ソースは
http://www.news-postseven.com/archives/20121216_159888.html [1/2]
新幹線の車両清掃を担当する「JR東日本テクノハート・TESSEI(旧鉄道整備株式会社。
以下、テッセイ)」は、画期的な取り組みで世界から注目を集めている。
テッセイの仕事のどこに、注目を浴びる理由があるのだろうか。ある日の清掃作業を
追ってみた。
12月某日、JR東京駅の22番線ホーム。線路側には、赤いユニフォームを着た、数十人の
テッセイのスタッフが、等間隔・一列に並んで立っていた。
そこへ東北新幹線が入線。テッセイのスタッフたちが一斉にお辞儀をして迎える。
清掃作業の始まりだ。
16時56分に到着した列車はこの後、17時8分発の「やまびこつばさ147号」として再び
発車するため、東京駅での滞在時間はわずか12分間。しかも乗・降車には約5分かかると
いわれるため、折り返しの準備作業時間は7分しかない。
到着から2分後、乗客がいなくなったのを確認し、赤い軍団が車内に飛び込む。
普通車客室は1人、グリーン車は2〜3人で、1車両の作業に当たる。
まずは両サイドの網棚、座席間を覗いて、忘れ物がないかチェック。
座席を進行方向へ回転させながら、反対側のドアまで走り、途中、落ちていたゴミを
通路に掃き出した。1車両の長さは25メートル、客席は100席。端から端を
確認し終わるまで、1分30秒かかった。
“復路”では各窓のブラインドを下ろして点検。同時に全座席のテーブルを出して、窓枠と
棚とともに拭き、座席カバーが汚れていれば交換する。ここまでで、3分少々。
「ピッチ上げて! あと2分で!」
見回りに来た女性の主任が発破をかける。その間にスタッフは箒を持ち、先ほど通路に
出したゴミを一気に集める。一方、2両に1か所あるトイレや洗面所でも、
別のスタッフが同時進行で作業に当たっていた。
各車両の作業が完了し、最後に主任が点検して終了。スタッフは車外に出て全員で整列、
ホームで待っていた乗客に対して一礼した。時刻は17時4分。約6分で完遂した計算だ。
発車3分前に乗車が始まり、列車は定刻通り出発した。
-続きます-