【景況】“見えない倒産”、廃業が急増中--昨年の休廃業・解散件数は倒産件数の倍 [02/13]

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1ライトスタッフ◎φ ★
昨年、倒産件数が13年ぶりに1万3000件を割り込んだ。この数字を見る限り、
企業の破綻は減少している。しかし、これはまやかしだった。

「廃業や休業が激増しているのです。昨年の休廃業・解散の件数は2万5000件以上。
年間の倒産件数の倍です」(東京商工リサーチ情報本部長の友田信男氏)

経営に行き詰まり、倒産寸前で会社を整理する。そんな廃業が3・11大震災以降に
増え続けている。廃業は倒産にはカウントされないが、実態は破綻同然。いわば“見えない
倒産”だ。

自動車部品を製造する孫請け会社の経営者(70代)が言う。

「倒産は従業員や金融機関、取引先などに迷惑をかけます。だから、その前に会社をたたもう
と決意しました。実は最大の納入先から自主廃業を促されました。借金は残りますが、倒産
よりマシです」

経営の苦しい中小・零細企業は「金融円滑化法」で借入金返済の先延ばしが可能となり倒産を
逃れた。昨年暮れ、この円滑化法は13年3月までの延長が決まった。これにより表立った
倒産は減少するだろうが、かといって、一時しのぎだから展望が出てくるわけではない。
むしろ廃業が急増するのではないか。そう見る専門家は多い。

「小さな個人商店を含めると日本全国に約420万の企業があります。経営難から抜け出せ
なければ廃業を選択するしかない。そうした決断を余儀なくされる事業主は今後、増加する
でしょう。零細企業を中心に、現在の3倍、4倍の廃業が出てくる可能性があります」(友田
信男氏=前出)

現在の4倍ということは10万件の廃業だ。倒産減少の裏で起きている廃業ラッシュ。
倒産減少にだまされてはいけない。

http://news.livedoor.com/article/detail/6273918/