滋賀銀行は2日、香港支店を通じて中国本土の日系企業に、人民元建て融資を実行したと発表した。
香港から中国本土への人民元の直接融資は地方銀行で初めて。
中国本土では人民元の融資に規制があり、ドルや円建ての資金調達は金利が有利だが為替リスクが伴う。
滋賀銀は事業拡大を目指す企業に人民元建て融資をPRしていく。
融資先は小型モーターやポンプ製造の草津電機(滋賀県草津市、北村嘉英社長)現地法人の上海草津電機(望月健治総経理)。
運転資金や貿易決済資金として100万元(約1280万円)を融資した。
北村社長は「日ごろ取引のある地元金融機関からの資金調達は安心感がある」と話した。
中国では融資や出資などの資本取引は政府の管理下にある。
日系企業が人民元融資を受けるには、日本の銀行から保証を受けた中国の銀行からの間接調達となるなどコストや手間がかかっていたという。
滋賀銀の取引先は香港を含む中国全土に約400社ある。
同行は香港支店で米ドルや香港ドル建て融資をしてきたが、
人民元へのニーズも強かった。同行は昨年2月、香港支店で、中国本土への人民元建て融資を取り扱えるフルバンキング機能を整えた。
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819890E2E0E2E69C8DE2E0E2E1E0E2E3E09E9693E2E2E2;av=ALL