中部電力は19日、鉄道総合技術研究所、三徳(神戸市東灘区)と共同で、磁石を用いた磁気ヒートポンプ向け
ランタン鉄系材料の量産技術を開発したと発表した。材料を溶かした後に冷却して成形する。ランタン鉄系材料は
従来のガドリニウムに比べ、冷凍能力が2倍の100ワットあり、高効率磁気ヒートポンプの開発につながる。
中部電などは、金属をいったん溶かしてから冷却して任意の形に成形する金属溶融凝固技術を用いて
重さ1キログラム単位の材料として製造できるようにした。
ランタン鉄系材料は、高性能であることは知られていたが、量産技術は未確立だった。高性能材料が
量産できたことで磁気ヒートポンプの実用化が近づいた。
磁気ヒートポンプは永久磁石を回転させて冷暖房を行う。従来のヒートポンプと異なり、フロンや代替フロンが
不要で振動が少ない。空調機器や自動販売機、冷蔵庫などへの利用が見込まれる。
▽ソース:日刊工業新聞 (2012/06/20)
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0820120620caai.html