【欧州危機】宗教学と経済学から見た欧州債務危機の深層=上野泰也氏 [12/08/06]
1 :
依頼@@@@ハリケーン@@@φ ★:2012/08/11(土) 20:48:29.24 ID:???
上野泰也 みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト
[東京 6日 ロイター] 長期化するユーロ圏債務危機。これまでに欧州連合(EU)に
対して金融支援を要請した通貨統合参加国は、ギリシャ、アイルランド、ポルトガル、
スペイン、キプロスの5か国に上る。そして、市場が次に金融支援を要請する最有力候補
と見ているのはスロベニアである。
スロベニアのクラニェツ中銀総裁やシュシュテルシッチ財務相は、銀行セクター救済の
ために同国が金融支援を将来要請する可能性を認めている。7月9日のユーロ圏財務相
会合ではスロベニア問題も議論された。このほか、イタリアは国債利回りが市場で恒常的
に高めになっており、モンティ首相は欧州安定メカニズム(ESM)による国債買入れ
支援を要請する可能性に言及している。
そのイタリアでは来年の春に総選挙が行われる見通しだ。モンティ首相が退任の意向を
表明する一方で、ベルルスコーニ前首相が再登板を目指す動きを見せており、政治が再び
混乱しようものならば、イタリアが次の危機の火種になる恐れがある。
周縁国と呼ばれることもある欧州の「南」の国々が金融支援を要請し、ドイツやオランダ
、フィンランドをはじめとする「北」の国々が主導する形で救済に厳しい条件が付けられ
るというのが、もはやパターン化された欧州債務危機の対立の構図と言えよう。
中央大学総合政策学部の保坂俊司教授は、ユーロ危機を引き起こした当事国が総じてカト
リック国(あるいは非プロテスタント系)であることに着目し、欧州債務危機の根源に
倫理観、特に経済倫理の違いがあるとの指摘を行っている(「週刊エコノミスト」20
12年6月19日号掲載論文「宗教の歴史 カトリックとプロテスタント 欧州危機が
示す倫理観の差」)。
日本の外務省ホームページで、冒頭で挙げた7カ国の宗教分布を調べてみると、カトリッ
ク教徒の比率は、イタリアで約97%、アイルランドで約87%、スペインで約75%
(外務省は「と言われる」として限定的表現は避けている)、ポルトガルで「圧倒的多数
」、スロベニアで57.8%だという(ギリシャとキプロスではギリシャ正教が優位)。
保坂教授は、カトリック派の国々について、「倹約や勤勉が美徳とされる日常生活重視の
プロテスタント派とはやや異なり、人間生活の意味を多元的にとらえる。言い換えれば、
財政健全化のために身を削るような倹約をするよりも、他の道があるはずだと考える」
(前出の論文より引用)と指摘している。
また、先日ある日銀関係者からご教示いただいたが、英ウォーリック大学のサッシャ・
ベッカー教授も、カトリックとプロテスタントという宗派の違いが欧州の「南」と「北」
の財政状況の差異につながっていると述べている(英紙「ガーディアン」2011年
10月31日付記事「Protestant v Catholic: which countries are more successful」
)。同教授の分析によれば、一般論として(欧州では)プロテスタントはカトリックより
も高いレベルの教育を受ける傾向が強く、それが経済的成功の一因であり、女性の社会
進出が活発になった20世紀以降もそうした傾向は変わっていないという。
ソース:Reuters
http://jp.reuters.com/article/jp_forum/idJPTYE87501A20120806?sp=true (つづく)
>>1のつづき
こうした指摘は、ドイツの社会学者マックス・ウェーバーが「プロテスタンティズムの
倫理と資本主義の精神」で指摘した近代資本主義の原点を、今回の欧州債務危機における
対立の構図に重ね合わせようとする考え方であり、一定の説得力は確かにあると言える。
<宗派にかかわらずバブルは発生する>
ただ、宗教学による欧州債務危機の原因分析でやや苦しいと思うのは、ドイツでは実際は
南部のバイエルン州を中心に、若干とはいえ、カトリックの方が数において勝るという
事実である(独連邦統計庁の2008年末のデータでは、カトリックは2518万人で、
プロテスタントは2452万人)。
さらに、他の「北」の国々でも、たとえばオーストリアではカトリックが約74%で、
プロテスタントは約5%にすぎない。オランダではカトリックが27%で、プロテスタン
トが16.6%である。
また、バイエルン州を地盤にしておりカトリック教会とのつながりが強い地域政党である
キリスト教社会同盟(CSU)は、ドイツの連立与党の一角を占めているが、最大与党で
あり姉妹政党であるキリスト教民主同盟(CDU)よりも、保守色がはるかに強い。
ギリシャ問題ではCSU幹部が、ユーロ圏からのギリシャ離脱論をしばしば唱えている。
加えて、今回の欧州債務危機とは別の扱いになっているが、アイスランドの例がある。
金融バブル崩壊によって2008年に国内3大銀行が経営破綻して国有化され、国際通貨
