[ロンドン 13日 ロイター]
五輪開幕まで50日を切ったロンドンでは、大都市の建物密集地でどう場所を確保するかが頭の痛い問題となっている。
不動産の所有者は、五輪期間中の宿泊場所などの不足を見込み、空き店舗から屋上スペースのほか、
使われなくなった採石場までを賃貸に出して一獲千金を狙っている。
欧州連合(EU)の統計によると、ロンドンはEU加盟国の都市でパリに次いで最も人口密度が高いが、
競技が行われる34会場の大半は建物密集地に位置している。
五輪開催に合わせ、多くのスポーツファンやスポンサー、出場選手らがロンドンを訪れることが予想されており、
期間限定でオープンする店舗やテレビカメラの撮影場所などの確保のため、賃貸スペースの需要が高まっている。
住宅所有者は既に家賃を最大6倍まで引き上げており、商業用物件の所有者も賃料引き上げに踏み切りつつある。
また、通常は使用していないが立地条件の良い物件も賃貸に出され、
五輪スタジアムから高速鉄道で約30分離れた旧採石場もテナントを募集している。
所有者は五輪開催中の宿泊施設としてこの施設を提供したい考え。
このほか、テレビ局などはロンドンの全景が撮影できる場所の確保が必要なため、
屋上スペースの需要が拡大。不動産コンサルタント会社によると、五輪開催中の賃料は通常の2倍となる、
1時間当たり300ポンド(約3万7000円)が見込まれている。
ロンドン五輪は7月27日から8月12日まで開催される。
http://jp.reuters.com/article/oddlyEnoughNews/idJPTYE85D03X20120614