3日で開業から丸1週間が過ぎるJR大阪駅北側の「グランフロント大阪」(大阪市北区)は、
1日あたりの来場者が30万人以上と好調な滑り出しをみせている。客足減少を懸念していた同駅近辺の商業施設でも、
グランフロント効果で逆に人出が流れ込み、来場者は増加傾向という。
大型連休も後半、梅田エリアの盛り上がりに期待が広がる一方、「落ち着いてからが勝負」と警戒感ものぞく。
グランフロントは開業の4月26日以降、計223万人が訪れた。
今年度で2500万人を見込むが、今のペースなら連休中に300万人を突破する可能性も。
運営事業者は「京阪神以外からも来場があり、好調に推移している」とみる。
この吸引力が周辺にも好影響を与えている。「想像以上の波及効果」と声を弾ませるのは東隣の「ヨドバシカメラ梅田店」の担当者。
グランフロント内に家電量販店がない分、来客も売り上げも増えているという。
百貨店や専門店街が入る「大阪ステーションシティ」も来場者は昨年同期の1割増。
阪急百貨店梅田本店でも昨秋の改装オープン時よりフロアガイドの減りが早いといい、
「普段、梅田に来ない方が立ち寄ってくれているようだ」とする。
ただ大阪駅からやや遠方の客足は鈍り気味。地下専門店街「ディアモール大阪」では
「集客は例年比で約1割減」。それでも当初2〜3割減を想定していたため、担当者は胸をなでおろす。
グランフロントから約500メートル離れた西梅田の商業施設「ブリーゼブリーゼ」は付近の「ハービスプラザ」などと協力、
来店すれば、一帯を循環するバスの運賃が無料になるスタンプカードを始めた。
バスならグランフロントから約5分のため「客を呼び込みたい」と懸命だ。
(2013年5月3日 読売新聞)
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20130503-OYO1T00224.htm?from=top