東穀取、解散・商品移管を発表 連携なお課題
東京穀物商品取引所(東京・中央)は29日、
2013年2月をメドにトウモロコシなど農産物の上場商品を東京工業品取引所(同)などに移し、清算手続きに入ると正式に発表した。
東工取のシェアは国内の商品先物市場で9割強に達する。
世界的な競争力では見劣りしており、内外の取引所との連携が引き続き課題だ。
東穀取の渡辺好明社長が記者会見で「来年3月末までには臨時株主総会を開催して解散を決議したい」と語った。
来年2月をメドにトウモロコシ、大豆、小豆、粗糖(精製前の砂糖)の先物取引を東工取に移管。
コメ先物は関西商品取引所(大阪市)に移す。渡辺社長は6月22日の株主総会後に退任し、
後任には畑野敬司常務が就く。
国内の商品先物市場は厳しい縮小傾向にある。勧誘規制などが痛手となり、
売買高は11年度までの過去9年間で8割弱も減った。
東穀取の営業損益は12年3月期まで4期連続の赤字だった。
経営戦略の失敗も見逃せない。
05年に最初にコメ先物を上場申請した際に約16億円の売買システムに投資をしたが、
06年には申請が却下された。昨年に再びコメ先物の上場を申請し昨夏から取引が始まったものの、取引は低調なままだ。
一方、東穀取から農産物の取引を受け継ぐ東工取の江崎格社長は
「海外投資家や金融機関など新たな取引参加者の開拓が立て直しに重要」と強調する。
東工取は09年に高速取引が可能なシステムを導入。海外からの取引は増えたものの、売買高全体を押し上げるには程遠い。
世界の商品取引所と比べ11年の売買高は1位のニューヨーク・マーカンタイル取引所の6%程度。
大口取引が成立しにくく機関投資家などが敬遠し取引が縮小する悪循環から抜け出せない。
東工取は他の取引所との連携を探る。システム投資の負担を減らすほか、
投資家の層を広げる狙いもある。東京証券取引所と大阪証券取引所が統合して設立する日本取引所グループへの合流は、
証券会社などの商品市場への本格参入につながると期待が大きい。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF2900Y_Z20C12A5EE8000/ 東京穀物商品取引所
http://www.tge.or.jp/japanese/index.shtml 関連スレ
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