小松精練(能美市)は、アウターやドレスなど幅広い用途に対応した新素材「サーフビンテージ」を開発した。
生地に色の濃淡を出す独自のむら加工技術を確立し、これまで加工が困難だった薄地素材にもデザイン性の高い柄が染められる。
同社は「世界中から引き合いがある薄地素材の拡販につなげたい」としている。
14日、フランス・パリで開幕した服地見本市「プルミエールヴィジョン」で発表した。
従来のむら加工は、洗濯で色落ちしやすく、糸に傷が残るため、繊細な薄地素材への応用は難しかった。
海外バイヤーから「むら加工を施した薄地素材を提供してほしい」などと要望があったことから、同社は1年前に新たな加工技術の
開発に着手。染色機や薬剤を改良し、生地の種類を選ばずに自然なむらを出せる加工方法を考案した。
ファッション、スポーツ両分野での利用を見込む。
初年度は30万メートルで2億円、3年後に100万メートルで5億5千万円の販売を計画している。
服地見本市の小松精練のブースには、同社が開発に携わった北陸三県繊維産業クラスターの最新素材も展示された。
北陸三県繊維産業クラスターは14日までに中国・上海の商業施設「上海マート」に常設展示場を設置した。
加盟19社の生地約450点を展示し、現地アパレルとの取引拡大を目指す。
石川から4社、富山から1社が出品した。来年3月末まで開設し、11月3〜5日にクラスターとしては初の独自展示会を開く。
今月21〜24日にはロシア・モスクワの繊維見本市に17社が出展する。
▽ソース:北國・富山新聞 (2010/09/15)
http://www.hokkoku.co.jp/subpage/K20100915304.htm ▽ニュースリリース
http://www.komatsuseiren.co.jp/documents/20100916.pdf