農林水産省と消費者庁は30日までに、日本農林規格(JAS)法に違反する
不適切な食品表示をして行政指導を受けた業者に対し、来年1月から違反した
ことを自主的に公表するよう求める方針を決めた。これまでは同法に基づく
改善指示・命令を受けた業者だけが公表対象だったが、今回の決定により
すべての違反業者名の公表が事実上義務付けられる。
JAS法は農水省が2009年に定めた「指示・公表の指針」に基づき運用。
従来は違反業者でも直ちに表示を是正したり、商品を撤去すれば行政指導にとどめ、
業者名は公表しなかった。
今後は指針の運用を改善し、違反事実を自社サイトや店頭などで消費者に分かるよう
公表することを業者に求める。違反事実の公表がされない場合は、両省庁や都道府県が
JAS法に基づき改善指示を出す。
農水省によると、09年の食品表示に関するJAS法違反は816件あり、このうち
改善指示が出され業者名が公表されたのは39件。残る777件は業者名は公表されて
いない。
◎
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C93819695E0EBE2E0988DE1E2E3E2E0E2E3E29180E2E2E2E2