【書評】『日本型モノづくりの敗北』(著:湯之上隆) [13/12/14]

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421名刺は切らしておりまして
日の丸電機に欠けるソフトウェア重視の姿勢
アップル隆盛の“3つの核”から考える再生へのカギ
――林信行・ITジャーナリスト
http://diamond.jp/articles/-/44510
 同社ではiPodならiPod、iPhoneならiPhoneと、製品ごとに、その製品についてのすべての責任を負う担当者
「DRI(Directly Responsible Individual)」がいる。彼らが製品の企画から、開発、製造工程のチェック、
販売のされ方や販売後の評判のチェックまで行なう。

 DRIに選ばれた人は、製品開発チームに必要な才能を社の内外から探し出し、一人一人ヘッドハントして
チームに呼び入れる。こうして、密接な少数精鋭チームをつくる(ジョブズはこれをAチームと呼んでいた)。

 もう1つ大事なのは、開発チームがソフトエンジニア、ハードエンジニア、デザイン、マーケティング担当などの
混成チームになっていることだろう。

 2007年にスティーブ・ジョブズがビル・ゲイツと対談をした時、「日本の家電メーカーは音楽プレイヤー市場
を独占していたのに、彼らは世の中がソフトウェアの時代に切り替わったことに気がつけなかった。
だから、アップルが(iPodで)市場を奪うことができた」と語っている。

【コラム】東京大学教授・坂村健 明暗分ける「人材流動性」の低さ [10/05/18]
http://anchorage.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1274265420/
 その中でも早急に日本社会が対応すべき問題があるとしたら「人材の流動性」というより
「人材の流動性のサポート」だ。

 同じ専門を持っている優秀な人間をたくさん集めた大企業より、技術とデザインと財務な
どまったく畑違いの専門を持った優秀な個人が、状況に応じて素早くグループを組みアイデ
アを具現化しサービスを投入する。その多様なトライアルから世界を席巻するビジネスが、
数打ちゃ当たるで生き残るのが今のネットの世界である。

【島国大和】ハリウッド方式の洋ゲーに“先”はあるのか?
http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20100909024/
最近の洋ゲー(主に北米産ゲームを指します)は超スゲェー!というのは,皆さんもよく聞く話かと思います。
それもそのはず,昨今の洋ゲーの開発費は,日本の一般的なゲームとは規模が全然違います。
スペクタクルなんですよ。

それにあっちは労働者の流動性が高いから,「よっしゃゲーム作るぜ。こういうスキルある奴集めよう」って
言ったら集まるわけですよ。
その点,日本ではなかなか人材は集まりません。さらに「思ったより能力低いな。おまえクビ」とか
「デザインパートの人手が足りねーな。足そう」っていうこともあちらならやりやすい。
大規模な予算と,その予算の中でさらにフレキシブルに人材をやりくりするということに関しては,
北米(というか英語圏)は,抜群に取り回しがいいというバックボーンがあります。

そもそも英語圏と書きましたが,英語を喋る人間の数は日本語の比じゃないですよ。あたりまえだけど。
人材も豊富なら,英語圏はお客さんも豊富です。沢山売れる可能性があるから,大金をかけてゲームが作れる。
日本人は技術が低いとかアイディアがないとか,そういうレベルの問題ではなくて,昨今の日本のゲーム業界が
劣勢に立たされているのには,そういうマクロ的な要因が見逃せません。