基金(IMF)や北欧諸国の金融支援を受けた同国は、プロテスタントが圧倒的に優位の
国である(人口の約8割が福音ルーテル派)。
結局、経済活動において人間心理に由来する振れはつきもので、宗派にかかわらず、
バブルは発生する条件さえ整えば発生する。今回の危機に対する宗教学的な分析は重要だ
が、経済学的立場から言えば、「カトリック(およびギリシャ正教)vsプロテスタント
」という構図だけで説明することはできない。
筆者が、欧州債務危機と宗派との関連でむしろ注目しているのは、同じ宗派が優位の国家
同士に連帯意識が見られているという点である。6月下旬のEU首脳会議では、カトリッ
クが優位の国であるフランス、イタリア、スペインが団結し、最終的にドイツの譲歩を
引き出した(ちなみにメルケル独首相はルター派のプロテスタントの牧師の娘である)。
また、ギリシャ正教優位の国であるキプロスは、EUに加えて、経済および宗教面で関係
が深いロシアに対しても金融支援を要請した。ロシアで復権が著しいロシア正教は、
ギリシャ正教と源流が同じである。ちなみに、筆者は10年ほど前にモスクワから空路
キプロス入りしたことがあるが、その当時からキプロスはロシア人にとって、風光明媚
で同胞も数多い保養地として、さらには投資先として、特別な存在だったようである。
(つづく)
>>2のつづき
欧州債務危機は、最終的にどうなるのか。保坂教授は、2012年7月8日付東京新聞の
インタビューで、「EUやユーロは経済的な損得だけではなく、キリスト教徒の互助的な
仕組み」であるとして、「倫理観の違いは大きいが、最終的には必要な財政支援が行われ
軟着陸するのではないか」と答えている。
筆者の場合、通貨統合から離脱する国を1つでも出してしまうと、統合そのものへの信認
が決定的に失われてしまい、「火事」はもはや手がつけられなくなる恐れが大きいという
点、すなわち通貨統合参加国は一種の「運命共同体」であるという点を重視している。
ただ、長い時間をかけつつ危機は収拾されるだろうとの見立ては同じである。
<以下略。省略部分はソース参照>
-以上-
4 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 21:01:16.47 ID:rvmk2fpP
黒人よりかなり、白人より多少、平均的知能指数の高いと言われる
東アジア系は概して一部朝鮮カルトを除けば、唯一絶対の一神教など
全く信じていない。
日本はあえて言えばアミニズム。 万物にスピリットが宿り、曖昧な
意味での原始多神教。 宇宙と自然を畏敬し、人間に敬意を払う。
だって間違いなく宇宙の何処かにはいる異星人はエホバやアラーを
信じていると思う?
5 :
4:2012/08/11(土) 21:03:51.81 ID:rvmk2fpP
更に言えば、欧州の没落は欧州人の能力と素質が、アジア人に比べても
相対的に優れている訳ではないという、何よりの歴史的必然的結果。
6 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 21:12:01.18 ID:+zJln4OW
結局ユーロ危機が収まるかどうかは、加盟国の話し合いで、財政と経済
の政治的な統合の仕組みが出来るかどうかにかかっているからね。
宗教だけでは説明が付かないなんて当たり前じゃないか
ネラーもそうだが何で原因はこれだって1つにしたがるのかね
8 :
4:2012/08/11(土) 21:17:28.00 ID:rvmk2fpP
だって宗教観とか女(男)性関係なんて、その人のメンタリティや人間性を
推しはかる格好のバロメーターじゃないの。
9 :
4:2012/08/11(土) 21:18:18.75 ID:rvmk2fpP
親子関係や読書もそうだ。
財政統合が実現しないならユーロ解体もやむを得ない、というのがドイツの立場で、
最終的にはフランスが財政統合に同意するか否かでユーロの行方は決まるだろう。
ユーロの命運を決定する極めて重い選択をフランスに課すことがドイツの描くシナリオと見た。
フランスでおこなわれるであろう財政統合への賛否を問う国民投票こそユーロのクライマックスになる。
厳しい冬のある地域の民族のほうが勤勉だということだろ。
12 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 21:52:29.26 ID:fYkVoKgn
宗教面から見た場合と、経済面から見た場合で、違いがありつつも、
最終的な結論が同じっていうのは、なかなか面白いね。
現実社会の縮図っていうか、たぶん、現実もそんな感じなんだろうな。
13 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 21:54:56.18 ID:fYkVoKgn
>>10 財政統合ってのは、ユーロ共同債実現のことだと思うんだが。
だから、重い選択を突きつけられているのはドイツの方だと思うよ。
