◇FEC、UHF 帯RFID のオン・チップ・アンテナ化に成功
株式会社エフ・イー・シー(以下エフイーシー)は、UHF 帯RFID*1 用IC のオン・チップ・アンテナ*2(以下OCA)
化に成功しました。今回OCA 化に成功したIC は、NXP セミコンダクターズ(以下NXP)のEPCglobal Class 1
Generation 2 に準拠したUCODE G2XM チップを使用しています。
本製品は0.46×0.48(mm)のIC 表面に形成されたアンテナを通してIC 内の情報を取り出すことが出来ます。
この技術により、これまでIC タグの取り付けけができなかった小さな個体への適用が可能になります。主な用
途としては、宝飾品やブランド品などの高付加価値商品の真贋判定や商品管理用途への使用を想定して
います。
1. 開発の背景
これまで、エフイーシーは独自仕様のMM Chip*3でOCA 製品の開発を行ってきましたが、お客様から、ISO
規格に準拠したOCA 製品の要望が寄せられていました。エフイーシーはグループ会社であるFEC Internatio
nal(M) Sdn Bhd. (マレーシア)の協力により、NXP からOCA 専用ウェハの入手を行い、技術開発に着手しました。
2. 開発製品の特徴
本製品は約0.46×0.48mm のIC 表面にアンテナが接続かつ形成されており、ICチップ単体でICタグの機能を
果たすことが出来ます。これは、弊社取得済みの特許に基づいて作製されています。通信距離は1mm 程度
で密着レベルとなっていますが、低消費電力IC を採用しているため、リーダーライター(読取り機)側の出力は
10mW に満たなくても十分に通信が可能となっています。
したがって、日本国内の電波法における低出力型タイプでの運用が可能となり、ユーザーによる免許登録無
しで運用利用することができます。
3. 今後の展開
今後、市場性を見極めるために共同でアプリケーション開発を行う企業を募り、実験や各種評価用にサンプル
投入を行う予定としています。また同時に、このOCA チップを使用した商品開発も進めることで、これまでにない
アプリケーションをご提案いたします。
*1 RFID
RFID(Radio Frequency Identification)は無線IC タグとも言われ、電波の送受信により、非接触でIC チップの
中のデータを読み書きする技術。商品などの識別、管理に利用される。RFID タグは、IC チップとアンテナから構
成され、離れたところにあるリーダーライターによって、電波を使ってタグが保持するデータを読み書きする。
*2 オン・チップ・アンテナ
エフイーシーの登録商標。IC チップ上に形成されたアンテナ。
*3 MM Chip
エフイーシーの登録商標。エフイーシーがマレーシア政府の委託に基づき新規開発した無線RFID 用IC。0.7×
0.7 ×0.07mm のチップ上にUHF 帯のアンテナを形成しているタイプもある。通信プロトコルは独自仕様。
■関連情報
株式会社エフ・イー・シー
http://www.fecinc.co.jp/html/contactus.html ■関連スレッド
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