【社会保障】欧州に30兆ユーロの「年金爆弾」 高齢化進行で制度存続の危機[12/01/13]

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1やるっきゃ騎士φ ★
ソースは
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120113/mcb1201130504010-n1.htm
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/120113/mcb1201130504010-n1.htm
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欧州では、債務危機が表面化する以前から「年金爆弾」に対する懸念が存在した。
欧州中央銀行(ECB)がドイツのフライブルク大学ジェネレーショナル・コントラクト研究センターに
委託して実施した2009年の調査によると、欧州連合(EU)加盟27カ国のうち19カ国の年金債務の
合計が、公的債務の約5倍に達することが明らかになった。

■このままでは破綻
同リポートでは、これらの国々の09年時点の年金債務が約30兆ユーロ(約2933兆円)に上る
と推定。
このうちドイツが7兆6000億ユーロ、フランスが6兆7000億ユーロを占めると説明している。
ピーターソン国際経済研究所(ワシントン)のリサーチフェローのヤコブ・フンク・キルケガード氏は
「このままでは破綻する。改善しなければならないのは自明」と述べた。

ECBのリポートでは、出生率が現状維持または低下する一方で平均寿命が延びることから、
年金債務にはさらなる圧力がかかると指摘し、その結果として年金給付が国内総生産(GDP)に占める
割合は、60年までに1.25倍の14%に拡大すると予想している。

欧州は60歳以上の人口の割合が世界のどの地域よりも高い。
国連のリポートでは、その割合は09年の22%から50年には約35%にまで拡大すると予想している。
世界全体では、同じく11%から22%に拡大する見込み。

JLTペンション・キャピタル・ストラテジーズ(ロンドン)のマネジング・ディレクターの
チャールズ・カウリング氏によれば、欧州の平均余命は1日あたり5時間のペースで延びている。
国連のデータによると、いわゆる先進国の平均寿命は09年の約75歳から50年には約83歳に延びる
見通しだ。
アナリストらは、ユーロ圏を維持するための包括的施策には退職年齢の引き上げや
年金給付額の引き下げを盛り込むことは避けられないとの見方を示している。
すでに各国の政府や企業は将来の支出削減に向けた対策を打ち出しており、フランス、ドイツ、ギリシャ、
イタリア、英国などでは退職年齢を引き上げている。

キルケガード氏は
「ユーロ圏かどうかにかかわらず、欧州各国が実施すべき構造改革には退職年齢の引き上げが含まれる。
各国が危機に見舞われてこの問題に取り組まざるを得なくなったのは、いろいろな意味でプラスといえる」
と述べた。

フライブルク大学の研究員のステファン・ムーグ氏によると、現在のフランスの年金給付額は
平均賃金の63%だが、60年には48%まで引き下げられる可能性がある。

-続きます-