中国の不動産大手、大連万達集団は21日、
米国2位の映画館チェーン、
AMCエンターテインメント・ホールディングス(ミズーリ州カンザスシティー)を債務継承分を含む26億ドル(約2058億円)で
買収することで合意したと発表した。大連万達は米市場への進出を果たし、世界最大の映画館チェーンが誕生する。
大連万達が発表した資料によれば、同社はAMCに債務削減や映画館設備向けなどで5億ドルの追加投資を計画。
AMCのロペス最高経営責任者(CEO)は、
大型映写システムの「IMAX(アイマックス)」や3D(3次元)の導入を拡大し、飲食スペースの拡充を図ると説明した。
AMCはアポロ・グローバル・マネジメントなどのプライベートエクイティ(PE、未公開株)投資グループが所有しており、
全米を中心に346カ所で映画館を展開。一方、大連万達は、中国86カ所で映画館を運営し、国内最大規模を誇る。
大連万達はAMCの買収により、
収益レベルで米映画館チェーン最大手のリーガル・エンターテインメント・グループを上回ることになる。
リーガルの昨年度(2010年12月30日〜11年12月29日)の売り上げは27億ドル。
一方、AMCは昨年度(10年4月1日〜11年3月31日)、約25億ドルだった。
大連万達を率いる王健林氏は電話インタビューで、「当社はAMCから学ぶべきことがたくさんある。
だが、お互いに学び合うこともできる」とし、中国の映画市場は大きな進歩を遂げていると付け加えた。
米国映画協会(MPAA)によると、中国の映画興行収入は昨年、35%増の20億ドルに達し、
米国、日本に次いで世界3位の市場となった。今年の1〜3月期には、通年ベース換算で日本を超え、第2位に浮上した。
AMCのロペスCEOによると、同社は10年7月に4億5000万ドル規模の新規株式公開(IPO)の申請を行ったのち、
ほどなく、大連万達との交渉を断続的に行っていた。PE会社など複数の買い手候補との協議もあったという。
今回の買収は、中国の米国映画参入規制の緩和により強まっている米中映画業界の連携を浮き彫りにしている。
娯楽大手の米ウォルト・ディズニーは4月、中国最大のインターネット企業、
テンセント・ホールディングス(騰訊)および中国文化部とのアニメーション開発の提携に合意。
米アニメ映画制作会社のドリームワークス・アニメーションは2月、
中国での娯楽事業の開発に向け、上海に合弁会社「オリエンタル・ドリームワークス」を設立すると発表した。
(ブルームバーグ Zachary R.Mider)
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120522/bsk1205220504000-n1.htm >>4 アメリカや中国を日本と同じ視点でみること自体が間違っている
国土の広さが日本とは段違いなので中国全体が好景気でも
どん底の不景気の地域もあるのがアメリカや中国。
アメリカや中国は国家ではなく地域(州や省)ごとに景気を判断しなくてはならない