「探す人」から「選ばれる人」へ−。こんなキャッチコピーで、2014年春の卒業予定者を
対象にした就職サイト「オファーボックス」が昨年10月にオープンした。学生側が志望企業に
アプローチする従来の「エントリー型」ではなく、企業側が興味を持った学生に働き掛ける
「オファー(申し込み)型」という新しい形に、学生や企業の注目が集まっている。
■選択肢に
主にIT企業や広告会社を希望する関西大の真嶋宏典さん(23)がオファーボックスに登録
したのは昨年11月。1カ月後には商社やメーカーなど4社から「ぜひ説明会に来ませんか」と
オファーが届いた。「自分では考えてもみなかった業界からだった。うれしかったし就職活動の
幅が広がった」と真嶋さん。このうちメーカーの説明会に参加。興味を持ち、選択肢の1つと
なったという。
オファーボックスで、学生はプロフィルや自己PRのほか、動画や写真も使って自由に自己紹介が
できる。企業はその中から検索し、興味を持った学生に直接、オファーを出す。オファーを受けた
学生は、説明会や面接への出席を判断できるという仕組みだ。
■発想の転換
開発したのは大阪市淀川区のITベンチャー企業「アイプラグ」。中野智哉社長(34)は起業前、
大手総合人材会社に約10年間勤め、転職支援に携わった経験から、若者の希望と仕事の実態が
合わない「ミスマッチ」の多さを痛感。その解消のため「いまと逆方向のやり方をすればいいのでは」
と発想を転換した。
従来のエントリー型では、学生が志望企業ごとに履歴書やエントリーシートを用意する必要が
あったが、この面でも「学生の負担解消につながる」と考えた。
■口コミ
企業にとっても、通常エントリーしてこないような人材に自ら直接アプローチし実際に会う機会が
得られるメリットがある。大阪市北区のIT企業「コンビーズ」の平井武社長(42)はオファー
ボックスを利用し、約10人の学生と座談会を持った。「前向きでアグレッシブな学生と出会えた
ことも収穫」と平井さん。
会員制交流サイト(SNS)など学生間の口コミで広がり、1月現在、登録学生数は約1700人。
契約企業は大手からベンチャーまで40社を超える。サイトを通して正式に採用が決まった場合、
企業は1人当たり30万円の成功報酬をアイプラグに支払う。
中野さんは「就職活動の文化が変わっていくきっかけになれば」と話している。
●図解
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/images/20130126/dms1301261440003-p1.jpg ◎オファーボックス
http://offerbox.jp/ ◎
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130126/dms1301261440003-n1.htm ◎関連スレ
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