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http://japan.cnet.com/news/service/35029516/ モバイル端末のタッチパネルなどでリアルな触感を再現する「ハプティクス技術」を提供する
米イマージョンは3月14日、新たな触感ソリューションを発表した。
音や映像と触感を組み合わせたコンテンツを提供できるようになるほか、遠隔地の相手と
触感情報を送りあえるようになる。2013年後半にも各メーカーにOEM提供する。
ハプティクス(触感フィードバック)は、指の動きなどに合わせて端末を振動させることで、
あたかも画面上のボタンやオブジェクトに触れているような感覚を得られる技術。
一部のスマートフォンやタブレット、車載器などに搭載されている。
イマージョンはハプティクス技術のソフトウェア開発に特化した企業で、
同社の触感フィードバックソリューション「TouchSence」を搭載したモバイル端末は、
現在までに5億5000万台以上が出荷されているという。
モバイル端末分野では、NEC、富士通、パナソニック、サムスン、LGなどが同社の技術を採用。
AndroidゲームではセガやRockstar Gamesなどが採用している。
同日の記者発表会に出席した米イマージョン マーケティング バイスプレジデントの
Dennis Sheehan氏は、ハプティクス技術の利点として
(1)スクリーン上でのタッチミスなどを防げる「触感の確認」、
(2)仮想ボタンを本物のボタンのように感じる「リアリズム」、
(3)離れた場所にいる相手とも物理的な交流ができる「リッチコミュニケーション」
を挙げる。
■“触感効果”で他社と差別化
同日には新たに2つの新技術が発表された。
1つ目が、“音と映像と触感”を統合したコンテンツを開発できるビルドツール
「統合テーマモジュール」だ。このツールを活用することで、たとえば竹林の風景を映像と音で
楽しむだけでなく、竹の葉が手の中でかさかさと動く触感まで、タッチパネル上で表現できる。
同社では2013年第2四半期に同ツールをOEM提供する予定。
Sheehan氏は、このツールを使ってスマートフォンのロック画面やホーム画面、ボタン確認、
通知トレイなどに触感効果を組み込むことで、ブランドデザインを端末の“感触”にまで広げられる
と語る。また「ハードウェアは工業デザイン的に似たものになってきており、その中でどうすれば
他社と差別化できるかをモバイルメーカー各社は模索している」と語り、同技術を取り入れる
ことで独自の価値を提供できると説明する。
3GやWi-Fiを使って触感情報を2台のモバイル端末間で伝送できる「触感プレゼンス」のAPIも
発表された。このAPIを活用することで、遠隔地にいる相手とより物理的なコミュニケーションが
とれる。たとえばビデオ通話をしながら2人で画面にタッチすることで、あたかも指先が
触れあっているように感じる。また、チャットやSMSで竜巻のスタンプを送ると実際に端末内で
竜巻が飛んでいるような感覚を得ることができる。こちらは2013年後半にOEM提供する予定だ。
実際に会場に展示されていたデモ機で操作してみたが、触感の再現度は高く、
2台のモバイル端末を利用したコミュニケーションについても、ほとんど遅延は感じられなかった。
Sheehan氏は、これらの事例はあくまでも一例だと強調し、同社の技術をメーカー各社が
採用することで、より多くのモバイルユーザーにリッチなコミュニケーション環境を
提供できるようになるとした。
-以上です-