【ロンドン共同】国際決済銀行(BIS)が発表した6日付の四半期報告書によると、
今年4〜6月期の世界での債券発行による資金調達額は前期比83%減の994億ドル(約
8兆3800億円)と、1990年代末以来の低水準に落ち込んだ。
財政悪化や低成長に苦しむ先進国の先行きに悲観的な見方が金融市場に広がり、官民とも
に有利な条件での債券発行が難しくなった。中国など新興国の債券発行は堅調だったが、先進
国の落ち込みを穴埋めできなかった。
先進国の資金調達額は、505億ドルと90%も減少。金融機関は償還額が発行額を上回
り、企業や政府は発行額が大幅減となった。
ギリシャ危機をきっかけに財政赤字の早期削減を迫られた欧州勢は償還超過が目立ち、国別
の償還額は371億ドルの英国を筆頭に、オランダ、スペインが続いた。
BISは先進国に対し、「債務削減が低成長につながるとの懸念には疑問がある」と財政
再建を促す一方、日本の「失われた10年」を教訓に金融機関の不良資産処理を迫った。
ソース:47NEWS
http://www.47news.jp/CN/201009/CN2010090501000296.html