【教育】京大、入試制度改革検討へ[12/06/23]
寮生活、協調性磨く 就活にもプラス
異文化学び価値観広がる
2012/6/18付 日本経済新聞 朝刊
ttp://www.nikkei.com/article/DGXDZO42681840W2A610C1TCP000/ 大学の学生寮が学生や保護者から見直されている。一人暮らしに比べ生活費が安く済むうえ、
留学生らとの共同生活の経験が就職活動で評価されることも人気を押し上げている。昨年度から
福岡女子大学(福岡市)などが新入生を対象に全寮制を導入。1年間の寮生活を義務付ける国際
教養大学(秋田市)のように就職率がほぼ100%の大学も出始めており、関心はさらに広がりそうだ。
福岡女子大は昨年度から1年生全員に「国際学友寮なでしこ」(福岡市)での全寮制教育を始めた。
1戸当たり日本人3人と海外留学生1人の計4人に共同生活させ、人間関係を築く力や異文化理解を
高めるねらいだ。
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国際教養大には毎学期、100人を超す留学生が通う。日本人学生が一定期間、留学生と同室に
なるようにし、異文化を身をもって体験させる。1年間の留学義務付けや卒業認定の厳格さとともに
「寮生活で社会性やたくましさが身につくと企業にも評価されている」(国際教養大)とみる。
お茶の水女子大学(東京・文京)も教育効果に期待し、11年度に学生寮を新設した。耳塚寛明
副学長は「学生が共生を強制される環境に置かれることによって得るものが多い」と力を込める。
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米ケンブリッジ――ハーバード、町に溶け込む(学生街今むかし)
2012/06/18 日本経済新聞 朝刊
ハーバード大は学部生が約7000人と東京大の半分程度。その97%は大学から徒歩圏内の寮か
「ハウス」と呼ばれる建物に2〜3人の相部屋で住むのが伝統だ。後に全米の大学が参考にした
スタイルで、濃密な集団生活が独特の意識を育むとされる。
大学入試、人間力重視を 中島尚正 海陽学園校長(東大名誉教授)
高校教育の改革必要 脱偏差値主義がカギ
2012/7/2付 日本経済新聞 朝刊
ttp://www.nikkei.com/article/DGXDZO43224120Q2A630C1CK8000/ ・・・(略)・・・
日本の学校の主流である授業中心のカリキュラムは、基礎学力の習得には有効であっても、人間力
を育成するには十分ではない。人間力を養う場として、昔から重視されてきたのは寮である。
海陽学園が参考にした英国のイートン校は、全寮制のパブリックスクールである。500年以上の歴史を
通じて20人の首相をはじめ各界のリーダーを輩出してきた。わが国でも戦前の旧制高等学校は全寮制
で、寮生活が人格の陶冶に役立ったことはよく知られている。
海陽学園も古今東西の例に倣い、全寮制を採用したが、現在の日本では、1学年100人以上の規模で
全員が共同生活を営む学校はほとんど姿を消してしまった。核家族化や少子化などの影響のためか、
他人と折り合いを付けることが苦手な生徒が非常に増えている。そのために、寮長やスタッフを大幅に
充実させない限り、全寮制の維持は難しくなったのである。
そこで設立にあたり、生徒と寝食を共にし、生活指導や人間力の育成に当たるスタッフを賛同企業から
毎年派遣してもらう仕組みをつくった。任期は引き継ぎを入れて13カ月。スタッフは20歳代の独身男性で、
フロアマスターと称している。
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