>>1より
一方、米国は両国関係の再活性化に努めるべきだ。
例えば、ジャクソン・バニック修正条項の廃止はどうか。
共産圏に対して経済制裁を科した冷戦時代の遺物であり、
今でも対ロ貿易の妨げとなっている。
プーチン氏側も、強硬政策によりロシアが支払うことになるであろう代償の大きさを無視してはならない。
米国の対アフガニスタン作戦が失敗してタリバンが復活すれば、国境付近でのヘロイン取引が活発化する。
その代償を支払うのはロシアだ。
シリアでアサド大統領が政権を維持すれば、その影響を受けるのは、
アラブ連盟が退陣を望んでいる中東の指導者を支持するロシアだ。
イランが核開発に成功すれば、南部国境付近で生じる脅威を懸念しなければならないのもロシアだ。
■外交に注力すべきプーチン氏
プーチン氏が現実主義的な外交政策家だったら、これらの問題について欧米諸国首脳との議論を求めただろう。
だが、外交政策は同氏の主な関心事ではないようだ。
プーチン氏は大統領に復帰し、ロシア国民が以前にも増して同政権に不満を募らせているのを目の当たりにした。
だから、同氏は実権のある大統領であるという印象を国民に示す必要がある。外交政策もその助けになるだろう。
以上です。