箱根町は1日、2011年の入り込み観光客数が前年比11・8%減の1767万1千人だった、と発表した。
東日本大震災や原発事故の影響で3〜4月の落ち込みが大きく、外国人宿泊客数は半減した。
ただ、修学旅行客が増えるなどのプラス要因に加え、涼しさをアピールした夏場以降、回復傾向になったという。
町によると、1800万人を割り込んだのは1978年以来。
東日本大震災が起きた3月の入り込み客数は75万4551人、前年比66%減の大幅減となった。
4月も同47・8%減と苦戦したが、町や町観光協会でつくる「箱根温泉AID(エイド)プロジェクト」がPR活動を展開。
「箱根で涼しい夏を」などとアピールした効果もあり、7〜9月は前年同期を20%以上、上回った。
落ち込みが目立った外国人宿泊客は、前年の約半数となる6万2728人。
3月は4206人(前年比63・8%減)、4月は1046人(同94・2%減)など、
原発事故による渡航自粛勧告などで訪日客が大幅に減ったことが響いたという。
一方、修学旅行客の宿泊は10%増の4万6914人。町は「北関東などから旅行先を振り替える学校が多かった」とみている。
箱根では、火山などの自然を観光や教育に生かすジオパーク構想が今秋の認定に向けて進められており、
その拠点となる大涌谷などで観光関連施設のリニューアル事業も始まっている。
町は「東京スカイツリーの開業などで都内の人気が高まる。
避暑地としての箱根をアピールし、立ち寄ってもらえるようにしたい」としている。
http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1206020002/