極早生種や早生種の温州ミカンを主力とする御浜町など県南部のミカン農家で、記録的な猛暑による果実の「日焼け」被害が
目立っている。
また、今月に入っても少雨と残暑が続いているため、ミカンの酸度が下がらず、収穫期を間近に控えた農家は、畑への水まきに
追われている。
JA三重南紀によると、同町内の試験場で計測した8月の平均気温は、平年より1度以上高い27・8度で、降水量は平年の半分
以下の125ミリ。9月の平均気温も27・9度で平年より2・5度ほど高く、8月下旬から晴天続きで、雨はほとんど降っていない。
果実の日焼けは、日光で果皮の水分がなくなって細胞が壊れ、変色した状態。
日照時間の長さと高温が原因とされ、症状がひどければ売り物にならない。
また、ミカンの酸度は気温の低下とともに下がるが、今年は厳しい残暑の影響で、思うように熟していかないという。
農家は酸を薄め、木を枯らさないために、必死で水まきを続けている。
約2ヘクタールで極早生種と早生種を栽培する同町下市木の芝博久さん(62)の畑では、まだ緑色の果実の一部が、黄色く
変色しているのをはっきり確認することができる。
芝さんは「40年近くミカンを育てているが、こんなに日焼けがひどいのは初めて。1〜2割は収量が減るかもしれない。来年以降も
こんな天気が続くなら、対策を考える必要がある」と恨めしげに青空を見上げた。
▽ソース:中日新聞(CHUNICHI Web) (2010/09/14)
http://www.chunichi.co.jp/article/mie/20100914/CK2010091402000117.html ▽画像
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