじゃったんだよな。アホメニア人は。
14 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 05:39:09.99 ID:4JE0ldqR
>>7 一切見てないけど
ちゃんと天下りまで描けているのかね
どっかみたいに監督署ごと丸ごとお抱えとか
政治圧力で飛ばされるとか
15 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 06:15:55.03 ID:60d7asNT
このドラマ制作会社の人間はどう思って作ってたんだろ
16 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 08:18:03.99 ID:yvIy772J
>>3 労働基準監督官が対応しなかったら厚生労働省の労働組合に相談するのか
17 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/05(日) 10:50:14.30 ID:m10LXYJ9
カバチの人が原作だったのか
ダーリンダーリン♪
日本は労基も労組も最低だよな。
現場と原則を刷り寄せる努力を放棄して
現状維持に加担してる。
ってそれが目的なんだろうな。
あえて現実感のない「反対」をした方が、
改革の中身を考えないで済むっていう。
>>7 だってブラック企業叩く人が同じ口で公務員大杉って言うんだもの。
訃報かと
ダリーダーリーンここに来て〜見えるでしょ〜♪
24 :
名刺は切らしておりまして:2014/01/15(水) 03:19:28.02 ID:rxhO+nWe
25 :
名刺は切らしておりまして:
最近、POSSE 今野氏は勢い弱まったんじゃね?
流行語大賞取って、ちょっとだけ新聞に騒がれたりして
本人ご満悦ってところだろうか?
これ、ブラック企業推進派の作戦勝ちじゃねーの?
本人が動かなくなればブラック企業は安泰だしな
今野さん、その辺どうなの?