【ゲーム】日本が「洋物ゲーム」を嫌う理由--WIRED NEWS [09/29]

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1ライトスタッフ◎φ ★
米国のゲームを輸入しようという日本のゲーム・パブリッシャー各社は、次世代の
グラフィックスやファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)に共感しない
この国で、困難な仕事に直面している。

「日本は外国のゲームに受容的であったことがない」と、東京の大手ゲーム・パブ
リッシャーで働くGwyn Campbell氏は話す。同氏は、他の外国人たちと、ゲームに
関するポッドキャストのホストも務めている。

「洋ゲー、クソゲー」という言葉は、「西洋のゲーム、質の悪いゲーム」という意味だ。

日本人ゲーマーにあるアンチ欧米ゲームの偏見は根深い。日本人は伝統的に、『Xbox
360』や『プレイステーション3』(PS3)のような高性能の据え置きゲーム機よりも、
『ニンテンドーDS』のような携帯できるゲーム機を好んでいる。

しかし、HDゲームの開発には莫大なお金がかかること、また、未開発の市場があとは
活用するだけの状態にあるとわかっていることもあり、日本のゲーム・パブリッシャー
は精力的に外国ゲームの売り込みを始めている。

今年の『東京ゲームショウ』に用意されたスクウェア・エニックスの広いブースでは、
『ファイナルファンタジー』や『キングダムハーツ』など、国内で大量に売れる、
同社で最も人気のあるシリーズは、片隅に追いやられていた。

スクウェア・エニックスの展示スペースの大部分は、『EXTREME EDGES』というレー
ベルのもとで販売されている、欧米製のゲームにあてられていた。「成熟した」タイトル
向けの新しいブランドとして2010年に始まったこのレーベルは、具体的には『コール
オブ デューティ』『デウスエクス』、『ララ・クロフト』など、米国ではよく売れて
いるが日本ではまだ人気のないハイエンドゲームの数々を含む。

東京を拠点とするキューエンタテインメント社のゲームプロデューサーJames Mielke氏
は、「日本における伝統的な公式的見解は、タイトルに『モンスターハンター』『ドラ
ゴンクエスト』あるいは『ファイナルファンタジー』とでも入れない限り、もう大ヒット
にはならないというものだ」と話す。「(日本向けに)特別に設計されるゲームの制作は、
開発者にとって現実的なリスクになっている。それは安全な戦略ではない」

日本では、日本以外で売れているものの対極が好まれることが多い。『Fallout』や
『グランド・セフト・オート』のようなオープンワールドのゲームでは、望むことを
何でもできるプレイヤーの自由が強調されているが、日本ではこれが受け入れられない
のだ。

「日本人はガイドされた経験を望む」と、Campbell氏は語る。「新しいものは好まず、
すでに親しみのあるものが好きなのだ。違う方向を打ち出すと彼らは怒る」(※続く)

●秋葉原のソフマップで、アクションゲーム『Just Cause 2』をプレイする
 キタジマ・タケシ氏(37歳)。オープンワールドのゲーム・デザインについて、
 「ゲームをスタートさせたとき、何をすれば良いかわからなかった」と語る。
http://img2.wiredvision.jp/news/201009/2010092821-1.jpg

http://wiredvision.jp/news/201009/2010092821.html