11月9日(ブルームバーグ):スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)の
世界ラグジュアリー指数は、過熱する恐竜需要を反映していない。
S&Pファイナンシャル・サービシズの広報担当マネジャー、デーブ・ガリーノ氏は
「投資可能かどうかが指数構成銘柄の選択の主要な基準になる」と指摘。
「恐竜の皮膚や骨を扱うディーラーは存在するが、通常、われわれが求めているような
大規模で流動性のある企業ではない」と語る。
ツー・ガイズ・フォッシルズを運営する2人のうちの1人、ハル・プランディ氏(60)は
「市場価値は、1人の人間が1頭の恐竜にどれだけの資金を支払おうとするかによって
決まる」と述べ、S&Pによる自身の取引への評価を一笑に付す。
同氏は1985年からこの事業を手掛け、ジュラ紀の恐竜の肋骨(ろっこつ)は
1本350ドル(約2万7000円)、白亜紀の恐竜の足指は1本295ドル、
カマラサウルスの長さ16フィート(約4.9メートル)の尾は2万ドルで販売している。
恐竜の生殖器を市場に供給できるようになれば、ウォール街の認識は急激に高まると、
プランディ氏は予想する。
プランディ氏は「化石化した恐竜の陰茎や膣は発見されていない」と指摘。
「最初にそれを発見した人物は大金を手にするだろうが、どれほどの額かは
誰にも分からない」とした上で、
「これは、中古車販売業とは違う。ガイドブックはないが、ティラノサウルスの歯は
1インチ(約2.5センチメートル)当たり1000ドルで売れる」と述べた。
■早い者勝ち
米マサチューセッツ州イーストブリッジウォーターにあるレストラン
「ジョニー・マカロニ」の近くにあるツー・ガイズ・フォッシルズのほか、
パリのフォーブル・サントノーレ通りに立ち並ぶ洗練された競売会社、
フランスの美術品プロモーター、シルビー・ラジョッテロバグリア氏も、
富裕層の流行の仕掛け人たちが希少な恐竜を探していると指摘する。
確かに、2007年には、ハリウッドスターのニコラス・ケイジ氏と
レオナルド・ディカプリオ氏がビバリーヒルズの競売会社IMチェイトで
約6700万年前のティラノサウルスの頭蓋骨をめぐって激しい応札合戦を繰り広げた。
ケイジ氏が27万6000ドルでこの頭蓋骨を勝ち取った。
プランディ氏は
「素晴らしい市場だ。早い者勝ちで、新興国に恐竜を売り込めば格好のビジネスになる。
これらの国々の人々はまず、博物館を建設し、恐竜を展示することを望むだろう」
と述べた。
ソースは
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920016&sid=aofnMzQgxMU8