人気の一方でトラブルも相次いでいる「まつ毛エクステンション」をめぐり、安全性について、
国が新たな見解を示した。
街の女性は、「朝が楽。マスカラとかしないですむんで楽ですね」、「『まつエク』ないと
だめですね」などと話した。
目元をパッチリ見せたい女性から、高い支持を得ているまつ毛エクステンション。
まつ毛1本1本に人工の毛を接着し、まつ毛を長く濃く見せるために行う人気のメーク。
いまや女性たちの常識ともなりつつあるまつ毛エクステンションだが、一方でトラブルも出ている。
エクステンションが目の中に入り込み、角膜に傷がついてしまった患者の写真。
このほかにも、接着剤で炎症を起こすなど、トラブルが続出している。
国民生活センターによると、まつ毛エクステンションに関する相談件数は、2004年度から
2012年8月21日までで、430件に及んでいる。
まつ毛エクステンションの専門店「ヴィーナスラッシュ 六本木店」を訪ねてみた。
この専門店では、従業員全てが美容師免許を取得しているという。
まつ毛エクステンションを行うには、美容師免許が必要で、この店舗でも10人の技術者全員が
美容師だった。
(株)ヴィーナス・ラッシュの吉川 みつこ代表取締役は「美容院で働いていたスタッフが、
ここに就職する時に、もう一度最初から全て(まつげエクステを)習い直して仕事をしている」
と話した。
実は、美容師を養成する課程では、まつ毛エクステンションに関するカリキュラムはなく、
美容師資格を持っていても、安全知識や技術が不足したままの人もいるのが現状だという。
こうした事態を受け、厚生労働省の検討会は、美容師免許を取得しただけでは安全な施術には
不十分で、まつ毛エクステンションに関する教育プログラムの開発を優先すべきとの見解を示した。
一方、美容業界では、取り組みも進んでいる。
講師は「半目になっていると、揮発(成分)が怖いので、極力上げすぎないよう注意して」と話した。
手ほどきを受けているのは、現役の美容師たちだった。
まつげエクステ講習の受講者は「美容師歴は13年です。(髪のエクステとは)全然違う。もっと
細かいというか」と話した。
現役美容師を対象とした、まつ毛エクステンションの講習会を、7月から始めたという。
美容師歴8年のまつげエクステ講習の受講者は「今、まつげエクステの需要が増えてきている
と思うので、美容室も髪を切るだけというよりも、いろんなできる幅を増やした方が、お客様も
喜んでいただけるかなと」と話した。
窪田理容美容専門学校の大澤克喜教務部長は「(まつげエクステは)美容師の仕事と国が見解を
出した以上は、それを守るのが、わたしたちの仕事だと思っています。ただ、それを守るのも
安全・安心な技術、知識を技術者が身につけていないと」と話した。
さらに、松本眼科の松本拓也院長は「もし間違って接着剤が入ってしまったり、あるいは眼球を
触ってしまった場合に、すぐに対処できるような知識が必要であると思います」と話した。
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