【暮らし】急激な円安で食卓にも値上げの波 特にチーズが値上がり傾向 [02/08]

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1ライトスタッフ◎φ ★
急激な円安の影響で、食卓にも値上げの波が押し寄せている。特に値上がり傾向にある
のは、チーズとなっている。

ランチタイムでにぎわう東京・港区赤坂のイタリアンレストラン「トラットリア ピッツェ
リア エッセドゥエ赤坂店」。野菜以外のほとんどの材料、ピザやパスタを作る小麦粉、
そして、チーズを現地から輸入しているという。

野菜以外はほぼ全てがイタリアからの輸入食材というこの店が、頭を悩ませているのが円安。
店の人は「輸入品に頼っているところがあるので、どうしても価格が上がって円安の影響を
受ける。(安倍首相には)大いに期待しています。景気をとにかく上げてもらいたい」と話した。

急激な円安による輸入食材の高騰。対ドル相場は、わずか半年で15円も円安が進んだ。
中でも、値上がり傾向が強いのがチーズだという。

店の人は「(乳牛の)飼料など原材料の値上がりが世界的に起きていて」と話した。

国内消費のおよそ8割を輸入に頼るチーズ。円安に加え、乳牛の餌となるトウモロコシ
などの原料高騰が重なり、値上がりに拍車がかかっている。

客は「チーズは家でもよく食べるし、ピザも大好きなので、(高くなって)食べづらく
なると残念」と話した。

20種類以上の輸入チーズを扱う目黒区の「ママズプレート池尻大橋店」のチーズ売り場
担当者は、「輸入チーズの値段が上がるということは耳にしておりますが、当店では
現状(値段を)上げるつもりはございません。(特売がなくなる?)そういうおそれもある
かもしれない」と話した。

買い物客は「(値上げは)家計にひびくので、困りますね。なかなかお給料もそう簡単に
上がらないので」と話した。

家計にも迫る値上げの波。大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「食料品に加えて、
家具とか一部の家電とか、輸入品が全般に値段が上がってくる。一時的に輸入品の値段
だけが上がって所得が伸びないという、少し厳しい状態が当面予想される」と話した。

安倍首相が掲げる経済再生の余波を受けての輸入品の値上げ。

さらに、フランスの高級ブランド「ルイ・ヴィトン」も円安・ユーロ高が進んでいることを
受け、2月15日から日本で販売しているレザー製品やアクセサリーを中心に、平均で12%の
値上げを決めた。

一方、値段を上げたくても上げられないという事情を抱えているのが、「100円ショップ」。
商品の9割を輸入製品に頼っているという「US.MART慶応大学前店」の池田恭彰店長は、
「円安が続いていくと、仕入れ値も上がっていきます。商品の質を落とすわけにはいかない
ので、その辺で困ってます」と話した。

消費者にそして輸入頼みの企業側にも迫る、急激な円安の余波。

今後について、大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「おそらくこれから年末にかけて、
(1ドル)100円の方向を目指して、円安ドル高の流れが続いていくと。そして、個人の所得も
おそらく2014年春以降になると、徐々に所得が回復して、日本経済にとってプラスの影響が
出るだろうとみています」と話した。

http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00240185.html