福島第一原子力発電所の事故を受けて、内閣府の食品安全委員会は、
食品に含まれる放射性物質の暫定的な基準値について議論してきましたが、
29日、「根拠となった数値は安全を考慮したものだ」とする結論をまとめました。
福島第一原子力発電所の事故のあと、国は、食品に含まれる放射性物質について
暫定的な基準値を示し、基準を超えた野菜などは出荷を規制しています。内閣府の
食品安全委員会は、この基準値の根拠となった数値が妥当かどうか、原発からの
放出が続いている「放射性ヨウ素」と「放射性セシウム」から議論してきました。
その結果、全身の被ばく量に換算して
▽「放射性ヨウ素」は年間2ミリシーベルトまで、
▽「放射性セシウム」は年間5ミリシーベルトまで
という、暫定基準値の根拠となった数値について、
いずれも「安全を考慮したものだ」とする結論をまとめました。
ただ、放射性セシウムについては、場合によっては暫定基準値をある程度
緩和しても不適切とまでは言えない、としています。
29日の結論を基に、厚生労働省は来週にも審議会を開いて、今の暫定基準値を
見直す必要があるか検討することにしています。
食品安全委員会では、今後、ウランやプルトニウムなど別の放射性物質に
ついても、同じように議論する方針です。
◎食品安全委員会
http://www.fsc.go.jp/ ◎
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110330/k10014981631000.html