ソースは
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120524-00000030-mai-soci [1/2]
30〜50代の男性のうち、会社役員や部課長ら「管理職」と医師や教員ら「専門・技術職」の
死亡率が2000年ごろを境に急激に高まり、事務職など「その他の職種」の平均を
上回っていることが分かった。働き盛り世代の身辺にどんな危機が迫っているのか。
◇健康格差逆転?
北里大の和田耕治講師(公衆衛生学)らが3月9日付の英医学誌ブリティッシュ・メディカル・
ジャーナルに論文を発表した。
和田さんらは、人口動態統計や5年ごとの国勢調査を基に、職種を(1)専門・技術職
(2)管理職(3)その他の職種(事務、販売、労務職など)に分類し、それぞれの死亡率
(10万人当たりの死亡者数)を分析した。
その結果、3グループとも1980年以降、死亡率は低下傾向だったのに対し、00年には
管理職の死亡率が95年の1.6倍、専門・技術職は1.4倍に跳ね上がり、その他の職種の
平均を上回った。
死因のうち増加が目立ったのは肺・大腸のがん、さらに自殺だ。
00年の肺・大腸がんによる死亡率は、その他の職種では95年より低かったが、
管理職と専門・技術職では1.3〜1.7倍に。
自殺による死亡率も、その他の職種の1.4倍に対し管理職は2.7倍、専門・技術職は2.3倍に
上昇した。
生活習慣とも関わるがんが死亡率を高めた原因について、産業医の経験もある和田さんは
「管理職の人の方が肥満や飲酒、運動不足が多いという報告がある。
多忙を理由に医療機関に行かないなど『診断の遅れ』も背景にあるのではないか」と推測する。
欧米の先進国では、生活管理への意識が高い管理職や専門・技術職の方が、生産現場などで働く
「ブルーカラー」より死亡率が低いというのが「定説」とされてきた。
今回のデータから「日本特有の健康格差の逆転が起きている可能性がある」と和田さんは言う。
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