4月末に開業した「阿倍野マーケットパーク キューズモール」(大阪市阿倍野区)の、
開業1カ月間の業績は、売上高が年間計画の14%にあたる約56億円、来店客は年間計画
の約25%にあたる430万人と想定を大きく上回った。その牽(けん)引(いん)役と
なった「SHIBUYA109 ABENO」(阿倍野109)は、開業3週間で100万
人が来店し、想定の3倍近い売上高をあげた。東京発の人気売り場が関西でも好調となった
カギは、地域性をにらんだ「低年齢化」と「低価格化」にありそうだ。
阿倍野109を運営する東急モールズデベロップメント(東京都渋谷区)の中里研二・
阿倍野109総支配人は「予想以上。今後の109のビジネスモデルに大きな意義がある」
と喜びを隠せない。
阿倍野109は中心ターゲットを17〜22歳と想定したが、親子3世代で訪れる光景も
少なくないという。中里総支配人によると「他店に比べると特に小学生の割合が高い」の
が特徴だという。
阿倍野109では、本家の渋谷109には出店していない10代前半向けの人気ブランド
「ピンクラテ」を誘致したほか、レピピアルマリオやSBYなどの10代向けのファッショ
ン雑貨店の人気が高い。「周辺に小学校が多く、初売りや夏休みに強い店になりそうだ」
と分析する。
もうひとつ人気を裏付けるのが手ごろな価格。ピンクラテではカットソーが2990円、
レピピアルマリオではTシャツが1995円からと低価格で最新ファッションが手に入る。
「客単価は渋谷本店の9割程度とみている。開店セールや文具・小物など雑貨もよく動いて
いる」というように、価格にこだわる関西人にも受け入れられる品ぞろえが奏功した。
現在、テナントのほぼすべてが想定の売り上げを上回っている。今後のテナント店の増加
やメンズ商品の展開については「機会があれば」と述べるに留めたが、半年〜1年間のタイ
ミングで店舗の入れ替えなどを行う考えだ。
ソース:SankeiBiz
http://www.sankeibiz.jp/business/news/110531/bsd1105312121018-n1.htm