紀伊國屋書店は、スマートフォンやタブレット端末に向けた電子書籍の配信サービスを
5月20日に開始する。第1弾として「Android(アンドロイド)」機器用のアプリケーション
を公開する。「iPhone(アイフォーン)」や「iPad(アイパッド)」用のサービスも準備中だ。
紀伊國屋書店は2010年12月にパソコン向け電子書籍配信サービス「BookWebPlus(ブックウ
ェブプラス)」を開始し、約1100作品を取り扱ってきたが、これを大幅に拡充し、スマート
フォンやタブレット型端末でも利用可能にする。
Androidアプリの名称は「紀伊國屋書店Kinoppy(キノッピー)」。アプリ配信サービス「
Android Market(アンドロイドマーケット)」から無償ダウンロードできる。アプリでは
BookWebPlusの電子書籍を検索、購入できるほか、作品を閲覧したり、整理、管理したりす
る機能を備える。
また紀伊国屋書店のオンライン書店「BookWeb(ブックウェブ)」とも連動し、印刷書籍の
検索、注文も可能になる見込み。以前からBookWebを利用している場合はその会員IDでBook
WebPlusの電子書籍が利用でき、実店舗、オンライン書店、電子書籍配信サービス共通の
ポイントを取得できる。
Androidアプリからは5,000作品が購入可能。出版社は講談社、光文社、角川書店、角川学芸
出版、岩波書店、河出書房新社、扶桑社、ジョルダン、金の星社、アスキー・メディアワ
ークス、エンターブレイン、角川マーケティング、中経出版、新人物往来社、集英社、小学
館、学研HD、幻冬舎、PHP研究所、徳間書店などだ。特に光文社や角川書店、金の星社の
一部作品は、他サービスに先駆けて購入できる。まずは文学などが中心だが、実用書、洋書
、漫画と品ぞろえは充実する見通し。
いったん購入した電子書籍については、会員IDごとにその注文履歴や読書記録をまとめ、
紀伊国屋書店側に登録しておける。例えばスマートフォンで読みかけの作品に、しおり、
メモなどを付けておくと、あとからパソコンやタブレット端末で作品を再ダウンロードし
、続きから読み進める、といったことが可能。これは米Amazon.com(アマゾン)の「Kindle
」アプリケーションなどと同様の機能だ。
アプリの対応OSはスマートフォン版がAndroid 2.2以降、タブレット版はAndroid 3.0以降。
5月20日時点ではスマートフォン版のみダウンロードでき、6月初旬にはスマートフォン版、
タブレット版の両方が使えるようになる。
このほか、5月20―29日には紀伊國屋書店の東京・新宿本店で、6月3―12日には大阪・梅田
本店で、それぞれAndroidアプリの実機デモを試せる。
(植木 皓=ニューズフロント)
ソース:DigitalToday
http://dt.business.nifty.com/articles/3304.html