消費者金融大手の「武富士」は、払いすぎた利息の返還やいわゆる融資の総量規制などで
経営が悪化し、裁判所に会社更生法の適用を申請する方向で最終的な調整に入りました。
「武富士」は、昭和41年に創業した消費者金融の大手で、無人契約機の導入などで業績を拡大し、
平成14年3月末には融資残高が1兆7000億円余りに達して業界トップに成長しました。
しかし、いわゆる「グレーゾーン金利」で払いすぎた利息の返還を求める請求が、
今も利用者から毎月1万件前後寄せられ、財務状況が圧迫されていました。
さらに、多重債務者問題などを背景に、年収の3分の1を超える融資を原則禁止する
新たな規制が導入されたことなどから、融資残高はことし6月末時点で5100億円余りに減って、
収益基盤が縮小し、資金繰りが厳しい状況に陥っていました。
このため関係者によりますと、武富士は、自力で事業を継続することが難しくなったとして、
東京地方裁判所に会社更生法の適用を申請する方向で最終的な調整に入ったということです。
申請が認められれば、裁判所の監督の下で、破たん処理の手続きを進め、再建を支援する
スポンサーを探していくことになります。負債総額は、4000億円規模に上る見通しです。
これまでに経営破たんした消費者金融会社に対する利息の返還請求では、
全額が返還されないケースが出ており、「武富士」についても全額は返還されない可能性があります。
NHK
http://www.nhk.or.jp/news/html/20100927/t10014210411000.html 武富士
http://www.takefuji.co.jp/main.html