【金融政策】日銀は2%目標掲げるも、事実上ゼロ回答 「面従腹背」で市場は失望[13/01/23]

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787名刺は切らしておりまして
>>785

ECBの行動は勿論素晴らしいものです。同行は2011年中旬、年金、労働市場改革、そしてECB
には憲法で裏打ちされた口出しの権限が一切ない、デリケートな政治的問題を対象とする長々と
した要求リストと共に、イタリアとスペインの指導者に密書を送りました。イタリアがこの要求に
応じないと判ると、ECBは国債購入を停止し、金利上昇を放置し、シルヴィオ・ベルルスコーニ
首相を蹴り出しました。その結果は良かったかもしれませんし、悪かったかもしれません
(視点によると思います)が、これは中銀のやることではありません。民主主義のコントロールを
完全に逃れた独裁政府のやることなのです。

ECBを唯一本当に制御しているのは、ドイツ首相のより巨大な政治力です。ECBの緊急対策が
エスカレートする度に(マリオ・ドラギ総裁の8月の、政治的トリガーが引かれればスペイン国債
「無制限」購入を行うという約束がピーク)、まずアンゲラ・メルケル独首相の承認を得なければ
ならないのです。

プリンストン大学のガウティ・エガートソン教授は随分前から、独立した中銀には本質的に
「デフレ・バイアス」があると論じてきました。1970年代のグレート・インフレ後の四半世紀は
これで結構ですが、ビジネス・サイクル毎に物価上昇率がどんどん下がる中では、恐ろしい
「流動性の罠」があるので、いずれ危険になるのです。

ポール・マッカリー氏とゾルタン・ポザール氏がまとめた新たな論文は、独立した中銀を好む
傾向は「長期的民間債務サイクルと密接に関係している」と論じています。
1978-2008年の「金融至上主義」時代のように、信用が増えている間は流行るのです。
その魅力は「デレバレッジ・サイクル」が勢い付き景気が低迷するにつれて薄れます。
1946年に制定された米国雇用法は、FRBにとって最悪でした。
FRBは1951年の「解放」まで、米財務省の目的のために完全に利用されていました。

それが意味するのは、政治家は中銀を管理し、悪循環を断ち切るために重大な局面で
債務の貨幣化を強制する必要があるかもしれないということです。
確かに、中銀が非常事態において対応を渋るのであれば、国家的優先課題として服従させ
られる必要があるかもしれません。