【医薬】降圧剤バルサルタン(商品名“ディオバン”)のデータ操作 京都府立医大が謝罪 学長ら会見[13/07/12]

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1やるっきゃ騎士φ ★
ソースは
http://mainichi.jp/select/news/20130712k0000m040070000c.html
http://mainichi.jp/select/news/20130712k0000m040070000c2.html

◇ノバルティスファーマ元社員がデータ解析
降圧剤バルサルタンに血圧を下げる以外の効果もあるとした臨床試験疑惑で、
京都府立医大(吉川敏一学長)は11日記者会見し、同大の論文の結論が誤っていたうえ、
「バルサルタンに効果が出るように解析データが操作されていた」と明らかにした。
販売元の製薬会社ノバルティスファーマ(東京)の元社員がデータ解析していたことも
確認した。製薬社員が関与した論文が、薬の売れ行きに有利になる形で操作されており、
医薬研究への信頼を揺るがす重大事態に発展した。大学はノ社と研究者との金銭関係も
調査する。

今後はノ社の不正への関与が焦点となる。事態を重く見た厚生労働省は、文部科学省と
連携して再発防止策を協議する方針。府立医大は、学長らの給与を自主返納する。
吉川学長は「深くおわびし、再発防止に努めたい。申し訳ございません」と謝罪した。
関係者の処分も検討する。

論文の責任者は松原弘明元教授(56)。
研究チームは、2000年のバルサルタン発売後、医大病院とその関連病院で臨床試験を
実施した。
高血圧患者約3000人を、バルサルタン服用の約1500人と別の降圧剤服用の
約1500人とに分けて、経過を比較。「バルサルタンには他の降圧剤より脳卒中を
45%、狭心症を49%減らす効果がある」などと結論付け、09年に学会誌で
発表した。

この日の発表によると、府立医大が、研究チームの事務局が保存していた患者データ
約3000例について調査したところ、医師の入力データでは脳卒中などの発症に差が
見られなかったのに、解析に使われたデータでは、バルサルタンの方が発症を抑制する
ことになっていた。
また、カルテをたどれた223人分を分析。
解析に使ったデータには、カルテに記載のない脳卒中や狭心症などの症例があったり、
カルテに記載のある患者の症例がなかったりする例が計34件存在した。
いずれも同種の降圧剤に比べてバルサルタンの効果を強調する方向で操作されていた。
 大学の聞き取りに対し、松原元教授は「意図的なデータ操作はしていない」と説明した
という。

ノ社からは、府立医大側に1億円余の寄付金が提供されていたことが分かっている。
ノ社は5月、社員の試験への関与を認めたが、「社員による意図的なデータの改ざんは
なかった」と説明。
だが、社内調査結果によると、ノ社の社員が患者のデータを自宅のコンピューターに
コピーして解析し、「例示」と称して研究チームに結果を提供していた。

ノバルティスファーマの話
大学や患者に心配をかけて申し訳ない。ただし、大学の報告だけでは、恣意(しい)的な
データ操作があったとは確認できない。

◇ことば【バルサルタン】
ノバルティスファーマが商品名「ディオバン」で、2000年に国内販売を始めた
高血圧治療薬。12年度の国内売上額は約1083億円。世界約100カ国でも
承認されている。京都府立医大と東京慈恵会医大が各3000人を対象にした
大規模臨床試験では、血圧を下げるだけでなく、脳卒中や狭心症のリスクも小さくする
効果があり、同種の別の薬より優れているとの結論が出た。

-以上です-