[東京 8日 ロイター] 東京商工リサーチが8日発表した6月の全国企業倒産件数
(負債総額1000万円以上)は前年同月比1.4%増の1165件、
負債総額は同23.7%減の2163億5300万円だった。
倒産件数は、震災の被災地である東北は6カ月連続で減少したものの、都道府県別では
21道府県で前年同月を上回った。
増加の背景について同社は、「東日本大震災」関連の倒産が76件発生するなど、
震災が大きく影響したと分析している。
「震災関連」倒産は6月末までに累計173件(3月8件、4月25件、5月64件、
6月76件)に達し、すでに「阪神・淡路大震災」が発生した1995年の1年間の
震災関連倒産144件を上回った。7月(7日現在)も既に5件発生している。
このほか「弁護士一任」や「破産準備中」など現時点で倒産として集計できない
「実質破綻」が50件(7日現在)あり、「倒産」と「実質破綻」を合わせた
震災関連の経営破綻は228件にのぼる。「震災関連」で経営破綻した企業は
月を経るごとに増加しており、今後の推移が注目される。
一方、負債総額は、この20年間で最少金額となった。負債10億円以上の大型倒産が
前年同月の49件から28件に減少し、90年11月の17件以来、20年7カ月ぶりに
30件を下回ったことが影響した。企業倒産は小・零細規模の倒産が中心に推移している。
また産業別倒産件数は、10産業のうち4産業で前年同月を上回った。増加率は、
農・林・漁・鉱業33.3%増、小売業16.4%増、建設業7.2%増、
サービス業他4.9%増の順。
建設業は2カ月連続で前年同月を上回り、宿泊業などを含むサービス業他も2カ月連続で
250件を上回った。
2011年1─6月期の倒産件数は前年同期比3.9%減の6523件、
負債総額は同60.7%減の1兆6654億2300万円だった。
負債総額は過去20年で最も少なかったほか、倒産件数も同期間で05年の6401件に
次いで2番目に少なかった。
件数の減少について商工リサーチは、主に「景気対応緊急保証制度」(11年3月で
取扱終了)や「中小企業金融円滑化法」などの政策効果が大きいと分析している。
同期間の上場企業倒産は2件(前年同期は4件)にとどまった。
ソースは
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110708-00000008-reu-bus_all ■東京商工リサーチ
http://www.tsr-net.co.jp/ 2011.07.08 2011年(平成23年)6月度 全国企業倒産状況
http://www.tsr-net.co.jp/news/status/monthly/1211989_1592.html 2011.07.08 2011年(平成23年)上半期(1-6月) 全国企業倒産状況
http://www.tsr-net.co.jp/news/status/half/1211988_1594.htm