スペイン政府は24日、2010年の財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は
9.3%まで引き下げられるとの見通しを発表した。近く編成する11年予算は
歳出を大幅に削減し、財政赤字の同比率は6%まで圧縮する。13年には
欧州連合(EU)が求める3%をクリアする目標だ。
一方で、GDP比で11.2%としていた09年の財政赤字は11.1%に修正した。
エレナ・サルガド経済・財務相は「来年の予算は近年で最も厳格なものとする」
などと語り、中央省庁の予算は10年比で16%削る方針を示した。政府全体の
歳出も同7.9%減を目標とする。スペインは7月に付加価値税(日本の消費税に
相当)の税率を引き上げており、歳入増を見込んでいる。
スペインは08年に不動産バブルが崩壊し、過剰な財政赤字はユーロ不安の
引き金のひとつともなった。政府は今春以降は公共事業の凍結などを実行し、
今年1〜7月の財政赤字は257億7400万ユーロ(約2兆9000億円)と
前年同期比48.2%減った。赤字幅は縮小傾向にある。
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http://www.nikkei.com/news/latest/article/g=96958A9C9381959FE0E6E2E7E28DE0E7E2EBE0E2E3E29494EAE2E2E2