オリンパスの実質的な筆頭株主である米投資ファンドのハリス・アソシエイツが、オリンパス株を買い増したことがわかった。
17日に関東財務局に提出した大量保有報告書の変更報告書によると、
15日時点での保有比率は6.99%と7月13日時点から1ポイント強増えた。
7日にはJPモルガン証券が業績予想や株価評価を再開しており市場での注目度が回復している。
オリンパス株は7日に英系ファンドのベイリー・ギフォード・アンド・カンパニーが5%以上を保有していることが判明しており、
海外勢の買いが進んでいる。JPモルガンは株価評価を再開した理由について、
経営陣の入れ替えや法的処理が進んでいるうえ、内視鏡事業の好調が続いており、
体質改善が進めば特設注意市場銘柄にとどまるリスクが低くなることが考えられるとしている。
2012年4〜6月期の連結決算は最終損益が44億円の赤字(前年同期は14億円の赤字)だったが、
和解金などの特別損失が重荷だった。主力の医療事業は堅調で、
株価は7月31日に1482円の年初来高値を付けた後も高値圏で推移している。
資本増強では富士フイルムホールディングスやテルモから提案を受けている。
ソニーを含めた交渉がオリンパスに優位に進むのではとの思惑が株高を誘っている面もある。
ただ投資評価は4社にとどまり、10社以上あった粉飾決算発覚前を下回る。
「増資の規模など財務体質の強化が確認できるまでは投資評価を再開できない」(外資系証券)との指摘もある。
http://www.nikkei.com/markets/kigyo/gyoseki.aspx?g=DGXNZO4511146017082012DT0000