【流通】三越伊勢丹苦戦 売上高、売り場面積が半分以下のルクアを下回る 大阪駅 [11/07/05]

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 大阪ステーションシティに5月4日に開業した百貨店「JR大阪三越伊勢丹」の6月の
売上高が、同時に開業したファッションビル「ルクア」を下回った。ルクアの売上高が約
31億円に達した一方、売り場面積が2倍以上の三越伊勢丹は約29億円にとどまった。
5月に続いて目標に届かず、苦戦ぶりが浮き彫りになった。

 三越伊勢丹とルクアが4日、明らかにした。

 三越伊勢丹の売り場面積は約5万平方メートル。一方のルクアは約2万平方メートルで
半分以下だ。開業直後の5月こそ、三越伊勢丹が約42億円で約38億円のルクアを上回
ったが、開業後2カ月で早くも規模の優位性を逆転された格好だ。

 三越伊勢丹はブランド別の売り場を少なくし、バイヤーが選んだ商品を集めて販売する
「自主編集」の売り場の広さが特徴だ。この持ち味が裏目に出たとの見方も出ている。ライ
バル店幹部は「関西の消費者はブランド品を好む。どこに、どのブランドがあるか分かりに
くい売り場では買い物しにくい」という。

 特徴ある店作りの背景に、ライバル店の戦略があったという指摘もある。複数の百貨店
関係者は、ライバル店が三越伊勢丹を迎撃するため、「既に取引がある海外の高級ブランド
に、三越伊勢丹への出店を抑えるよう求めたようだ」と明かす。

 ただ、高級ブランドがないのはルクアも同様だが、2カ月間の来館者数は、ルクアの約
920万人に対して、三越伊勢丹は約780万人にとどまっている。

 三越伊勢丹は年間の売上高の目標を550億円に掲げており、開業後2カ月間の売上高は
約71億円と目標の約13%にとどまる。一方で、ルクアの年間目標は250億円だが、
2カ月間で3割近くを記録。勢いの差は歴然だ。(笹井継夫)

ソース:asahi.com
http://www.asahi.com/kansai/sumai/news/OSK201107040171.html