【ワシントン=御調昌邦】国際通貨基金(IMF)は6日、2010〜11年の経済見通しを
発表した。10年の世界経済の実質経済成長率を4.8%とし、前回7月の予測から0.2ポイント
上方修正する一方、11年は4.2%で0.1ポイント下方修正した。米国を10、11年ともに下方
修正し、成長率は2%台半ばにとどまるとした。日本も11年は下方修正。中国など主要
新興国は順調な成長が続くとの見通しで、先進国と勢いの差が一段と鮮明となりそうだ。
世界全体は7月の予測と大きく変わらないが、「いくつかの先進国は10年後半から11年前
半に著しく減速する」との見解を示した。特に米国は10年が2.6%で7月から0.7ポイント、
11年が2.3%で0.6ポイントの下方修正となった。企業の設備投資などは好調だが、雇用や
不動産市場の回復が遅いという。失業率は11年(平均)も9.6%に高止まりするという。
日本は10年が2.8%で0.4ポイント上方修正だが、11年は1.5%で0.3ポイント下方修正と
なった。これまで財政刺激策や外需などで生産量などが伸びたが、「10年4〜6月期に
活動がかなり弱まった」と分析した。消費者物価は11年も前年比0.3%下落するとの見通し
を示した。
ユーロ圏は10、11年とも上方修正となったが、ドイツの成長率が引き上げられた影響が大きい。
中国は両年とも見通しに変更はなく、10%前後の成長を続けるとの見方を示した。
インドやブラジルも小幅な修正で、新興国が世界経済の成長に大きく貢献する構図は変わらない。
日本経済新聞
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