14 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 21:57:18.10 ID:WjpMEeYj
>>4 話の落ちが宇宙人とは、これまた。
宇宙人が好きなんですね。
15 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 22:33:40.44 ID:LahPx8dH
>>2 >バブルは発生する条件さえ整えば発生する。
ネガティブフィードバックすれば安定化します。
16 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/11(土) 22:44:14.13 ID:+zJln4OW
現在のユ−ロ危機を収束するには、最終的にはユーロ共同債などを
導入できるかどうかにかかっているね。
フランス・イタリア・スペインなどは、前から導入するように働き
かけているが、きっちりした財政再建の仕組みを確立しないことに
は、時期尚早としているのがドイツ・オランダ・フィンランド。
ネタとしてかなり面白いのに
マックス・ウェーバーとか出てくると
biz+でも書き込みが少なくなるんだな
あんまり面白くない。
>>1でもあるように例外が多く、説明することはできないだろーと最初のほうで思うから。
一神教による所有の概念とコミュニティ形成、1でも触れているプロテスタンティズムと勤労のあり方をきちんと
分析すると面白いかもしれないけど、経済危機とは別次元になってしまう。
>>18 だから、プロ倫ってホントなの?って話ですよ
禁欲主義が富の蓄積を生み、資本主義を形成したのだとすれば
現代の経済だって、消費の抑制が正しいのか?
でなければ、どこかで転換点があったことになる
ゲルマン系かラテン系かの違いだと思うけどね。
宗教以前に、遊牧系か農耕かの違いでね。
アメリカ国民の浪費癖はカソリックが原因なのか?
>>19 「(ウェーバー的な)転換点はココだ」と言ってみたところで
それは要素のひとつでしかないだろうし
抽象論にしかならない
23 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/13(月) 09:04:35.16 ID:q9h8Y5rv
ドルももうすぐデフォルト....
これは日本が農耕民族で欧米人は狩人民族論的なテキトーさ
ユダヤ教てのは
後先考えず強欲に走れって教えなのか?
>>4 アミニズムじゃなくてアニミズムね。
万物にanimaが宿るって考え方だから。
27 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/13(月) 11:15:38.66 ID:7AwdTPAp
今回の経済危機におけるドイツ国民の、ユーロ圏一体性を放棄した吝嗇ぶりを、
「マックスウェーバー的に経済発展を醸成するゲルマン民族的優性学的優秀性の証明である」、
とか南ドイツの地域主義・反ユダヤの人々が提唱しているわけですが、
他者無視の吝嗇って、彼らの言う「ユダヤの悪徳」じゃなかったのか? と疑問に思う。
だいたいマックスウェーバーの論理は、
「吝嗇は一定以上の貯蓄を生んだので、時には初期資本として一度に投資され資本主義に貢献する場合もあった」
ということで、「消費抑制は経済を萎縮させ正しくない」、という資本主義の原則を揺るがすような論理ではない。
28 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/13(月) 17:42:55.90 ID:jLdTWJpP
カトリック=ユダヤ
リチャード・コシミズの無料動画を見るとこのスレの分析もなるほどと思える!
>>28 リチャード・コシミズはそういった所に気付けるが見方(結果)が違う
俺は今の世界の現状を宗教経済○○だと思うけどね
世界不況を
>>1-3の動きを想定しているやつ等がいると睨んでいるけどね
だからカルトと言うのは非常に厄介な存在だと思うよwwwwww
ガスライティングなんて言うのは口では簡単に言えるが
その本質(何故そこまでするのか?)は深層心理を読むくらい難しい事だと思う
ただ単に快楽主義的にやっている側面もあるというのも重要だがね
要は自分たちにとって危険な因子は徹底排除すると言う事だと思うよwwwwww
31 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/14(火) 05:38:28.83 ID:Rt7REU4K
さっさと米国債デフォルトしろ
32 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/14(火) 07:13:18.72 ID:QVnb58r+
ドイツにとっては、ユーロ危機はドイツ繁栄の礎、
活かさず殺さずこの危機を引き伸ばして利用している。
33 :
名刺は切らしておりまして:2012/08/21(火) 00:42:38.75 ID:qa5Zr8BE
米国債デフォルトまだぁ?
暖かいところはいつでも食料が手に入るからその日暮らし
寒いところは倹約になっただけじゃね