【経営/労務管理】社長や役員の給料まで“丸見え”、社内アイデア提案がうまくいけば年100万円の特別ボーナス--中央会計(大阪) [09/08]

このエントリーをはてなブックマークに追加
1ライトスタッフ◎φ ★
サラリーマンにとって最大の関心事は毎月の給料。同僚や先輩がいくらもらっているか
わからないのが普通だが、税理士法人の中央会計(大阪市中央区)は、社長の給料を含めた
自社の経理を社内ですべて公開している。経理をさらけ出すことで、社員に経営感覚や
会社を成長させる気概を身につけさせる狙いだ。営業アイデアの審査を、役員ではなく
中間層の社員に担当させるなど、社員全員に経営参加を促す。社員の意識改革は過当競争が
続く税理士業界で生き残るための“原動力”になっている。

■社長の給料もお見通し

「税理士は、企業の社長と直に付き合う仕事。社長の気持ちを理解するには、経営者感覚を
身につけなければなりません」

中央会計で、役員に次ぐ中間層にあたる“マネジャー”を務める稲見益輔さん(30)は、こう語る。

社員が入社後最初に担当する業務は自社の経理。売上高、交際費、交通費、人件費など、
会社が何にいくら使っているのかは一目瞭然。会計は全社員が閲覧でき、社長や役員の給料まで
“丸見え”だ。

ただし、自分の給料も他の社員に知られているのだ。普通のサラリーマン感覚からすると、
他人に見られるのは気分がいいものではない…はずだが、稲見さんは「上司や先輩の給料を見て、
自分も仕事を頑張れば、これだけもらえるようになるんだという具合に、モチベーションの向上に
つながっている」と語る。

会計のプロは人目を恥ずかしがるより、実効性を重視するようだ。

■アイデア審査は中間層

小松宣郷社長(35)をはじめ、同社は20、30代の若手中心だが、「トップが営業手法を
考えるのではなく、全員で会社を成長させようという方針」(稲見さん)で、中間層が経営に
参加する。

代表例は、半期ごとに顧客サービスのアイデアを社内で募って審査する「アイデア報奨制度」。
審査するのは役員ではなく、稲見さんら5人のマネジャーだ。

審査員1人あたり20ポイントの持ち点があり、審査したアイデアにポイントを与える。
発案者の社員は獲得ポイント数に応じて報奨金をもらう仕組みだ。1ポイントにつき5千円で、
審査員全員から満点(計100ポイント)をもらうと50万円。うまくいけば年100万円の
特別ボーナスだ。

なぜマネジャーが審査するのか。その理由は「現場と役員の双方の考えがわかる立場で、
本当に役に立つアイデアを選べるから」と稲見さん。

半年間に寄せられるアイデアは20件程度。領収書の整理方法を教える業務では、電話より
手間がかからずわかりやすいとして、動画にまとめて提供するアイデアがあがった。審査の
結果、報奨金が支給され、実際の営業現場で採用されている。(※続く)

●プレゼン大会優勝のご褒美は豪華ランチ。仕事のやる気がわいてくる
http://sankei.jp.msn.com/images/news/130908/wec13090818000000-p1.jpg

http://sankei.jp.msn.com/west/west_economy/news/130908/wec13090818000000-n1.htm